番組名 | クローズアップ現代 |
---|---|
放送日 | 2017/1/12 |
放送局 | NHK |
はじめに
クローズアップ現代で『この世界の片隅に』が取り上げられていたので録画。
私は作品鑑賞前は事前情報を遮断するスタイルなので、今まで見ずに。
昨日、作品をDVDにて鑑賞。
この番組もようやく見ることができました。
原作者こうの史代先生へのインタビュー、
漫画家ちばてつや先生のコメント、
片渕須直映画監督の思いやリアリティ追求の姿勢、
ドキュメンタリーフィルムに力を入れている女性、などなど充実した内容。
もっと見たいと思う程、それぞれのパートは短かったですが、鑑賞した人の感想や、ゲストの思い、様々な人の思いが伝わってきた内容でした。
番組を見た感想、および映画について改めて思った事を綴ります。
厳しい戦時下でも人間性を失わない人々
原作者こうの史代先生の言葉として紹介されたコメントが印象的。
「戦時下に確かにあったはずの、人々の”生(せい)のきらめきや悲しみ“を作品に込めたかった。」
-クローズアップ現代(2017.1.12)より
確かに映像から感じました!
戦時下、空襲や原爆投下と言った厳しい状況のなか、たくましく、そして楽しく生きる姿が描かれる。
こういう所に心が打たれるのですよね。
見ている側には、戦争の結末、広島が迎える悲劇も分かっている。
そんな中で、普通に、楽しみを見つけることがどれだけ本当は難しいことか。
それを戦中、戦後も、この時代の人達はやっていた。
決して、良い事ばかりではない、いや良い事の方が少ないのかもしれないが、その数少ない”きらめき”をこの作品は描いている。
また、この作品の良いところが見つかりました♪
映画は原作よりさらにリアリティが
片渕監督は原作をアニメ化するにあたり、徹底した時代考証を重ね、原作の世界に更にリアリティを加えていった。
なんと当時の毎日の天気から店の品揃えの変化、空襲警報の発令時刻に至るまで全て調べ上げたという。
どおりで説得力があったはずです!
じゃあ「警報飽きた~」という程、空襲があったのもデフォルメではなく本当だったのか・・・
リアルに描かれていた食事。
なんと実際に料理を作って、味を確かめた!?
じゃあ、あの「楠公飯(なんこうめし)」まで?!と思ったら出てきました(笑)
本当に味もあんな感じなのですね。
作品の細部にまで目を奪われるのは、本物の裏打ちがあったからなのですね。
映画『この世界に片隅に』片渕監督のコメント
『この世界の片隅に』監督のコメントも紹介。
「描かれたのは、我々と全く変わらないはずの人々の目線から描かれた話。
ただ、人生の一時期が戦争中だった。」-クローズアップ現代(2017.1.12)より
重い言葉ですね。
戦争に巻き込まれた、戦争の影響を受けたのは、特別な人ではなく、私たちと変わらない普通の人々・・・
だからこそ、本作はすずの目線で描かれ、すずの目線で描かれたからこそ共感でき、戦争を新たに見つめ直すことができた。
片渕監督の監督の狙いは、その辺りにあったようです。
私はまんまとハマってしまいました。
おわりに
全ての内容について触れたい程、充実した番組内容でした。
気になる方は、以下のNHKサイトをご覧下さい。
動画ではなく、画像と文字ですが、結構充実しています。
クローズアップ現代「“この世界の片隅に”時代を超える平和への祈り」
映画『この世界の片隅に』レビューも合わせてどうぞ
