白い砂のアクアトープ

アニメ【白い砂のアクアトープ】11話感想 崩れ去る夢 崩れない二人 決して何も残らないわけではない

白い砂のアクアトープ 11話

こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『白い砂のアクアトープ』第11話、鑑賞しました。

がまがま水族館を愛するが故に、最後のあがきか、わがままか
くくるは、がまがま水族館に立て籠もってしまう。

だが台風直撃で、設備の老朽化を思い知らされる。

がまがま水族館はもう限界。
生き物の命を大切にするからこそ、閉館せねばならない。

諦めきれないでいたくくるに、現実を見せつけ受け入れさせる。

ホロ苦いが、見事な決着でした。

今回の疑問点 (リンクは該当箇所へ)
※私なりの解釈を含め考察

  • くくるは、なぜ閉館理由に納得してなかったのか? 
  • くくるは籠城して何をしようとしていたのか? 
  • 大人達は、なぜこうも無関心? 
  • 櫂は、前回いい感じになったなぜ攻めない!? 

白い砂のアクアトープ(全24話)各話リスト

話数 サブタイトル レビュー
第1話 熱帯魚、逃げた まとめ
第2話 濡れるのも仕事のうち
第3話 いのちは、海から
第4話 長靴をはいた熱帯魚
第5話 母の来訪
第6話 スイーツラプソディ
第7話 アイスで乾杯
第8話 crab crisis
第9話 刺客のシンデレラ 各話
第10話 置き去りの幻 各話
第11話 籠城の果て 本レビュー
第12話 私たちの海は終わらない 各話
第13話 海の遥かなティンガーラ 各話

※リンクは各話レビューへ

感想レビュー 第11話 「籠城の果て」

あらすじ

くくるはとうとう、がまがま水族館を封鎖して一人立て籠もってしまう。

心配した風花はなんとか中に入れてもらうが、くくるは素っ気ない。

そうこうしている内に、台風が接近。
電力は止まり、自家発電も時間に限りがあった・・・

壊れても修理すれば問題ない

あの水族館を作った友人との約束さ。
古くなって維持できなくなったら、たたむって。

by おじい『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第11話

おじいが言ってた。
古くなったから、これ以上施設を維持できないって。

でも、古くなって壊れたら修理すればいい。
大事にすればまだまだもつ。

生き物にとってがまがまはうちだよ。
それがなくなるなんて・・・

by 海咲野くくる『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第11話

老朽化により施設の維持ができなくなり、がまがま水族館の閉館が決まった

閉館の理由を知りながら、くくるが反対していたのは──
設備は、修理すればまだ大丈夫だと考えていたからだったのです

余談

くくるがやっている存続対策は、序盤からチグハグでした。
#詳細は1~8話レビューをどうぞ

その理由がようやく判明。

おじい館長は、設備が古くなり維持できない。
つまり、設備を更改するほどの収入も見込めないから閉館を決断。

くくるは、設備が古くても、修理すれば問題ないと考えていた。
だから、設備を修理できる収入があれば存続できると見込んでいた
#入館者数も月2,000人と低く見積もっていたのも、そのためですね(7話)

二人の考えは根本が違っていたので、やりとりがすれ違っていたのです。

台風は毎年来ているが、乗り越えてきた。
これまで乗り越えたのだから、これからも大丈夫だと。

ところが、昨年修理したはずの屋根からは雨漏り。
台風直撃により、窓ガラスは割れ、押さえきれない。
停電も長引き、電力がなかなか復旧されない。

推測

説明されていませんが・・・

恐らく昨今の環境問題に絡め、年々台風の規模は大きくなり被害の影響が大きくなっているのかと。

昨年はなんとか耐えられても、これ以上大きくなるともたない。
という状況だと思われます。

台風を直撃させ、設備の限界を身をもって体感させる。
なんとも残酷な展開。

そこで、くくるの根底にあった想いが吐露されます──

なんで・・・なんで、もう止めてよ・・・
ここに・・・いたいだけなのに・・・

なんで、ここに居させてくれないの?
また私から奪うの?

お父さんとお母さんの時と同じみたいに・・・
大切なもの奪うの?

私にはもう何もないの!
ここしかないの!

by 海咲野くくる『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第11話

がまがま水族館は、両親との思い出の場所。
幼い頃から親しんできた自分の大切な場所。
がまがま水族館にいる生き物は、家族同様。

生き物の家を、自分の家と重ね合わせ、生き物たちにとってもがまがま水族館はかけがえのない場所だと信じていたのです。

がまがま水族館はくくるにとって、全て
閉館イコール、その全てを奪われると感じていたのです

大事なのは生き物の命

くくる!
ここしかないなんてこと、ない!

ここがなくなっても、終わりなんてことはないよ!
絶対に・・・

by 宮沢風花『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第11話

くくるは幼い頃、両親を亡くし、その後の居場所をがまがま水族館に求めていた。
全てが詰まったがまがまが、自分の全てだと思っていたのかもしれません。

が、がまがま水族館がなくなっても生き物が死んでしまうわけではない。

ましてや、くくるは一人じゃない。
おじいやおばあがいて、沖縄でできた幼なじみや、仕事を通してできた仲間もいる。
そして、今は姉のように慕ってくれる風花だっている。

だけど、くくるにとっては、それら全ても、がまがま水族館があってのこと。
がまがま水族館中心に、生活も人間関係も培われていたのです。

そんなくくるに、がまがま水族館がなくても終わりではないと言っても響かない。

たとえ夢をなくしたとしても、未来がなくなるわけじゃない。
生き物たちの未来を守らないと。

by 宮沢風花『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第11話

「生き物たちの未来」という風花の言葉に、ようやく我に返る、くくる

くくるは、がまがま水族館が自分の全てで、何が何でも存続させたいと思っていた。
が、生き物の命はどうなってもいいと考えていたわけでは勿論ありません。

設備が壊れても直せば問題なく、がまがま水族館でも生き物たちの安全は守れると信じていただけ

決して、生き物の命を軽んじていたわけではありません。
それどころか、くくるは人一倍生き物に愛情を注いできました。

台風が直撃し、自家発電も止まった今、優先すべきは生き物の命。
水族館の飼育員が最優先すべきは、生き物の命。

悲しむのは後回し。
生き物の命を救えるのは、今ここにいる二人。

ようやくくくるは、現状を正しく認識したのです。

おじい。
おじいの言ったとおりだった。

がまがまはもう、限界だった。
ここじゃ、生き物を危険な目に遭わせちゃうんだね。
守れないんだね。

だから・・・

by 海咲野くくる『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第11話

水族館にとって一番大切なのは、生き物たちの命を守ること。
それなくしては、いくら親しまれても、お客様が多く来ても、たとえ地元で特別で大切な場所であっても意味はない。

生き物の命を守れない水族館は終了なのです。

生き物の命を守るためにも、がまがま水族館は閉館しなくてはならないのです

人間のエゴで、ましてや個人の感情で、無理な延命をしてはならないのです

白い砂のアクアトープ 10話

推測

水族館の設備にどれだけのお金がかかるか分かりません。
が、これだけの設備、相当の費用がかかることは想像できます。

設備の耐用年数はおおよそ分かっていたはず。

つまり、がまがま水族館の存続が厳しいことは、以前から想定できたこと。
閉館の頃合いは、大体分かっていたはず。

がまがま水族館を存続させるには、何年も前から計画し実行しなくてはならなかったのです。

1話で取り扱うには大きすぎる

白い砂のアクアトープ 1話

何を言っても諦めなかったくくるに、老朽化の現実を突きつけ閉館やむなしと納得させる
同時に風花との仲も復活させる、見事な展開でした

が、ちょっと物足りなかったのは、立て籠もりそのものと、立て籠もりを知った周囲の反応およびその後の対応。

仕方ないね。
今日は休みにしようか。

台風も近づいてるし、お客さん来ないでしょ。

by おじい『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第11話

立て籠もるくくるに対して説得するでもなく、おじい館長は休みを決める。
ウミやんも空也も気にせず帰ってしまう。

櫂は一瞬くくるを気にかけるも、それでも帰ってしまう。
おじいが言うように、台風前の漁師は忙しいのか・・・

冒頭のやりとり、皆さん疑問が湧いてこなかったですか?

  • なぜ誰も、くくるを説得しようとしないのか?(すぐに諦めたのか?)
  • 櫂は、くくるが心配ではないのか?
  • いきなり休館して問題ないのか?
  • 生き物の心配をしなくていいのか?
  • そもそも、くくるは立て籠もって一体何をしようとしたのか?

疑問の多くは、次の二つによって説明できます。

  • 『白い砂のアクアトープ』は1話完結エピソード形式
  • 『白い砂のアクアトープ』が描こうとしているのは、夢と、くくると風花の関係性
    #くくると風花の二人はあくまで2クール前半、後半は不明

上記前提に立っているので、今回のような急ぎ足になったのだと思われます。

身も蓋もない言い方になってしまいますが・・・
要は早く描かないと、1話内で、くくると風花のやりとり、設備の限界を見せられないのです

正直「水族館へ立て籠もり」「台風直撃」を二つ同時は1話で描くには大きすぎですね。
普通なら2~3話で描いてもおかしくない。

逆に言うと、それを1話内で、発生から完結まで描ききったのはお見事!
代わりに犠牲になったのは、冒頭の入りのシーンというわけですね。

くくるは立て籠もって何をしようとしたのか?

白い砂のアクアトープ 11話

くくるは、立て籠もって、水族館と生き物を人質に取りました
が、何かを要求するそぶりは見せませんでした

#張り紙を貼っただけでした(苦笑)

くくるは、一体何をするつもりだったのでしょうか?

風花が電話をかけても出ず。
櫂が声をかけても反応せず。

何の要求もせず、黙々と普段通りの仕事をする。
風花が来ても、いつも通りの生き物の世話。

くくるは、単に抵抗しただけ?
それだと、安直な思いつきで行動した子供のようですね(苦笑)。

唯一関係あると思われるセリフは──

風花は自分のこと考えなよ。
もう私の夢、手伝わなくても大丈夫だから。

自分一人で・・・見届けるから。

by 海咲野くくる『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第11話

くくるは「(夢を)見届ける」と言ってます
くくるは、閉館は避けられないと認識しているのです

立て籠もりは、最後の悪あがきだったのではないでしょうか。

立て籠もりで、現状が変わるとは思ってない。
だけど、何もしないわけにはいられない・・・

むしろ居ても立っても居られない。

その行動の結果が籠城。

大人達は、くくるの気持ちが分かっているから、無理矢理止めさせることもしなければ、終わった後も責めたりもしなかった

私はそう解釈しました。

くくるを信じているからこそ、放っておける

仕方ないね。
今日は休みにしようか。

台風も近づいてるし、お客さん来ないでしょ。

by おじい『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第11話

最初は、なんて冷たい大人達と思いました(苦笑)。
説得も交渉もしなければ、くくるが立て籠もった意味が(苦笑)

ただ、今回の大人達の対応。
館長含む大人達は「くくるを信じている」とも取れるのです

どういう意味かと言いますと・・・

くくるが立て籠もっている理由は明確、がまがま水族館存続ですね。
その要求に応えられないことも分かってます。

台風は直撃ルート。
オープンは危険なので、休館はやむなし=問題なし。

唯一、気になるのは、生き物たちの世話と、台風に備えての準備と対処

そこは全面的に、皆くくるを信じているのです。
くくるは、立て籠もったからと言って、生き物の世話をしないはずがない。

たとえ一人になっても、生き物たちを守るだろうと(笑)。

夜にはこっちに(台風が)来そうだね。

今夜は泊まり込みかね。
生き物の世話もあるさね。

by おじい『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第11話

台風直撃なら、それまでに対処しなくてはならないことがある。
おじいは、くくるがいてくれてちょうど良かったと考えてる節さえあります(笑)。

くくるが籠城してなかったら、誰かが泊まり込みで対応する予定だったのでしょう。

停電しても自家発電があるから問題なし。
だけど、停電が長引くと自家発電も止まってしまう。

電力が止まると、さすがに二人では手が足りない。
自家発電の稼働時間を念頭に置いて、電力復旧と台風状況を見ながら、駆けつけられる用意をしておく。

台風が弱まったから、駆けつけることができた。

生き物はそんなに簡単に死なないが、対処が早いに越したことはない。
今回は、くくるがいたので、即座に対応ができた。

よく頑張ったね。

今まで館長代理お疲れ様。
この子達を守ってくれて、ありがとう。

by おじい『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第11話

これは、おじいの本心なのでしょうね。

つまり、今話冒頭、籠城するくくるを放っておいて、皆さっさと帰ったのは──

くくるを信じているからこそ、がまがま水族館を任せておけた・・・・・・のです

『白い砂のアクアトープ』では男は必要ない!?

最後にどうしても言っておかなくてはならないことが・・・

櫂よ、なぜこのチャンスを活かさない!(笑)。

白い砂のアクアトープ 10話

前話ラスト、櫂は、くくるといい感じになりました。
なので冒頭、くくるの籠城が分かった時、櫂は残って説得するか、どこかから侵入して手伝う展開になるのだと思ってました(苦笑)。

普通、好きな子が台風で、一人孤立していたら、いても立ってもいられないのでは?

ところが、合流し一晩夜を明かした(笑)のは風花。
最後、くくるが泣いた時、隣にいたのも風花(苦笑)。

今回の描き方で、明確になったのは──
『白い砂のアクアトープ』は、くくると風花二人の関係性を描く物語だと言うことです

二人の関係性以外に、それぞれの夢を描いています。

ここぞと言うときに、くくるの傍らにいるのは櫂ではなく風花なのです

前話、櫂がくくるといい感じだったのは「櫂回」だったから。
二人がいい感じになったのではありません。
10話が、特別だったのです。

もっと言うと──
風花にアイドル復帰話があり、くくるとの関係がギクシャクした。
その間だけの”代役”だったのです(苦笑)

補足

櫂が、くくるを心配するシーンは、なかったわけではありません。

台風の中、がまがま水族館へ駆けつけたとき、櫂は最初にくくるを心配をしてました。

くくる、ケガはないか?

by 仲村櫂『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第11話

風花はついででしたね(笑)。
いや~来るの遅いし、来たら来たで、そこは二人とも気にしてあげようね。

まだまだ脇役の櫂くんでした。

それとも、今話でも「前話の出来事は幻」現象が発動したのでしょうか?
#詳しくは前話レビューをどうぞ

風花がいるから、櫂は、くくるにとって特別な存在になれないのか?
櫂の押しが弱いから、風花は、くくるを放っておけないのか?

これが、本作の永遠のテーマでしょう。(ウソです)

おわりに (『白い砂のアクアトープ』11話)

すいません、最終項目はギャグになってしまいました。
でも言っておきたかったのは本心です(笑)。

さあ、最後はまじめに締めますよ!

私はてっきり・・・
くくるは、がまがま水族館に未練を残し、存続への熱意を持ったまま、閉館を迎えるのだと思ってました。

諦めきれないくくるが、後半、何らかの形でがまがま復活の道を探るのではないか?

妄想

  • 大がかりな設備が必要ない、簡易な水族館
  • 自然を利用した、生き物とのふれあい施設
  • がまがま水族館跡地を利活用した新たな施設

憩いの場、特別な場所を

そんな展開を予想していましたが大外れ(苦笑)。

今回くくるに突き付けられた厳しい現実。
目の前で、がまがま水族館が破壊されていく、自然の脅威が夢を打ち砕いていく。
こんな手厳しい仕打ちを、女子高校生に見せるとは・・・

いいえ、夢へのこだわりが人一倍強いくくるだけに、納得させるには、これぐらいのことが必要だったのです。

諦めの悪いくくるに、落とし所をどう持っていくのかと思ってましたが、お見事。
ここまで現実を見せつけられると、さすがのくくるも諦めざるを得ない。

納得の結末です。

ようやく閉館を受け入れたくくる。
今後の展開が読めなくなりましたが、逆に楽しみですね!

以上、TVアニメ『白い砂のアクアトープ』第11話の感想レビューでした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。

12話のレビューも書く予定です。
良かったらまたお越し下さい。
最新情報はTwitter(@toki23_a)にて!

ではでは。

きょうのひとこと

窓は割れ、館内は雨漏りで水浸し
数日営業できないような・・・

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