こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『白い砂のアクアトープ』第22話、鑑賞しました。
『白い砂のアクアトープ』はP.A.WORKS制作のオリジナルアニメ。
沖縄の水族館を舞台に、2人の少女の絆や葛藤、成長を描く青春群像劇。
全24話の2クール放送。
2クール目は、舞台をアクアリウム・ティンガーラ水族館に移し、より本格的な「お仕事アニメ」になりました。
では、各話レビューをどうぞ。
(リンクは該当箇所へ)
※私なりの解釈を含め考察
白い砂のアクアトープ(全24話)各話リスト
話数 | サブタイトル | レビュー(R) |
12話以前はこちらからどうぞ | ||
第13話 | 海の遥かなティンガーラ | 各話R |
第14話 | ペンギンチェイサー | 各話R |
第15話 | ウミウシ大論戦 | 各話R |
第16話 | 傷だらけの君にエールを | 各話R |
第17話 | くつろぎ処 海月風 | 各話R |
第18話 | あかりの灯るとき | 各話R |
第19話 | さよならハイヒール | 各話R |
第20話 | 迷子のプランクトン | 各話R |
第21話 | ブルー・タートルの夢 | 各話R |
第22話 | 覚悟の帰還 | 本レビュー |
第23話 | 水族館の未来 | 各話R |
第24話 | 白い砂のアクアトープ | 各話R |
※リンクは各話レビューへ
感想レビュー 第22話 「覚悟の帰還」

ウミガメの孵化と風花によって踏ん切りの付いたくくるは、気持ちを新たにティンガーラへと戻る。
くくるは再び、ウェディング企画に取り組む。
そこは海底、海の中の結婚式──
白無垢で白い砂浜バージンロード。
親族、友達、生き物達に囲まれて。
海好き、生き物好きなら堪らない。
前回フルボッコされた提案は、皆のアイデア、親しい人を祝う気持ちでブラッシュアップして、唯一無二のウェディングとなり見事採用。
初めて感じた達成感。
ようやく営業の仕事にやりがいを感じる。
だが、飼育部異動の話も浮上。
夢ではなく現実的な目標を、自分事として考える。
それはくくるだけではなく、他の子たちも・・・。
真っ当なお仕事アニメ展開がお見事でした!
生き物の為なら頑張れる
小さな事でもいいんだよね、生き物のためになるなら。
営業の仕事でも、それが生き物のためになるように・・・私、頑張ってみる!
by 海咲野くくる『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第22話
くくるは、生き物のためなら頑張れる。
生き物のためになる仕事をしたい。
それには飼育員しかないと、くくるは思っていた。
生き物のためになるのは、決して飼育員だけではない。
そんな事を、離島への逃避行、そこで出会ったウミやんの妻・岬を通じて気付かされる。
ならば、営業の仕事だって生き物のためになるはず。
ようやく、やりたい事と自分の仕事が繋がる。
と意気込んだのも束の間──
思い付くのは式を挙げる人のための企画ではなく、結婚式を通じて”生き物を好きになってもらう”企画。
前回とあまり変わらない(苦笑)。
余談
実質無断欠勤したくくるを責める事なく、ウェディング企画だけやれば良いと言う副館長。
提案書に追記された赤字は、副館長のコメントか?
それとも、くくるが机に放っておいたものんなのか・・・
どちらにせよ、くくるが来なければ副館長が進めようとしていたのでしょう。
だから、再提案の日程も先方と調整済み。
それとも、くくるが戻ってくると信じていたのでしょうか?
くくるが戻ってくる前提で、準備を進めていたのか?
いつか、副館長の心情を知りたいですね。
身近な人で想像する
このプランで魚が結婚式をするのなら、とても幸せになれるんでしょうね。
by ウェディングプランナー 三浦響子『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第20話
三浦が言ったこの言葉の意味が、いまだに分からないくくる。
今回も道を示したのは姉さま、女神さま、風花さま──
ねえ、結婚式の話だけど・・・。
もしも、新郎新婦が身近な人だったら、どう思う?by 宮沢風花『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第22話
風花の結婚式だと想像すると・・・
生き物への影響を考えるとフラッシュを抑えたいと言っておきながら、写真を一杯撮りたくなる(笑)。
最初から最後まで笑顔が絶えない式にしたいとアイデアが溢れてくる──
この問いかけをキッカケに「生き物のため」ではなく「新郎新婦のため」に、くくるの発想が切り替わる。
煮詰まった企画や、アイデアって意外と別の観点で見るとスッと解が見えてきたりします。
人に意見を聞くのは大事。
視野が広がるし、企画に奥行きが出るしね。by 久高夏凛『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第22話
一人で企画を考えていると、どうしても視点や発想が固まってしまう。
そういう時は人の意見を聞くと、突破口になったりします。
立場の違う人、価値観の違う人からの意見は、自分一人では思いも付かないアイデアに繋がったりする。
これが、夏凛が言う「奥行き」ですね。
お仕事アニメっぽくなってきました(笑)。
余談
くくるが夏凛に聞いた「水族館で結婚式をするなら?」──
へっ!?どうかな・・・
今は仕事のことで頭がいっぱいだから・・・by 久高夏凛『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第22話
夏凛がうろたえるのは珍しいですね(笑)。
結婚を意識するお年頃なのか、何を意識したのか・・・
でも、「今は仕事のことで頭がいっぱい」は真実でしょう。
昨日聞いた、飼育員の欠員をずっと考えていたのでしょう。
飼育員は、夏凛の小さい頃からの夢。
そのために、観光協会を辞めティンガーラに転職したはず。
前職が観光関連だったから、営業部に配属されたのでしょうが、やりたかった仕事は営業ではない。
くくる以外にも飼育員希望者はいるのです。
夏凛にも転換点が来そうですね。
見たことも聞いたこともない結婚式

そんな結婚式、見たことも聞いたこともないわ。
でも・・・だからこそ面白い!まだ検討すべき点は多々ありますし、調整も必要です。
でも企画する価値はありそうです。ティンガーラ・ウェディング、進めましょう!
by ウェディングプランナー 三浦響子『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第22話
くくるの再提案は見事ウェディングプランナーの心を動かした。
見事、リベンジを果たしたくくる。
どこが評価されたのでしょうか?
企画書を全部見たわけではないし、くくるの説明も描かれたのが全てなのか分かりません。
三浦から突き付けられた課題に回答はしていますが、提案内容そのものが前回とどう変わったのかよく分かりません。
なので、三浦の反応から逆算してみましょう。
天井をご覧下さい。
足元から天井にかけて、頭上を覆う天球が水槽になっています。
水がキラキラ輝く中を、色鮮やかな生き物たちが泳ぎます。飾り付けをしなくても、十分華やかではないでしょうか。
by 海咲野くくる『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第22話
この辺から三浦ウェディングプランナーの顔つきが変わります。
くくるの言葉に引き込まれています──
それに、床には白い砂を敷き詰めるので、足元まで明るく照らされます。
──砂・・・靴は?
履きません!裸足の結婚式です!
──そんなことは企画書に書いてありませんでした。いくらなんでも裸足なんて!
水槽の中まで続く白い砂。
辺り一面に生き物がいて、新郎新婦を祝福する。幻想的だと思いませんか?
まるで、海の中の結婚式ですよね。
海が好きな新郎新婦なら、絶対に喜んで下さると思うんです。by 海咲野くくる『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第22話
三浦の反応から伺えるのは──床に砂が敷き詰められることも、裸足になることも、企画書には記載されていなかった。
三浦は、その事実を知らなかったのです。
ということは──
前回フルボッコにされたプレゼン、および、先に送った企画書だけでは「ティンガーラ・ウェディング」案は正確に伝わってなかった可能性が考えられます。
式場を華やかにしたい三浦は、企画書からイメージした会場では飾り付けは必須だと考え。
くくるの頭には新エリア「ホワイトサンドドーム」の完成イメージがあるので、飾り付けがなくても十分華やかだと考えていた。
ティンガーラの「ホワイトサンドドーム」なら、そのままでも幻想的な空間になる。
「ホワイトサンドドーム」のイメージを共有できれば、過度な飾り付けは必要ないと理解してくれるはず。
くくるがやったのは「ホワイトサンドドーム」の完成形を知ってもらうこと。
ここでの式は、海の中の結婚式になることを明確にイメージしてもらうこと。
その上で、サプライズ的要素として「裸足の結婚式」を披露。
水族館なのに、海のような浜辺を用意する!?
いや、海でもそうそうない、白い砂を敷き詰めるのでしょう。
三浦は、オーダーメイドの結婚式をプロデュースするプロ。
「聞いたこともない、見たこともない結婚式」は実は褒め言葉。
前代未聞の「海の中の結婚式」が刺さったのでしょう。
文章だけでは分からなかった
今日はティンガーラさんに来て、本当に良かった。
文面だけでは想像できないことも、実際に魚や新エリアを見たことでイメージが明確になりました。by ウェディングプランナー 三浦響子『白い砂のアクアトープ』TVアニメ第22話
アニメ鑑賞時、ウェディングプランナーの三浦さん、正直ちょっと”急変しすぎ”と思いました(苦笑)。
でも、このセリフを咀嚼するとよく分かります。
くくるの企画書は、文字だらけだったのではないでしょうか(笑)。
#櫂が営業部に来たとき、印刷中の企画書がチラリと見えました
絵や写真はなく文章ばかりの企画書。
文章で説明された内容を、三浦の想像で思い描いていた。
三浦が想像する水族館では、結婚式を挙げるには物足りなく飾り付けは必須だと考えていたのです。
今回、実際にティンガーラに来て、イメージが明確になった。
三浦は、水族館、とくにティンガーラのことをあまり知らなかったと思われます。
だから、改めて知ったティンガーラ水族館に興奮して、ファンになったのではないでしょうか。
水族館のイメージなんて、企画書で伝えきれるものではありません。
企画書は必要事項だけにして、実際は現場で見て感じてもらう。
くくるが意図してやったかどうかは分かりません。
が、実際にティンガーラを見てもらえば、水族館で結婚式を挙げることがどんなに素敵なのか自信があったように見えます。
水族館は生き物たちがいる所、色とりどりで幻想的。
手を加えなくても、十分華やか。
くくるは、アクアリウム・ティンガーラ「ホワイトサンドドーム」で挙げる結婚式が、新郎新婦にとって一生の思い出になると確信していたのです。
実にくくるらしい、生き物愛溢れる、真っ直ぐなプレゼンでしたね!
おわりに (『白い砂のアクアトープ』22話)
風雲急を告げる──
櫂の父親の入院をキッカケに、退職!?
櫂の休職で飼育員に欠員が出て、夏凛が手を上げる!?
ずっと、飼育員として働きたかったくくるは、大きな企画を成功させ何を思う?
一方、風花はウミガメの孵化をキッカケに、環境問題に興味を持つ。
静かに進む、各々が進む道への岐路。
残り2話、どんな着地を見せてくれるのでしょうか。
以上、TVアニメ『白い砂のアクアトープ』第22話の感想レビューでした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
23話のレビューも書いてます。
良かったらご覧ください。
ではでは。
このタイミングでタイトル回収!
ここへ来て櫂、フラグ立て?
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