オススメ度 | B |
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原作 | コミック |
ジャンル | 異能力バトルアクション |
放送情報 | TVアニメ(2016年秋)/全8話(17~24話) |
ストーリー | |
設定 | |
世界観 | |
感情移入 |
原作コミック未読。
TV放送にて鑑賞。一気見。
(『文豪ストレイドッグス(1期)』の続編)
舞台は現代の横浜。
特殊な能力を持った異能力者がいる世界。
軍や警察で対処できない危険な依頼をこなす「武装探偵社」を取り巻く物語。
「武装探偵社」を疎ましく思う「ポートマフィア」。
横浜を狙う北米の異能力集団「組合(ギルド)」。
横浜を舞台に、三組織の異能力戦争が始まる──
こんばんは。時文です。
TVアニメ『文豪ストレイドッグス』2期最終話まで観賞しました。
今回取り上げるのは分割2クールの2クール目17~24話(2期)。


原作は「ヤングエース」連載の漫画。
コミックは現在17巻まで刊行。(2019年8月時点)
アニメ2期は原作コミック5~9巻が映像化。
では、TVアニメ『文豪ストレイドッグス2期』感想レビューをどうぞ。
- 「はじめに」は【ネタバレなし】
1期のネタバレがあるのでご注意を! - 「感想レビュー」「おわりに」は【ネタバレあり】
はじめに
1期のネタバレがあるのでお気を付け下さい。
人虎こと主人公・中島敦に高額懸賞金が懸けられ、ポートマフィアに襲われていた1期。
その懸賞金を懸けた黒幕、北米の”金持ち”異能力集団「組合(ギルド)」が1期終盤に登場。
が、一人と対決しただけで終わってしまいました。
13~16話『黒の時代』編は小説を原作とする、太宰の過去エピソード。
17話からようやく1期の続きが始まります。
最初は今まで通りの『文スト』ですが、しばらくするとシリアス展開に!
矢継ぎ早に起こる戦いに、ふざけたやりとりは出番が少ない。
第三勢力ギルドが参戦し、登場人数も一気に増えます。
異能力は一つとして同じ能力はなく、特徴を活かした戦いが本作の魅力。
ギルドが登場したことにより、攻撃手段も残忍で、攻撃目標もスケールアップ!
話の深みは小説原作エピソードの方が上です。
が、コミック原作は「異能力バトルアクション」を前面に出し、看板に偽りなし!
1期を見たとき、ポートマフィアがえげつないと思った。
が、ギルドはそれ以上。
そして私がオススメしたいのは、先読み対決!
相手を嫌ってはいるが、実力は認めている。
相手がプロだからこそ、可能な先読み。
この独特の対決をお楽しみ下さい。
KADOKAWAanime
感想レビュー (以降、ネタバレありです)
全体構成が秀逸!
2クール目序盤(13~16話)の『黒の時代』編の原作は小説2巻。
17話の原作はコミック5巻。
コミック5巻と小説2巻が発売されたのはほぼ同時期(2014年8月)。
小説2巻を原作とした『黒の時代』編を2クール頭に持ってきたのは大きな意味があるのです。
アニメ1期終盤で登場したポートマフィアボス・森鴎外の人間性と太宰の関係。
アニメ2期で登場する異能特務課・坂口安吾と太宰の過去にあった出来事。
そして太宰がなぜポートマフィアにいて、なぜ抜けたのか。
最終話、ラストに語った太宰のセリフ・・・
これらを知るには、このタイミングが一番。
見る順番を製作者側で決めることができるTVアニメならでは。
グッジョブです!
私はすっかり太宰を見る目が変わってしまいましたから(笑)。
おふざけ封印と太宰の存在
1期はどうしても”おふざけ”感が気になりました(笑)
17話からは最初こそそのノリに戻りますが、ギルドとの関係がユルい雰囲気を許しません!
適度なシリアスがなかなか良い感じです。
さてそうなると1期ではウザキャラ(失礼!)だった太宰が浮いてしまうのではないかという心配が・・・
それが面白いことに緊張感ある展開では 、太宰のふざけた態度が一服の清涼剤となり、余裕ある態度にも見え、なんとも頼もしいのです♪
そのようなポジションを最初から狙って太宰を描いていたのだとしたら素晴らしい!
太宰以外のキャラクターも2期になると立ち位置が明確になり、とても噛み合っています。
お見事!
ただのバトルアクションではない
『文豪ストレイドッグス』の展開の特徴は──
“裏で”誰かが糸を引いている。
“誰かが企ててる”ので、その意図を読み、先を読み、手を打つ!
相手の性格と実力を見極め、目的を探り、自分の優位に事を運ぶ。
ただの「バトルアクション」ではない、頭を使った戦略戦術が重要な位置を占めてます。
その上での圧倒的な力と力とぶつかり合いが、画でもバトルシーンを盛り上げる。
時折、上の命令を無視して行動する奴もいるが、それすらも物語の変化に。
今回は太宰の読み勝ち
敦が2度もモビー・ディックに乗り込み、どちらの決着も、2期の見所。
- 1度目は、敦が人形を持って地上へ降りてくることを信じ、太宰は待っていた。
- 2度目は、鏡花が自分を犠牲にしてでも横浜を守ると信じ、最後の手段にした。
普通この手の展開は「ご都合主義」と言われますが、『文豪ストレイドッグス』では、先読みで納得させているのです。
説得力を持たせるために、1期から少しずつ太宰の力を見せ「太宰ならそこまで見えるかも」と思わせる。
①Qの異能力については、人形に触れれば呪いは解けることを事前に見せ、人形を太宰に届ければ良いと目的をシンプルに。
②鏡花については、鏡花は夜叉白雪をコントロールできてないと伏線を張り。
急にコントロールするとご都合主義だが、福沢諭吉の部下になる、つまり「武装探偵社」への入社試験をパスすることにより、夜叉白雪を制御できるようになる。
入社試験をオープンにし「罪滅ぼし」の方へ視聴者の目を逸らせるのも上手い。
単に先読みだけではない、各異能力の特徴を絡み合わせて着地させるドヤ顔してるようなラストが堪らない!
更に憎いのは、ラスボスへの対決で、太宰は敦と芥川を故意に組ませたのです。
来たるべき敵に備え、最強のコンビにするために!
ギルドのラスボス強かったですが、単純に太宰の「異能力無効化」だったら簡単だったんじゃない?
という疑問が、ラストのこの太宰の企みで押さえ込まれました。
ちょっと強引な気もしますが、確かに論理的(苦笑)。
太宰が”魔神”と呼ぶ次の敵。
魔神は、太宰の異能力無効化でも敵わない敵なのですよね!
きっと!
その時に納得します(笑)。
というか、早く見たい!
期待してます!
おわりに (『文豪ストレイドッグス2期』とは)
レビューには書き切れなかった、他のキャラクターの活躍も見逃せません。
谷崎の妹に対する本気度にはゾクッとした。
中原中也と太宰の一夜限りのコンビ復活、燃えました♪
1期では二人の会話を見ているとバカバカしくて白けたのですが、今回は一言一言にゾクリ。
シリアスと笑いのバランスが、自分に取って、とても波長が合うようなテイストになっていました♪
そして、夢野久作(Q)の気味の悪い異能力。
その能力をギルドの異能力・樹木と感覚を共有する能力のコンボで、横浜全体を狙うという大胆な作戦。
ラストは、敦と芥川の共闘!
敦同様、芥川は嫌いだが、戦闘に長けているのは確か。
面倒くさい二人、今後もコンビで戦う事になるのか?
次々攻めてくる敵と戦術は飽きることがない。
2期には「生きる目的」のようなメッセージが込められてます。
が、『黒の時代』編があまりに重く、また、アクションシーンの印象が強く、相対的にそれほど刺さらず。
でも、そんなこととは関係なしに、頭を使った緊張感ある対決を、アクションを楽しめました!
続編も楽しみです!
ではでは。
読んでいればもっと楽しめた予感が・・・
悔しい・・・
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25話のレビューも書いているので、善かったらどうぞ。

TVアニメ『文豪ストレイドッグス』。
アニメだけでなく、原作コミック、小説のレビューも書いてます。
一覧にまとめているので、善かったらご覧下さい。
