オススメ度 | B- |
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原作 | コミック |
ジャンル | 異能力バトルアクション |
放送情報 | 原作コミック13巻限定版付属OVA(2017年8月)/全1話 |
ストーリー | |
設定 | |
世界観 | |
感情移入 |
原作コミック未読。
Netflixにて鑑賞。
舞台は現代の横浜。
特殊な能力を持った異能力者がいる世界。
軍や警察で対処できない危険な依頼をこなす「武装探偵社」を取り巻く物語。
重要案件が目白押しな1日が始まる国木田独歩。
国木田は手帳に記したスケジュール通りに行動しようとするが・・・
こんばんは。時文です。
TVアニメ『文豪ストレイドッグス』は現在3rdシーズンまで放送終了(2019年時点)。
2ndと3rdの間に位置する25話「独り歩む」は、TV放送はされず、原作コミック13巻限定版付属OVAとしてアニメ化。
そのOVAが、2019年8月9日からNetflixで配信開始!
私が知る限り、OVAはレンタルしておらず、販売のみ。
有料ではありますが、手軽にネット配信で見られるのはありがたいですね。
現在も配信中。(2019年9月4日時点)
内容は、原作コミック10巻の第40話をアニメ化。
久しぶりの国木田く~んの活躍を見ることができますよ♪
では、TVアニメ『文豪ストレイドッグス25話』感想レビューをどうぞ。
- 「はじめに」は【ネタバレなし】
2期までのネタバレがあるのでご注意を! - 「感想レビュー」「おわりに」は【ネタバレあり】
はじめに
2期までのネタバレがあるのでお気を付け下さい。
1期の「蒼の使徒」編(6・7話)では存在感を示した国木田。
それ以降、2期で事務員である谷崎ナオミが襲われたときにギルドと対峙。
でも、その後は完全に中島敦に持って行かれました。
最初は武装探偵社の中では太宰に次ぐNo2の存在感だったのに。
太宰と敦は別格として。
今や、二人の次は鏡花、その次は乱歩さんか社長に(笑)
そこで!(か、どうかは分かりませんが(笑))
25話は国木田君がメインのエピソード。
ぎっしり書いたスケジュール通りに行動しようとする国木田に色んな横やりが入るお話し。
太宰がかなり力を入れて誘惑するのですが・・・その結末はいかに?
25話を見て分かったのは、国木田ひとりのエピソードはあまり盛り上がらない・・・
太宰に振り回されて、活きるキャラ。
敦を叱って、場を締めるキャラ。
相手がいてこそ、頼れるキャラクター。
しかしそれは裏返すと「何でも、そつなく効率良くこなす」ということ。
見ていて面白みはないかもしれない。
が、行動が安定していて、見ていて安心なのだ。
そんな安定した国木田が、乱されるのが面白いのだが(笑)。
それだけでは話の展開としては盛り上がらない。
いや、それは、2期を見た直後だからか。
あれほどの大きな戦いの後だから、どうしても派手な展開とアクションを期待してしまう。
前半「日常」後半「事件」の1話完結エピソード。
なので大規模な事件にはなりませんが、ラストは気持ちの良い結末が。
相変わらず伏線がさりげない上に巧妙。
何気にうれしいのは、国木田の手帳の中身が映し出されたこと!
こんなにきっちり書いていたのか、と感心。
というか美しい!
でもスケジュール帳を使った方が・・・と突っ込んでしまうのはサラリーマン故か(笑)。
手帳にぎっしり書かれた予定をこなす国木田。
このパターンは「蒼の使徒」以来で、なんだか懐かしい(涙)
それに、国木田手帳ハックも披露されます。
なるほど、国木田の異能力はこういう使い方もできるのかー
と膝を打つこと間違いなし!
国木田ファンは必見です!
って言うか、下のCM動画で自分で「活躍回」と言ってますね(笑)
その通りです!
国木田独歩の活躍を楽しんで下さい♪
KADOKAWAanime
感想レビュー (以降、ネタバレありです)
30分の中にも起承転結と伏線が!
国木田が手帳に書かれたスケジュール通りに予定をこなす姿は、既視感あり。
なので、軽い気持ちで見ていたら、終盤の畳み掛けるような展開にやられました。
30分(本編は実質約20分)の中で起承転結は言うまでもなく伏線が巧妙でしたね。
ストーリーに沿って紹介しましょう。
- 国木田がぎっしり詰まった今日一日の予定を完璧にこなすと敦に宣言する。
- 与謝野先生が食材の買い出しの付き合いを頼む。
⇒他の者へ - 谷崎から「無差別爆弾魔」の情報があるとの報告を受ける。
⇒戻ってから詳しく聞く - 乱歩さんが「駄菓子がなくなった」と・・・
⇒残っている備蓄の場所を伝える - 国木田は太宰に邪魔をしないようクギを刺す・・・
これまで文ストを見てきた人なら、①の時点で、これから国木田に邪魔が入るだろう事は予想できる。
早速、②与謝野先生、③谷崎、④乱歩さんから大小様々な話が・・・
それらを的確に対処し、最後⑤太宰にクギを刺す。
OVAなので、ファンサービスで全員の登場シーンを作った。
かつ、全員の依頼を受けないことにより、国木田の決意が固いことを表現。
この流れで、やはり国木田の行動予定を阻害するのは、太宰(の邪魔)か「本当の事件」と示す。
これだけでも、きれいな出だしなのに、この中に2つの伏線が仕込まれていたのです。
③谷崎からの「無差別爆弾魔」情報
一つ目は電車に乗った時、男が少女にカバンを渡す行為を見かけ、国木田は即座に「無差別爆弾魔」の情報を思い出す。
③で谷崎には帰社してから詳細を、と言っておきながら概要は押さえている。
国木田一人の時に事件が起きれば、予定よりも事件対応を優先するでしょう。
事務所での会話と絡ませなくても良いのですが、③と絡ませることで、序盤の会話にもムダがなく、かつ、国木田の(後回しにしながらも聞いてた)優秀さを表しているのです。
②与謝野先生の「食材買い出し」
二つ目は一つ目の伏線で上手いと感心し、序盤の事はもう出ないだろうと忘れかけてた頃、さらに二つ目があったのはうれしいサプライズ!
ラストの国木田の作戦は、与謝野先生が近くにいるだろう事を確信しての行動だったのだ。
②与謝野先生が「今日は食材買い出しの日だ」。
このセリフから推測すると、定期的に食材買い出しに言ってる様子。
②では時間を言ってなかったが、買い出しに行くのは、決まった時間に行っていたのでしょう。
#爆弾魔が国木田の手帳を眺めているシーン、16時10分に新たに「要」と記入されてます。
そこで、音響手榴弾を使って与謝野先生に知らせたのです。
#このシーンで、ホームに与謝野先生ではなく中原中也を出すのも憎いミスリード。
まさか食材買い出しが、逆転劇の伏線だったとは、思いもよりませんでした!
爽快な逆転劇にスカッとすると同時に、巧い!と感心♪
手帳の使い方が上手い!
国木田の異能力「独歩吟客」は手帳に書いたものを具現化する能力。
故に手帳が手元にないと使えない。
爆弾魔はそのことを知っており、国木田をロープで縛り、手帳を取り上げる。
だが国木田は爆弾魔を誘導し、あるページを開かせ、「音響手榴弾」を実態化する。
敵に手帳を奪われた時に備え、対抗策を備えていたのです。
上手い!
それに、手元になくても実態化できるのですね!
声が届けば実態化できるのでしょうか?
それなら、切り取ったページを遠くに置いて、遠隔操作なんかもできそうですね。
手帳より小さい物しかダメだが、なかなか応用力がある能力。
今後の使い方が楽しみです♪
おわりに (『文豪ストレイドッグス25話(OVA)』とは)
あの大きな事件(2期)の後の限定OVA。
どうしても事件に関する後日談なんてのを期待してしまいました(苦笑)。
清々しい程、いつもの日常展開。
全体の流れから2ndと3rdの間の骨休め的なエピソード。
何せ、OP/EDも1期に戻ってます(笑)
そんな中でも、物語の起承転結だけでなく、国木田の理想や、武装探偵社内での国木田のポジションが描かれます。
国木田の皆の認知ポジションと社長のセリフが、今後の流れの布石になっていたりして(笑)
『文豪ストレイドッグス』はセリフの一つ一つが考えられてます。
今回のように、何気ない日常会話の隅々までも意味があったりします。
そうすると、種田長官や福沢社長のセリフは特に重い・・・
ヤダヤダ、考えたくないですね(笑)
ではでは。
急遽何か必要になったときとか、忘れ物したときとか(笑)
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TVアニメ『文豪ストレイドッグス』。
アニメだけでなく、原作コミック、小説のレビューも書いてます。
一覧にまとめているので、善かったらご覧下さい。
