文豪ストレイドッグス

原作コミック【文豪ストレイドッグス】5~9巻 感想レビュー 未アニメ化部分に重要な情報あり!

文豪ストレイドッグス コミック
オススメ度 B
ジャンル 異能力バトルアクション
作者 朝霧カフカ / 作画 春河35
出版社 KADOKAWA
ストーリー
設定
世界観
感情移入
あらすじ

舞台は現代の横浜。
特殊な能力を持った異能力者がいる世界。

軍や警察で対処できない危険な依頼をこなす「武装探偵社」を取り巻く物語。

主人公・中島敦は縁あって武装探偵社に入社。
だが、は執拗にポートマフィアに狙われていた・・・
その黒幕は「組合(ギルド)」と呼ばれる異能力集団だった──

武装探偵社」を疎ましく思う「ポートマフィア」。
横浜を狙う北米の異能力集団「組合(ギルド)」。

横浜を舞台に、三組織の異能力戦争が始まる──

こんばんは。時文です。
TVアニメ『文豪ストレイドッグス(2期)』鑑賞後、原作コミック9巻まで読みました。

文豪ストレイドッグス』は『ヤングエース』で連載中。
現在17巻まで刊行。(2019年8月時点)

TVアニメ2期(17~24話)で原作コミック5~9巻をアニメ化
※「黒の時代」編(13~16話)は小説2巻『太宰治と黒の時代』が原作

本レビューでは、原作コミック5~9巻を取り上げます。

はじめに

本レビューは「アニメ」⇒「原作コミック」の順で見た感想レビューです。

内容についてのレビューは、TVアニメ感想レビューへ記載。
善かったらご覧下さい。

文豪ストレイドッグス
TVアニメ【文豪ストレイドッグス2期】17~24話(最終話) 感想レビュー 異能力対決が魅力だが、ただのバトルアクションではない!TVアニメ『文豪ストレイドッグス2期』17~24話 感想レビュー。1期の続き。武装探偵社、ポートマフィア、ギルドの三つ巴の対決が始まる。 前半の「はじめに」は【ネタバレなし】後半の「感想レビュー」は【ネタバレあり】で魅力を紹介します。...

ここでは、原作コミックとアニメとの違い、おまけ等について記載します。

以降はネタバレがあるのでご注意願います。

本レビューの内容
  • 原作を読んで分かった新情報
    谷崎ナオミはメチャ優秀!?
    白鯨が落ちたときの横浜の想定被害は??
    鏡花が逮捕されたのは太宰のせい?!
    次の敵は今回何を狙っていた??
    二人の共闘を太宰はいつから考えていた??
    等々・・・
  • 勉強になる言葉
    鏖殺(おうさつ)
    簒奪(さんだつ)
    肝要(かんよう)
    手管(てくだ)
    閲する(けみする)

  • オマケについて

原作を読んで分かった新情報

TVアニメ2期(17~24話)は8話で原作コミック5冊分をアニメ化

かなりハイペースで、きっと原作コミックの内容をカットしたのだろうと思っていましたが、さにあらず。

原作もハイペースで、展開スピードは変わりません
エピソード単位では全く省略されておらず

「シーン単位の省略」と「セリフ」「心情描写」を少しずつカットし、尺を調整しています。
見比べるとなかなかの涙ぐましい努力が伺えます(涙)。

カットされた部分を読むと新発見があり、より深くストーリーを理解できました

ここではアニメ化されなかった情報を全てではないですが、一部紹介します。

5巻

「夜叉白雪」を使えと言ったのは鏡花のため

鏡花が武装探偵社の初任務で失敗し、落ち込んでいたとき。

アニメでは、敦が鏡花の携帯電話に気付き、夜叉の話を持ち出す。

可能性の話なんだけど・・・

もし君の異能力の謎が解けて、電話の声にしか従わない夜叉を操れるようになれば、探偵社の力の一つに──

 by中島敦 (TVアニメ『文豪ストレイドッグス』17話)

「夜叉白雪」を使えるようになれば「探偵社の力」に──

つまり敦は、初仕事で、かつ失敗した直後の鏡花に、”「探偵社の戦力」として夜叉白雪を使う”案を持ちかけた
なんて、無神経な奴だと思いました。

原作コミックを読んで理解しました。

セリフが少し省略&変更されていて、違う意味合いになってます

原作では鏡花の携帯電話に気付く前、鏡花が初仕事を失敗して落ち込んでいたので、敦はこんなことを言ってます。

何か新しい特技を覚えればいいさ
例えば・・・

by中島敦 (『文豪ストレイドッグス』5巻)

セリフは鏡花のボケで遮られます(笑)。
その時、敦は、今までポートマフィアの指示を受けていた携帯を今も持っていることに気付いたのです。

その上で・・・

可能性の話なんだけど・・・

もし君の異能の謎が解けて、電話の声にしか従わない夜叉を操れるようになれば、探偵”社員”としての力の一つ──

by中島敦 (『文豪ストレイドッグス』5巻)

と言っているのです。

アニメでは「探偵社の力の一つ」。
原作では「探偵社員としての力の一つ」。

つまり敦は、暗殺者のスキルしか持っていなかった鏡花に、探偵社で役立つ特技がないか考えていた。

そこで、夜叉白雪を自在に使えれば、探偵社員として”鏡花自身の強み”になるではないかと思ったのです。
鏡花が武装探偵社員として働いていけるようアドバイス。
決して敦は、鏡花を探偵社の戦力にしようとなど欠片も思ってない

可哀想に、敦にとって、アニメは悪い改編ですね。

真意は分かりませんが、恐らく、この後襲ってきたポートマフィア幹部・尾崎紅葉が鏡花に言うセリフ。

このような偽善の巣にそなた(鏡花)を1秒も置いてはおけぬ。
-中略-
じゃが奴ら(武装探偵社)はいずれ言うぞ「夜叉白雪を使え」と。

by 尾崎紅葉 (TVアニメ『文豪ストレイドッグス』17話)

このセリフを聞き、鏡花に思い当たる節となるよう狙ったのでしょう

が、原作では、敦はそんなつもりで言ったのではありません。
少しストレート過ぎますね。

公園での対ギルド戦は原作でも省略

鏡花と敦の二人を尾崎紅葉が襲い、国木田と賢治が現れ、そこへギルドが乱入。

ギルドの異能力者が勢揃いとは言え、ギルド側が全く無傷で、武装探偵社、ポートマフィアの連中は全滅。

アニメではその戦いを”一切”見せてくれなかったので、原作期待して読んだのですが、同じでした(涙)

敦は弱っていたとは言え、国木田と賢治もいて、鏡花と尾崎紅葉がいたわけですからねー
一体、どんな攻防があったのか、気になりますね~~

それに、どういう経緯で鏡花が行方をくらましたのか・・・

牧師とミッチェル。先に助けたのは牧師!

豪華客船にいた、ギルドのホーソーン牧師とミッチェル。

アニメでは、豪華客船から飛び降りた直後、芥川が登場しホーソンと戦う。
そして、ミッチェルがホーソーンをかばうシーンがありました。

いきなりミッチェルがかばう。
唐突過ぎて、お嬢様の気まぐれで牧師を助けたように見え、不自然に感じてました

これも謎が解けました♪

原作では、豪華客船から飛び降りたホーソーンとミッチェルは、避難路から撤退します。
が、避難路には爆弾魔・梶井基次郎がトラップを仕掛けミッチェルが引っかかる。

【原作情報】
ここで出てくるのがギルドの上級秘書官。
※TVアニメ第1期(原作4巻)ラスト、森鴎外がポートマフィアに合流したとき、既にやられていた奴です。
このトラップが気味悪いですが、唐突感と不気味さがお見事でした。
が、不気味すぎてアニメ化できなかったかもしれません(涙)
詳しくは原作をお読み下さい。

ミッチェルがトラップに引っかかり爆発に巻き込まれる瞬間、牧師が助けます。

牧師の異能力は自分の血を使います。
ミッチェルは、自分を助けた牧師の手の傷を見て──

だから、身を挺して牧師を助けたのです。

ミッチェルにとっては、借りを返したつもりなのかもしれません。
が、牧師の手を傷を見ているミッチェルの顔は、この瞬間、牧師に特別な感情を抱いたように私には見えました♪

そして逃走経路にはまだトラップが仕掛けられているので、豪華客船前まで戻り、敵を迎え撃つことにしたのです。
牧師は、罠や奇襲を避ければ勝てると判断したのです。

6巻

谷崎ナオミはメチャ優秀!?

ギルドが事務員を拉致しようするエピソード。
アニメでは残念ながらカットされましたが、谷崎の妹・ナオミの優秀ぶりが原作には描かれてます

アニメでは、ギルドの二人がロッジに到着したとき、既に事務員二人は車で逃げ出してました。
が、原作では、ギルドが到着したとき、二人はまだロッジにいました。

二人はギルドの存在を窓から確認。
ギルドも彼女達の視線を感じ、駐車場へ続く扉で待ち伏せた。

ナオミは、敵の裏をかいて、従業員通路から業者用駐車場へ。
業者の車でロッジから離れます。
※ちゃんと既に鍵も手に入れてます♪

しかし、ギルドの異能力・ブドウで探知され、車ごと捕まってしまう。(ここはアニメ化)

彼女達は武装探偵社から、ギルドがロッジに向かっているから急いで逃げるよう指示されただけ。

だがナオミはギルドに情報を流したのはポートマフィアだと推測
だからギルドが到着する頃合いを見て、彼女達に逃げる指示が来るよう絶妙のタイミングで情報が来たとみる

だとすると、探偵社の救出もこちらに向かい、ギリギリのタイミングで間に合うはずだと、ナオミは読む。
だから、少しでも時間稼ぎをして、探偵社の救出を待ったのだ。

ナオミの推理力も凄いが、敵であるポートマフィアの魂胆を読み、敵の実力を信頼しているのが興味をかき立てられる!

数少ないナオミの活躍シーン。
ここはアニメでも見たかったですねーー

この時点ではギルドが一番優位!?

事務員二人を駅ホームで待つ太宰と敦。

アニメでは太宰が唐突に森鴎外の事を語り出します。

原作では、その前に太宰の3組織異能力戦争の見立てが入ります。
この見立てが興味津々!

太宰が見る、この時点での優勢は

1位 ポートマフィア
2位 ギルド
3位 武装探偵社

理由を説明してくれないのが残念!
#敦が武装探偵社が最下位なことを気にしたので、話題がそちらにいった。

3位の武装探偵社は分かりますが、なぜポートマフィアが1位なのかは知りたかった。
やはり、数が多いからでしょうか?!

武装探偵社の逆転の策は、太宰には300位あると言う・・・

が、戦況は刻々と変わるので、情報把握が大事だと説く。
そこで、アニメでもあるセリフなのです。

森さんは合理化の権化でね。
数式のごとき冷徹さで戦況を支配する。

刺客から逃れて気が緩む今を狙って、必ず何か仕掛けてくるよ。

by太宰治 (TVアニメ『文豪ストレイドッグス』19話)

7巻

太宰の犯罪歴を消したのはやはり・・・

太宰が異能特務課・坂口安吾と接触。
アニメでは安吾とのセリフが結構カットされてます。

マフィアを抜けた貴方の経歴を洗浄したのは僕ですよ
借りがあるのは貴方の方では?

by坂口安吾 (『文豪ストレイドッグス』7巻)

『黒の時代』編TVアニメ16話(小説第2巻)ラストで、太宰が武装探偵社で働くために、経歴を消さなければと異能特務課の種田長官が言ってました。
そのことですね。

坂口安吾は、その直前までポートマフィアの情報員として働いていた。
ポートマフィアと異能特務課の両方を知っているので適任ですね。

なぜ異能特務課が切り札??

安吾のセリフでもっと重要な事がアニメでは省略されてました。

ギルドとは一種の「秘密結社」です。
構成員は各々が表の顔を持ち、政府・大企業の要職にある者も名を連ねています。
その影響力は北米はおろか本邦中枢にまで強力に食い込んでいる。(坂口安吾)

おいおい・・・頼むよ。
話の流れが怪しくなってきたじゃないか。(太宰治)

by 『文豪ストレイドッグス』7巻

ギルドの構成員は政府・大企業の要職を務めており、外交筋から圧力を掛け、日本では外交官同様の権限を与えられている

原作では、ここで先日事務員達を襲った二人(ジョン/ラヴクラフト)が釈放されている絵が・・・

つまり、「鬼札」と思っていた異能特務課はギルドには手を出せなかったのです。

アニメだけ見ていると、「鬼札」という割に異能特務課が大した力になってないと思ってました(苦笑)。

太宰が思っていた以上に、ギルドは政治的な動きをし、異能特務課が直接手を出すことはできなかった。
これは、太宰が読み違えたわけではなく、新たな情報を得、戦略変更の類ですね。

異能特務課は、ギルドに直接手を下すこと以外に役立つことがあった
そこは利用し続けたわけですね♪

それが、鏡花ちゃん絡みです。
#詳細は後ほど

ミッチェルの夢を消したのはフィッツジェラルド?

病室に、部下の見舞いに来たフィッツジェラルド。
ホーソーン牧師との会話。

ホーソーン牧師はミッチェルを「愚か」と言いながら、彼女の夢を消したのはフィッツジェラルドのせいだと言う。

アニメを見た時、ホーソーン牧師はフィッツジェラルドの何を責めたのか、よく分かりませんでした
部下を信じているようで、自分の欲望を叶えていること?
自分が負けたことを逆恨み?

原作を読んで少し分かりました。

アニメでは、ホーソーン牧師のセリフが一文カットされてます。

金をエサに彼女を死者の列に引き込んだ

byナサニエル・ホーソーン (『文豪ストレイドッグス』7巻)

つまり牧師は、今回はフィッツジェラルドの作戦ミスだと言っているのです。

ポートマフィアの戦力を見誤り、確実な作戦を取らなかったから、甚大な被害が出たのだと。

ギルドには未来を予言するような作戦書がある。
ギルド側の損害も予想している作戦書。

であれば、今回の豪華客船をポートマフィアが襲うことは予期していたはず。
ギルド側の被害をフィッツジェラルドは想定していたとみられる。

だから牧師は「最初から犠牲になると分かっていた”死者の列”」にミッチェルを引き込んだと言ったのです。

その指摘にフィッツジェラルドは憤慨し、これ以上部下を傷つけさせないために緊急プランを発動させたのです

セリフの一文があるとないとでこうも解釈が違うとは。
面白いですね!

#私の読解力がないのかもしれませんが(汗)

他にもアニメ化されなかったシーンが

7巻では他にも、アニメ化されなかったシーンがあります。

  • Qの呪いは武装探偵社員にも発動していた?!
    ⇒国木田に呪いが発動。
    ⇒その国木田を見て太宰は何をしたかは・・・8巻に(国木田さんご愁傷様です)
  • ポートマフィアと武装探偵社共闘のアイデアは敦ではない!?
    ⇒敦が白鯨(モビー・ディック)から飛び降りる前、ルーシーが武装探偵社とポートマフィアの共闘アイデアを言い出した
  • たとえ人虎になってもあの高さからでは・・・
    ⇒原作では、人虎になり、猫のように着地する様子が描かれてます
  • 敦が地上に降り、白鯨からの狙撃を逃れる途中、赤ちゃんを助ける

どれも短いですが、面白いシーンでした。

8巻

8巻は、ほぼほぼ原作通りです。

9巻

芥川はずっと敦を追っていた・・・

白鯨で敦が芥川と出会った時、芥川はアニメでは「貴様を殺しに」としか言ってませんが、原作ではもう少しセリフがあります。

かつての敗北より後、僕(やつがれ)は貴様を追った。
だが三社戦争により探偵社は隠密行動に入った。

こうして先回りが叶ったのは、”同盟”により探偵社の作戦が掴めた為だ。

by芥川龍之介 (『文豪ストレイドッグス』9巻)

正に単独行動、かつ敦を倒す(=太宰に認めてもらう)ことしか考えてない芥川らしい・・・
#ちなみに・・・今回の作戦情報を流したのは”太宰の作戦”です

白鯨が落ちたときの横浜の想定被害は??

アニメでは「TNT爆弾140トン相当のエネルギーが市内のど真ん中で炸裂する」としか説明ありませんでした。

はい、正直、TNT爆弾140トンと言われても想像つきません(笑)。
絵で大爆発する横浜のイメージが写ったから甚大だと思えただけ。

TNT爆弾140トンが炸裂すると”言葉で聞いた”だけで、「非道」と言った敦、スゲーと思ってました(苦笑)。

原作を読んで理解しました。
原作では、その想定される被害状況が具体的に説明されていました。

大地はえぐれ、巨大なクレーターを残し、地表はカーペットのようにうねって、あらゆる建物をなぎ倒す。

後に残るのは完全な更地(さらち)だ。

byフランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド (『文豪ストレイドッグス』9巻)

その破壊力が、もたらす被害が、よりよく分かります。

これなら納得。
確かに非道・・・

鏡花が逮捕されたのは太宰のせい?!

鏡花に関する太宰の計画。

アニメでは、太宰と尾崎紅葉は鏡花を助ける計画の中身までは話してませんでした。
原作では、少し触れています。
少ししか話してませんが、これだけでも充分作戦の概要が分かりました。

鏡花ちゃんを助ける計画がある。

(一度、彼女(鏡花)を逮捕させ、異能特務課と司法取引をする。)

成功すれば(探偵社にも入れる。)
彼女の命と夢を同時に守る唯一の方法だ。

※括弧部分がアニメではカット
by太宰治 (『文豪ストレイドッグス』9巻)

つまり太宰はわざと鏡花を逮捕させたのです
もしくは、鏡花が逮捕されるのを見過ごしたのです。

逮捕させ、異能特務課と司法取引し、鏡花の罪を消すのが目的だったのです。

ということは、坂口安吾のエアバッグが作動しなかったのは、やはり太宰の仕業ですね♪
それをネタに司法取引を持ちかけたのですから。

まあ、安吾にケガをさせなくても、武装探偵社社員になれれば恩赦してくれた気もしますが・・・
それでも安吾に大怪我をさせたのは、やはり彼に対する恨み?・・・太宰の恐い所ですね。

原作では、この後、姐さん(尾崎紅葉)の過去についても語られます。
どうやら姐さんはマフィアを恨んで”いた”ようです。

文ストは、メインキャラにちゃんと過去を持たせてますね。

失敗してもドストエフスキーが満足していた?!

TVアニメ最終話ラスト、次の敵と思われるドストエフスキー登場。

白鯨の操作をハッキングして墜落させようとしたが失敗。
それでも「ほぼ計画通り」とは??

負け惜しみか??
(この時点では)手強いように見えないが?

と思ってましたが、原作ではセリフがもう少しありました。

白鯨の墜落には失敗しましたか・・・

ですが、ほぼ計画通りです。
ギルドに内乱を誘発させ、(その隙に資産の四割を簒奪(さんだつ))。
(
横浜を傷つけ敵を弱体化させ)有能な異能者のスカウトにも成功しましたから。

※括弧部分がアニメではカット
byフョードル・ドストエフスキー (『文豪ストレイドッグス』9巻)

ムムム、気になるセリフですねーー

ギルドに内乱を誘発させ”その隙に資産の四割を簒奪”!?
内乱が起きたのはフィッツジェラルドとの戦いの決着がついた後の話ですよね!?

でも、フィッツジェラルドは資産を全部使い果たした。
まさか使い果たす前に四割取られていた?!

だとしたら、敦はドストエフスキーに助けられたことになります

いやいや、あくまでフィッツジェラルドが最後に使ったのは”処分可能な”全資産。
通常、処分可能な資産とは、すぐに現金化できる資産のこと。
不動産等は含まれないはず、だから残った不動産資産の四割を取ったのですね??

なんて、考察が走ってしまう(笑)。

もう一つの、「横浜を傷つけ敵を弱体化させ」はよく分かります。
これが狙いなら、ドストエフスキーはギルドには横浜は取れないと踏んでいたわけですね

手強いかも。

敦と芥川の共闘を太宰が考えていたのは・・・え!?

白鯨潜入の情報を芥川に流したのは太宰の作戦。
目的は、来たるより強い敵に対し、敦と芥川のタッグをさせたかった。

広津さんと太宰の会話。

芥川君は単独でも十分破壊的だけど、本来は後衛で真価を発揮する異能力者だ。
敦君のように速度とタフネスを持つ前衛を補助すれば、すさまじい戦力になる。(太宰)

--アニメ化されたのはここまで--

いつから、この状況を目指していた?(広津)

敦君と最初に会った時から。(太宰)

by太宰治 (『文豪ストレイドッグス』9巻)

太宰のセリフのバックには、太宰が入水自殺をして敦に助けられたカットが・・・
太宰は敦に出会ったその時に、敦の能力の性質と特性を見抜いていた!?

ここまでくると、その洞察力というか未来を見る異能力があるとしか思えない(笑)。

反対に、織田作の件は原作にはなく、アニメオリジナル
これはこれで、善い改変ですね♪
#またこの時の「古い友人に言われたんです」というセリフの演技が最高でしたね♪
#宮野さんさすがッス!

勉強になるセリフ

さて、今回も知らない単語が多くて勉強になりました(笑)。
気になった単語をストーリーと共に紹介しましょう。

“鏖殺”を謀るマフィア、”簒奪”を目論むギルド

拠点を地下へ移した武装探偵社。
社長・福沢諭吉が作戦会議を始める。

社の”鏖殺(おうさつ)”を謀るマフィア
社の”簒奪(さんだつ)”を目論むギルド
この両雄より探偵社を守らねばならぬ

by 福沢諭吉 (『文豪ストレイドッグス』5巻)

「鏖殺」とは

読み方:おうさつ

皆殺しにする。
例:若し抵抗せば、鏖殺せんと

「goo辞書」より

なんとなく想像ついてましたが、「皆殺し」。

ポートマフィアは武装探偵社の「皆殺しを」狙っている。
では、ギルドは違うのか?

「簒奪」とは

読み方:さんだつ

帝王の位、政治の実権などを奪い取ること。
例:王位を簒奪する

「goo辞書」より

これも「奪う」という文字があったのでなんとなく想像がつきました。
はっきりと「奪い取る」という意味。

ギルドは殺すのが目的ではなく、武装探偵社の「異能開業許可証」を狙っていた。
確かに最初はそうでしたね。

許可証を売り渡してくれないので、実力行使に出たわけです。

二つとも意味はなんとなく想像できますが、こんな単語があったとは知りませんでした。
勉強になりました。

この戦の”肝要”は、この拠点を隠匿すること

先の作戦会議の続き。

この戦の”肝要(かんよう)”は、この拠点を隠匿することです。

総出でここになだれ込まれると、ディフェンスが持ちませんから。

by 太宰治 (『文豪ストレイドッグス』5巻)

「肝要」とは

読み方:かんよう

《人間の肝 (きも) と扇の要 (かなめ) の意から》
非常に大切なこと。
最も必要なこと。
また、そのさま。
例:何事にも辛抱が肝要だ

「goo辞書」より

これも文脈からなんとなく意味は想像できました。
原作の字を見て「肝心要」と似た意味だろうとも。

でも、「肝心要」と言うより「肝要」と言った方が、端的で良いですね。

リアル世界で使えるかどうかは微妙ですが(笑)。

敵の”手管”はおおむね読めました。

豪華客船、ギルドの拠点となるはずだった豪華客船にて。
警備を任されたホーソーン牧師とミッチェル。
爆弾魔・梶井基次郎を捕らえた時の会話。

敵の”手管(てくだ)”はおおむね読めました。

彼が爆弾を仕掛ける役だったのでしょう。
お粗末な組織だ。

by ホーソーン牧師 (『文豪ストレイドッグス』5巻)

「手管」とは

読み方:てくだ

人をだます手段。
人をあやつるかけひき。
特に、遊女などが客をたらしこむ手際。
手練 (てれん) 。
例:手管を弄 (ろう) する

「goo辞書」より

四字熟語「手練手管」は知ってましたが、手管はなかなか聞かない。

作戦や、手段の類と思ってましたが、正攻法ではなく、姑息な意味合いが強い。

「手練」と「手管」は同じような意味。
「手練手管」は同義語を重ねて強調した四字熟語なわけです。

手練手管

思うままに人を操りだます方法や技術のこと。(by goo辞書)

探偵社にふさわしいか”閲する”

白鯨へ乗り込むため、異能特務課の超小型強襲機「夜鴉」格納庫へ移動途中。
谷崎は敦に、鏡花の武装探偵社入社試験について説明。

探偵社の調査員には代々入社試験があるんだ。
それをパスしないと正式な社員として認められない。

--中略--

入社試験は新人の行動を見て探偵社にふさわしいか”閲する(けみする)”。
いわば裏審査なんだ。

by 谷崎潤一郎 (『文豪ストレイドッグス』8巻)

「閲する」とは

読み方:けみする

調べる。
見て確かめる。
あらためる。
例:対日関係の文献を閲する

「goo辞書」より

どうやら、単に調べる、よりも強い意味。
よく調べる、情報だけでは分からないから実際に試して調べる、という意味のよう。

読み方も知らなかったので、これまた勉強になりました。

オマケ

最後に、コミックの表紙(カバーを取った表紙)にあるオマケについて。

敦の髪型の理由が!(6巻)

3巻のオマケで敦のファッショについての”謎”が解けました(笑)

次は、髪型!

鏡花が勇気を振り絞って?聞くのもこれまた善い!
そして、その髪型の理由は・・・

敦の過去は涙なしではいられない・・・

「人食い虎」時の罪(9巻)

敦が探偵社へ来る前。
「人食い虎」と呼ばれ、災害指定猛獣に指定されていた「人虎」。

その時の罪が明らかに!?
その罪も、太宰のように消してもらえたのでしょうか・・・

おわりに (原作コミック『文豪ストレイドッグス』とは)

私は、アニメ鑑賞後に原作コミックを読みました。

アニメはかなり原作に忠実なので、原作コミックを読んでも新ネタがなくレビューもサクッと書けるだろうと思ったらとんでもない!

ほんの僅かカットされたセリフやシーンを知っただけで、引っかかっていた箇所がスッキリしたり、より深く理解できたり、なんとも充実!

こういう所がアニメと原作を読み比べるのが楽しい点。
アニメを見て、原作は未読という方にもオススメします!

一方で、アニメはアニメでよくできていて、注目すべきは戦闘シーン。
特にラストの敦と芥川VSフィッツジェラルドの対決は善い!
動きはよく分かるし、敦が白鯨から落ちそうになったとき、芥川の叫びで目が覚めるシーンは実はアニメオリジナル!

上手い演出してくれてますねーー

白鯨が墜落した後、港のシーンでは、アニメでは鏡花と会う感動シーンに。
原作は、更にその後、港で探偵社の面々と会う、これまた善いシーンになってますよ。

こうしてアニメを確認しながら原作を読むと、分割2クールとは言え、ここまで一気に描くことにより、中島敦が真の主人公になっていく成長過程が描かれます。

自分は不完全で、居場所がないとずっと考えていた。
自分以外の人に、自分の居場所を依存する。

横浜を守ったことにより、自分の居場所をようやく確認する。
自分で勝ち取った勝利、居場所、そして仲間。

彼はこの先、どんな成長を見せてくれるのでしょうか。
楽しみですね。

ではでは。

きょうのひとこと

ぜひナオミさんに異能力を!

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