ゴールデンカムイ

TVアニメ【ゴールデンカムイ(第1期)】1~12話(最終話) 感想レビュー 好みのシリアス路線!ん?いやグルメ?日常?ギャグ?奇人変人まで・・

ゴールデンカムイ
オススメ度 B+
原作 コミック
ジャンル 冒険、歴史、グルメ
放送情報 TVアニメ(2018年秋)/全12話
ストーリー
設定
世界観
感情移入

原作コミック未読。
TV放送にて鑑賞。一気見。

こんばんは。時文です。
TVアニメ『ゴールデンカムイ(第一期)』1~12話(最終話)鑑賞しました。

原作は「週刊ヤングジャンプ」連載中のストーリー漫画。
コミックは16巻まで刊行。(2019年1月時点)
第1期では1巻~7巻をアニメ化。

『このマンガがすごい!』の「2016オトコ編」で2位
『漫画大賞』2016で大賞

2018年には『手塚治虫文化賞』の漫画大賞を受賞

と輝かしい評価を受けている原作。

反面、アニメ化は難しいのでは?とも言われていました。
さて、どう料理されているのでしょうか。

では、TVアニメ『ゴールデンカムイ』感想レビューをどうぞ。

はじめに

あらすじ

舞台は明治時代後期の北海道。
アイヌから奪われた金塊が北海道のどこかに隠されているという。

友のために金が必要な主人公・杉元佐一は、アイヌの少女アシリパと組み、手掛かりを探していく。
金塊を狙っているのは、在処を示す刺青を持った囚人達、そして陸軍の最強部隊と言われる第七師団

北の大地を舞台に、一攫千金サバイバルが始まる!

私は原作未読です。

1話を見終わった直後は、劇画チックな作画もあり、骨太でシリアスなハードボイルド路線だと思ってました。

続けて見ていると、すぐに気付きます。

冒険活劇一辺倒ではなく、アイヌの文化、自然の厳しさとサバイバル術、グルメに、明治時代の北海道の生活などを丁寧に見せてくれる作品だと。

命を大切にするアイヌと、人の命をなんとも思ってない奴ら。
だからと言って、アイヌ対倭人(アイヌ以外の日本人)と言う単純な構図にせず、悪い奴らが悪い、と普遍的な価値観。

アイヌはある種、正義というか清涼剤というか、聖域のような存在として描かれます。
雑多で粗野な雰囲気が、アイヌのシーンになると空気が変わります。
これが心地よい♪

ただ、話は徐々におかしな方向へ・・・
いや、おかしいのは話ではなく登場人物ですね・・・

重罪の脱獄囚設定なので、仕方がないと言えば仕方ないのでしょう。
ヤバい奴らが次から次へと出てくるのです。

あれ?埋蔵金を探しているのではなかったっけ?
と作品の目的をすっかり忘れてしまう程の、インパクトある登場人物に惹かれもするが、引いてしまう場合も・・・

私は、シリアス路線の埋蔵金冒険アドベンチャー系に、チョイチョイ笑いと歴史系の知識ネタを差し込んでくるのだと思ってました。

が、もしかして反対?!

アイヌの生活、慣習、狩猟や食事。
北海道の厳しい自然と、そこで生きている人たち。
そこへ奇人変人。
頭のネジが1、2本ぶっ飛んだ奴らが次から次へと。
それに対抗するため、更に上回る奇人変人か、常人が異常になり対抗していく。
#もちろん、常人の創意工夫による対抗策もあります。
見せたいのは、(↑)こっち?!

その舞台が北海道であり、話を進める原動力が埋蔵金

こんな構造に見てしまうのは、意地悪な見方でしょうか(笑)

原作は長編ストーリー物。

ヒーロー物のように毎話新しい囚人が出てきて対応する、1話完結のエピソードがあるのも(たまには)致し方なし。
二期が決まっての一期なので、締まらない最終回なのも致し方なし。
#ラスト2話はあまり乗れませんでした。ごめんなさい。

それでも、先を知りたいと思う程の、作品の設定、壮大な舞台、多彩な三陣営、メインキャラの魅力、いざ戦いとなったら容赦ない本気の戦い(本当に容赦なく、子供向けではない)。
これらを土台とした、メインストーリーの行く末が気になり目を離すことができないのです。

さあ、あなたも五感に訴える作品世界を味わって下さい。

感想レビュー (以降、ネタバレ全開ッ!!)

3分で振り返り!TVアニメ「ゴールデンカムイ」第一期スペシャル映像ッ!!
NBCUniversal Anime/Music

設定がすごい!

なんと言っても、本作の設定が面白いですよね。
登場人物たちが命の危険を顧みず引き寄せられる魅力が溢れてます。

  • 奪われたアイヌの埋蔵金 20貫(75kg)
    8万円相当(現代の価値ならば8億円)※
  • 隠し場所を指し示す囚人の体に施された刺青
  • 刺青を入れた囚人は24人
  • その囚人達は全員脱獄
  • 刺青は全員分集まらないと意味を成さない

※ 7話で、実際にはその1000倍あると判明8000億!?

8億円の金塊がどこかに隠されているとなれば、確かに冒険ロマン。

主人公・杉元佐一は幼馴染みで戦友の最後の願いを叶えるためにお金が必要。
アメリカへの渡航費+手術代200円(現在の価値で200万円)

無職の状態で、一刻も早く、大金を手に入れるには、金塊を目的にするのは自然な流れ。
#一刻を争うのに、すぐに手に入るようには思えませんが・・・

実際には8000億円の価値が。
それなら、第七師団・鶴見や、脱獄囚の土方歳三のような男が現れるのも自然。

そして、なんといっても異様で、また集めるのが簡単ではない隠し場所を記した刺青!

24人の囚人に、それぞれ別の刺青を彫り、仲間にしか分からない暗号で書かれ、かつ全員が揃わないと分からない。
さらには、その皮を剥がし、広げて並べる必要がある。
つまり、囚人を殺さなければ暗号は解けないのだ。
#後に、紙に写せば良い、との解決案が。

うーーん。
設定を聞くだけでゾクゾクしてきますね♪

リアリティがすごい!

『ゴールデンカムイ』は実在したことを絡めているのでとても説得力があり、作品世界に没入できます。

北海道で砂金が取れたのは事実だし、網走監獄も実在する。

当時の網走監獄(現在は網走刑務所)は北海道開拓をさせることを目的に、懲役刑12年以上の重罪人が収監されていた。
#実際は(重罪となった)政治犯が多かったそうです。
#現在は、刑期10年以下で、かつ短期収容となってます。

つまり、全国でヤバい犯罪を起こした奴らが集められ、そんな奴らが脱獄したら?と(悪い)想像をかき立てるわけですね。

元新撰組の土方歳三については歴史上も実在の人物。
史実では、明治2年、”箱館戦争”にて戦死。

『ゴールデンカムイ』では、生き残り、網走監獄へ収監されていたという設定。

アイヌは言うまでもなく実在。
文献や資料を元に細かく描写され、作品の魅力の一つとなってます。

驚くのはアイヌ語!!
本物にどれだけ近づけているのか私には判断できませんが、かなりそれらしく聞こえます。

このように、全くのフィクションではないので、リアリティ感が増しているのです。

自然の中で生きるアイヌが素晴らしい!

アイヌに関しては、もう少し触れておきましょう。

アイヌの掟」アシリパが言う、

森でのサバイバル術、狩猟のノウハウ、道具や食事のウンチク。
“不死身の杉元”と言われた冷酷な兵士が、頬をゆるませ、少女の語りに、感心しうなずく仕草は、最初(ギャップがあり過ぎ)滑稽に見えたが、次第に自分も杉元と同じような目線になっているのが可笑しい。

アシリパの言う事、アイヌの教え、(アシリパの)一挙手一投足が理に適っていて、アイヌは生きるために、動物や植物を使うが、取りすぎたりはせず必要最小限にとどめている。
人間は決して動物より上位に位置する者ではなく「弱い奴は喰われる」
自然の摂理の一部なのだ。

命は尊く、動物の命もむやみに奪ってはいけないし、奪った時は、隅から隅まで食すなり活用しなくてはならない。

自然と共存する、古き良き心をアイヌに見るのです。

これらを説教臭くなく、エンターテイメントとして見せる手腕は秀逸ですね♪

対称的に、埋蔵金を狙う陣営は、理想実現のため他人の命をなんとも思わず殺生していく。

両方を描くことにより、どちらも際立ち、またどちらも危うさが垣間見え、先行きが気になる要素になってます。

登場人物がヤバい!

埋蔵金設定。
アイヌ文化に絡めての自然の厳しさ、狩猟、サバイバル術、食事。
リアリティある明治文化の数々。

以上で充分お腹一杯なのですが、その上、濃すぎる登場人物!!

主人公の杉元も平時は良いのですが、身に危険が迫るとヤバい奴に。
第七師団・鶴見は、頭のネジが2、3個ぶっ飛んでいる。
脱獄囚の土方歳三も理想と言うより、一花咲かせたいと過程を楽しんでいる様子が危ない。

いや、メインキャラが濃いのは物語を面白くするので良いのです。

サブキャラやゲスト役相当の囚人が、これまた濃い!!ヤバい!!
それも、メインキャラとは違う方向のヤバさです。
危険というより、変態系のヤバさ。

よくもまあアニメ化できたものだと感心(笑)

これがアニメ化不可能と言われた所以でしょうか(苦笑)
#私は原作未読です。

ストーリーはまだ始まったばかり

肝心のストーリーについては、原作は連載中で、分割2クールの体を取っているので、第1期12話で判断するのは早計か。

これまで書いてきたように序盤は設定、アイヌ文化、そして魅力ある登場人物によって掴みと舞台説明はバッチリ。

杉元とアシリパの出会いから始まり、金塊を狙う二大勢力の描き方やそれぞれの群像劇もダイナミックで面白い。

ところがメインの話から外れると、とたんに統一感がなくなる。

二瓶鉄造エピソード(6、7話)は、アシリパとエゾオオカミのレタラの関係、猟師のこだわり、そして元マタギ・谷垣源次郎のマタギとしてのこだわりと、軍を抜ける物語として「あり」

スナイパー・尾形百之助と双子の兄・二階堂浩平が谷垣源次郎を追いかけてきたエピソード(9、10話)は、アシリパの祖母に危険が及ぶ緊張感と、第七師団も一枚岩ではないことを描き、骨太で面白い。

が、連続殺人犯・辺見和雄(8、9話)エピソードと全員集合!エピソード(11話)と占い師エピソード(12話)は、正直目が覚めてしまいました。

ただ、変な犯罪者を見せたいだけに見えてしまいました。
メインストーリーに必要ない内容に見えるのです。

#分かりますよ。
#例えば8話では、杉元の死生観や殺した相手への償いを見せる。
#12話では、「金が目的なら金塊以外の手段もある」ことを杉元に問う
#でも、余分なシーンが多すぎるのです・・・
#きっとそこがこの作品の魅力の一つなのでしょうが・・・ごめんなさい。
#多分、私の期待の方向が間違っていたので肩すかしを食らったのだと思います。

刺青を集めるのが目的だから、こういうエピソードがあるのは仕方ないとは言え、ラスト2話に持ってくるとは・・・

おわりに (『ゴールデンカムイ』とは)

繰り返しになりますが、なにより埋蔵金関連の設定が素晴らしい

反対に、ストーリー面から言うと、
設定を序盤で一気に見せすぎで、ゾクゾクするほど盛り上がっただけに、中盤は金塊を狙う陣営や多彩なキャラの群像劇で違う観点の魅力を出してましたが、それ以降は単純な手掛かり(刺青)探しになり、あまり展開していないように見えてしまいました。

だから、冒頭で書いた、本当は奇人変人の囚人達との対決が描きたいことではないか、との見方をしたのです。

埋蔵金関連の本流のストーリーは良し。
アイヌ文化、慣習、ものの捉え方は、背筋が伸びるように勉強になる。
第七師団の鶴見、土方歳三の理想は賛成はできないが、理解はできるし敵として不足なし

これだけ揃っているだけに、内容のあるストーリー展開を期待するのですが、ド変態・・・
失礼、クセのある囚人がハマれば面白いが、心の底から嫌悪してしまうようなキャラだと真っ直ぐ見てられない(すいません)。

要因の一つとして、(恐らくですが)1クールで描ける物語ではない。
連載はまだ続いているし、アニメは二期も放送済み。

ましてや12話で区切り良い話ができる構成は、最初から諦めていたのでしょう。

ということで、続いて二期を見て、そこで判断したいと思います。

二期のレビューでお会いしましょう♪

ではでは。

きょうのひとこと

目の前でさばく様子を見たら、きっと何も食べれないだろうな・・・

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。