オススメ度 | A- |
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ジャンル | コメディ、ラブコメディ |
作者 | 押切蓮介 |
出版社 | スクウェア・エニックス |
ストーリー | |
設定 | |
世界観 | |
感情移入 |
舞台は1993年冬、神奈川県川崎市近辺。
中学2年生になった主人公・矢口春雄。
相変わらずアーケードゲームに熱中。
ただ、時折、海外へ転校した大野晶のことを思い出すのだった。
こんばんは。漫画も大好き時文です。
TVアニメ『ハイスコアガール』を見て、原作コミック読み始めました。
今回は2巻の感想レビューです!
1巻は「小学生編」。
2巻から「中学生編」が始まります。
では、『ハイスコアガール』原作コミック2巻のレビューをどうぞ。
原作コミック1巻の感想レビューはこちらからどうぞ。

TVアニメの感想レビューも良かったらお読み下さい。

目次
はじめに
本レビューは「アニメ」⇒「原作コミック」の順で見た感想レビューです。
コミック2巻はアニメでいうと4~6話「中学生編(前半)」に相当。
1巻同様、2巻もアニメは原作にとても忠実です。
なので、ストーリーを中心にレビューするとアニメの感想レビューと同じになってしまうので、違う点をレビューしていきます。
具体的には、
- 原作コミックとアニメの違い
- 巻末収録のスペシャルエピソード(アニメ化対象外)について
2巻も巻末には、スペシャルエピソードが2話も収録。
#未アニメ化
1つは、時系列でいうと、小学生編の御花園エピソードと同時期の話が読め、これまたうれしかったです。
感想レビュー (以降、ネタバレあり)
メインヒロインである大野晶がいないので、ストーリー的にも盛り上がりに欠け、ほんの少し(私も)春雄も寂しげ?
春雄は中学生になってもアーケードゲームをやりにゲーセンへ入り浸り。
一見、大野がいなくなっても平然としているかと思ったら、やはりそうでもない。
が、ここはもう一人のヒロイン・日高小春がじっくり描かれるエピソード。
“ハイスコアガール”どころかゲームに興味すらない日高。
さてさて、春雄と触れ合いどうなるのでしょうか♪
日高小春登場!

遊びも友達と騒ぐことも苦手で、一人でいる方が好き。
真面目で、努力派。
春雄とはまるで共通点がない、性格も正反対のヒロインが登場です。
大野のようなゲーム好きではなく、ゲーマーの春雄を理解できないのに惹かれていく様子が微笑ましい。
人は自分が持ってない点に惹かれる、と言います。
日高は、自分とは違い毎日を楽しんでいる春雄に興味を抱いていきます。
春雄に接するうちに、春雄の自由な発想と行動が羨ましくなり、その羨ましさが興味に、そして好意と変化していく。
けれど、決して無条件で好きになるのではなく、春雄の大雑把さマイペースさを嫌いになったりと、日高の気持ちが揺れ動いていきます。
恋する乙女ですねーー
「ぴょんぴょん」した後、原作では呼ばれていた?!
アニメ5話、吹雪の中、日高の店の前。
思い詰めた表情で春雄がゲームしている。
アニメでは、日高は待ちかねて、お茶を持って、春雄の所へ行きます。
原作(continue)もそのとおりです。
が、最初の原作(無印)では、春雄に呼び出される。
このシーンの日高がとてもカワイイのです♪
外にいる春雄を意識しながら、部屋でピョンピョンする日高。
「呼ばれたら全然普通にパッと顔を出せるのに」
ここまでは、新旧同様。
このあと、原作(無印)では、本当に日高は春雄に呼ばれます。
「呼ばれたら”普通に”パッと顔を出せるのに」と考えていた日高。
実際に呼ばれると”待ってました!”と言わんばかりに”必死の形相”で春雄の前に現れる。
この時の必死な日高がメチャカワイイ♪
アニメはもちろん、原作(continue)でも変更されているので、題材のゲームの権利関係上カットしたのでしょうか??
その後、春雄はそんな日高の高揚ぶりに気付くこともなく、”あるお願い”をします。
日高は”ぶれない”春雄に、持って行きようのない怒りで、抵抗するのでした・・・
アニメは原作(continue)同様、電源を落としてましたが(営業的にも機械的にとってもよくないのもあり)、原作(無印)のオチの方が私は好きです(笑)
#現在購入できるのは原作(continue)のみ。
#私は古本屋で見つけました。
ちょっとした仕草がアニメで追加されている
1巻同様、2巻もほぼ忠実に原作コミックをアニメ化。
今回も、アニメではちょっとした仕草や、画面と画面の間にアニメオリジナルの1カットが挿入され、作品をより理解できる演出になってます。
- 4話:クリスマスパーティ翌日
春雄に付き合い外でゲームを見ていたため、日高が風邪を引いてしまった。
が、母親の言葉に対して、原作では小春は何も言ってませんが、アニメでは「いいの。」と答える。
このひと言がとてもいいですね。 - 5話:バレンタインデー当日、日高が春雄の部屋へお見舞い
日高が持ってきたチョコは脇へ追いやられているシーンがアニメでは追加。
原作ではチョコはどうしたのだろう?と疑問が残ります。
アニメでは追いやられたチョコが写り、春雄の日高に対する関心の無さが強調。日高が帰った後、春雄は大野と対戦するときに備え特訓。
再度、放置されたチョコのカットがあり、より強調されてます。 - 6話:ショッピングセンター内のゲームコーナー
原作では、春雄が買ったポップコーンは、次のコマでは日高が持っている。
春雄が日高にあげたのだろうと推測できますが、アニメでは、あげるのではなく、さりげなく日高にポップコーンを差し出してます。
日高も躊躇せず食べる。
普通のラブコメなら、ここまでさりげない行動ができるには時間かかりますが、春雄は意識せずにできるのは天性?
アニメは春雄のナチュラルな優しさが表現されてますね。
追加は仕草だけでない
他にもキャラクターの仕草ではありませんが、追加されたシーンが良い味だしてます。
- クリスマスパーティ当日。「スパⅡ」が入荷、初起動。ROMを読み込むシーンから、オープニング画面がアニメでは見れます。
私はアーケードゲーマーではありませんが、興奮!
そして、春雄の反応が最高♪
「スーパー??スーパー!?スーパーストリートファイターⅡ~~!!」
※しかも声優さん最高の演技です♪グッジョブ!
逆にアニメではカットされたシーン。
- ゲーム筐体システムの紹介
日高が家に筐体があることを説明する際、ゲーム筐体の仕組みを説明。
なんと、買い取りではなく、レンタルシステムなのですね。
無料で置いて、収益からレンタル代を支払うシステムのようです。
そのため、あちこちにゲーム筐体が増えたのですね。
※このシーンも原作(continue)ではカットされてました
2巻は擬声語が少なかった・・・
私が『ハイスコアガール』に見る個性的な特徴は、独特の擬声語。
この2巻では少なかったです。
残念。(←何を期待しているのだ?)
#やはり、大野お嬢様の出番が少ないと厳しいですかね・・・
「ひぎっ?!」
ひと言だけでした・・・
一応、語録として記載しておきます。
擬声語 語録 | |
ひぎっ?! | 居残り反省文を書かされていた教室で、一人だと思いPCエンジンを取り出しプレイ中、日高に声をかけられたときの春雄の声 |
他の作品でも、言いそうかな・・・
スペシャルクレジット1:春雄が大野と夏祭りへ
巻末に収録されたスペシャルエピソード。
1991年8月(春雄小学6年生の夏休み)。
春雄は、大野と夏祭りへ行くことに。
お嬢様である大野にとって夏祭りは初体験だった。
小学生時代のスペシャルエピソード(もちろんアニメ未収録)。
時系列は、アニメで言うと3話終盤。
御花園エピソードの少し前という所でしょうか。
大野のゲームプレイにいつものキレがない。
御花園エピソードと同じですね。
その後、春雄は大野と夏祭りにある屋台ゲーセンで楽しむエピソード。
気になるシーンは春雄のセリフ
「最近、お前の表情だけで何が言いたいのかわかるようになってきたぜ」
これは、他のエピソードと被ってますね。(いえ、他のエピソードで採用したのでしょうね)
推測ですが、ストーリー上「御花園エピソード」と同じ目的で描かれたボツエピソードではないでしょうか。
でも、大野の運の良さ、気前の良さを見ることができました。
そしてそして、なんと小学6年生時代の日高らしき女子が一瞬出てきます♪
2巻本編で登場した日高は、あまり友達とどこかへ行くタイプではありませんでした。
だから、小学6年生時に夏祭りに来たとは思えない。
#なので、ボツか(笑)
でも、あり得そうなシーン。
こういうもしかしたら?というエピソードが見れるのが、おまけエピソードのうれしい所♪
スペシャルクレジット2:ストリートファイターⅡ対戦会 出場!
巻末に収録されたスペシャルエピソード2本目。
1994年1月(春雄中学2年生の冬)。
春雄は、優勝賞品目当てにゲームショップで開催されるストリートファイターⅡ大会へ出ることに。
ライバルを減らすためにコッソリ出るつもりだったのだが、日高に見つかってしまう。
中学生時代のスペシャルエピソード(もちろんアニメ未収録)。
時系列は、日高が初めて春雄の部屋へ上がったバレンタインの1ヶ月程前ですね。
春雄が得意なストⅡ対戦で自信があったのに、ゲームショップでの大会なので、アーケードスティックではなく、スーファミパッドでの操作という誤算が(笑)
アーケードで鍛え、家庭用ゲームで温々プレイしていた奴らに負けることなどないと余裕をこいていた春雄は、慣れないパッドで必死にプレイすることに・・・
大会の結果は、本編修学旅行時の大阪大会で大野と対戦したエピソードを知っている人はニヤリとしてしまうのではないでしょうか。
#きっとこれがネタ元になったのかな。
それにしても、家庭用だとこんなに操作が複雑になるのか・・・
おわりに
アニメの原作忠実度で言うと、
2巻は1巻よりもに更に原作の順番と構成になっています。
アニメ初見時は、3話および大野さんのインパクトが強すぎて、4話以降、大野が帰国するまではテンションが下がりました。
が、落ち着いて2巻を読むと、日高が春雄に惹かれていく様子が描かれているだけでなく、春雄のゲームに対する変わらぬ情熱と、その情熱の根底に大野に対する強い想いがあることが丁寧に描かれています。
2巻は日高登場がメインかと思ってましたが、しっかり春雄の、ぽっかり空いた穴とそれを埋めようとする想いも描かれている、本当に無駄のない構成ですね。
その裏にはスペシャルエピソードのような試行錯誤があったのではないでしょうか。
やはり、完成度高いですね♪
ああ、またアニメを見たくなってきた・・・(笑)

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