オススメ度 | AA- |
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ジャンル | コメディ、ラブコメディ |
作者 | 押切蓮介 |
出版社 | スクウェア・エニックス |
ストーリー | |
設定 | |
世界観 | |
感情移入 |
舞台は1994年春、神奈川県川崎市近辺。
日本へ戻って、主人公・矢口春雄と同じ中学に編入してきた大野晶。
春雄はライバルが帰ってきたと喜んでいたが、なぜか大野は春雄を避けていた・・・
こんばんは。漫画も大好き時文です。
TVアニメ『ハイスコアガール』を見てハマってしまい、原作コミックも読み始めました♪
今回は3巻の感想レビューです!
3巻は「中学生編」の後半、高校受験までが描かれます。
それでは、『ハイスコアガール』原作コミック第3巻の感想レビューをどうぞ。
原作コミック2巻の感想レビューはこちらからどうぞ。

TVアニメの感想レビューも良かったお読み下さい。

目次
はじめに
本レビューは「アニメ」⇒「原作コミック」の順で見た感想レビューです。
コミック3巻はアニメでいうと7~9話「中学生編(後半)」に相当。
1巻2巻同様、3巻もアニメは原作にとても忠実です。
ストーリーを中心にレビューするとアニメの感想レビューと同じようになってしまうので、違う点をレビューしていきます。
具体的には、
- 原作コミックとアニメの違い
- 巻末収録のスペシャルエピソード(アニメ化対象外)について
3巻も巻末にスペシャルエピソードが収録。
#未アニメ化。
時系列は、本編と同時期の中学3年生夏休みの一日。
新しいエピソードが読めてうれしいです♪
感想レビュー (以降、ネタバレあり)
大野も帰国し、日高の気持ちもしっかり明確になり役者が揃った第3巻。
中学生編、後半。
修学旅行で、春雄と大野がようやく和解し、昔のような関係が復活。
そして、春雄が一大決心をして受験へ臨むストーリーです。
修学旅行へ行ってもゲームがメインになるのかと驚きました。
それに、まさか、ああいう形で大野と対戦するとは思わなかったし、更にリアル世界でも対決するなんて想像だにしませんでした(笑)。
別にゲーム絡めなくても良くないか?
と思ってしまいますが、ゲームは春雄にとっては人格の根幹であり、春雄、大野、日高の間には必ずゲームが介在。
スポーツ物で言う、スポーツに相当するのが、『ハイスコアガール』ではゲームなわけですね。
ゲームはコミュニケーションのツールであり、その人の魅力を演出する小道具。
さらには、春雄は、ゲームのキャラクターで心の葛藤を表現し、大野はプレイしているキャラクターで感情を表現しています。
この辺の使い方が上手いので、取ってつけた感がないのですよね~~
テクニシャンです♪
原作コミックとアニメの違い
ストーリーや構成はもちろん、セリフまでほぼ一緒です。
若干違いがあり、興味深い変更点だけ記載します。
アニメ 第7話
修学旅行移動中、新幹線で、酔った沼田先生に飲み物を頼まれるシーン。
- 原作
席にいる春雄に声をかけている。
他にも生徒がいるのに、なぜ春雄に?という疑問が。 - アニメ
春雄がトイレから戻る途中、声をかけられるので、自然に。
さらに、沼田先生が春雄に「自分の分も買っていいからな」と一言添える。
春雄が先生以外の飲み物を買うのも自然に。
#結局、”友達”の分も買おうとし、持てなくて乗り遅れるのですが・・・
新幹線に乗り遅れてしまった、春雄と日高。
琵琶湖や駄菓子屋ゲーセンへ寄り道をしながらの二人旅。
アニメでは結構長く感じ、日高の喜び具合が見ていて微笑ましかったですね。
日高にとって忘れがたい思い出になったのだと想像できます。
が、原作では割とサクッと。
アニメで追加シーンがあるのかと思ったのですが、ほぼ同じ・・・
丁寧に作ってあるというか、間の取り方というか、とてもじっくりと丁寧に作り込んでいるおかげですね。
話の構成としても、Aパート(体育館での告白)よりこのシーンの方に時間を取ってます。
ツボが分かってますね~~
アニメ製作スタッフの作品に対する愛情が伺えます♪
日高が春雄から「ロイヤルミルクティー」をもらうシーンがアニメでは追加。
ラスト、京都の夜景を見つめる日高とそのミルクティーが写るカットが印象的。
しかも、ミルクティーのフタを開けてません。
勿体なくて口をつけれなかったのでしょうか。
カワイイですね♪
日高にとって、忘れられない思い出になったのだと分かるシーンですね♪
旅館へ戻った春雄。
旅館のゲームコーナーで大野と遭遇。
アニメでは、大野が春雄の足を踏もうとしてから髪の毛で攻撃?
原作では、足を踏むシーンはありません。
原作は、髪の毛の攻撃からPCエンジン没収まで最終1ページのわずか4コマで描かれてます。
アニメは、絵的には、足を踏もうとして春雄が避けるシーンが追加されているだけですが、原作にはない追加された擬声語がいいですね♪
「へ~~っい」
「あはっ」
春雄の声優の天﨑さんここでもグッジョブです♪
アニメ 第8話
ストⅡX大会。
アニメでは、春雄の初戦とか、戦いのシーンがなかったので、原作には少しくらいあるのではないかと期待したのですが、これまた忠実で、アニメと全くと言っていい程同じでした。
サクッとしていて、残念(笑)
それにしても、原作の河原での春雄と大野のケンカシーンは、迫力ある絵とコマ割りです。
動いているように見えます♪
ストⅡX大会 決勝トーナメント。
アニメでは、春雄に初戦で負けた選手が解説役に。
原作では春雄がゲーム中のナレーションしてます。
アニメでは、解説という形で紹介。
画のマンネリになるのを防ぐだけでなく、臨場感も出してます。
ストⅡX大会 準決勝。
原作には、春雄の対戦相手が豪鬼を出すのを失敗して、負けてしまった際、キーを叩くシーンがない。
アニメでは、癇癪をおこして叩くシーンがしっかり描かれており、いつキーが壊れたのかが説得力ありましたね。
しかもさりげない!
春雄がストⅡX大会へ参加するために、団体行動から抜け出す時。
宮尾が日高の気持ちに気付き「そんな春雄のどこに惚れたんだ?」と言うシーン。
原作では、もう少し宮尾の長セリフが続きます。
「ボヤボヤしてると他の女にパッと取られちゃうぞ」というセリフと、日高のやりとりは聞きたかったな~~
アニメ 第9話
ようやく、大野に許して?もらえた春雄。
小学6年生の時のような、夏休みが再び。
チューチューアイスを大野が手刀で切るシーン。
アニメオリジナルかと思ったら、原作でもありました(笑)
本当に忠実ですねーー
夏休みのある一日。
お嬢様の息抜き役として付き合う春雄。
じいやの車に乗った大野を送り出すとき、
「お前、俺と一緒にいて・・・楽しいか」
原作では、大野は声は出さないが、小さくうなずいてます!!
本当に小さいですが・・・
これはアニメでは、何も表現されてないですーー
私が読み取れないだけでしょうか!?
それとも原作もうなずいてない!?
高校受験当日。
じいやが、春雄の家の前に迎えにきたシーン。
変更という程ではないですが・・・
セリフの内容はさほど変わってませんが、順番が変わってます。
じいや「この話(お坊ちゃんの受験の話)はお嬢様にはお伝えしておりません。ご自身でお話し下さい。」
原作では、最初に話してますが、アニメでは最後に話し、直後に車のドアを開ける。
アニメの方がタイミングが絶妙ですね。
あと、じいやの「ピキッ!」という効果音と共に、じいやの頭の血管が浮き出すシーン。
これはアニメの方が動きがあるし、声優さんの名演技と相まって、抜群でしたね♪
反対に、原作コミックの方が良いと思ったのは・・・
車内、春雄の大野への告白シーン(だと私は思ってます(笑))。
大野が春雄の手を握る描写が、とてもリアル!
静止画なのに、とてもリアルで色っぽい。
このコマを見て、ドキッとしてしまいました♪
これはCGでは出せないですねーー
擬声語 語録
3巻は、大野お嬢様が復活したので、擬声語も増えました~~♪
「あはっ」
「フンガーー」
「んふー」
擬声語 語録 | |
あはっ | 修学旅行。夜、旅館でクラスメイトとボンバーマンをしようとしたら、先生に見つかり、ゲーム機を没収された時の春雄の声。 |
フンガーー | ゲーセンで、じいやが大野を連れ戻そうと、羽交い締めに。 お嬢様、ご乱心の声。 |
んふー | ゲーセンでのパンチングゲームで150Mt(アニメは164Mt)を記録したときの大野お嬢様のご満悦の声。 |
スペシャルクレジット:春雄が大野と屋上遊園地へ
巻末に収録されたスペシャルエピソード。
(中学生編)1994年7月、夏休み初日。
ようやく仲直りした、春雄と大野。
二人は所持金1000円で屋上遊園地へ遊びに来た。
アニメ未収録の中学生時代のスペシャルエピソード。
なぜか、キャラクターデザインが小学生時代に戻ったような気がするのは私だけでしょうか(笑)
珍しく格闘ゲームは一切出てこず、フワフワドームやクレーンゲーム、景品を取るゲームが主のエピソード。
9話Aパートで出てきた、「カプセルゴルフ」のゲーム説明がありました♪
そういうルールだったわけですね。
それにこれで景品がもらえて、その景品が次のラーメンをシーンの「おにぎりケシゴム」だったわけですね。
#謎が解けました(笑)
あとは、お嬢様の性格が判明?!
じいや「お嬢様はテンションが上がると時々暴力的になるのですよ」
って、オイ!
これは、本編ではなく番外編なので、非公式ですかね?!
おまけ:麗子先生の新たな一面!?
巻末にはもう一つオマケが。
春雄のクラス担任の遠野麗子先生が主人公のショートエピソード。
修学旅行で春雄から没収したゲーム機で麗子先生の意外な一面が?
上蘭高校受験を伝えた時の三者面談の麗子先生は、いい先生だなーーと思ってたのに、ぶちこわしですね(笑)
ま、先生も人間ですからね♪
おわりに
修学旅行から受験当日への流れは、小学校編の御花園から空港までの秀逸展開に次ぐ脚本ですね♪
『ハイスコアガール』は、区切りのクライマックスへ向かうストーリーが毎回最高です♪
最初見た時は、日常系アニメのように、永遠の小学生かと思ったのですが、すぐに終了。
中学生編もほどなく終了。
もっと見たいと思ってしまうほど、足早に小中学時代が終わってしまって物足りなかったのですが、今では一瞬で駆け抜ける展開にすっかり魅了されてしまいました。
(長期連載ができない、という意味で)変わった形態だと思ったのですが、無駄なエピソードがない、練りに練られたストーリー漫画。
クライマックス相当の盛り上がりが何度も楽しめる。
そう思うと、高校生編も楽しみですね。
さあ、次巻からいよいよ「高校生編」突入です!!
ではでは!

TVアニメの感想レビューも良かったらご覧下さい。


