原作 | ウェブコミック |
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ジャンル | コメディ、ブラックユーモア |
放送情報 | TVアニメ(2018年夏)/全11話(+1話 動画配信) |
オススメ度 | D |
ストーリー | |
設定 | |
世界観 | |
感情移入 |
原作コミック未読。
TV放送にて鑑賞。一気見。
舞台は現代の東京神保町。
悪魔や天使が存在する世界。
悪魔・邪神ちゃんは女子大生・花園ゆりねに召喚され、魔界へ戻れなくなった。
こんばんは。時文です。
1話から再生したのに、あれ、2話を再生した??と勘違いしてしまう作品『邪神ちゃんドロップキック』。
最終話まで鑑賞しました。
2012年から連載中のウェブコミックが原作。
コミックも既に11巻まで出ています。(アニメ放送時点)
絵やキャラクターデザインを見ると、穏やかな雰囲気を想像しますが、かなりブラックなギャグのオンパレードです。
それも、冒頭から「暴力シーンなどの表現が含まれている」との注意書きが出るほど、現実にはシャレにならない、過激で身体を張ったギャグです。
ただ、下品ではありません。
クズではありますが(笑)
暴力シーンや流血シーンもありますが、絵がかわいいのとモザイクがかかっていることもあり、私にとってはそれほどグロには見えませんでした。
まあ、やっていること自体は酷い行為なので、感受性豊かな人は、見てられない所があるかもしれません。
苦手な人は注意願います。
それでは、レビューをどうぞ。
目次
はじめに
設定が分からない~~(笑)
1話冒頭のアバンはそれらしい始まりをします。
#アバンの長尺版を見つけました。後ほど紹介します♪
が、OP後、いきなり魔界や天界のキャラクターが当たり前のように集まっている所から始まり、なぜ人間界にいるのか説明もなくギャグの応酬が始まっていきます。
2話、3話と進んでも変わらず・・・
はい、初見で戸惑うと思いますが、これで始まっていくようです。
最終話までには、邪神ちゃんが、ゆりねに召喚されたことはポツポツ触れてますが、他の悪魔や(堕)天使がどうして人間界にいるのかきちんと説明されることはありませんでした。
とりあえず設定を一番を把握できるのは、オープニングの歌詞ですね(笑)。
邪神ちゃんねる
OPをしっかり聞いて見ることで、設定が分かります。
それどころか、ストーリーも全てわかってしまうほど?!
それでも、不思議な点がいくつかあるのですが、見るのに支障はありません(笑)。
単に、私がギャグアニメでもキチンと把握したい性格なだけですかね(涙)。
設定など気にせずに素直に楽しみましょう!というスタッフ側のメッセージだと受け取りました。
気にせず見ていきましょう。
感想レビュー (以降、ネタバレあり)
邪神ちゃんは”悪魔”です
悪魔・邪神ちゃんは女子大生・花園ゆりねに召喚され人間界へ。
ゆりねは帰還の魔法書を持っておらず、邪神ちゃんは魔界へ戻れなくなった・・・
邪神ちゃんは悪魔。
OPで、“邪”の神と言われてるくらいですから、”邪心”の塊。
悪魔だから悪いことをするのは本能でしょう。
悪魔の中でも「邪の神」であれば、もう息をするように悪いことをするのでしょう(笑)
そんな邪神ちゃん。
帰還の魔法書を手に入れるまで人間界にしばらく住むことになり、(人間界で言う)悪行は抑えられる。
でも、我慢できない邪神ちゃんが色々やってしまって、最後にゆりねのお仕置きを受ける。
というのが基本パターン。
悪いことをしないと悪魔としての存在意義がなくなる気もしますが、悪行を働くことにノルマや目標があるわけでもなさそうです。
ただ、邪神ちゃんは悪いことをするというより、(人間的に言うと)クズです(笑)。
相手が格下とみるや、容赦なく蔑んだりいじめたりする。
格上はもちろん、自分がとてもかなわないとみると平身低頭の姿勢。
そういう意味で”クズ”です。
だからと言って、ゆりねにあそこまでの仕打ちを受けるのは当然?と言えるかと言うと微妙・・・
確かにゆりねを殺そうとした時は、仕方ないと思います(むしろ殺されないだけマシ?)が、そうじゃないときは、ねぇー
悪魔でも”個性”があるようです
では、邪神ちゃん以外の悪魔も、クズなのかと言うと・・・
邪神ちゃんの幼なじみのメデューサやミノスは全く良い子そのもの。
たまたまこの二人だけかと思いきや、中盤に出てくる氷族の二人も(天然な所はありますが)常識人。
ちょくちょく出てくるガスマスクのペルセポネ2世も悪い奴ではなさそうです。
さてさて、この作品での悪魔界は悪魔と言う種族なだけで、悪いことをする種族ではないのでしょうか??
邪神ちゃん曰く、他の悪魔が悪いコトしないのは「悪魔にも個性がある」そうです。
いや、悪いことをするのは邪神ちゃんだけでしょう・・・逆じゃね?と。
それと、不思議なのは、
どうして、ゆりねはわざわざ根性が曲った邪神ちゃんと同居しているのでしょう?
世話をさせるのなら、メデューサの方が良いでしょうし、邪神ちゃんを近くへ置いておく理由は見ている限りなさそうです。
ナゾですね・・・
“良いネタ”があるのに軸がない
キャラ設定についてはそれなりに良いネタがあるのに、軸となる展開は存在しません。
前半は同じパターンの繰り返しで、少しすると展開とオチが分かってしまうほど(笑)
中盤以降は、新キャラが出てくることにより、キャラクターの関係性が変わったりして、変化が生まれました。
が、邪神ちゃんが戻る方法を模索したりすることもなく、ぺこらは天界へ帰る方法を考えるでもなく・・・
かといって、別の話で盛り上げるのかと言うと、邪神ちゃんの再生能力なんて極上のネタなのに、ほぼゆりねの報復行為でしか発揮されませんでした・・・
面白いストーリーを作ることができる設定とネタがあるのに、単発ギャグを目指しているようです。
実に勿体ない。
“原作”を読め、ということか
特に序盤などは、
邪神ちゃんを召喚するくだりや、メデューサやミノス、天使のぺこらが人間界へ来るエピソードを交えたら変化が生まれたと思うのですが・・・
そもそも、ゆりねはなぜ邪神ちゃんを召喚したの??
ミノスやメデューサまで、なぜ召喚したの??
ぺこらも召喚されたの?いやそもそも天使って召喚できるの???
などなど・・・
あとは、下半身ヘビの邪神ちゃんが堂々町を歩いているのも不思議ですし、
メデューサは石化を防ぐために紙袋かぶってますが、どうしてゆりねといるときは紙袋かぶらなくても大丈夫なのでしょうか?
うーーむ、原作読むしかないのか・・・
あ、これが狙いか?!
“最終話”はよい!
最終11話は良かったですね。
今日も懲りずにゆりねの命を狙う邪神ちゃん。
ところが、いつもは避けられる攻撃は当たり、ゆりねの反撃も・・・
ゆりねが風邪をひくエピソード。
邪神ちゃんは、ゆりねを殺すチャンスなのに、看病してしまう。
ゆりねを助けた理由をメデューサ達に答えたシーンはほっこりしました♪
風邪も治ったゆりねの部屋へ集まった面々。
魔界の友達が人間界に観光へ来た話から、人間と悪魔の寿命の話に。
邪神ちゃんたち悪魔は、何千年も生きるようです。
100年前に来てればと、気軽に話す。
年月の感覚が人間と悪魔は違うようです。
悪魔に比べれば、人間の寿命は短く、実はゆりねを故意に殺さなくても、悪魔達の時間軸で言うと短い時間で死んでしまうことを示唆していますね。
邪神ちゃんはゆりねを殺さなくても、100年もすれば戻れるのです。
さて、この調子で一緒に生活していくと、ゆりねが寿命を迎える時、邪神ちゃん達はどんな顔を見せてくれるのでしょうか。
ジャンルは人間ドラマではなくギャグですから、ゆりねが年をとって死ぬなんて所までは描かれないでしょうね(笑)。
でも見たい!
なぜ”宇宙”!?
ゆりねにおだてられ邪神ちゃんは、木に引っかかった風船を取りに。
風船を掴んだ瞬間!
風船は、邪神ちゃんと共に、空へと飛んでいくのであった・・・
最終話、ラスト、どのようなオチをつけるのかと思ったら、空へ飛んでいくとは・・・
しかも宇宙まで・・・
唐突で驚いたのですが。
これは邪神ちゃんが歌った「神保町哀歌」最終6章で、邪神ちゃんとゆりねが風船で空へ飛び立つ、というのがフリだったわけですね。
#ネタが細かい(笑)
にしても、宇宙って邪神ちゃんと何か関係あるのでしたっけ??
最終回なら、魔界へ向かうとかだと分かるのですが・・・
もしかして、邪神ちゃんのいる魔界って、別次元ではなくて、宇宙を移動していくと辿り着けたりするものなのでしょうか?!
#ドラゴンボールの世界観??
なんて、真剣に考えてしまいました(笑)。
それに邪神ちゃんは宇宙でも生きられるの??
いや、そもそも風船で浮かぶの??
#浮かぶなら、その前に子供が浮かんでいたのでは??
浮かんだとしても、空気のない宇宙まではいけないのでは??
などと、数多くの突っ込みが頭に浮かびましたが、そんな些細なことは気にするなと言わんばかりの通常運行(笑)
これが『邪神ちゃんドロップキック』!
そういうオチでしたね♪
そして、”12話”へ・・・
Amazon Prime限定(2018年10月現在)で12話を見ることができます。
なんと、12話は、宇宙へ飛び立った続きから、エピソードが始まります!
もしかして、このシーンを描きたかったから、11話ラスト宇宙へ飛ばしたのでは?!
と勘ぐってしまう程、よくできた地球への帰還エピソード。
かっこいいシーン盛り沢山なので、ぜひご覧ください。
私は、12話は11話と同じレベルの良いできだと思いますよ。
12話だけで書きたいことが溢れてきたので、別レビューを投稿します。(近日公開)
読んで頂けると幸いです。
召喚シーン”長尺版”はオススメ!
公式HPのPV第1弾は1話冒頭のアバンの長尺版。
これが別作品かと見間違う程のシリアス版です!
むしろ、この路線で見たかったーー!と思う程(ごめんなさい)
シリアス展開は2分強あるので、見ごたえもありますよ。
PVではありますが、個人的にはアニメ本編「鑑賞後」に見ることをオススメします。
その方が感慨深く見れると思います。
邪神ちゃんねる
ご覧になりましたか?
邪神ちゃんを召喚した時のゆりねのカッコよさ。
ゆりねが左目を失ったのはこの時の傷なのですね。
って、全部ウソです!
このシーン自体が誇張し過ぎというか、中二病というか・・・
あ!
1話冒頭のアバン最後の邪神ちゃんのセリフ
「夢ですの?いや、これは夢って言うか・・・ウソはいけませんの」
というのはそういう意味だったのですね。
補足:
ゆりねがしている左目の眼帯は「ファッション」です♪
アニメでもときおり外してますね。
おわりに (『邪神ちゃんドロップキック』とは)
完全ギャグ主体で、ストーリーはないに等しく、邪神ちゃんたちの日常生活が描かれます。
悪魔である邪神ちゃんたち。
サディストで邪神ちゃんには容赦ない、女子大生ゆりね。
でも、根は決して悪くない女子たち。
でなきゃ、原作が11巻も続かないですよね。
ストーリー重視の私としては、もっと知りたい事、描いてほしい事、見たいモノはありましたが、人間と悪魔のシュールな日常は楽しめました♪
細かい所は気にせず、お気楽にご覧ください。
以上、ギャグアニメでも真面目に分析してしまう時文でした。
追記:
原作コミックを読みました。
こちらのレビューも参考にして頂ければ幸いです。

追記:
テレビ未放送の12話を鑑賞。
テイストが変わってしまった?と思いますが私は好きです。
こちらのレビューも読んでいただけると幸いです。
