オススメ度 | B+ |
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原作 | コミック |
ジャンル | コメディ |
放送情報 | TVアニメ(2018年秋)/全12話 |
ストーリー | |
設定 | |
世界観 | |
感情移入 |
原作コミック未読。
TV放送にて鑑賞。一気見。
こんばんは。時文です。
TVアニメ『うちのメイドがウザすぎる!』最終話まで鑑賞しました。
原作は「月刊アクション」連載中のコミック。
コミックは現在4巻まで刊行。(2019年1月時点)
タイトルと1話を少し見ただけで方向性が分かるアニメ(笑)
この手の作品は積極的には見ないのですが、試しに見たら、あまりにテンポとノリが良く、視聴継続。
それどころか、中盤になると、見る手が止まらず一気に見てしまいました♪
下品な点ありますが、楽しく面白く、少しほっこりとさせてくれる。
終盤になるころには、このままずっと見続けてたいと思う程♪
では、TVアニメ『うちのメイドがウザすぎる!』感想レビューをどうぞ。
KADOKAWAanime
目次
はじめに
舞台は現代。
自衛隊をやめ、新たな職を探していた鴨居つばめ(W主人公)。
幼女好きで、チェックしていたロシア人・高梨ミーシャ(W主人公)の家が家政婦を募集していたことから、メイドとなることに。
筋金入りの幼女好き、元自衛官・鴨居つばめが、母を亡くし、不登校になっていたミーシャの家の家政婦として働くコメディアニメ。
ミーシャはかたくなに、家に家族以外の人がいることを拒んでいた。
父が家政婦を雇っても、嫌がらせをして追い出していた・・・
その家へ、身体能力でも、精神的にも、とても敵わない元自衛官のつばめが入り込んでくる。
つばめは、筋金入りの幼女好き。
憧れの白人美幼女ミーシャに近づくことができる職を得、真っ直ぐに・・・
いや、強引に、無理矢理?無茶苦茶??距離を詰めてくる。
この、つばめの行動が、(内容はキモいが)ストレートで気持ちいい!!
悩んだら、思ったら、思いついたら、即検討、即判断、そして即行動!
皆さん、もう想像がついているでしょう。
ここまで、かたくなな子どもには、極端なくらい真っ直ぐでお節介な、つばめが丁度いい。
さてさて、つばめの美幼女に対する執心は・・・
いや、ミーシャに対する想いは、彼女の心を溶かすことができるのかーー
少しずつ素顔を見せ、小学二年生らしく?なっていくミーシャが愛らしい。
少しずつ二人の距離が縮まっていくのが微笑ましい。
ギャグと勢いと幼女だけではない、ちょっとしたホームドラマをお楽しみ下さい♪
感想レビュー (以降、ネタバレありです)
幼女好き&ハイスペック設定の使い方が秀逸
ミーシャは亡くなった母親が大好きだった。
母親の代わりになる家政婦など存在しないとばかりに、雇われた家政婦に嫌がらせをして、追い出していく。
その追い出し方が、意外と半端なく、普通の家政婦は逃げ出してしまう。
そこへ、苛酷な環境には慣れ、ミーシャの嫌がらせなど何とも思わない元自衛官つばめが。
更に、つばめは、幼女好きで、1年以上前から美幼女ミーシャに憧れていた。
ミーシャの家の家政婦になれるなんて、つばめにとっては趣味と実益を兼ねた天職?ならぬ天国!?
ミーシャがやる嫌がらせなどなんとも思わない、まるで炊事洗濯をするかのように、普通に対処していく。
つばめのスペックと対処能力の高さ、ミーシャの狼狽する姿が面白い!
#普通ならミーシャを嫌いになるのですが、あまりにつばめが平然と対応するので、逆にミーシャが可哀想になるくらい(笑)
ミーシャが悪いのに、それ以上に、変態つばめが相手なので、ミーシャに嫌悪感を持たないのです。
上手い設定です♪
最初は元自衛官がメイド?
意外性を突いてきたのかと思うと同時に、
ミーシャが危ない目や、事件に巻き込まれ、体を張って助けるエピソードがあるのだろうと思ったら、ほぼなし!
#10話、ミーシャが森で迷子になった時のみ。
見事な位、そっちの路線には行かず、普通の小学生が遭遇するレベルに抑えてます。
それどころか、元自衛官の身体能力と技能を、美幼女ミーシャの生態を観察しデータを集めるために遺憾なく発揮する!!
この能力の無駄使いが笑いを生んでます。
ウザいキャラが次々と登場
3話、ミーシャは学校へ行くのを再開。
(家にいて、つばめにまとわりつかれるよりマシだからと学校へ行くのも、子どもらしくていいですね)
学校へ行き、自分が思っていることを正直に言うと、クラスメイトは理解し、ミーシャの内面を理解してくれるように。
不登校になったのは、決してイジメやトラブルがあったわけではない。
ミーシャが遠慮してたから。(人見知りなのでしょう)
クラスメイトに認知されてからは、一皮むけ、学校ではハッキリ物が言えるように。
この辺りからサブキャラが登場。
この辺の流れも上手いですね。
サブキャラを変態・・・いやウザいキャラで埋めるという、独特の展開へ。
- ミーシャの友達の森川ゆい、ギャル系で、ミーシャに対抗心を燃やしてウザい。
⇒ 正確に言うと、「面倒くさい子」 - つばめの自衛隊時代の元上官・鵜飼みどりは、つばめが好きでドM。
⇒ 正確に言うと、つばめとは「違う種の変態」
濃いキャラの登場のさせ方、それぞれの立ち位置。
コメディ作品にしておくのは勿体ないほどの進め方。
ストーリー物としても楽しめます。
ミーシャの前に課題を突き付け成長させる
サブキャラの役目はミーシャに立ちはだかる壁。
つばめだけでは、マンネリ化してしまうので、うまくサブキャラを使ってます。
壁としての存在が大きくなればなる程、ミーシャ一人で解決できず、つばめと協同戦線を張る。
その共同作業により、仲良くなっていくのが鉄板展開ですが、本作では、つばめを一貫して毛嫌いしているのが特徴。
同年代の男女(女子同士もかな?)や、年の差があったとしても、ラブストーリーなら、ここまで毛嫌いされれば落ち込む物。
つばめが精神的に強い性格設定だからできる展開であり、幼女好きの念願を成就させては社会的に問題あり(笑)だからこその展開。
それでも、皆さんお気付きと思いますが、
ミーシャはとっくに、つばめを信頼し、ウザいと言いながらも心を許してます。
9話Bパート「雪合戦」のラストシーン。
つばめを怒りで追いかけながらも、ミーシャの笑顔。
印象的でした♪
実はかなりよく練られている設定とプロットなのではないかと、感心しながら見てました(笑)
#読み過ぎ??
父との確執は描かない
10話でミーシャの父親は再婚だと判明。
ミーシャは母親の連れ子だったのですね。
父親がミーシャに助けを乞われるだけで喜んでたのは、引きこもりだったからと思ってました。
連れ子だから、今だ「パパ」とも呼ばれず、そこまで親密ではなかったのですね。
普通の作品なら、この設定で母親が亡くなった場合は、義理父との確執が題材になります。
が、それではドロドロと重いものになってしまう。
そして、普通のメイドとの確執でも、重い話に。
それを、普通のメイドではなく、嫌われても仕方ない、幼女好きの変態メイドに!!
強烈なキャラクターとの確執を描くことにより、コメディとして見れるのです。
であれば、父親は義理ではなく、実父設定で良いと思うのですが(笑)
ま、ミーシャは父親のことを「やすひろ」と呼び、「パパ」とは呼ばない。
つばめのことも、名前では呼ばず、心の中でも「あいつ」「おまえ」呼ばわり。
反面、クラスメイトの鷲崎みみかには「わしわし」とあだ名を付ける。
森川ゆいは「森川さん」。
ミーシャは呼び方で、相手との親密度を表現しているのかな?
「みどりん」は不明(笑)
最終話、ラストシーン。
「やすひろ」が「パパ」と呼んで欲しそうなのを、彼女は気付いて照れてる愛らしい表情。
その前には、つばめのことを「メイド」と認める発言も♪
ミーシャがパパと呼ぶ日は近い証でしょうか?
そして、つばめを何と呼ぶのか?!
今後の進展に期待ですね♪
最終話は秀逸シナリオ
コメディで、しっかりキャラクターに感情移入させてからの、最終話のシリアス展開。
今までの伏線をしっかり絡ませて、キレイに着地させました。
何より、秀逸なのは、ミーシャが怒っていた理由。
部屋に入ったことを怒ったのではなく、自分の母への想いに対して怒ったこと。
その想いを自分で受け入れることができず、八つ当たりしてしまった。
小学生らしい展開。
#そのことに自分で気付くのは、かなり大人びてましたが(笑)
1クールを通して、ミーシャが母親の死を受け入れる成長を見せる。
ミーシャは聡明
ミーシャが母親の死から、立ち上がるには・・・
変態で強じんでハイスペックで、超お節介なメイド・つばめは、ある種のショック療法に。
ということですね。
ま、つばめが来る前、ずっと何もせず、ゲームをしている時点で母のことで頭が一杯ではない気もしますが(笑)
それでも、あれだけ家での生活を引っかき回され、みどりを含め反面教師のような大人と付き合い自立していく。
しっかり成長物語になってます。
巧み!
おわりに (『うちのメイドがウザすぎる!』とは)
終わってみると、ただのコメディ作品では味わえない、しっかりしたプロットがある成長物語でした。
ミーシャだけでなく、つばめも未来を見据える着地。
父親もミーシャの成長に目を細め、クラスメイトは本気でミーシャを心配する。
みどりは・・・幸せそうなのでOK(笑)
なかなかに抜け目ない作品。
今の世の中、人間関係が希薄になっているので、ウザいくらいが羨ましく見えるかも。
ま、ずっと一緒にいたらミーシャのように拒絶してしまいそうですが(笑)
うん、鑑賞後、とても気持ちよい気分にさせてくれる作品でした。
オススメです!
ではでは。
気のせい・・・ですよね?
