アニメ【幼女戦記】1話感想&考察 幼女の皮をかぶった化物 ターニャ・デグレチャフ鮮烈デビュー!

幼女戦記 1話

【文字数(本文):約9千文字(目安15分)

こんばんは。時文ときふみ(@toki23_a)です。
TVアニメ『幼女戦記』第1話「ラインの悪魔」を鑑賞しました。

本レビューでは、アニメの感想に加えて原作を読んだ際の気付き、個人的な解説や考察をお届けします。

時文

次話以降のネタバレはありません
ご安心ください!

皆さんの理解の助けとなり、作品をより楽しんでいただければ幸いです。

今話の原作

今回アニメ化されたのは──

原作ノベル

1巻 第三章「ラインの護り」

コミカライズ

1巻3話-2巻5話

今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)

本レビューの方針

本レビューは、次話以降のネタバレなし

アニメ『幼女戦記』は、カルロ・ゼン先生によるライトノベルが原作です。

私は2017年放送時に最終話まで鑑賞済み。当時、原作・コミカライズは未読でした。

2026年7月の2期放送開始に向け、1期を改めて視聴中。各話のレビュー作成時に、その話分のアニメ化済み部分のみを読んでいます。

原作全体は未読なので、2期以降のネタバレは物理的に不可能です視聴済みの1期部分も含め、次話以降のネタバレは書かないので、ご安心ください

アニメ鑑賞

原作ノベル・コミカライズを読み
知り得た情報を加味して「感想・解説・考察」

なお、原作の情報については「原作情報」として区別して記載します。

原作(or コミカライズ)情報
ココア

緑系の色を目印にしてね!

時文

ちなみに、考察や解説はオレンジ系です

考察(or 解説)

補足や余談、参考情報はブルー系に色分けしているので、読む際の目安にしてください。

補足

各話リスト

幼女戦記 (全12話+閑話)
話数サブタイトルコミカライズ原作ノベル
第1話ラインの悪魔1・2巻1巻
第2話プロローグ1巻
第3話神がそれを望まれる
第4話キャンパス・ライフ
第5話はじまりの大隊
第6話狂気の幕開け
第7話フィヨルドの攻防
第8話火の試練
第9話前進準備
第10話勝利への道
第11話抵抗者
第12話勝利の使い方
閑話砂漠のパスタ大作戦

※話数:リンクは各話レビューへ

目次

はじめに

TVアニメ『幼女戦記』 第1話「ラインの悪魔」予告
今話あらすじ

帝国西方、ライン戦線。共和国の全面攻勢により絶体絶命の危機に陥った帝国軍の前に、一人の幼女が降り立つ。名はターニャ・デグレチャフ ──

『劇場版 幼女戦記』公開から7年。
TVアニメ『幼女戦記』1期放送から、実に9年。

ついに2期が、この7月から放送開始!

BS11の再放送を機に、1期を見直し始めました。
10年近く前の作品とは思えません。今観ても、やっぱり面白い!

第1話 ラインの悪魔。
妖精か、悪魔か、化物か・・・

ターニャ・デグレチャフとは何者なのか。

重厚な戦争描写。
戦場に似つかわしくない幼女。
なのに、その立ち居振る舞いには、大人顔負けの圧倒的な存在感がある。

まさに、ターニャ・デグレチャフ鮮烈デビュー!

アニメを観たあと、コミカライズと原作にも手を伸ばしました。
気付けば、『幼女戦記』の世界へどっぷり浸かっていました。

もう、楽しいったらありゃしない!

今さらとは思います。
需要があるのかも、正直まったく分かりません。
それでも、どうしても書きたくなったので、レビューを始めることにしました(笑)。

ココア

1期放送当時は、なぜ書かなかったの?

時文

その頃は、まだX感想も本ブログも始めてなかった

ココア

そういうことね!

では、今話を振り返っていきましょう。

感想&考察レビュー『幼女戦記』1話「ラインの悪魔」

背景

時代背景

戦火の絶えない呪われた世界で、その国は”帝国”と呼ばれていた

by ナレーション『幼女戦記』TVアニメ第1話

作品の舞台は「帝国」。
アニメ内の地図から分かるとおり、史実のドイツ帝国がモデルですね。帝都ベルンはベルリンをもじったのでしょう。

帝国西側の「共和国」はフランスです。首都「パリースィイ」はパリをもじった名前です(笑)。

(原作情報) 原作ノベルの巻頭地図によると、「協商連合」は、ノルウェーとスウェーデン

統一歴1924年 帝都ベルン

by 『幼女戦記』TVアニメ第1話

戦争の様子から、第一次世界大戦を舞台にしているように見えます。ただ、現実の第一次世界大戦は1914~1918年。1924年とは年代が異なります。

だから、史実とは違う独自のif世界が舞台です。西暦ではなく「統一歴」を使うのは、そのためでしょう。

ココア

そりゃそうだよ、こんなの現実だったら怖すぎ!

時文

でも、戦闘シーンはとてもリアル。実際こんな感じだったんじゃないかな

ココア

あっ、確かに…

プラン315

絶大な国力と軍事力多数の魔導師と俊英の参謀将校を擁する彼らは、しかして、四方の列強すべてが仮想敵国であった

by ナレーション『幼女戦記』TVアニメ第1話

「四方」とは東西南北。
つまり、帝国は、四方の全ての国が仮想敵国

考察

「仮想敵国」とは、国防計画時に軍事衝突の可能性があると想定する国のこと。既に戦争状態という意味ではなく、将来的な脅威として想定しているだけです。

具体的には ──

そのため、帝国軍は内線戦略”プラン315″を策定。各方面軍をもって遅滞戦闘に努めつつ、中央本隊の集中的な機動運用により敵を各個撃破せん ── とするはずだった・・・。

by ナレーション『幼女戦記』TVアニメ第1話

「遅滞戦闘」とは、敵の進行に抵抗しながら段階的に後退し、時間を稼ぐ防衛戦術。

つまり、「プラン315」とは ──
隣国が攻め込んできた時、国境に接する方面軍が遅滞戦闘で時間を稼ぎ、その間に中央本隊が駆けつけて対応する計画です。

帝国は強大な軍事力を誇るとは言え、四方全てを万全な戦力で守るほどには兵士が足りない。だから、このような作戦を取っているのです。

原作情報

原作には、プラン315の要である中央本隊の戦力が描かれています。

 本来であれば、動員発令と同時に二十四時間以内に先遣の近衛師団をはじめとして三個師団が急行し、七十二時間以内に十個師団が中央から急行してくる計画だった

by 『幼女戦記』原作ノベル1巻

師団の人数規模は、6,000~20,000人。

師団とは、小隊、中隊、大隊、連隊といった小集団を統括した軍事単位。ざっと1万人規模です。

つまり、本来なら24時間以内に3万人が急行し、72時間(3日)以内に10万人が駆けつけることになっていたのです。

ココア

10万人って…すごっ!

帝国の現状

では、なぜプラン315が機能しなかったのでしょうか?

── 完全に隙を突かれたとしか・・・。

そもそも協商連合への大規模攻勢が間違いだったのだ!

by ルーデルドルフ准将(作戦参謀次長)『幼女戦記』TVアニメ第1話

北方の協商連合は、スカンジナビア半島のノルウェーとスウェーデンです。帝国は、海を隔ててそこへ大規模攻勢を仕掛けています。

原作情報

原作ノベルによると、その理由はこうです。

 本来、帝国が抱いていた国防計画によれば、北方とは遅滞戦闘に努めれば十分な戦域という程度の位置づけなのだ。北方方面軍とは実質的に北東の戦線を担当し、主たる仮想敵である連邦へ対峙している東方軍の支援が主たる戦略課題として論じられてきたにすぎない。当然、防衛を優先しての兵力であれば、部分的な増援を組み入れての攻勢程度では「完全」な勝利を望むべくもない。

 故に、本来想定されていなかった大規模な侵攻作戦を行うに際して、参謀本部は大規模動員により動員した予備戦力をもって協商連合を一刀のもとに切り捨てようと企図したらしい

by 『幼女戦記』原作ノベル1巻

北方で協商連合が攻めてきた際、帝国は国防計画通り防衛に徹すべきでした。

ところが参謀本部は、これを機に協商連合に侵攻しようと考えた。そのため北方に戦力を集中させ、西方へ駆けつけるべき戦力が手薄になってしまったのです。

だから ──

せめて限定動員にとどめておけば・・・

by ルーデルドルフ准将(作戦参謀次長)『幼女戦記』TVアニメ第1話

北方への動員を限定していれば手の打ちようはあったのに、と悔やんでいたのです。

共和国に動員の兆しなし、そう判断した上官らを翻意ほんいさせられなかった我々のミスだ

by ゼートゥーア准将(戦務参謀次官)『幼女戦記』TVアニメ第1話

翻意ほんい ── 決心を変えること。

「共和国に動員の兆しなし」とは、共和国に帝国へ攻め込んでくる兆候はない、ということ。

つまり、共和国は攻め込んでこないから、戦力を北方へ集中させても問題ないと上官は判断したのです

考察

今話の戦況だけ見ていると、帝国がギリギリの状況で戦っているように見えますが、違うということです。

帝国は強いむしろ強すぎるほど

周辺国は、いつ帝国が自国に攻め込んでくるか戦々恐々としています。帝国に僅かな隙があれば攻め込もう、あるいは戦力を削いでおこうと画策しているのです。

ココア

そういうことか~

機動防御へ

もはやプラン315は機能していない。

遅滞防御では間に合わない以上、機動防御戦へ移行させるしかなかろう

by ゼートゥーア准将(戦務参謀次官)『幼女戦記』TVアニメ第1話

遅滞防御:敵の進行に抵抗しながら段階的に後退し、時間を稼ぐ防衛戦

機動防御:敵を自領域に誘い込み、有利な態勢で打撃を与えて撃破する能動的な防衛戦

解説

プラン315が機能していれば、24時間以内に中央本隊が駆けつけてくるはずです。その間、遅滞防御で耐えしのげばよい。

ところが、1ヶ月近く経っても中央本隊は到着せず。戦線はズルズル後退しています。

(原作情報) 遅滞防御が「1ヶ月近く」続いていることは、原作からの情報です。

ふむ、さらなる戦線後退か西方工業地帯も危うくなるな

by ルーデルドルフ准将(作戦参謀次長)『幼女戦記』TVアニメ第1話

工業地帯への侵攻を許してはいけません。これ以上の後退は許されません。

ここで敵を撃破する機動防御に切り替える必要があります。

状況が整理できました。本編へ入っていきましょう!

ココア

まだ、本編じゃなかったんだ!

Aパート

あらすじ

統一歴1924年。帝国西方、国境付近のライン戦線。共和国の全面攻勢は想定外の事態で、帝国軍は甚大な損耗そんもうを受けた。参謀本部は航空魔導部隊を投入するも、増援は新兵ばかり。劣勢が続いていた。

魔導部隊

── 衛生兵!衛生兵はいないか!
── ダメだ!増援は寄せ集めの魔導師しか・・・。

魔導師!?

by 帝国兵士『幼女戦記』TVアニメ第1話

主人公ターニャ・デグレチャフ少尉が小隊長を務めるのは、魔導部隊。魔導師は魔法で空を飛び、防御し、攻撃をしています。

考察

現実世界の第一次世界大戦(1914~1918)では、航空機が本格的に導入されました。

『幼女戦記』では、1話に航空機は登場しません。

つまり、この世界では魔導師が航空機の役割を担っています。航空機が不要になったか、開発が遅れているのでしょう。

軍人

── 上空援護はもう無理だ。小隊長殿の指示は?

戦線後退は許容できない徹底して遅滞戦闘に努めよと

by ヴィーシャ伍長『幼女戦記』TVアニメ第1話

部下は後退を望んでいますが、上官は許可しません。
先にも触れたように、遅滞戦闘は、後退しつつも敵の侵攻を鈍らせて時間を稼ぐ戦術です。

我々は軍人だ上がやれと言うのであれば完遂するのみ

by ターニャ・デグレチャフ少尉『幼女戦記』TVアニメ第1話

現場に出ている小隊長の判断ではなく、その上の指示です。逆らうわけにはいきません。

『幼女戦記』は、”上官の命令は絶対“という信念を示しているのです

考察

表面的には「我々は軍人だ」と従っていますが ──

(原作情報) 原作では、ターニャは心の中で参謀本部の無能ぶりを散々罵っています。

内心は激怒しています。この自制心が、下士官との違いなのでしょう。

帝国軍参謀本部

ライン戦線の状況は?
中央本隊の再配置はどうなってる!

by ルーデルドルフ准将(作戦参謀次長)『幼女戦記』TVアニメ第1話

(原作情報) 原作では、戦況はターニャの心情描写で語られています。このタイミングで軍参謀本部が出てくるのはアニメオリジナルです。

ライン戦線とは、ライン川に沿って防衛戦を張ることからの呼称です。

現実の戦争でも、ライン川沿いの戦線をライン戦線と呼んでいます。

中央本隊の再配置とは、北方から西方へ軍を移動させることです。

北方からの移動は、遅々として進んでおりません。船腹と鉄道ダイヤの調整もあり、再配置には2週間ほど必要かと

by レルゲン中佐(作戦参謀次官)『幼女戦記』TVアニメ第1話

船腹:船の輸送量のこと。

『幼女戦記』の作品内での移動手段は船と鉄道です中央本隊は10万人規模。数万人を移動させるだけでも2週間という時間がかかるのです

時文

まあ、それを見越して共和国は攻め込んできたんだろうね

ココア

あっ、そういうことか…

命令違反

両伍長、直ちに戻れ!
我々の任務は、側面攻撃による遅滞戦闘だ!

by ターニャ・デグレチャフ少尉『幼女戦記』TVアニメ第1話

(原作情報) このシーンは、原作にはありません。アニメオリジナルです。

遅滞戦闘は、時間稼ぎの防衛戦です。

「側面攻撃による遅滞戦闘」とは ── 敵を殲滅するのではなく、側面攻撃で敵の進行を鈍らせるという意味です

伍長の二人は、側面攻撃による遅滞戦闘という命令に反して、自ら前線に出て砲兵隊に正面攻撃してしまいました。

作戦としては滅茶苦茶。組織として動く軍では命令は絶対です。

軍隊とは組織、組織に必要なのは規則、以上だ。

by ターニャ・デグレチャフ少尉『幼女戦記』TVアニメ第1話

結果的には成功しました。ですが、命令違反です。

二人とも本日付で後方に転属だ。今頃はトーチカの中で待機しているころだろう。

転属はデグレチャフ少尉の具申によるものだが、両伍長は少尉に楯突いたらしいな。

by シュワルコフ中尉『幼女戦記』TVアニメ第1話

その結果、前線を外され、後方へ回されたのです。

原作情報

原作では、クルストとハラルドの両伍長は自己紹介程度。命令違反シーンは描かれず、結果だけが描かれています。

気がつけば、私たちは着任早々に塹壕ざんごうに蹴り飛ばされて共和国軍の定期便を浴びる羽目になっていた。

 そこで待っていたのは、魔導師としての基礎技量の再確認。そして、私たちは給料泥棒どころか、ゴミ以下だと思い知らされる。

 そうやって叩きのめされ、クルスト・ハラルド両伍長が反発し始めたことに対する懲罰は表向き何もなかった。……表向きは。彼らは、単純に前線では面倒を見きれない、と中隊長と少尉が呟いて後ろに配属されたのだ

by 『幼女戦記』原作ノベル1巻

ターニャだけでなく、シュワルコフ中尉も同じように面倒を見きれないと判断し、後方へ配属しています。

ヴィーシャの思い

── 友軍の第四〇三魔導中隊が、敵魔導2個中隊と不意遭遇戦に突入。砲兵で敵をたたこうにも観測手の魔導師が狙われ弾着観測ができないそうだ。

– 中略 –

中隊長殿、志願します!
私も救援任務に志願します!

by ヴィーシャ伍長『幼女戦記』TVアニメ第1話

疲れ切っているのに、救出任務に志願するヴィーシャ。

ヴィーシャは、直前に魔力切れ?で飛べなくなりました。

時文

どうやって戻ったんだろ?

原作によると ──
ヴィーシャは現場初体験。初配属でライン戦線に駆り出され、1ヶ月の戦闘を強いられました。疲労困憊なのも致し方ありません。

ターニャも、ヴィーシャを無能扱いしているのではありません。事実を述べているだけです。無理をさせれば部下が死に、作戦失敗に陥るからです。

では、なぜヴィーシャは志願したのでしょうか?

アニメ鑑賞時、上司であるターニャに見くびられているのに反発して強がっているのだと思っていました。ところが原作を読むと、実情は異なります。

原作情報

原作には、第403強襲魔導中隊の状況を聞いたヴィーシャの心情が描かれています。

エーリャと同じ境遇にある観測手が狙われているのだ理屈でもなんでもなく、「助けなきゃ」という声がヴィーシャを突き動かす。自分でも良くわからない感覚。

by 『幼女戦記』原作ノベル1巻

エーリャは、士官学校でのヴィーシャのルームメイト。

観測手とは、砲撃の着弾地点を確認する役割です。この世界では、その役割を魔導師が担っています。

目を潰せば、遠距離砲撃は脅威にならないだから観測手は敵に真っ先に狙われます

ヴィーシャは観測手の立場をよく知っています。狙われる緊張感、死と隣り合わせの恐怖。

だから、観測手として狙われている魔導師を、放っておけなかったのです。

ココア

ヴィーシャ優しい!

Bパート

あらすじ

友軍の観測手の救出任務に当たったターニャ・デグレチャフ小隊。現場に向かっていた途中、救出対象は既に落とされたとの連絡が入った ──

共和国軍 魔導中隊

帝国魔導師は優秀だと聞いていたが、噂も信用できんなあ。

by ホスマン中尉『幼女戦記』TVアニメ第1話

魔導師は帝国だけかと思っていました。ところが共和国側にも存在します。共和国の魔導師は馬のような乗り物に乗っています。

(原作情報) 原作にはありません。アニメオリジナルです。

デザイン上の工夫により、敵味方が一目で区別できます。

時文

上手い!

補足

TVアニメ『幼女戦記』田中翔プロデューサーによると ──
国による魔導師のスタイルの違いは、一目見て区別できるように意図的に設計されたようです。

そうですね。あと,それぞれの国の航空魔導師に関する,考え方の違いを表しているのです。例えば,ターニャの所属する帝国は,効率を重視しているので装備はシンプルにしています北方の協商連合軍はスキーのような,共和国軍は馬にまたがったスタイルとなっています

by 田中 翔プロデューサー in 4gamer.net

「4gamer.net」の記事「「そうだ アニメ,見よう」第21回」 より

非常識

バカな・・・、高度1万を超えているぞ

by ホスマン中尉『幼女戦記』TVアニメ第1話
原作情報

原作によると ──

通常は四千が基本であり、よほど無理をしても六千までが実戦で耐えうるとされる高度だ

by 『幼女戦記』原作ノベル1巻

通常は、高度4千が基本。限界は6千です。ターニャは、その2倍近くの高度1万に上昇しました。

悠々と飛ぶ姿は、帝国の武力を如実に体現しているかの印象すら纏ってやまない

by 『幼女戦記』原作ノベル1巻

ホスマン中尉は、帝国魔導師は大したことないと豪語していました。その矢先、帝国魔導師トップの圧倒的な力を目の当たりにします。

驚くのはそれだけではありません ──
高度1万以上に位置するターニャに向かってホスマン中尉は射撃。見事命中し、爆発しました。

爆発とは、つまり通常のライフル弾ではなく、術式射撃の直撃を意味します。それを防御したターニャに、ホスマン中尉は驚愕します。

原作情報

原作では、別の場面ですが直撃を受けても平気な帝国魔導師をこのように描写しています。

 だが、ホスマン中尉を始めとする彼らにとってそこから先の光景は予想さえしえなかったものである。直撃は、間違いなかった汎用目的の防御膜など一瞬で剝ぎ取り、堅牢な防殻ですら削り切る軍用爆裂術式の統制射撃それが、直撃したのだ

by 『幼女戦記』原作ノベル1巻

見た目上は、共和国の攻撃が弱く見えます。ですが、実のところ、魔導師の術式射撃は通常の魔導師には防げません。

だから、救出対象の魔導師も1発でやられてしまったのです

ココア

あっ、そうじゃん!

ターニャがあまりに規格外なのです。

ネームド

── 当該魔導師の出現が確認されたのは2ヶ月前。詳細は不明のネームドですが、自軍における二つ名は・・・。

ラインの悪魔か

by ルーゴ国防次官『幼女戦記』TVアニメ第1話

『幼女戦記』におけるネームドとは ──

原作情報

原作に記載がありました。

 「登録魔導師」通称、ネームド。航空魔導師の世界は狭い世界だ。中隊規模であっても、十二人編成。航空魔導大隊でようやく三十六人編成。

 そんな世界だ。五人も航空魔導師を撃墜すればエースと呼ばれ、スコアが五十に至れば、エース・オブ・エースと認められる。エースを六人以上有している部隊か、個人の撃墜スコアが三十を超える頃が一つの境界線だ。それを越えれば、敵軍に「登録」され、警戒すべき好敵手として認知される

by 『幼女戦記』原作ノベル1巻

個人だと撃墜スコアが30を超えると、ネームドとして登録されます。敵軍に警戒対象として認知される、ということです。

原作によると、救出作戦前の時点でターニャのスコアは約40です。

ターニャにしては少ない気がしますが、遠距離狙撃は未確認が多く、正確にカウントされていないようです。

 ネームドは戦場を支配するネームドに対抗できるのは、圧倒的な物量か、同格以上のネームドのみ。空に存在する味方のネームドは戦場において、友軍将兵にとってこれ以上にない精神的支柱だ。

by 『幼女戦記』原作ノベル1巻

つまり、ネームドに対抗する戦力がなければ、遭遇時は撤退する他ありません。それほどの脅威です。

この時ホスマン中尉が逃げなかったのは、原作によると、自分たちが逃げると地上の味方が蹂躙されると考えたからです。

二階級特進

幼女戦記 1話
『幼女戦記』公式HP「Story 第1話」より引用

動かないトーチカなど砲兵にとって格好の的。死にたがってた奴らにはちょうどよい。

by ターニャ・デグレチャフ少尉『幼女戦記』TVアニメ第1話

このセリフは原作にはありません。アニメオリジナルです。

命令違反で後方に転属された両伍長は戦死しました。そんなのは当然だとでも言いたげなターニャ。

考察

原作では、ヴィーシャは自発的に気付いています。

彼らは、二階級特進まで中隊の駐屯する拠点の防衛任務に宛がわれ安全なトーチカの中で予備戦力として逆襲に備えていた。でも、空を飛んでいるうちに私は知ってしまったのだ。……砲兵にとって、動かないトーチカなど頑丈なだけの目標にすぎないのだ、と

by 『幼女戦記』原作ノベル1巻

ターニャがわざと死地へ送ったのではないか、というヴィーシャの疑念は、原作にはありません

では、実際のところはどうでしょう。ターニャ・デグレチャフは彼らを殺すために後方へ送ったのでしょうか?

いいえ。格好の目標とはいえ、トーチカ待機は立派な任務です。死を前提とした配置ではありません。むしろ、本国への強制送還を拒んだ部下への、妥当な処置だったのです。

ですが、原作には、気になる心情描写があります

 いっそ、足を引っ張る新任どもはさっさと死地に放り込み、自由の身になってしまう方がまだ、安全かもしれない機会があれば、それを狙うべきか

by ターニャ・デグレチャフ『幼女戦記』原作ノベル1巻

命令に反抗する部下を排除したい、というより、安全確保のために対処したいと考えているのですつまり、ターニャは極端なほど合理的なのです

ココア

えっ、こわっ!

なるほど。レルゲン中佐が ──

あれは、幼女の皮をかぶった化物です!

by レルゲン中佐(作戦参謀次官)『幼女戦記』TVアニメ第1話

化物というだけあるのです。

さて、ヴィーシャからは「妖精」、敵からは「ラインの悪魔」と呼ばれるターニャ。参謀次官からは「幼女の皮をかぶった化物」と断言されています。

では、ターニャの正体とは何か。

9歳とは思えない言動、そして「サラリーマン」という異質な単語の使用から、転生者であることは明白です。

ターニャ・デグレチャフは、妖精でも悪魔でも怪物でもなく、転生者それも、おそらく中年男性です!

ココア

いや、そういう意味で怪物って言ってるんじゃないと思うよ…

おわりに (『幼女戦記』1話とは)

アニメ1話を鑑賞後、幼女戦記の原作を読み始めました。

まず思ったのは分厚い!(1巻は448ページ!)
1話は原作ノベルの第三章がアニメ化されています。各章が長く、情報量も濃密です。

アニメは、原作ノベル1巻の第三章から始まっています。

1巻の中盤となる戦場シーンからの読み始めということもあり、多くの情報が一度に押し寄せた感覚があります。

心情描写は、現在の場面だけでなく、ターニャの過去や経験、軍上層部への評価、社会批判へと飛び交うため、じっくりと読まないと理解が追いつきません。

これはもうライトノベルではなく、小説そのものです。

時文

ライトノベルの定義は色々ありますが…

原作者のカルロ先生は、『幼女戦記』を「原作」「原作ノベル」とインタビューで語っていらっしゃるので、本サイトでも「原作ノベル」と記載します。

反面、アニメは非常に分かりやすいです。原作を読んだ後は余計にそう思います(笑)。

特に戦闘描写は、映像で状況と動きが明確に示されるため、理解しやすくなっています。原作ノベルだけだと、私の知識と読解力では半分も理解できなかったでしょう。

アニメ化されたのは、感覚では原作の半分程度。特に心情描写がカットされています。大きな流れは同じですが、場面場面の表現はまるで異なります。

そのため、アニメ鑑賞後に読んでも新しい情報がかなりあります。どこを取り上げるか迷ってしまうほどです(笑)。

もっと『幼女戦記』を知りたい方は、原作ノベルに手を伸ばすことをお勧めします。

コミカライズは、原作ノベル寄りですが、絵が付いていることもありとても分かりやすくなっています。アニメ勢は、コミカライズの方から手に取るとスムーズに入れると思います。

『幼女戦記』は、アニメ、コミカライズ、原作ノベルと、それぞれ異なる良さで楽しめます。

2期放送も合わせると、これから半年。どっぷり浸りたいと思います♪

以上、TVアニメ『幼女戦記』第1話の感想&考察レビューでした。長文にもかかわらず、最後までお読みいただきありがとうございました。

次話のレビューも書く予定です。
良かったらまたお越しください。
最新情報はX(@toki23_a)にて!

ではでは。

きょうのひとことこれが鈍器本か…

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よろしくお願い致します。

ココア

これで毎日ケーキ食べられるかな!?

時文

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今週のX感想ポスト

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