こんばんは。時文(@toki23_a)です。
アニメ放送も終了(完結までの残4話はネット配信)した『殺戮の天使』
#アニメの方のレビューはこちらをどうぞ。
原作であるPC版フリーゲーム第1話をプレイしたのでレビューします。
ゲームなんて10年以上やってません(汗)
でも、懐かしさを感じる2Dのアドベンチャーゲーム。
反射神経はそれほどいらず、最新ゲーム浦島太郎状態の私でも問題なくプレイできました♪
むしろ2Dなのに(失礼?)映像メディアを見ているような展開と演出。
各シーンでアニメと同じシーンが出てきて(←原作だから当たり前!)、うれしくてニヤニヤしながらプレイしました♪
ゲームの演出方法に感心したレビューになってしまいましたが、
アニメを見て、原作ゲームやってみようか、どうしようかな?という方の参考になれば幸いです。
では、『殺戮の天使』原作ゲームレビューをどうぞ。
はじめに
レイが目をさますと、コンクリートに囲まれた部屋で記憶を失っていた。
部屋を出てふらふらとビルを探索していると、大鎌をもった男、ザックに出会う。
レイは身の危険を感じてザックをふりきり、エレベーターへ乗り込んだ・・・。
(原作ゲーム 公式HP「第1話あらすじ」より)
『殺戮の天使』TVアニメ放送終了後、最終話まで一気見。
最終話!と思ったら、完結までの残り4話は動画配信サイトにて放送?!
私は一気見タイプなので、残り4話放送終了後の1ヶ月後まで待機。
我慢できず思わず原作ゲームに手をつけてしまいました(笑)
2D型のサイコホラーアドベンチャーゲーム。
PCだと矢印キー等で操作可能。
さらにキャラクターがドット絵で無料のゲームと言うのでなめてました。
大変失礼いたしました!
こんなの無料で遊んでいいの??と思う程の充実度!
#補足:スマホ版は有料です。
ちゃんとアニメと同様のストーリーがあります!
いや、表現が悪いですね・・・
てっきり、原作ゲームはアクションや謎解きがメインで、(ホラーだから)恐がらせる演出があるんだろうな、くらいに思ってました。
アクションや謎解きはないわけではありません。
それよりも、正にアニメで見た物語が、ゲーム内で同じように繰り広げられ、ストーリーをメインに打ち出しているのです。
ゲームなんですが、映像や音の演出が凝っているので、新しいメディアで物語を読むような感覚でプレイすることができました。
さらにゲーム特有の楽しさが加わっています。
どう言えばいいのでしょう。
漫画や小説、アニメは、第三者的な立場で見ますよね。
ゆえにキャラクターに感情移入することが重要なポイントになってきます。
ゲームは自分で操作するので、(『殺戮の天使』では)孤独感、恐怖、クリアしたときの達成感が、直に伝わってくるのです。
10年以上ゲームをやってなかったので、すっかり忘れてました、この感覚(笑)。
久しぶりの感覚、映像コンテンツを見ているような演出、よくできてます、巧いです!
アニメで『殺戮の天使』に興味を持った方。
PCでのゲームは無料で楽しめるのでぜひプレイして下さい。
順調に進めば1話は2時間ほどで最後までプレイできます。
『殺戮の天使』フリーゲームはこちらからどうぞ。
感想レビュー (以降、ネタバレ全開です)
ゲームプレイスタイル
2D映像のオーソドックスなアドベンチャーゲーム。
(建物の中には思えませんが)ビル内を矢印キーで移動して探索。
アイテムを使うなどして仕掛けを解き、上のフロアへ続くエレベーターへ乗り込むことが目的。
時折、敵から逃げるスピードを要求されるミニゲーム的要素あり。
物語は基本的に一本道なので、スイスイ進みます。
(私の場合、TVアニメを観賞済み。展開や謎も分かっているので、スムーズに進んだかも)
ゲーム形式(どういう形式のゲームに??)
アニメ観賞時、一体原作ゲームはどういう形なのだろう?と疑問でした。
特にレイとザックの二人が別行動するシーンなどは、どのように描写しているのか不思議でした。
てっきり、アニメの方はかなり話や演出を付け足しているのだと予想してました。
#想像力が貧弱で恥ずかしい・・・
ゲームは2Dアドベンチャー形式で、ストーリーに沿って進んでいきます。
#レベル設定のないドラクエと言うとイメージできるでしょうか?
そのストーリーがアニメ通り。
#ゲームが原作だから、「アニメが原作ゲーム通り」が正しい表現なのですが(笑)
2Dドット絵という制限の中で、色々工夫をしてよくもまあ上手く表現をしているなと感心してしまいます。
ゲームをやっていると、アニメのシーンが頭に浮かぶほど、アニメは見事な再現、映像化ですね。
ゲーム形式(二人の行動をどうゲームに?)
ザックは殺人者で敵。
レイの意思とは関係なく本能の赴くままに行動する。
こんな二人をどのようにゲーム上で表現しているのだろう?
と思ったら、そういう手があるのかーー納得!上手い!
って、気付かなかったのは、単に私がゲームに疎いからでしょうか(汗)
フロアB6(ザックのフロア)では敵キャラとして、捕まらないように逃げる対象。
フロアB5で例の約束をしてからは、レイとザックは仲間となり一緒に行動をするのです。
確かにゲームですね。
#ドラクエで言うと、モンスターが仲間になり一緒に行動する、みたいな。
それでも、フロアB4では別行動をするので、どうなるのかと思ったら・・・
まさかザック単独で操作できるとは!!
いや~~アニメでも鬼気迫ったザックの墓石破壊。
自分でザックを操作して墓石を破壊!!
これが意外にも気持ちいい~~なんか不思議な感覚でした(汗)
まさか殺人鬼を操作できるとは・・・少し複雑。
でも、(敵とは言え)人を殺すシーンはイベントなのでご安心を。
ゲームの演出、表現力が秀逸
レイやザックを操作して、上へのエレベーターを目指すことが目的になります。
通常のゲームだとモンスター等の敵が出てくる度に戦いが発生したりするのですが、『殺戮の天使』はフロアに敵は一人!
だから、特に前半は誰もいないフロアを黙々と歩く。
地下とは思えない、建物の中を黙々と歩く・・・
そこへ突然現れる敵や、聞こえてくる音。
この辺りが堪らないです♪
ザックが登場するシーン然り、追いかけてくるシーンも緊張感がMAX。
フロアB4のエディのシーンも最高!
エディが明るくなった瞬間に出てきたり、
エディとの最後の対決場面に入るとき、画面スクロールをうまく活用し、ザックが初めてレイチェルの名前を呼んだセリフとの見事なコンビネーション。
怖いシーンだけでなく、感動のシーンも当然盛り上げてくれます。
一番盛り上がったのは、アニメでも盛り上がった ──
フロアB4エディにレイが詰め寄られ、壁越しにザックがレイに「神様に誓って殺す」宣言をする、あのシーン!
ライトを使った二人にクローズアップする演出がとても盛り上がりました。
正にアニメで見た光景が2Dのゲーム内で繰り広げられ、正確なアニメ化を感心すると同時に、2Dという貧弱な表現力とRPGツクールという開発ツールでよくぞここまで作ったものだと感動しました♪
アニメ化が正確と言うことは、仕掛けも展開もそのもので、(アニメを先に見た私にとっては)サプライズがないのが残念なくらいです。
ゲームの方を先にやっていれば、かなり楽しめたでしょう。
いやーー原作者の脚本能力もさることながら、表現力、演出力に感服です♪
そうそう、音での表現力というか、使い方もとても効果的ですね。
これからプレイする方は、良い音の環境でやることをオススメします♪
『殺戮の天使』アニメ化の魅力
『殺戮の天使』アニメ化の一番の魅力はやはり声がついたことですね。
ザックの特徴ある話し方に笑い声、レイの感情を抑えた声もイメージぴったり。
フロアB5ダニー先生は、アニメの方が、どこか信じられない不気味さが感じられ良かったですね。
さすがにゲーム(テキストだけでは)はダニー先生がおかしいのか、レイの記憶があいまいなのかどちらとも取れず、不完全燃焼と言う感じでした。
アニメは、明らかにダニー先生は何かおかしい。
が、レイはそんなダニー先生のことを(おかしいと)分かった上でしょうがないという諦めの気持ちが、声と目の表情で表現されてました。
フロアB4エディはゲームでも充分サイコで特徴的でした。
が、アニメでは声がついたことにより、更に強烈な個性、確かに子どもなんだけど、ちょっとおかしい感じが良かったです。
アニメならではの魅力を出してますねーー
次に強く印象に残っているのは、曲ですね。
特にEDが強烈で、作品の雰囲気に合い、音が途切れるところが斬新で、カッコ良かった。
毎話、いい感じの引きで終わったときに、あの曲が流れると、シビれました♪
キャラクターデザインも、アニメの方が、当然きめ細かく、レイは可愛く描かれてました。
原作ゲームでも粗い画像ではありましたが、各キャラ、目で演技をしてました。
レイの死んだような目は作品の象徴でもありますし、その辺りはアニメでも印象的に描写されてました。
ゲームをプレイしたことで、とても巧くアニメ化されていると確認できました。
ゲームならでは
反対にゲームならでは、と言うと。
“自由に行動できること!“ですね。
基本的にゲーム版『殺戮の天使』は一本道なので、第1話ではアニメで見たこと以外の役に立つ情報はありませんでした。
#アニメはカットしている箇所もありますが、情報は網羅していました。
壁や墓に書かれたメッセージがじっくり読めたくらいでしょうか。
そうそう、アニメではフロアB5ダニー先生に「目にゴミが入る」と遮られ読めなかった文字がありました。
原作ゲームでは、再び訪れることで読めました♪
助けて 助けて 怖い 怖い
3人いたのに、ここにいるのは私だけ
・・・・・(一部抜粋)
が、内容は助けを呼ぶ悲痛な叫び。
何かのヒントになるような文には思えません。
この先何か関連してくるのでしょうか?
#一応、全文メモしてます。この先何か分かればレポートします。
何にせよ、アニメではモヤモヤしていた箇所が確認できたのはうれしい♪
原作ゲームでも不明な点
アニメを見た時、根本的な疑問がありました。
「ザックは、なぜルールを破ってまで、B5へ上がったのか」
原作ゲームをプレイしても、ここのザックの意図は不明。
ビルから抜け出したかったという風に捉えてはいるのですが、ではなぜレイの時に上がったのかが分からないのですよねーー
このビルでは何度も殺人が行われているような感じですし、「偶然」では片付けたくないのです。
アニメでは、レイが「元に戻した」小鳥を見て、決意したような感じを受けたのですけど、深読みし過ぎでしょうか・・・。
原作ゲームはそんな描写すらありませんでした。残念。
おわりに (『殺戮の天使』とは)
『殺戮の天使』原作ゲームは全4話。
今回は第1話をプレイしました。
物語は始まったばかりで、まだまだこれから。
特に私の場合、アニメを先に見たので、展開にサプライズはありませんでした(先を知ってるのだから当然)。
2話はフロアB3キャシー。
ある意味一番ゲームっぽいフロアB3の仕掛け。
サイコパスなキャシーがどう描写されるのか。
ゲームでどんな体験ができるのか楽しみです♪
アニメブログを立ち上げて2か月ちょい。
アニメやコミックのレビューは書きましたが、ゲームレビューは初。
そもそも久しぶりにゲームをやったこともあり興奮。
内容についてというより、印象ばかりのレビューになってしまいました(反省)。
次回は落ち着いていると思うので中身についてレビューしたいと思います。
ではでは。
フリーゲームもあなどれない・・・