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こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活(第1期)』第2話「再会の魔女」を鑑賞しました。
本レビューではアニメ感想だけではなく、原作情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。
今回アニメ化されたのは──
- 原作小説『Re:ゼロから始める異世界生活』第1巻
-
第三章「終わりと始まり」から
第四章「四度目の正直」
- コミカライズ『Re:ゼロから始める異世界生活 第一章 王都の一日編』第2巻
-
第6話「終わりと始まり」から
第8話「貧民街の交渉」途中まで
今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)
今話で解決しなかった疑問
最下部「疑問点まとめ (Q&A一覧)」に記載
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレなし
本作品の各話レビューは、次のように作成しています。
アニメ鑑賞
+
コミカライズ、原作小説を読み
知り得た情報を加味して「感想・解説・考察」
私は元々、原作小説、コミカライズ共に未読です。
ですが、本レビュー作成時点で、アニメは2期50話まで、コミカライズ・原作は3話相当分まで読んでます。
先を知っていますが ──
次話以降のネタバレになるような事は書かないようにしますので、安心してお読み下さい。
なお、原作小説の情報は、「原作情報」として区別できるよう記載します。
こんな感じです
緑系の色を目印にしてね!
引用部分も次のように緑系をワンポイントに ──
「俺が、必ず──」
by 小説『Re:ゼロから始める異世界生活 第1巻』
──お前を、救ってみせる。
次の瞬間に彼──菜月昴は命を落とした。
ちなみに、考察や疑問はオレンジ系 ──
補足や余談、参考情報はブルー系 ──
と色分けしているので、読む際の目安にして下さい。
全25話 各話リスト
※話数:リンクは各話レビューへ
※サブタイトル、原作小説:ネタバレを避けるため次話以降はマスク
はじめに
死ぬ度に時間が戻っていると確信したスバル。
たとえ、この時間軸では知り合ってもいなくても、殺されるのが分かっていて見過ごせないと貧民街に向かう。
一宿一飯の恩は忘れない?
いや、別に一晩過ごしたわけでもご馳走になったわけでもありませんが(苦笑)
ようやくタイムリープしていると理解したスバル。
誰とも出会ってない状態に戻ったのなら、約束も貸しも借りもチャラ。
手持ちの物を売却して軍資金を得て、異世界でウハウハ生活を送ることができると考えるが、何の得にもならないスバルを助けてくれた銀髪の美少女を放ってはおけなかった・・・。
スバル、主人公ムーブしてます!
では、今話を振り返っていきましょう。
感想&考察レビュー 第2話「再会の魔女」
【3周目】
ようやく銀髪の少女サテラを見つけたスバルは、声を掛けて呼び止めるが・・・。
嫉妬の魔女サテラ
誰に言われたか知らないけど、趣味が悪すぎる。
禁忌の象徴「嫉妬の魔女」、口にするのもはばかられる。
by エミリア『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
そんな名で呼ぶなんて!
銀髪の少女が名乗った名前を呼んで、その本人から糾弾されるスバル。
(時間が戻ってることに気付いていない)スバルには何が何だか分からないないでしょう。
エミリアが「サテラ」と名乗った時、パックも「趣味が悪い」と言っていました。(1話 )
禁忌の象徴とは、忌むべき存在の象徴という感じでしょうか・・・。
何の思い入れも共通点もないのに、その名を語ったりはしません。
てっきり、私はエミリアがその嫉妬の魔女サテラに似ているのだと思っていました。
顔がというより、雰囲気や行動か何かが。
例えば、嫉妬の魔女サテラは、銀髪とか、ハーフエルフだとか?
が、スバルが彼女をサテラと呼んだことに、周囲は驚き、サテラと呼ばれたエミリアに同情していました。
どうやら、エミリアは嫉妬の魔女サテラに似ていないようです。
そして、サテラという名を嫌っている様子・・・。
では、なぜ彼女はサテラの名を語ったのでしょうか?
エミリアは、なぜ嫉妬の魔女の名”サテラ”を名乗った?
見誤り
邪魔だ!
by ナツキ・スバル『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
俺は行かなきゃならないところがあるんだよ!
三度、チンピラ3人組との遭遇。
ただでさえ急いでいる時に、また腹立たしい連中が・・・。
だからといって、いい加減に扱えば手痛い目に遭ってしまいます。
(+かえって時間もかかってしまう)
前回、3人組は攻略しています。
同じ手口で倒せば良いのです。
なのに、なぜスバルは強引に通り抜けようとしたのでしょうか?
それは原作を読むと明らかに ──
切迫した状況がスバルから冷静さを奪っているが、それでも前回の乱闘を思えば強めの恫喝で相手は怯むはず、という打算はあった。
by 小説『Re:ゼロから始める異世界生活 第1巻』
前回、痛い目に遭わせたので強気に出れば引くだろうと考えていたのです。
つまり、スバルは時間が戻っているとは気付いていないので、3人組に絡まれるのはこれが3度目だと思い込んでいるのです。
結果、3周目はアッと言う間に終わりを告げます。
でも、そのお陰でエミリアを嫉妬の魔女サテラ呼びした事実は消え、徽章を盗むためのグルという誤解もなくなったのです。
あっ、確かに!
こういう展開が上手いよね
そして、ようやく気付くのです・・・。
あれ?
ロム爺に食われたはず・・・何でだ?これはひょっとして・・・。
by ナツキ・スバル『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
異世界召喚という非日常はすぐに認めたのに、時間を繰り返していることに気付かない主人公(苦笑)。
前話でロム爺に食われたはずのスナック菓子が元通りになっているのを見てようやく気付いた・・・いや確信を持ったのです。
【4周目】王都
死ぬたびに時間が戻っていると分かったスバル。携帯電話を売ってウハウハの異世界生活を楽しもうとするが・・・。
死に戻り
タイムリープ。
しかも、死ぬたびに初期状態に戻る。名付けて ──
死に戻り!
by ナツキ・スバル『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
まだ『Re:ゼロから始める異世界生活』が始まってから2話なのに、で3度死んだ主人公ナツキ・スバル。
ようやく、自分がタイムリープしていることに気付きます。
「死ぬ度に初期状態に戻る」のは、時間が戻っているので当たり前だと思うのですが・・・(苦笑)。
これがタイトル「ゼロから始める~」の意味でしょうか?
返す恩が存在しない時間軸
時間を遡ったってことは、この4度目の世界じゃサテラは俺を助けてない。
つまり返すべき恩義もきれいさっぱりなくなっちまったってことだ。
by ナツキ・スバル『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
初期状態に戻ったということは、スバルは異世界召喚された直後。
チンピラ3人組に絡まれてもなければ、エミリアに助けられてもいません。
借りが存在しなければ、返す必要性もない。
自分が犯罪を犯したわけでもなく、キッカケを作ったわけでもない。
ましてや、ラスボスは恐ろしい殺人狂。
自分如きが太刀打ちできるはずもない。
危ない未来が分かっているなら、そのリスクから遠ざかれば良い。
スバルも、事件とは距離を取って異世界ウハウハ生活を考えますが ──
どこの世界でも触らぬ神に祟りなしってのは一緒か・・・。
でもよ、自分が切羽詰まってでも、人のこと助けちまうお人好しもいんだよな・・・。
- 中略 -
やっぱ、いっぺん知り合った奴らが殺されるって分かってて、見過ごすのは無理だ!
by ナツキ・スバル『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
関係のない自分を無条件で助けてくれた少女を、怪しい自分に少しでも心を開いてくれたロム爺とフェルトを放っておくことはできないのです。
たとえ彼ら彼女らがスバルのことを覚えてなくとも・・・。
気持ちは分かるけど・・・
普通は、本名も教えてくれなかった子に命賭けないよ…
うん、少なくとも自分で対処しようとは思わない
誰かに頼るかな…
この辺は、さすが主役。
スバル君、主人公ムーブしています!
原) 狙われている?
もういい加減にお前らの顔も見飽きたぜトンチンカン。
by ナツキ・スバル『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
こっちも4度目となりゃ学習してんだ!
3度あることは4度ある?
4たび遭遇するトンチンカン。
それにしても、変だと思いませんか?
ん? 何が?
探しているエミリアやフェルトには全く会えず。
4回の内2回だけ見かけた、確率で言うと50%。
ところがチンピラ3人組には4回とも遭遇、確率100%。
絡まれるのは少し裏通りに入ったところ。
スバルは、毎回同じ裏通りに入ってしまうのでしょうか?
確かに!
そっちの方を学習した方が良いような・・・(苦笑)。
その答えは、(スバルの推測ですが)原作にありました ──
偽サテラたちに会えないのは、彼女たちの行動がかなりスバル以外のランダム要素の影響を受けるからだろう。逆に毎回スバルとトンチンカンが遭遇するのは、トンチンカンが最初からスバルを恐喝の標的に定めているからということらしい。
by 小説『Re:ゼロから始める異世界生活 第1巻』
だから毎度毎度、違う路地を選んだとしても彼らとのイベントは不可避なのだ。
スバルは、毎回違う路地を選んでいたのです。
にも関わらず遭遇・・・。
その理由は ── スバルに目を付けていたと結論付けます。
スバルは右も左も分からないお上りさん状態で、それに目立つ格好で、かつ一人で歩いています。
チンピラ共に、格好の獲物だとマークされていたのです。
納得!
原) 学習成果
衛兵さ~~ん!
── てめぇ、ふざけんなよ!
やはりあん時の記憶は正しかった。
by ナツキ・スバル『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
なぜスバルは衛兵を呼んだのでしょうか?
「あん時の記憶」とは?
「あん時の記憶」とは、直前の3周目の最期。
スバルは死を覚悟していましたが、チンピラ3人組の会話を聞き逃していませんでした。
原作を読むと、なんととんでもないことをやっていました ──
その哀れな考えに縋るのなら、いっそとことん縋ってやろうとも思う。
by 小説『Re:ゼロから始める異世界生活 第1巻』
──死ぬことから意識をそらせ。死ぬ前に、世界を把握しろ。
目は死んでいる。手足も終わっている。残っているのは鼻と耳ぐらいだ。ならばその両方を最後の最後まで酷使する。
スバルは、痛みと死の恐怖に苦しんでいる中、意図的に情報を集めていたのです。
視覚はなくなり、手足も動かない。
唯一残った臭覚と聴覚を頼りに情報を収集したのです。
それが、チンピラ3人組のやりとりだったのです。
カン:勿体ねえだろ! 何か何か金目の物でも持ってけ!
by ナツキ・スバル『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
トン:ああ、待った! 衛兵がすぐに駆けつけてくる!
チン:逃げろ、ヤバい!
この世界にも警察的な存在・衛兵が存在し、すぐに駆けつけられる体勢になっている。
だから、チンピラ3人組は、毎度人目に付かない路地裏で絡んできたのです。
スバルは、一度は3人を倒しているものの、本来英雄でも正義の味方でもありません。
無用なリスクを負う必要はないのです。
剣聖ラインハルト
赤髪に・・・竜の爪痕の刻まれた騎士剣。
まさか、ラインハルト!“剣聖”ラインハルトか!
by トン『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
駆けつけてくれたのは想像していた衛兵ではなく、剣聖という二つ名を持つラインハルト。
トンチンカンはすぐさま逃げ去る。
1周目、エミリア相手に去り際「次に会ったときはただじゃおかねえ」と捨て台詞を残していったが、そんな余裕もなし(笑)。
確かに!(笑)
それだけラインハルトが有名ってことだね!
あれだけ大声上げても誰も助けてくれず、来てくれたのはラインハルトのみ。
街中は平和そうに見えましたが・・・そうでもない?
今のルグニカは平時より少し落ち着かない状況にある。
by ラインハルト『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
微妙な表現をするラインハルト。
戦争中のような有事ではない。
だが、平和な平時でもない。
「平時より少し落ち着かない状況」。
エミリアが徽章を盗まれたり、エルザのような凶悪な人物がルグニカ王国に来ているのと何か関係があるのでしょうか・・・。
ラインハルトの言う、ルグニカ王国の少し落ち着かない状況とは?
衛兵には頼れない
── 何か困ったことがあるなら、僕で良ければ手伝うけど?
だったら一緒に盗品蔵に・・・あ、いや何でもない忘れてくれ。
by ナツキ・スバル『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
そこまで迷惑はかけられねえ。
ラインハルトの申し出を断るスバル。
あの殺人狂を相手にするのに、衛兵を連れて行った方が良い気がしますが・・・。
なぜスバルはラインハルトに頼まなかったのでしょうか?
原作に答えがありました。
アニメでは描かれていませんが、1周目、エミリアと共に貧民街に来た時、警察的なものに頼った方が良いのではと提案します。(1話 )
ですが、エミリアは衛兵には頼ることを拒みます。
だから今回も ──
偽サテラはこの件に、衛兵が関わることを是としていない。故に協力を申し出るラインハルトの厚意すら断ったのだ。
by 小説『Re:ゼロから始める異世界生活 第1巻』
偽サテラの意思に沿わないことを、スバルにはできない。
偽サテラ(エミリア)が衛兵が関わらないのを望んでいたので、スバルはラインハルトを頼らなかったのです。
また、スバルはこんなことも考えています ──
スバルは思いついた案を却下。そもそも、エルザを相手に衛兵を引き連れていっても被害者が増えるだけの可能性が高い。それほど、あの殺人者の技量は人外の域にあった。
by 小説『Re:ゼロから始める異世界生活 第1巻』
ラインハルトを連れて行っても犠牲者が増えるだけだと考えたのです。
ただでさえ助けてもらったのに、これ以上の迷惑はかけられないと思ったのでしょう。
根は優しいスバル。
知り合った人を気遣う様子が窺えます。
逆に、ラインハルトは疑問に思います。
出身不明、(ルグニカ王国へ来た)目的不明のスバルが、不思議な言づてを頼む。
衛兵なら怪しい人物が気になるのも当然。
立ち去るスバルを鋭い眼光で見つめます。
果たして、本当にラインハルトは白いローブを着た銀髪の女の子を見てないのでしょうか・・・。
【4周目】貧民街
この時間軸では出会っていないが、殺されると分かっているのを見過ごせないスバルは、徽章を手に入れる為に貧民街へ向かう。
エルザとの遭遇
あら~ごめんなさい。
by エルザ『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
大丈夫かしら?
予想外のエルザ遭遇。
時間が戻っているなら、エルザはスバルのことを知らないはず。
ならば、現時点でエルザに見つかっても何ら問題はありません。
殺される理由がないのですから。
でも、スバルの体が、脳が勝手に反応してしまいます。
キレイな花にはトゲがある。
姿を見ただけで恐怖と敵意ではらわたが煮えくり返る。
だけど、エルザは何も覚えていない。
ゼロから始める、とはこういうことなのでしょうか。
いいわ。
by エルザ『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
少し気になるけれど、今は騒ぎを起こすわけにはいかないから。
エルザに見逃されるスバル。
でも、なぜ「今は騒ぎを起こすわけにはいかない」のでしょうか?
普通に考えるとエルザは現在(徽章を手に入れる)依頼実行中。
その依頼に影響してはいけないということでしょうか。
それとも、ラインハルトが言っていた ──
今のルグニカは平時より少し落ち着かない状況にある。
by ラインハルト『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
「平時より少し落ち着かない」事情と関係があるのでしょうか・・・。
ラインハルトの言う、ルグニカ王国の少し落ち着かない状況とは?
強く生きろ
フェルトのやつのねぐらか?
by 貧民街の男性『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
そんなら、そこの通りを2本奥に行った先だ。
前話レビュー でも書きましたが ──
小綺麗な格好だと貧民街では相手にされません。
原作によると、今回スバルはわざとジャージを汚しています。
そうやって、フェルトの住処の情報を得たのです。
で、あまりに汚しすぎたせいか、男性に「強く生きろよ」と言われてしまいます(笑)。
ああ、挨拶じゃないんだ?
そうみたいだね
スバルを憐れんで、元気付ける為に言ったみたい
後のフェルトとの会話にも出てくる「強く生きろよ」。
そこへ繋げるためにも、このセリフは省略できなかったのでしょうね。
てめえ、人んち覗き込んで何してんだ?
by フェルト『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
目的であるフェルトを見つけ、急いでいるはずなのに乱闘騒ぎになってしまいます。
ようやくフェルトに目的を告げ、交渉開始。
まあ、物珍しさは認めるけどよ、聖金貨20枚ってのは眉唾だぜ。
by フェルト『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
アタシだって交渉相手の言うことを丸呑みにしてやる程、頭空っぽてなわけじゃねえんだ。
スバルは、エルザが来るかもしれない盗品蔵には行かず、徽章を手に入れたかったのですが・・・。
ミーティアの価値を証明するには盗品蔵に行くしかなかったのです・・・。
それにしても、スバルは、なぜここまでしてフェルトを助けたいのでしょうか。
エミリアには多大な恩があるのは分かります。
数時間とは言え、二人で過ごした時間もあったので情も移ったのでしょう。
ですが、フェルトとは交渉しかしていません。
なぜ、ここまでしてフェルトを助けたいと決意しているのでしょうか?
原作には、スバルの心情が描かれていました。
そしてスバル自身、フェルトには間一髪のところで命を救われた恩義があった。
by 小説『Re:ゼロから始める異世界生活 第1巻』
──偽サテラに対して恩義を感じるのなら、この少女にもそれはあるべきだ。
その直後に殺されたとは言え、エルザの最初の一撃からスバルを救ったのはフェルトです。
スバルは、その恩義を忘れていなかったのです。
元々、徽章を盗まれたのも、エルザに二度殺されたのも、フェルトが犯罪がキッカケなんですけどね・・・。
聖金貨20枚以上の価値
そもそもなんで兄ちゃんは、この徽章を欲しがんだよ?
この徽章は何だ?
実はこいつには、この見た目以上の価値があるんだろ?だから、みんな欲しがるんだ。
by フェルト『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
つまり、こいつはミーティア以上の金になるってこった。
スバルが徽章を欲しがっているのは、エミリアに返したいから、ただそれだけ。
徽章の価値など知らないし、興味も持っていません。
エルザが徽章を求めている理由は不明ですが、スバルと重なったのは偶然です。
ってかスバルのエゴです。
なのに、なぜフェルトは価値があると思ったのでしょうか?
ただの偶然でしょうか?
スバルの言動がやぶ蛇になってしまったのでしょうか?
答えに結び付くヒントは、原作にありました。
「そもそも、なんで兄ちゃんはこの徽章を欲しがんだよ?」
- 中略 -
「アタシに依頼してきた姉さんも話したがらなかったけど、兄ちゃんもそーだな?」
※太字部分はアニメではカット
by 小説『Re:ゼロから始める異世界生活 第1巻』
依頼人エルザも、徽章が欲しい理由を話さなかったのです。
そこへ、必死になってエルザより早く手に入れようとするスバルが現れ、この徽章には何かあるとフェルトは感付いたのです。
フェルトなかなか嗅覚が鋭いです。
1周目、スバルとエミリアが盗品蔵に着く前に、(恐らく)フェルトは殺されていました。
もしかすると、この辺のところをエルザ相手に掘り下げてしまったのかもしれないですね・・・。
なぜ信じない?
── お前に依頼した奴だって聖金貨20枚が限度だ、それ以上は出してこない!
何であんたがそれ知ってんだよ。
by フェルト『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
語るに落ちてるぜ、関係者だってな。
焦って喋りすぎたスバル・・・。
フェルトは、スバルをエルザの関係者だと踏みます。
だとしたらエルザから横取りするのが、スバルの目的?
そう考えた矢先、スバルの口から出て来たのは ──
俺が・・・それを欲しがるのは、元の持ち主に返したいからだ。
- 中略 -
ロム爺までほだされんなよ。
冗談に決まってんだろ。
by フェルト『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
持ち主に返す?バカバカしい!
つくならもっとマシなウソをつけよ!
スバルが、徽章を手に入れる目的をフェルトになかなか話せなかったのは、盗られた物を取り返すなんて通常あり得ないからか。
もしくは、エルザが来た時に、スバルがエミリア側とバレないようにするためかもしれません。
結果、話すのが切羽詰まった最悪のタイミングになり、頭に血が上っているフェルトも信じようとしません。
なぜなら、持ち主に返すなら、交渉などせずとっ捕まえれば良いのです。
現に原作では ──
「ロム爺までほだされんなよ。冗談に決まってんだろ? 持ち主に返す? 大金まで払って盗んだ相手から買い戻してかよ? 馬鹿馬鹿しい。衛兵の一人でも連れてきて、アタシをとっ捕まえちまえばそれで済む話じゃねーか」
※太字部分はアニメではカット
by 小説『Re:ゼロから始める異世界生活 第1巻』
フェルトも同じ反応をしています。
スバルが言っていることは、フェルトにとってはメチャクチャに聞こえるのです・・・。
フェルト。
by ロム爺『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
どうもこの小僧、ウソをついてるようには見えんが・・・。
フェルトに、意味ありげな視線を向けるロム爺。
この人を信じない意固地な態度、何か理由があるのでしょうか・・・。
再会の召喚師
殺すとか、そんなおっかないこと、いきなりしたりしないわよ。
by エミリア『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
時間感覚が分かりませんが、スバルはエルザが来たと思った様子。
ところが来たのはエミリア。
フェルトも ──
アタシの客かもしんねえ。
by フェルト『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
まだ早い気がするけど。
まだ早い気がする、と言っていました。
1周目、エミリアが(スバルと共に)盗品蔵へ着いたのは、すっかり日も暮れた夜。
2周目は、日が暮れて最初にやってきたのはエルザ。
4周目の今回。
なぜエルザよりも先、それも日暮れ前にエミリアは盗品蔵に辿り着けたのでしょうか?
4周目、エミリアはなぜこんなに早く盗品蔵に辿り着いた?
それと、ラインハルトに託したスバルの伝言は伝わらなかったのでしょうか・・・。
じゃあ、もし見かけたら ──
何があっても盗品蔵には近づくなって伝えてくれ。
by ナツキ・スバル『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメ第2話
捜し物は必ずこの俺が見つけて届けるからって。
第2話
「再会の魔女」
おわりに (『Re:ゼロから始める異世界生活』2話とは)
2話にして3度死ぬ主人公。
原作を読んで分かるのは、『Re:ゼロから始める異世界生活』は死の描写がリアルなこと。
刃物で傷付けられ死ぬ場合、痛みやショック、血が流れだし、徐々に五感を失っていく感覚。
それらがとてもリアリティをもって描かれます。
いや、死んだことがないので本当なのかどうか分かりませんが(笑)。
言いたいのは ──
『Re:ゼロから始める異世界生活』は、死をとても重く描いているということです。
死んだら時間が戻る「死に戻り」。
設定上、主人公の死が何度も描かれることになるでしょうが、便利能力としては描いていません。
死んでも死なない能力とは言え、死ぬ苦しみがないわけではありません。
死ななくても痛みや恐怖は感じるのです。
それこそ死ぬかと思う感覚を。
これがスバルに、軽々しく「死に戻り」を使わせない抑制になっているのです。
上手い!
以上、TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』第2話の感想&考察レビューでした。
長文にもかかわらず、最後まで読んで頂きありがとうございます。
次話のレビューも書く予定です。
良かったらまたお越し下さい。
最新情報はX(@toki23_a)にて!
ではでは。
疑問点 まとめ(Q&A一覧)
この章では、疑問点をまとめていきます。
- 今話で発生し解決した疑問は、本文で解説して本章(ここ)でまとめ
- 今話で解決しなかった疑問を、疑問XX-XX(話数-通し番号)として記録
⇒ 本章(ここ)でまとめ - 答えは、推測ではなくできるだけ(原作含む)作品内で明らかになった事実を記載
※推測が入る場合は、断りを入れる
⇒ 解決した疑問は、次話で削除
今話で解決した疑問 (クリックすると答えが表示されます)
今話で新たに発生し、解決しなかった疑問
- 疑問 002-01 ラインハルトの言う、ルグニカ王国の少し落ち着かない状況とは?
- 疑問 002-02 4周目、エミリアはなぜこんなに早く盗品蔵に辿り着いた?
残っている疑問 (クリックすると表示されます)
- 疑問 001-01 スバルは、誰に、なぜ異世界召喚された?
- 疑問 001-03 エミリアの徽章には、どんな価値がある?
- 疑問 001-03 エミリアが言う、自身の危ない立場とは?
- 疑問 001-04 エミリアは、なぜ嫉妬の魔女の名”サテラ”を名乗った?
- 疑問 001-05 ハーフエルフは、この世界ではどんな存在?
- 疑問 001-06 エルザの依頼人は誰? なぜ徽章を狙う?
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