オススメ度 | B+ (第一章:1~3話) |
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原作 | ライトノベル |
ジャンル | ダーク・ファンタジー、ループもの |
放送情報 | TVアニメ(2016年春)/全25話 |
ストーリー | |
設定 | |
世界観 | |
感情移入 |
原作小説既読。
TV放送録画にて鑑賞。一気見。
舞台は中世ヨーロッパ風の異世界。
引きこもり高校生ナツキ・スバルは突如異世界へ召喚された。
召喚したのは誰?なぜ?目的は?
何も分からないでいるスバルの前に銀髪美少女のエミリアが現れる。
こんばんは。時文です。
TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』1~3話を鑑賞。
原作は同名の小説。
アニメ1~3話は原作小説で言うところの、第一章「怒濤の一日目」がアニメ化されました。
本レビューでは、その第一章にあたるアニメ1~3話を取り上げます。
第二章、4話以降のネタバレは「なし」なので、ご安心を。
各話レビュー、および原作レビューは以下のリンクからどうぞ。
第一章 「怒濤の一日目」
2016年版 | 新編集版 | 各話感想 | 原作巻数 | 原作感想 |
第1話 | 1話 | 1話R | 第1巻 | 1巻R① |
第2話 | 2話 | 2話R | 1巻R② | |
第3話 | 3話R | 1巻R③ |
Contents
はじめに
大人気作なので、皆さん既にアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』をご視聴のことと思います。
見てない方がいらっしゃったら、できるだけ事前情報なしで見て欲しいので、次の「ネタバレなし」紹介レビューを参考にしてください。
『Re:ゼロから始める異世界生活』第一章 あらすじ
突如、スバルの身に起こった異世界召喚。
オタク知識で異世界をエンジョイしようとするが、スバルには「金なし」「力なし」「魔法なし」。
能力は異世界召喚前のリアル世界と全く同じであった。
ついでに運もなく、チンピラ3人組にボコられる──
なんて酷い世界だと諦めかけてたその時、銀髪の美少女・エミリアが現れる。
エミリアは大切な徽章を盗んだフェルトを追いかけている最中にも関わらず、スバルを助け看病まで付き合ってくれる。
スバルはエミリアにすっかり魅了されてしまう。
彼女を手伝い一緒に徽章を探すのだった。
バカな事を言い合いながらも、少しずつエミリアの心を開いていくスバル。
目当ての盗品蔵へ到着。
単身乗り込むも、いきなり切り殺されバッドエンド・・・。
ゲームのようにまた最初からやり直しとなる──
『Re:ゼロから始める異世界生活』第一章 感想レビュー
幸せな時間はわずか3時間程度
『Re:ゼロから始める異世界生活』第一章の序盤は、スバルが召喚された異世界でエミリアと出会い徽章探しを手伝うが、”2人とも”殺されたことにより離ればなれになってしまう。
#正確には”時間が戻ってしまう”。
時間が戻ったことにより、スバルはエミリアへの借りはなくなった。
「はらわた狩り」エルザは残虐でメチャクチャ強く、正直二度と会いたくない。
にも関わらず、スバルは徽章探しと、エルザからエミリアを、いやエミリアだけでなくフェルトやロム爺まで助けようと奮闘する。
スバルがエミリアと一緒にいた幸せな時間はわずか3時間程度。
短い時間だったが、お人好しの世話好きで、素直じゃないけど真っ直ぐな信念、その上飛びっきりの美少女であるエミリアはスバルを魅了。
たとえ、エミリアにスバルとの記憶がなくても、スバルは命を懸けて彼女のために動き出す。
スバルがどうしてそこまでエミリアに魅了されたのか、もう少し描いて欲しかった所ではありますが、出会った人を無条件で助ける姿は主人公しています。
スバルのキャラクターにフォーカスを当てている
スバルはふざけた態度で中二病的な発言を繰り返していますが、心根は情に熱い。
出会って良い人と分かれば、見過ごすことができない性分なのです。
スバルの、この性分にフォーカスを当て、第一章の物語は組み立てられています。
スバルがなぜ召喚されたのかはもちろん、「死に戻り」能力の調査もそっちのけでエミリア優先。
他の謎も一切明かされない。
第一章という序盤で、主人公は3度死に、ヒロイン・エミリアも1度死に、フェルトは殺された瞬間が描かれたのは1度だが、2度殺されている。
つい、衝撃的な展開に目を奪われるが、序盤となる第一章は主人公スバルがどういうキャラクターなのかを紹介する組み立てになっているのです。
ちゃんと物語のセオリーを抑えています。
そして、謎を沢山散りばめながらも、エルザから徽章を守るという最初の問題は解決し、一通りの決着を付ける。
その結果、第一章(1~3話)で主人公が得られたのは、銀髪少女の名前と、とびっきりの笑顔だけ。
それでもスバルは満足。
ここでも男気を見せた主人公らしい。
見事な立ち上がりでした。
異世界ファンタジー+サスペンス+アクション
このようにして始まったスバルの異世界生活。
第一章(1~3話)は世界観と世界設定、キャラクターの人物像がヒロイン・エミリアの徽章探しというイベントの中で紹介される導入部──
ところが、徽章の在処が分かると一転、「はらわた狩り」の異名を持つヤバい女・エルザから逃げつつ徽章を取り戻すホラーサスペンス展開。
望んだわけではないが、スバルがこの殺人鬼に殺されたことによりタイムリープ能力が発動される。
そこからは同じ時間をやりなおすタイムリープサスペンスとして楽しめる。
一見、タイムリープと派手なアクションがメイン。
死んでも繰り返されることから女子キャラ含むメインキャラの壮絶な死を描くホラーのような印象が強め。
だけど、そういった派手な部分の影には、しっかりした世界観が構築されているのが本作の魅力。
重厚な舞台設定
スバルが召喚された異世界の街はかなり賑やか。
人も多く種族も雑多、物は豊富で、一見平和。
だが、路地に入ると、スバルもチンピラに絡まれたように、治安は決して良くはない。
エミリアが徽章を盗まれたが、盗みなんて事件はここでは日常茶飯事。
ラインハルトも王都は今平時ではないと言っている(2話)。
そして、一歩街の外へ出ると、貧民街。
王都とは一転しての現実が。
3話ラスト、ラインハルトは盗みを働いたフェルトを見逃そうとする。
これは、エミリアが許したことだけが理由ではない。
貧民街の、ましてや少女が生きていくには、他に手段がないことが分かっているから軽々しく説教すらできなかったのだ。
#原作情報、アニメではカット
このように、舞台となる王都とその周辺は、まるでそこに人が住み歴史があるかのように入念に設定が練られている。
そこで、エミリアの微妙な立場があり、ラインハルトが予感する慌ただしくなる出来事が起きる”直前”。
それがこれから始まる『Re:ゼロから始める異世界生活(1期)』の舞台なのです。
第一章の伏線
緻密なのは舞台設定だけではありません。
登場人物についても、第一章で既にいくつもの伏線が。
エミリアは自身が語ったように危うい立場?
徽章をなくしても自力で探さなくてはならない理由とは?
そもそも徽章の価値って何?
何度も出てくる畏怖される銀髪のハーフエルフとは?
エミリアと何か関係があるのか?
そして『死に戻り』能力とは?
そもそもスバルは、なぜ彼が、誰に、何の目的で召喚されたのか?
期待と楽しみ一杯で、掴みはバッチリの第一章「怒濤の一日目」でした。
長編物語の序章
『Re:ゼロから始める異世界生活』の物語はまだ始まったばかり。
原作小説は現在も連載中で、本編は22巻まで刊行。(2020年3月現在)
第一章はその内のわずか1巻。
アニメ1期(全25話)で描かれたのも9巻まで。
スバルの異世界生活はまだ始まったばかり。
第一章では、異世界の世界観と設定。
スバルの状況と、異世界におけるスバルの立ち位置。
「死に戻り」能力の発動。
決してのどかでも優しくもない世界。
だけど、信頼できる人もいる世界。
そして、命を懸けて守りたい美少女がいる世界。
おわりに
今年は2期も放送予定のアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』。
記念すべき最初の物語が第一章「怒濤の一日目」(1~3話)。
1話が1時間SPなので、30分アニメで実質4話分。
正味4話分の尺で描かれたエピソードは、これから始まるスバルの物語、全25話の序章に過ぎません。
「始まり」に過ぎないのに、盛り込まれたことはタップリ。
設定は深く、主人公の能力は残酷で、敵は超人。
思わず第一章で筆を執らずにはいられませんでした。
#通常、私は各話レビューを除くとクール単位でレビュー投稿しています。
各話レビュー、原作レビューを書いていて、区切りの良い1期終了(25話)後に感想レビューを書く予定だったのですが、我慢できませんでした(苦笑)。
そもそもタイムリープはキラーコンテンツ。
だけど『Re:ゼロから始める異世界生活』の「死に戻り」は設定と使い方がニクい程上手い!
既に文字数多くなってきたので、どういう意味かは別レビューに起こしますね。
#ComingSoon
以上、TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』第一章の感想レビューでした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
第二章もレビューを書く予定です。
また来て頂けるとうれしいです。
最新情報はTwitterにて!
ではでは。
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アニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』関連のレビューは他にも書いてます。
良かったらご覧下さい。