こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『平穏世代の韋駄天達』第3話「飄」を鑑賞しました。
アニメ感想だけではなく、原作およびコミック情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。
今話のコミック
今回、アニメ化されたのは、
コミック2巻9話「最強のぶつけ合い」~2巻14話「一転攻勢」。
2巻のほぼ終盤までアニメ化。
戦闘シーンがあるとはいえ、原作消化ペースが早い!
かといって原作をガシガシ飛ばしているかと言うとそんな事はありません。
原作を、じっくり読むと分かる程度の違い。
本レビューでは、その辺も取り上げます。
今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレはありません。
アニメ感想
+
原作、コミックを読んで分かった情報を加味して「解説・考察」
私は原作、コミック共に未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成しています。
よって・・・次話以降のネタバレはなしなのでご安心ください。
原作の呼び方
『平穏世代の韋駄天達』の漫画は商業前のウェブサイト上のものと、コミック漫画の2種類あり、本レビューでは以下のように記載します。
- 原作:天原先生のWeb漫画
- コミック:天原先生原作・クール教信者先生作画のコミック
全11話 各話リスト
※ 話数:リンクは各話レビューへ
今回のあらすじ
オオバミ博士率いる魔族達は、韋駄天を早期に抹殺すべしと、魔族最強のニッケルを送り込む。
一方、イースリイは最強の魔族が来ると予想し、魔族をリンにぶつけるよう誘導する。
果たして、魔族最強と韋駄天最強の決戦は如何なるものに・・・。
魔族最強VS韋駄天最強。
3話にして、頂上決戦が実現!
ニッケルの強さ不気味さは想定以上!
だが、リンの強さは規格外!?
1話で強さのインフレを懸念したのですが、軽く超えてきました(笑)。
圧倒的な強さを見て魔族は狼狽える。
が、イースリイは、リンの強さを見定めた上で、何を企む?
リン無双でも面白そうですが、それだけの展開ではない気もします。
主人公ハヤト置いてきぼりの第3話。
容赦ない敵と、それを凌駕する師匠が気持ちいい。
ただ、常識や道徳が通じない設定と展開にゾクッとする。
見たことない世界を見せてくれそうな期待が止まらない。
では、今話を振り返っていきましょう。
感想&考察レビュー 第3話「飄」
回想:リンの幼き頃
800年前、リンは魔族と戦えるほど強くはなく、おじいさまに守られていた。
今度は自分が守る番
現在のリンからは想像もできないが、リンにも弱い時期があった。
魔族とまともに戦うこともできず、おじいさまに助けられてばかり。
不甲斐ない自分が情けないと泣くリン。
そんなおじいさまが、リンに言ったセリフ──
じゃが、忘れるな。
ワシらがいなくなり、代わりに新しい韋駄天が生まれた時は、今度はお前が守る番じゃと。by おじいさま『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
おじいさまが魔族を封印し、その後、魔族を見かけることはなかった。
が、遂に、リンが知っている魔族とは違うが・・・魔族らしき者が目の前に現れる。
ハヤトには手に負えないと分かると、すぐさまリン自ら前に出る。
リンはおじいさまの言いつけを忠実に守っているのです。
構成上手し。
魔族会議
映像で韋駄天を研究するオオバミ博士たち魔族。ハヤト級が複数、もしくはハヤトの師匠級がいる可能性を考慮し、魔族最強のカードを切る。
魔族最強クラス・ニッケル
ねえ。
少し静かにしようよ、ネプト。
殺すよ?by ニッケル『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
ニッケルの一言で場が静まることから──
魔族内でのニッケルの強さ、それを他の魔族が理解している構図がよく分かる場面。
前話(2話)で、ピサラ大将にあれだけ軽口を叩いていたニッケル。
口だけでなく、実際に強さを持ち合わせていたのです。
そのニッケルが博士の話は静かに聞き、軽口を叩く仲間を諌める。
それだけ魔王である博士には忠実なのか、こと戦闘に対して真剣なのか・・・
単に、自分はしゃべるが他人のおしゃべりは許せないタイプかもしれませんが(笑)。
魔族の目的は世界の破壊?
ニッケルに一喝されましたが、このネプト、いい情報を提供してくれました(笑)。
あんな雑魚にビビって人間の姿でコソコソしてんのか!?
バカバカしい!さっさともう世界ぶっ壊しにかかろうぜ!
by ネプト『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
オオバミ博士が魔族を束ねている真意かどうかは分かりません。
が、やはり魔族は世界をぶっ壊したいと思っているのは事実のようです。
魔族の意思か、本能か?
前話(2話) で、イースリイが言っていた「魔族の存在理由」。
なぜ魔族は、自分たちが自滅するほど世界を破壊するのか?
ここにいるのは知能のある魔族。
理由を聞きたいですね。
ハヤトに勝てる自信がある魔族は?
この二人(イースリイ、ポーラ)に勝てると思うもの手を挙げてみい。
by オオバミ博士『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
オオバミ博士の最初の質問、イースリイとポーラに勝てると思う者は?
──(博士) ほぼ全員。
原作によると、ミクとバコードは手を挙げてません。
“ほぼ”全員とは、二人を除いた全員という意味だったのです。
前話(2話)登場シーンの紹介によると──
- バコード──生き生き育児支援課 係長 (上記画像右から2番目)
- ミク──調教師 (上記画像一番右)
魔族と言えども戦闘系以外もいるようです。
この小僧(ハヤト)を倒せる者は?
by オオバミ博士『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
次の質問、ハヤトに勝てると思うものは?
──(博士) ふむ。
アニメでは「ふむ」と答えただけで、イースリイ達と比べ変わったのかどうかすら分かりませんでした(苦笑)。
原作およびコミックではきちんと描写されていました──
フム・・・8人か・・・
by オオバミ博士『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
魔族会議に全部で何人出席しているのか分かりません。
が、その他大勢を入れると相当数写ってました。
その中で、ハヤトに勝てる自信があるのは8人──
上記画像右の二人(バコード/ミク)を除く8人が全て手を挙げました。
つまり、その他大勢を除く主要な魔族達は皆ハヤト級ということ。
王妃であるブランディは、この後ニッケルと並ぶ強さだと分かりましたが、皇帝タケシタも自信があるのか(笑)。
イースリイとポーラ相手の時より減ったので、主人公の面目は一応保てたのかもしれません。
にしても、弱そうな皇帝タケシタがハヤトに勝てる自信があるなんて、ハヤトが聞くと激怒しそうですね(苦笑)。
オオバミ博士の効率的な考え
では仮に、この小僧と同格の存在が数多くいたり、その数倍強い師匠的存在がいた場合は?
by オオバミ博士『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
この問いが凄い!
これまでのヒーロー物、バトル物では、敵側は主人公よりちょっと強い者を送り込むのが定石。
辛うじて主人公が勝ち、敵を倒すたびに強くなっていき、最後には最強に成長するのです。
常識を打ち破る、最初から最強カード。
ハヤトの強さを見て、同格の存在が複数いる場合、あるいは格上の師匠がいた場合を想定する形にして流れも自然。
作品序盤に出てくる敵側にしては、珍しいほど慎重で狡猾。
オオバミ博士の想定に素直に従う魔族が、これまた良い。
博士が言っていることを理解しているのです。
知能を持ち、自分の強さを理解している魔族。
これは手こずるのでは!?と思わせるシーンですね。
それだけに、その手強い魔族を一蹴するリンの強さが際立つのです!
上手い!
知能を持ち自分の強さも理解していた魔族たち。
一部の者とは言え、韋駄天はこれまでの相手とは違うと認識してました。
では、なぜニッケルはリンを前にしても、最初は余裕だったのか?
それは、オオバミ博士が”数倍”強いと仮定したから。
ハヤトの”数倍程度の強さ”なら、ニッケルの強さを以てすれば問題ない・・・
ニッケルもそう思っていたのです。
だからリンが出てきても、最初は余裕だった。
リンの強さは、ハヤトの数倍どころではなかったのです。
魔族が人間界に潜んだのは100年前?
新たな情報が、2つ開示されました。
問題は、あーた、魔族の方でしょ。
100年かけて364ってどーなのよ。by ウメヨ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
一つは、魔族の総数は364。
800年前、魔族は何千匹もいたと言われています。(1話 )
それでも、韋駄天に駆逐された。
今は韋駄天の数が少なくなったとは言え、確かに364では心もとないですね・・・
二つ目は、100年かけて魔族を増やしたこと。
オオバミ博士によって──
魔族が人間の姿になり知恵を付けたのが100年前か?
100年以上前から知恵はあったが、ゾブル国へ潜み組織的に魔族を増やし始めたのが100年前か?
と考えていたら、終盤のイースリイのセリフ──
十中八九、ただの人間だ。
何が魔王なものか。
好き勝手に都合のいい記憶を植え込んで、魔族を掌握しているだけだろう。by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
オオバミ博士が人間だという指摘にも驚きましたが、魔族に記憶を植え込んで魔族を掌握!?
知能をつけることができるなら、記憶を植え付けるのも可能なのか?
あくまでイースリイの推測。
真偽の程は分かりません。
ただ、もし本当にオオバミ博士が魔族に記憶を作ったのなら、100年前という話も作り話の可能性が出てくるのです。
今後の情報に期待ですね。
原) 発信機をリンに付け替えた訳
ボクは、盗聴機能だけ取り外し、リンさんにこっそりくっつけておいたんだけど。
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
ハヤトに付いていた発信機を、”わざわざ”リンに付け替えたと言うイースリイ。
魔族は発信機を頼りに次の刺客を送り込んできます。
イースリイは、意図的にリンを魔族のターゲットにしたのです。
アニメ鑑賞時、怪しい行動も相まって、イースリイはリンを潰そうとしているのではないかと疑ってました。
少なくともイースリイが、悪巧みを考えているのかと・・・
原作およびコミックでは、発信機を付け替えた理由を話しています──
ハヤトに付けっ放しだと、ハヤトが単独で動いてるとき危険だからね。
※アニメでは全文カット
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
ハヤトは時折、リンから離れて行動します。
その時に魔族に襲われては危険だと考えたのです。
イースリイは、ハヤトの身を案じて、発信機をリンに付け替えたのです。
では、なぜそんなコソコソするのか?
隠れてやるから、イースリイのことを疑ってしまう。
ハヤトやリンに話して、協力してもらえば良いのに・・・
その答えは、既に出ています──
リンにそんな説明をしても、聞く耳持たないからでしょう(笑)。
リンにゾブル軍と魔族の話をしてもまず信じないだろうし、仮に信じたらゾブル軍へ殴り込みに行きそう(苦笑)。
発信機をリンにと言ったら、ハヤトが怒りそう(笑)。
リンに発信機渡したら、先にあったようにすぐに破壊してしまいそう(笑)。
つまり、リンはもちろん、ハヤトも作戦通り動く性分ではない。
イースリイは二人の性格を理解しているからこそ、こっそり行動しているのではないでしょうか。
となると、イースリイはリンに敵対する気はないのか?
いいえ、ポーラや読者にそう見せること自体がブラフかもしれません。
だって、最後に意味深なことを言ってましたよね・・・
なるほど、ボクやプロンテアさんと同じだな・・・
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
一体、何が同じなのか・・・
後ほど、取り上げます。
イースリイはリンを試しているのか?信じているのか?
それって、ようするに敵を全部リンさんに押し付けるって事じゃないの?
負けたらどうするの?by ポーラ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
ポーラさん、いい質問です!
イースリイの予想では、送り込まれる魔族は”確実に”ハヤトに勝てる強さ。
ハヤトより強い魔族が来る。
イースリイやポーラでは太刀打ちできない。
魔族が送り込まれてくることだけでなく、自分よりずっと強い奴が送り込まれてくることが予想できた。
だからイースリイは、ポーラと共にリンの下で修行する決意をしたのです。(2話 )
全然気が進まないにも関わらず、最善策を取る。
実に合理的な考え方ですね。
ハヤトを圧倒する魔族だとしたら、リンを危険にさらしてしまう可能性もあるのでは?
ポーラもそう考えたから、先の質問を投げかけた。
だが、イースリイは違った──
今、リンさんが負けるような戦力が相手にあるんなら、この戦い、はじめっから勝ち目なんて無いんだよ。
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
ハヤトもリンには全く歯が立たない。
そのリンが負けるような相手では、魔族の戦いに韋駄天は勝ち目はないと見ているのです。
イースリイ冷静ですね。
でも、その前に、イースリイはリンの強さに絶対的な確信を持っています──
ここ1週間付き合っててさ、負けるような人にちょっとでも見えたかい?
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
イースリイの見立ては、こっちが本心だと思います。
だから、ニッケルとリンの戦いを見て──
信じられない・・・
リンさんとまともに戦えるなんて。by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
と驚いていた。
どれだけ強い魔族が来ようとも、リンに敵うはずがない。
イースリイは、魔族の最強クラスでもリンには遠く及ばないと考えていたのです。
よって、今回の魔族誘導。
イースリイにリンを倒そうだなんて気は全くなし。
魔族から自分達の身を守るためには、リンにぶつけるのが最善と考えたのでしょう。
まあ、ついでにリンの強さを試した可能性はありますし、イースリイが信じているのはリンの”強さ”だけかもしれないですけどね・・・。
200年ぶりの一撃
リンとの修行。ハヤト、イースリイ、ポーラ、3人がかりでもリンに一撃も当てられない。そこで、3人は一計を案じる。
リンが攻撃をくらったのは200年ぶり!?
まともに攻撃をくらったのは200年ぶりじゃな。
by リン『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
リンがまともに攻撃をくらったのは200年ぶり!?
ハヤトがリンの下で修行をしているのは80年前から。
まだ一度も、攻撃をまともに当てられてなかったのですね・・・
つまりリンから攻撃される一方。
よくそれで、挫けず耐えているものです(苦笑)。
では一体、最後に攻撃を与えたのは誰でしょうか?
魔族は800年前からいません。
だから200年前に魔族との戦闘はありません。
この後の回想で描かれたように、200年前と言えば、プロンテアが修行を終えた年。
つまり、攻撃を加えたのはプロンテアではないでしょうか。
おお、プロンテアか、懐かしいのお。
あやつは200年ほどみっちりと鍛えてやったものじゃ。
一人前と呼べる力を身に付けとるのは、まだあやつだけじゃな。by リン『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第2話
リンも唯一認める、一人前の韋駄天プロンテア。
リンに攻撃を当てられるほどの強さなのです。
では、ハヤトは200年修行したプロンテアに追いついたのでしょうか?
いいえ、ハヤトは3人がかりで連携してようやく攻撃を当てられたのです。
恐らく一人でリンの修行を受けていたと思われるプロンテア。
一人でリンに攻撃を与えたプロンテアには、ハヤトはまだ及んでないのでしょう。
まあ今回のハヤトのように攻撃を当てただけで、リンに”ダメージを与えた”とは言ってないので、この情報だけでプロンテアがどの程度強いかは分かりませんが。
ポーラはいつの間にハヤトの服に着替えた?
まだまだ甘いのう、ハヤ・・・ポーラ!?
by リン『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
3人で連携してリンに攻撃を仕掛ける──
ハヤトが砂煙を起こし、リンの視覚を奪う。
それでも相手を見極めるリンに、土中から足を掴み身動きできなくする。
そこへハヤトの攻撃と見せかけ、実はポーラの変装。
一瞬できた隙を突き、本物のハヤトが逆方向から蹴りを入れる!
砂煙は攻撃手を見えないようにする為だと見せかけ──
実際は、ポーラの攻撃をハヤトと勘違いさせる二段構えの作戦!
お見事!
ところでハヤトの攻撃に見せるため、ポーラはハヤトの服上下と靴を履いた姿に。
ポーラは、いつの間にハヤトの服を手に入れ、着替えたのでしょうか?
実はこれ、ポーラの韋駄天としての力です。
後半、ニッケルとの戦いでリンが手から剣を出した時、イースリイは言ってました──
ポーラも服は自在に変えられるだろ?
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
韋駄天は思念でできています。
アニメではカットされていましたが、韋駄天は服を着て生まれます。
前話(2話)、イースリイの韋駄天”超高速”説明時。
アニメではカットされていましたが、原作で説明されています──
服ごと生まれてくるのも思念で構成されてるためだ。
他の生物の大半は、服を着た人間だけ見ているうえ、当の人間も自身や他人を思い浮かべる時は服ごと思い出すからね。by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』コミック1巻
韋駄天は、体だけでなく服も思念。
だから、服を自由に変えられるというわけです。
リンの修行を受けて3人の服がどれだけボロボロになっても、ケガと同様直っているのは、同じ力によるものだと思われます。
ニッケルVSハヤト
魔族最強であるニッケルが乗り込んできた。ハヤトの攻撃はニッケルにまったく効かず、圧倒的な強さだった。
魔族最強は伊達じゃない
な、何なのあいつ・・・?
人間・・・?
でも、この感じはまるで、巨大な魔物を人の形にしたような・・・by ポーラ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
空から飛び降りてきた魔族最強のニッケル。
ポーラ、イースリイ、ハヤトはニッケルに底しれぬ恐怖を感じる!
思わず逃げてしまうポーラ。
いいですね!
ニッケルの強さ、気味悪さの演出が上手い!
願うなら、もっとゆっくり見せてほしかった。
すぐにリンが入ってきたので、リンの圧倒的強さが目立ってしまい相対的にニッケルが弱く見えてしまいます。
勿体ない!
ハヤトはスピードでは勝っていた
んー
じゃあ、どのくらいで死ぬのか、実験しておく事にしようっと。by ニッケル『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
あのハヤトが全く歯が立たない!?
それほどまでに本物の魔族とは強いものなのか・・・
コミックではニッケルがハヤトを評しています──
真面目にかわしても、かわしきれそーにないくらいスピードはあるねー
かわす必要は感じないけどサ。by ニッケル『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
ハヤトはニッケルにスピードでは勝っていたのです。
当ててもダメージを与えられてなかったのです。
先のリンとの修行でも──
くそったれが。
どうにか一撃食らわしてもノーダメージじゃ、ハナッから勝ち目なんかねーんじゃねーか・・・by ハヤト『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
と同じ弱みが。
ハヤトはスピードが速くても攻撃力がない?
でも、考えてみれば当然──
1話冒頭でハヤトが言っていたように、リンの修行は走ってばかり。
リンの修行はスピードを上げることに特化しているのではないでしょうか?
実戦形式の模擬戦は、一方的にやられているだけに見えますし(苦笑)。
守るべき時
変わった人間がおるものじゃな・・・
ここからはワシが相手してやろう。by リン『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
リンが、ハヤトを助け(その後殴ってますが笑)、ニッケルの相手は自分だと宣言。
これは、冒頭で描かれたリンの過去回想、おじいさまの言いつけを守ったのです──
じゃが、忘れるな。
ワシらがいなくなり、代わりに新しい韋駄天が生まれた時は、今度はお前が守る番じゃと。by おじいさま『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
アニメでは冒頭に回想シーンがあります。
が、原作では、ニッケルが落下した直後に描かれ、リンがおじいさまの約束を守るシーンを印象づけています。
ニッケルVSリン
魔族ニッケルVS韋駄天リン。ニッケルは強力な攻撃を繰り出すが、リンのほうが何枚も上手だった。
原) 魔族は二段構え
あのメガネ野郎いい判断してやがるぜ。
この距離でヘタに撃って場所が割れたら逃げられてしまう。by ジーサーティン『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
遠く離れたところで銃を構える魔族ジーサーティン。
イースリイの読みどおり、魔族は他にも控えてました。
原作では魔族側の作戦も説明されています──
魔族のスナイパー、ジーサーティン。
韋駄天はいくら弱い者でも逃げに徹すればニッケルで追いつけない。
ゆえに彼は戦いの報告をする一方でニッケルの「取り残し」を撃ち倒す役割を担っていた。※アニメでは全文カット
by 『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
魔族は、ここで韋駄天を一掃するつもりだったのです。
韋駄天の素早さを考慮して、逃げる奴も取りこぼさず仕留める作戦。
魔族と言えば、普通は力で押してくる。
この魔族たちは、ちゃんと作戦を立て、組織のような動きをします。
面白い!
ニッケルの誤算
首をぶっ刺しても致命傷にならないし・・・
いやになっちゃうね、もう・・・ピーちゃんが厄介だと言った理由がわかったよ・・・
by ニッケル『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
ピーちゃんというのは、ピサラ大将のこと。
魔族会議で──
思っていたより、やっかいそうな相手ですね・・・
by ピサラ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
と言ってましたね。
ただ、ニッケルのセリフ。
アニメでは一部セリフがカットされています。
原作では──
首をぶっ刺しても致命傷にならないし・・・
いやになっちゃうね、もう・・・おまけに数倍強いどころか、桁違いの強さじゃないの・・・
ピーちゃんが厄介だと言った理由がわかったよ・・・
※太字部分がアニメではカット
by ニッケル『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
ニッケルが勝つ自信があると言ったのは「ハヤトの数倍強い敵」。
数倍の強さであれば、圧倒する自信があったのだと思われます。
ところがリンの強さは数倍どころではなく桁違いだったのです。
オオバミ博士もニッケルも読み間違えたのです。
これが今回の魔族の敗因。
疑問
リンはニッケルを人間離れしているとは思ったが、魔族とは考えてなかった・・・
リンの知っている魔族ではない
(人間に)見えるんじゃがのう・・・
ワシは800年前から大量の魔族を見てきておるが・・・
今まで見てきた魔族に話をする知能があるものはおろか、おぬしの様な人の形に近い魔族すら見た事ないぞ?by リン『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
イースリイに、ニッケルは魔族だと伝えられたが、リンは信じてなかった!?
リンは800年以上生きており、ずっと魔族を意識している。
が、知能を持ち、会話する魔族など見たことないし、人に近い姿をした魔族すら見かけたことがなかった。
ニッケルが魔族だと、にわかに信じられなかったのです。
それでもとっさに思考を切り替えるリンが、仕事人!
リンにとって重要なのは、魔族が知恵を持ち人間の姿をしていることではない。
ニッケルが、魔族かどうか──
魔族なら排除。
“本気”で戦わなくてはならない──
原) リンはここまで本気ではなかった?
まあ、細かいことはわからぬが、おぬしは魔族で良いのじゃな?
ただの魔族なら、全力で排除する。by リン『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
リンはニッケルを圧倒していたが、それでも、ここまで本気ではなかった!?
その証拠が、原作、およびコミックのセリフにあります──
まあ、細かいことはわからぬが、おぬしは魔族で良いのじゃな?
それは、残念じゃな。
人間も魔族と戦えるように進化でもした奴が現れたかと思うたが・・・ただの魔族なら、全力で排除する。
※太字部分はアニメではカット
by リン『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
リンは、ニッケルを進化した人間だと思っていたのです。
それほど、魔族が知能を持つこと、人間の姿であることに違和感があったのでしょう。
つまり、ここまでの戦いリンは様子見、本気ではなかったのです。
安心しました。
ニッケルの人間離れした姿を見ても、人間だと思っていたリン。
どれだけズレているのだとリンの感覚に違和感を感じてました(笑)。
違いました。
リンはニッケルの異形を「人間が進化した姿」だと捉えていたのです。
ニッケルを魔族認定し、本気で排除する気になったリン。
すると、戦いは直ぐに終わってしまったのです・・・
リンが攻撃したのに誰も気付かないほどの一瞬で・・・。
リンの強さは、ニッケル如きでは、底が見えないのです。
回想:リンの800年
800年前、唯一生き残ったリンは、一人恐怖に怯えていた──
原) リンの強さは歴代の韋駄天に比べて・・・
どこまで強くなればよいかもわからず。
ただ、不安をかき消すように、徹底的に肉体を酷使し鍛え続けた。by ナレーション『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
魔族を封印後、生き残った韋駄天はリン、ただ一人。
リンは強くなろうと鍛えるが、敵もいなけりゃ、仲間もいない。
目指す強さ、必要な力が、分からない。
おじいさまがいた時に少しでも戦えれていれば、なんとなくでも強さは把握できたかもしれない。
が、800年前のリンは、まるで戦えなかった。
だから、”どこまで強くなればよいのか”全く分からなかったのです。
私からしてみれば、そんな状況で一人努力して強くなったのが凄いと思いますが(笑)。
アニメではカットされていますが、原作には興味深いことが明かされていました。
歴代の韋駄天と比較して、リンがどれ位の強さなのか記されています。
アニメでは何も語られてないので、伏せておきます。気にならない方だけご覧下さい。
続きを読む (クリックして下さい)
どこまで強くなればよいのかもわからず。
ただ不安をかき消すように、徹底的に肉体を酷使し鍛え続けた。己の中で肥大化した恐怖を相手に、350年間ただ強さのみを求め続けた。
100年も前に、歴代のどの韋駄天より強くなっている事に気づく事もなく。※太字部分の内容はアニメではカット
by 『平穏世代の韋駄天達』原作 第七話「恐怖」
なんとリンは、おじいさま含め、歴代の韋駄天より強くなっていたのです!
しかも最強になってからも鍛え続けています。
一体どれ程の強さになっているのでしょう・・・
リンの800年の歴史
魔族封印後、リンの800年の出来事をまとめました。
封印から | 現在から | 主な出来事 |
封印 | 800年前 | 全ての魔族を封印 唯一生き残ったリンは恐怖で怯え続ける |
50年後 | 750年前 | リンが動き出し、力を求め鍛え始める |
400年後 | 400年前 | プロンテアを弟子に? (プロンテアは200年修行したとのセリフがあったので逆算) |
600年後 | 200年前 | プロンテアの修行を終える リンの心から恐怖が消えた |
by 『平穏世代の韋駄天達』コ原作 第七話「恐怖」
ハヤトがリンの下で修行しているのは80年。
こうして見ると、リンから見たらハヤトはまだまだ駆け出しなのです。
一転攻勢
魔族はイースリイと同じ?
これだけの力があっても世界征服に乗り出さないということは、ゾブル帝国はあくまで隠れ蓑に過ぎないという事か・・・
なるほど、ボクやプロンテアさんと同じだな。
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
イースリイ君、意味深発言(笑)。
魔族が、イースリイやプロンテアと同じ!?
どういう意味なのでしょうか?
情報が少ないので、確度の低い推測です──
リンにはあっさり負けてしまったニッケル。
が、ニッケルはハヤトより圧倒的に強く、リンの通常攻撃には耐え抜いた。
これだけの力を持っていれば、手こずる敵などこれまでいなかったでしょう。
ならば、魔族の力を使って世界征服はすぐにできると、考えるはず。
でも、それをしてないということは・・・
この力でも勝てない相手がいると想定しているから?
ゾブル帝国で人間として振る舞い人間相手に戦っていれば死ぬことはない。
強敵相手に勝てる力を得るまで、ゾブル帝国は隠れ蓑?
と言ったところでしょうか。
その強敵は、やはり韋駄天?
ならば、なぜこれが「イースリイやプロンテアと同じ」なのか?
イースリイ達も、韋駄天、つまりリンに対して何か思うところがあるのでしょうか・・・
まだ謎ですね。
聞いたことがない魔王
それにしても知能がある魔族か。
そういえば、何か言っとったの?
魔王オーバーM・・・じゃったかな。
そう言えば、おじいさま・・・by リン『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
ニッケルが言う「偉大なる魔王、オーバーM様」など聞いたことがないと一蹴したリン。
だけど、何か引っかかる様子・・・
原作にはもう少しヒントが──
それにしても知能がある魔族・・・か。
そういえば、あやつ何か言うとったの?
魔王オーバーM・・・知らんのう、やっぱり。
しかし言われてみればおじいさまの・・・by リン『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
「おじいさま”の”」・・・
おじいさまの関係者に思い当たる人がいるのか?
それともおじいさまの名前が関係あるのでしょうか?
言われてみれば、リンはいつもおじいさまと言ってますが、おじいさまの名前はまだ明かされてません。
さてさて、この辺も何かありそうで楽しみです。
プロンテア登場、イースリイと何を企む?
イースリイ君の組んだ韋駄天の理論さ、凄いねキミ。
本当に魔法みたいな事できるようになっちゃったよ。by プロンテア『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
1話で倒した魔獣ギュードの研究調査、ニッケルの頭部も研究対象。
プロンテアには魔法の修得?
一体、イースリイは何をしようとしているのか、何を企んでいるのか・・・
あれだけ強いリンに対抗するには、やはり同じ韋駄天?
仮にそうだとしても、何が目的?
魔族最強カードがリンにあっさり破れた今、単純な韋駄天VS魔族ではない構図が見え隠れ。
今後の展開が楽しみです!
おわりに (『平穏世代の韋駄天達』3話とは)
魔族は人間を下等生物か食料のように雑に扱う野蛮人。
だが、自己を認識する知能レベルを持っているやっかいな敵。
だけど、韋駄天はそれをも凌駕する規格外。
人の目から見ると、”まだ”魔族の方が考え方、行動、強さは想定内。
が、韋駄天は生物の常識がまるで通じない規格外の存在。
異常者と規格外の戦いといったところか──
それにしても、映像を分析して作戦会議をする魔族。
魔族に付けられた盗聴器を逆手に取ってリンにぶつけるイースリイ。
作風には似合わない電子機器をさりげなく使い、互いの腹のさぐりあい、読み合いをする展開が堪りません!楽しすぎ!
◇◇◇◇◇
3話で、コミック2巻の終盤までアニメ化。
かなり早いペースで原作を消化しています。
コミックは現在5巻まで発刊(2021年8月現在)。
アニメは公式HP情報で全11話。
このペースのままだと、コミック5巻の内容を超えてしまいます。
ただ、『平穏世代の韋駄天達』は元々天原先生のWeb漫画。
もっと先まで執筆されているのでしょう。
#私はアニメ鑑賞した部分までしか原作を読んでません
長く楽しめないのは残念ですが、物語がサクサク進むのは気持ちいい。
次話も楽しみです!
以上、TVアニメ『平穏世代の韋駄天達』第3話の感想&考察レビューでした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
4話のレビューも書いています。
良かったらご覧ください。
ではでは。
3話にして主要な魔族残り6人(笑)
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