こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『平穏世代の韋駄天達』第4話「黄雀」を鑑賞しました。
アニメ感想だけではなく、原作およびコミック情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。
今話のコミック
今回、アニメ化されたのは、
コミック2巻15話「敗北の影響」~3巻21話「それぞれの戦い」途中まで。
3巻中盤までアニメ化。
4話は、戦闘シーン少ないのにコミック1冊分近く進みました。
カットされたシーンも幾つか・・・涙。
テンポ良く進むのはいいのですが、好きになった作品だけにゆっくり見たい(苦笑)。
本レビューでは、アニメで描かれた内容を中心に、飛ばされた箇所も取り上げ深堀りします!
今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレはありません。
アニメ感想
+
原作、コミックを読んで分かった情報を加味して「解説・考察」
私は原作、コミック共に未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成しています。
よって・・・次話以降のネタバレはなしなのでご安心ください。
原作の呼び方
『平穏世代の韋駄天達』の漫画は商業前のウェブサイト上のものと、コミック漫画の2種類あり、本レビューでは以下のように記載します。
- 原作:天原先生のWeb漫画
- コミック:天原先生原作・クール教信者先生作画のコミック
全11話 各話リスト
※ 話数:リンクは各話レビューへ
今回のあらすじ
リンの圧倒的な強さに動揺するオオバミ博士と魔族達。
博士は、まずハヤト、イースリイ、ポーラを抹殺する指示を出す。
一方、韋駄天側は万全を期すため、プロンテアを呼び寄せることに。
リンの異常な強さを見て、慌てふためく魔族達。
だからと言って、破れかぶれや力押しと言った、バカな選択をしないのが良き!
確実な箇所から切り崩す。
が、またもやオオバミ博士達の読みは外れる!?
いや、魔族側だけでなくハヤトも現実を知る・・・。
バケモノ級はリンだけだと思っていたら、プロンテアも!?
敵側ではなく、味方側が底知れぬ強さを見せる珍しいパターン。
作品を見始めたときは、王道と違う展開でどうなのか心配しました(苦笑)。
が、本作に限っては上手い!面白い!
ただ、気になるのはイースリイ。
ここまで魔族の襲撃を警戒して単独行動は避けてきたのに・・・
読みが外れたのか、これも想定内なのか?
リン程ではないにしろ、プロンテアの強さも気になる。
改めて3人の力が、魔族にどれほど通用するのか?
そもそも韋駄天はどういう状態になったら死ぬのだ!?(笑)
次回が気になります!
が、まずは今話を振り返っていきましょう。
感想&考察レビュー 第4話「黄雀」
敗北の影響
魔族最強のニッケルが韋駄天リンにあっけなくやられてしまった。オオバミ博士は作戦を根本から考え直すことに・・・
オオバミ博士の現状分析
たしかに今勝つことは不可能かもしれぬ・・・
by オオバミ博士『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
魔族達は、虚勢を張らずにリンに勝てないことを認識。
悪役が、自分が置かれた状況を冷静に分析するのがいいですね!
ただ見落としてはならないは・・・
オオバミ博士のセリフ、”今”は勝てないと言ってます。
深読みすると、いつかは勝てる!?
あのリンに!?
負け惜しみか、悔し紛れか・・・
それとも、今後魔族を強化する目算でもあるのでしょうか?
そうなってくれないと、面白くないですね!
敵ですが楽しみです(笑)。
本作はあまりに韋駄天が強すぎる故に、逆に敵が強くなるのを期待してしまいますね(笑)。
確実な所から手を打つ!
いまはヒヨッコの3人も、放っておくと化け物じみた強さになるやもしれぬ・・・
ピサラ、ネプト、コリー。
お前たちは、あの3人を抹殺せよ!by オオバミ博士『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
魔族最強のニッケルでもリンには敵わなかったが、リン以外には勝機あり。
だが、ハヤト達も将来リンのように強くなるかもしれない。
ならば、今のうちにリン以外を始末する。
賢い選択です。
さらに──
捜索と監視は軍隊を使用する。
人間兵なら奴らも手を下すまい、我々は潜伏し身を隠す。
奴らが分散し孤立した状態を叩くしかなかろう・・・by オオバミ博士『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
なんと魔族達は身を隠し、人間に捜索と監視をさせるという徹底ぶり!
オオバミ博士は、仲間思い!?
魔族に監視をさせないのは、原作コミックに根拠が示されていました──
ジーサーティンでも見つかるなら、おぬしらが近寄っても二の舞じゃ。
人間兵なら奴らも手を下すまい。
仮にやられたとしても問題ないしの・・・※太字部分はアニメではカット
by オオバミ博士『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
ジーサーティンは魔族のスナイパー。(3話 )
居場所を知られないのが重要なスナイパーでも、リンに気付かれてしまった。
他の魔族では韋駄天に見つからずに監視することもできない。
捜索と監視は人間に任せ、魔族は身を隠せという。
なんとも敵らしからぬ発想・・・
弱腰と言うか、仲間の命を大切にする魔族?みたいな(苦笑)。
上層部や中心人物を重んじる悪役はこれまでもいましたが、末端まで大切にするのはこの手の作品で珍しいですね。
その割にはニッケルが死んだ時、驚いてはいましたが悲しんではいません。
仲間思いというより、生き残るためには戦力を削られたくないという考えでしょうか。
同時に、人間はどうでもいいと思っているようです(笑)。
アニメでは、韋駄天は人間に手を出さないと言ってますが、原作コミックではその後「仮にやられても問題ない」との発言が(苦笑)。
韋駄天は人間の味方ではない?
皆殺しじゃ。
魔族どもが人間の国に隠れ、誰が魔族かわからんと言うなら、その国ごと消し去ってくれよう!by リン『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
人間がやられても気にしないのは、魔族だけでなくリンも同じでした(笑)。
リンは魔族を敵認定していますが、人間を味方だとも思ってないようです(苦笑)。
イースリイは、リンが魔族の存在を知ると攻めると言い出すのは分かっていた様子。
だから前話、発信機のことをリンに話すことができず内緒で付け替えるしかなかったのです。(3話 )
イースリイは人間のことを気遣っています。
一応って感じですが──
わかってたけど、よくこんなムチャクチャ脳筋な解決策を平気で言うなぁ・・・
魔族でもビックリするだろうな。まあ、迷惑な国だから別にいいけど・・・
※太字部分はアニメ、コミックではカット
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』原作 第八話「プロンテア」
1話でシスターを陵辱したゾブル軍。
ピサラ大将に煽られていたとは言え、嬉々としてやっていたのは人間兵。
こんな奴らは報いを受けて当然です・・・
ただ、シスターの件はイースリイは知りません。
ニュース等でゾブルが他国を侵略している国だと知っています。
だからイースリイはゾブルを「迷惑な国」と言っているのです。
リンは人間界には疎そうなので、ゾブル軍の非道を分かって言っているのではなさそうです。
リンは人間の命を軽んじているのでしょうか?
リンは決して、人間の命を軽んじているのではないと思います。
いや、思いたい(笑)。
魔族はこの世に存在してはならない、というのがリンにとって最優先。
魔族を殲滅するためには致し方ない、あるいは魔族に加担するような国は被害を受けても仕方ないと考えているのではないでしょうか。
その証拠に──
前話で、最初ニッケルに本気を出さなかったのは、ニッケルが魔族に思えなかった、人間だと思っていたから全力を出さなかったのです。(3話 )
これこそリンが人間をないがしろにしていない証しではないでしょうか。
ただまあ、どちらかと言うとリンは「魔族以外に興味がない」のかもしれないですね。
リンがいる島を囲った人間兵士たちは、早速ポーラを狙っています・・・
でも、このツインテールの女、ガキ臭いけど結構かわいいよな。
ああ、ナイスなおっぱいだなー汚してもいいのかね。by ゾブル軍兵士たち『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
ポーラがいくら弱いといえど、さすがに人間ごときにやられるとは思いませんが・・・
ゾブル軍の兵士は、やはり不愉快ですね。
一度痛い目に合わせないと、考えを改めないでしょう・・・
原) 強い意思が韋駄天を強くする?
単独でリンさんに攻撃を当てた・・・?
しかも多少動かした・・・by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
ハヤトは、不意打ちとは言え、リンに蹴りを食らわします。
しかもリンの体を動かした!?
前話、ニッケルに襲撃される前の修行を思い出してください(3話 )──
まともに攻撃をくらったのは200年ぶりじゃな。
by リン『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第3話
リンがまともに攻撃を受けたのは200年ぶり。
前回は3人がかりで、やっと一発攻撃を当てたのです。
今回は、不意をついたとは言え、ハヤト単独で攻撃を当てリンの体を動かしたのです。
原作コミックにはこの後のリンとハヤトの戦いがもう少し描かれます。
ハヤトはリンの攻撃を(もしかして初めて!?)腕でガードします。
驚いたリンは、少し本気を出す描写が見受けられます・・・
結果、ハヤトがボロボロの消し炭になった(笑)のはアニメでも描かれた通り。
イースリイ:リンさん、ハヤト強くなっていませんでしたか?
リン:そうじゃな。いつもよりは・・・負けとるのはいつもの事なんじゃが、急にどうしたんじゃ?※アニメではシーンごとカット
by 『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
リンもハヤトが急に強くなっているのを認めています。
イースリイは、ハヤトがリン以外に完敗したことが悔しくて強くなったと分析──
これからどんどん強くなっていく事でしょう・・・
もしかしたらリンさんよりもリンさん以外の誰かに負けることが許せないのであれば、ハヤトもプロンテアさんに会わせてみる価値がある。
※アニメではシーンごとカット
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
イースリイは、この時、ハヤトをプロンテアに会わせ(戦わせ)ようと考えたのです。
だから、ハヤトを連れてプロンテアの所へ行ったのですね。
と同時に、オオバミ博士の読みも当たっていたのです。
いまはヒヨッコの3人も、放っておくと化け物じみた強さになるやもしれぬ・・・
by オオバミ博士『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
死体
イースリイとポーラはハヤトを連れ、プロンテアの元へ向かう。
リンは人間には見えない?
こんな適当な隠れ方で、どの船の奴等も気付かぬか・・・
全員人間じゃな・・・by リン『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
リンの姿は魔族にしか見えない!?
ではないですね(笑)。
よく見ると分かりますが、リンは兵士の死角にいるのです。
人間から見える証拠に、カメラを通して人間兵に見つけられています。
魔族なら視界に入らなくても気配で気付くのでしょう。
でも誰もリンの存在に気づかない。
だからここにいるのは全て人間だと判断したのです。
韋駄天は海底でも問題なし?
このまま深海通ってホタエナまで行こう。
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
リンと別れ、意識のないハヤトを連れプロンテアの所へ向かうイースリイとポーラ。
気をつけなくてはならないのは魔族に見つかってしまうこと。
ハヤトの意識がない今、残る二人では勝てない可能性大。
そこでイースリイが選択した経路は深海!?
って、海を泳ぐのではなく、海底を歩く!?
韋駄天は海の中でも平気なの!?
と驚きましたが、そういえば・・・
2話、イースリイの高速説明時にありました──
ボクらは食事なんて一切取らないし、息だってしてもしなくても問題ない。
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第2話
韋駄天の体は思念体でできているので、心臓を潰されても死なない。
息をしなくても血が止まっても問題ないのです。
だから、空気のない深海を歩くことも可能。
まさか魔族も、韋駄天が海の中を通って移動するとは思ってないだろうと言う読みです。
原) コリーに見つかった!?
アニメでは問題なく深海を歩ききりましたが、原作コミックでは魔族に見つかります。
魔族のコリーが新鮮な魚を求めて深海にいたのです──
コリーとは真ん中の鼻に絆創膏?を貼った少年。
魔族会議の時も魚を食べていました。
魚を食べる魔族のようです。
んーやっぱいいね海は。
いくらあいつらでも海までは探しにこないだろうし。※アニメではシーン自体がカット
by コリー『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
イースリイは、魔族はまさか韋駄天が海の中を歩けるとは思うまいと考えていました。
コリーも同じことを考えていたのです(笑)。
鉢合わせた魔族と韋駄天!
ハヤトの意識がない今、魔族に勝てる見込みがないイースリイとポーラは即座に逃げます。
コリーも”リンを呼ばれたらまずい”と即座にその場を離脱。
コリーの慎重さで、イースリイ達は助かったと言えます。
反対に、魔族は、ハヤトも気を失っている最大のチャンスを逃したのです。
この後ジーサーティンの死体が見つかり、ピサラは韋駄天が魔族を研究していると推測。
ならば人間の手を借りているに違いないと予想。
二大国ホタエナかサラバエルのどちらかだと目星を付けていると、コリーが韋駄天を見つけたとの情報が入る。
イースリイを見つけた地点と逃げた方向から、向かっているのはホタエナだと確信したのです。
原作コミックではかなり論理立てて推理しています。
面白い!
原) リンの監視
向かう先は、ホタエナ・・・ですね。
by ピサラ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
コミックではこの後、ピサラがリンを監視している全兵士に指示を出します──
全監視員に告ぐ。
今からはそいつ(リン)がそこから動かないかどうかだけ見張っていろ。
余計な手出しはするな。※アニメは全文カット
by ピサラ『平穏世代の韋駄天達』コミック3巻
イースリイ達の行き先は突き止めた。
都合の良いことにリンとは別行動。
あとは個別に襲って一人ずつ始末していけば良い。
気をつけなくてはいけないのは、リンの行動。
リンに合流されると、ニッケルの二の舞。
なので、リンの動きを人間兵に見張らせ、動きがあれば知らせてもらう。
向かってくると分かれば、即座に逃げれば良いのです。
部下が勝手な行動をしてリンに手を出すと返り討ちにあい、イースリイ達を狙っていることに感づかれるかもしれない。
兵にはリンに手出しをしないよう念を押す。
敵ながら抜かりがありません!
プロンテア
イースリイ達はホタエナへ到着し、プロンテアと合流する。
プロンテアはどこから現れた?
イースリイ:こんにちは、プロンテアさん。
ポーラ:わープロンテアさん、お久しぶりですー♪by 『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
電話を切った直後に現れたプロンテア。
これも魔法で、瞬間移動でもできるのでしょうか・・・?
違いました(笑)
原作コミックには、空から降りてきたような描写がされています──
※アニメもよく見ると分かります
ラジコン会場からジャンプをして海岸へ着地したということでしょう(笑)。
いずれにしても人間業じゃない!
自由の国ホタエナ
ホタエナについては、アニメでもナレーションで紹介されていますが、少しカットされているので、全文を紹介しましょう。
自由の国ホタエナ。
世界中の企業の大半が集結した自由競争主義の国家。
人口数と資本力では文句無く世界最大の国。この世で一番平和な国といえる場所。
金を持つ者にとっては。※太字部分はアニメではカット
by 『平穏世代の韋駄天達』コミック3巻
アニメではカットされていますが、ホタエナは世界最大の国。
資本力が世界最大なので、他国から攻め入られる心配もないのか、1番平和な国。
最後の「金を持つ者にとっては」というのが引っかかりますが(苦笑)。
思念ハッキング
イースリイはプロンテアに、ここへ来た事情を説明する。一方、魔族達はカメラをハッキングしてイースリイ達の行方を追っていた。
以前は何もなかった・・・
ずいぶんと部屋の様子が変わっちゃいましたね・・・?
by ポーラ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
部屋の様子が変わったと聞いても、以前が分からないので意味不明。
コミックには、ポーラの心情描写で、昔の様子が描かれています。
以前は、何もなかったようです。
PCはもちろん、壁に何も写っていません。
まさに「無」という感じの部屋でした。
プロンテアはリンに震え上がる!?
プロンテアさん、思いっきり気を落ち着けて聞いてください・・・
ハヤトが言ってるババアというのは。リンさんです。
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
リンの名前を聞いた瞬間、震え上がり子供のように泣きじゃくるプロンテア。
イースリイがプロンテアをすぐに呼べないと言ったのは、電話で伝えてもリンの名前を聞いた途端混乱するのが分かっていたからですね。
プロンテアは魔族を探す命を受けていた
すいませんすいません師匠!
ずっと家でゲームばっかりしててごめんなさい。だっていないんですよ?
魔族なんてどこにもいないんです!えええ?
何、何なの、連れって来いって?つまりそれはあの、その怒ってるの?
怒ってるんだね!by プロンテア『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
プロンテアがあまりに動揺しすぎて、最初何を言っているのか分かりませんでしたが、ちゃんと意味のあることを言ってます(笑)。
リンは、プロンテアのことをこう言ってました──
あやつには全世界を見回る役を与えたため、今はどこにおるのかも分からぬ。
by リン『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
リンのセリフと、プロンテアの言い訳?を総合すると・・・
- リン
-
魔族の封印を監視、守る
- プロンテア
-
世界中を見回り魔族を見つける
という役割分担のようです。
プロンテアは世界中回っても魔族は見つからない──いや最初からいないことが分かっていたのかも──リンの指示を無視してゲームばかりしていたのです(笑)。
ゲームばかりと言いながら、ポーラは見つけたし、イースリイが見つけ出した韋駄天の可能性を実践していたので、何もしていないわけではないと思いますけどね(笑)。
思念ハッキング
お願いしたいのは、魔族討伐を確実にするため、ゾブルのコンピューターを思念ハッキングして総数等を調べてもらいたいのです。
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
部屋で見たように、プロンテアはネット等の繋がりがなくてもコンピューターにアクセス(ハッキング)できる。
ハッキングをして魔族の総数を把握。
ゾブル国を攻める際に、取りこぼしがないようにするためです。
リン一人でも魔族に大打撃を与えられるでしょう。
でも、取りこぼしがあると他の国に逃げられ潜伏されるかもしれない。
人間の姿で紛れ込まれると、見つけるのが困難。
ゾブル国に攻め入るにしても、魔族は殲滅させないといけないのです。
そのためには、魔族がどこにどれだけいるか把握しなくてはならない。
イースリイがプロンテアを島へ呼ばずに、ホタエナへ来たのは、この準備をするためですね。
更に原作コミックでは、イースリイはもっと物騒な事を言ってます──
コンピューターにデータが存在しないのなら仕方ありません。
その場合は適当な魔族を一人生け捕りにしてください。
そいつの脳から聞き出す事にしましょう。※アニメでは全文カット
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』コミック3巻
イースリイ随分物騒なことを言い始めました・・・
いや、内容が物騒というより・・・
プロンテアの能力はコンピューターやラジコンといった電子機器だけでなく、脳にもハッキングできるの!?
一つ気になるのが魔族側の会話──
タケシタ皇帝:ハッキングと言うやつか?しかし、ネットはおろか、どことも繋がってない個人の映像までどうやって?
ブランディ王妃:さあ?魔王様の技術は私達には理解できないわよ。
by 『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
韋駄天達を見つけるために、監視カメラをハッキングするのは分かりますが・・・
ネットに繋がってないスタンドアローンの個人の映像までハッキングしている?
オオバミ博士もプロンテアと同じようなことができる!?
それとも、プロンテアは韋駄天の能力で、オオバミ博士は科学の力なのでしょうか?
イースリイは読み間違えたのか?
ハヤトとプロンテアさんが暴れれば、魔族も気づくハズだ。
魔族はまずプロンテアさんに勝つことはできない。一匹でも生け捕りにすれば万事うまくいくだろう。
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
ハヤトをプロンテアに修行させ、わざと魔族を誘い出す。
プロンテア達に伝えないのがイヤらしい性格をしてますね、イースリイ(苦笑)。
ところが、魔族が監視カメラを通じてホタエナ全土を見張っているとまでは思わなかったか。
先にイースリイが魔族に見つかってしまう・・・
そこまでは分かりますが、なぜイースリイをピサラに任せたのでしょうか?
原作コミックを読んで理由が分かりました──
近くに待機してるのは・・・ピサラ?
奴の処分は、あなたにまかせるわ。※太字部分はアニメではカット
by ブランディ『平穏世代の韋駄天達』コミック3巻
このとき、ピサラ達は分かれていました。
イースリイの近くにいたのがピサラだったのです。
ピサラは頭も良く慎重。
イースリイは戦闘力は低いが頭脳は明晰。
二人の戦いが楽しみです!
魔法理論
プロンテアとハヤトの修行が始まった。
原) 魔法理論
実践練習する機会はあんまりないから、もう少し付き合ってもらうよ。
by プロンテア『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
通常攻撃に比べ威力は大したことないにしても、魔法を操るプロンテア。
原作コミックには、プロンテアが魔法を修得した過程が描かれています。
6ページにわたって論理的に説明されています。
アニメでカットされたのは残念。
全てを紹介するのは避けて要点のみ記載します。
詳しく知りたい方は原作orコミックをお読みください。
プロンテアの魔法について
プロンテアが魔法を覚え始めたのは数年前。
イースリイは韋駄天が昔使っていた魔法を復活させるため理論を一冊の本にまとめた。
韋駄天の体は思念体。
服や剣を出すことができる。
魔法も理屈は同様──
思念をこめて空間に影響を与えて火や水を作り出したり、脳内の電気信号で電子機器を動かしたりできるように。
研究施設
イースリイはニッケルの遺体を研究所へ持ち込む。
原) 研究者には魔族のことは伝えてない
1話、イースリイが魔獣ギュードを研究所へ持ち込もうとしていた時から疑問だったのですが。
研究施設の研究者は韋駄天や魔族の存在を知っているのでしょうか?
アニメではカットされていますが、原作コミックでは”ごまかしている”のが明らかに──
(ニッケルの遺体解析の数値を見て)
研究員:イースリイ様、こいつは一体何なんですか?こんな人間いるわけないですよ・・・
イースリイ:何、単なるゾブル軍の強化改造兵士だよ。よって弱点を探す方向で研究は進めてくれ。※アニメではシーンごとカット
by 『平穏世代の韋駄天達』コミック3巻
イースリイは、研究員には魔族の存在を明かしていませんでした。
ゾブル軍の「強化改造兵士」と偽っていたのです。
確かに見た目は人間。
だが、研究者はニッケルの潜在能力の高さに驚愕します。
恐らく魔獣ギュードよりも強いと分かっていたのではないでしょうか。
原) 韋駄天の存在ももちろん・・・
この生物が生きていて倒さねばならないとしたらどうする?ガチカマ博士。
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
魔獣ギュードを倒すにはどうすれば良いかと問うイースリイ。
フグを5万匹食べさせたらと有り得ない手段を述べるガチカマ博士。
非現実的な答えをするので、ガチカマ博士は大したことないと思っていたのですが・・・
原作コミックではきちんとガチカマ博士の優秀さが描かれています。
イースリイに鋭い突っ込みをしています──
ガチカマ博士:相変わらず、いけずなんだからぁイースリイちゃんは。一番手っ取り早い倒し方は知ってるんでしょ?あの生物の死因は、おなかに開いてる風穴でしょぉ?
- 中略 -
イースリイ:それが効率的と思うんだったら、風穴開けて倒す方法を教えてくれよ。その程度思い付かないんだったら用事はないよ。
ガチカマ博士:あらぁん、そんなの簡単じゃない?もっと強い怪物に殺させたんじゃないかしらん?※アニメでは全文カット
by 『平穏世代の韋駄天達』コミック3巻
ガチカマ博士は、魔獣ギュードを倒す、もっと強い怪物が”今も”実在することに気づいています。
だが、韋駄天の存在は知りません。
もちろん、イースリイの正体が韋駄天だということも。
この研究施設の研究者達は、魔族や韋駄天の存在を知らずに研究を続けているのです。
というか、そういうことに興味はなく、人間とは違う見たことのない存在の研究と実験ができることを喜んでいるのです。
ガチカマ博士曰く、倫理観を無視した実験をさせてくれるのは、イースリイとゾブル国のタケシタ皇帝しかいないらしい。
そんな話をしていたので、イースリイは思い出したようにオオバミ博士のことを聞いたのです。
魔族の目的は、魔族の量産!?
なるほど、魔族側は同胞の量産方法を模索中ってわけか。
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
オオバミ博士の下でガチカマ博士がやらされていた研究は、魔族の量産方法。
オオバミ博士は今話冒頭で言ってました──
たしかに今勝つことは不可能かもしれぬ・・・
by オオバミ博士『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
“今”勝つことは不可能、と。
魔族を量産して、数で押す。
これが、オオバミ博士が韋駄天を倒す方法なのでしょうか?
原) ハヤトの弱点
ハヤト君の強さには大きな欠点がある。
それを今から教えてあげようか。by プロンテア『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第4話
意味ありげにハヤトに弱点があると言うプロンテア。
しかし、その内容は敵の襲撃によりお預け!?
いいえ、原作コミックでは語られていました。
ここまでカットしなくてもいいと思うのですが・・・
主人公の弱点は、今後の成長に大事なことではないのでしょうか?(涙)
師匠に習っていると一方的に痛めつけられるから、必然、防御と再生力ばかりが成長するのさ。
特に師匠に攻撃を当てる事さえ出来ない120年程度の期間は特にね・・・
※アニメでは全文カット
by プロンテア『平穏世代の韋駄天達』コミック3巻
ハヤトは毎日の修行で、リンの攻撃を受け、防御力と再生力は鍛えられていたが、攻撃はいつも避けられていたので攻撃力が伴っていなかったのです。
言われてみると確かに。
リンとの修行を見ていると、そりゃそうだという納得感がありますね(笑)。
『平穏世代の韋駄天達』は、設定も展開も荒唐無稽ですが、ちゃんと筋が通っているのが嬉しいですね!
おまけ
『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻には、本編とは違う番外編とおまけが収録。
コミックはこういうのが嬉しいですよね!
アニメを見た後、コミックを読み、アニメだけでは知り得ない情報を得る。
するとアニメの面白さも倍増!
2巻には短編が2つ。
簡単に紹介します。
もちろん、アニメ化されていません。
#4話時点では
興味ある方はぜひコミックを読んでください。
番外編 「ポーラの水浴び」
ポーラは鳥の思念が入った韋駄天。
そのせいか、水場を見つけると水浴びするようです。
それを眺めるハヤトとイースリイ。
だが、ある違和感を感じます。
ポーラの水浴びは服を着たまま(笑)。
そりゃそうです、韋駄天は服も靴も装飾(メガネ等)も全て思念体で体の一部。
生まれた時から服を着ています。
#詳しくは前話レビュー をどうぞ
イースリイは真面目に分析します──
おそらくだが、人間は服を着たまま水浴びしない・・・
だからほぼすべてが人間成分な僕らは違和感を覚える・・・- 中略 -
僕ら韋駄天は服も身体と同じ思念成分であり、身体の一部だ・・・
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
他にも、そもそも韋駄天は汚れとは無縁との新情報まで。
ご丁寧にポーラの顔や胸に落書きをする実験まで(苦笑)。
そして、ついに二人は違和感に耐え切れず!?
ポーラにお願いを──
次、水浴びするときは、ちょっと全裸でしてみてくれないかな?
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
はてさて、その結果は!?
ぜひ、コミックをご覧ください。
答えになってしまうかも知れませんが、私の感想を・・・
作画を担当しているクール教信者先生は、コミック1冊に1回はサービスカットを入れるこだわりがあるのかな?(苦笑)
ポーラは性別や異性を意識してなさそう(笑)。
そもそも韋駄天は子供を生むわけでもなく、性差はないのでしょう。
前話、倒れたハヤトをポーラが看ていた時。
ハヤトを自分の膝上に寝かせ、顔の上に胸を置いていたのも何も気にせずやっていたのでしょうね(笑)。
巻末オマケ
海軍大将はネプトで、陸軍大将はピサラ姉ちゃんなんでしょ?
なんで、空軍は魔族が大将じゃないの?by コリー『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
皇帝や王妃、大将も魔族だったから、上層部は全員魔族だと思ってました。
空軍だけが魔族が大将ではないようです。
ピサラが説明する形で話が進みます──
空軍に入ったら飛行機を操縦するだろう?
操縦中は飛行機からも出られないわけだろ?飛行機の中では魔族の強大な力を活かせない。
早い話、魔族が担当する意味が薄いのだ。by ピサラ『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
なるほど、陸や海では人間の姿で暴れられるが、飛行機に乗ってしまうと魔族の力を発揮できないというわけか。
とはいえ、魔族ゼロでは何かあってはまずいので、所属はさせているようです。
一人はメリアノという見た目は可愛らしい女の子。
ところが、メリアノが搭乗した飛行機が普通に撃沈。
魔族の力があっても、飛行機は機体以上の性能を出せるわけではない。
だが、コリーはある事に気付きます──
でもさ、墜落しても死なないわけでしょ?
敵陣に体当たり特攻したあと、暴れたらいいんじゃない?by コリー『平穏世代の韋駄天達』コミック2巻
おお!さすが魔族!
墜落してから暴れれば効果バツグン!
って人間じゃないとバレないか?というのは置いといて(苦笑)。
魔族らしい発想。
だが、ピサロ曰くメリアノは墜落後、身動きできなかったと言う。
オチはぜひ、コミックをご覧ください。
ヒントは・・・墜落しても魔族の身体は問題ないが、それ以外は・・・
韋駄天側と魔族側の2つのおまけエピソード。
韋駄天の女子は恥じらいがなく、魔族の女子は恥じらいが・・・
普通の作品と逆転してますね(笑)。
この辺の設定も個性的で面白いですね!
おわりに (『平穏世代の韋駄天達』4話とは)
アニメ4話は、コミック1冊分近く一気に進みました。
ペースも早いですが、ざくさくカットもされています(涙)。
#おかげでレビューが超長文になってしまいました
結構重要な情報がカットされているのが勿体ない!
絵がポップなのでグロい描写が和らいで見えるのは良いですが、細かいところは気にしないバトルアニメに見えてしまうのは勿体ない(苦笑)。
実態は、筋の通った緻密な設定。
原作コミックを読むとよく分かります。
カットされた内容について少しでも補完できれば幸いです。
が、できれば原作コミックを読んでほしいですね。
Web漫画 は現在も無料で読めますし、コミックはクール教信者先生の力強くもかわいらしい絵がとてもマッチしています。
細かい設定を知ることにより、よりアニメを楽しめると思います。
以上、TVアニメ『平穏世代の韋駄天達』第4話の感想&考察レビューでした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
5話のレビューも書いています。
良かったらご覧ください。
ではでは。
コミックではピサラが一番かわいく見える・・・
作者の意図か私が変なのか!?
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