こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『平穏世代の韋駄天達』第7話「業」を鑑賞しました。
アニメ感想だけではなく、原作およびコミック情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。
今話のコミック
今回、アニメ化されたのは、
コミック5巻32話「宗教国家サラバエル」途中~5巻37話「師弟VS皇帝夫妻」まで。
韋駄天達が、いよいよゾブル帝国へ殴り込み!
盛り上がると同時に、原作カットも少し減ってきました(笑)。
ダブルで嬉しい!
アニメで描かれた内容を中心に、原作カットされた部分も取り上げ、掘り下げます。
今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレはありません。
アニメ感想
+
原作、コミックを読んで分かった情報を加味して「解説・考察」
私は原作、コミック共に未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成しています。
よって・・・次話以降のネタバレはなしなのでご安心ください。
原作の呼び方
『平穏世代の韋駄天達』の漫画は商業前のウェブサイト上のものと、コミック漫画の2種類あり、本レビューでは以下のように記載します。
- 原作:天原先生のWeb漫画
- コミック:天原先生原作・クール教信者先生作画のコミック
全11話 各話リスト
※ 話数:リンクは各話レビューへ
※ コミックの刊行は2021年9月時点
今回のあらすじ
ゾブル帝国が崩壊した後、世界のパワーバランスが崩れ戦争にならないよう、宗教国家サラバエルに圧力をかけるイースリイ。
サラバエルを抑え、ハヤトの修行も一区切りつき準備完了。
リンの元へ戻り、その足で一気にゾブル帝国へ攻め込んでいく。
宗教国家サラバエルに再び降臨した神が、予言を告げる──
ゾブル帝国は近いうちに滅びる、恵まれぬ人々を救済するように・・・。
なんてことはなく(笑)。
イースリイは神として、脅しすかして宗教国家サラバエルを従わせる。
準備が整えば即実行、即断即決気持ちよし。
でも、人口2.2億、兵士8,000万、魔族350のゾブル帝国。
いくら韋駄天強しと言えど、たった3人で、それも正面突破!?
無茶苦茶だと思ったら、もっとデタラメでした(笑)。
大地を削り、ビル群一刀両断。
向かってくるやつは、皆殺し。
数人で大国相手にパニック起こす。
一方、ミクや王子達は事前に脱出。
判断の差が運命を分ける。
ゾブル帝国の未来、魔族の未来は、まさに神のみぞ知る!?
いや~一気に話が動き出し、盛り上がってきました!
でも、まずは今話を振り返っていきましょう。
感想&考察レビュー 第7話「業」
宗教国家サラバエル
宗教国家サラバエル。イースリイとポーラは、ホタエナとの戦争を禁止し、ホタエナと協力し崩壊後のゾブル帝国を復興支援するよう、サラバエル国の幹部達を説き伏せる。
名ばかり宗教国家
噂には聞いてたけど酷い説法だな。
要約すれば、自分たち以外の権力者は許さない・・・だろ?by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第6話
『平穏世代の韋駄天達』の世界では、ホタエナと並ぶ大国、宗教国家サラバエル。
その実体は、自分たち以外の権力者を許さず、自分たちは何をしても許されると考えるインチキ宗教国家。
その証拠に、イースリイとポーラに問答無用で銃弾を浴びせる。
例え、神を語ったとは言え、見た目は少年少女の二人に向けて・・・
宗教どころか人道にすら反する行為。
ついには、ロケット弾まで打ち込む始末。
むしろ、反撃しない大人な対応のポーラ達が神々しい(笑)。
ポーラは飛んだのではなく・・・
これでいいの?
でも、羽ばたいて飛んだりはできないよ?
ただの飾りね。by ポーラ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
ポーラは羽を生やせても飛べないと言ってたのに・・・
飛んだとまでは言わないにしても、天井からフワリと舞い降りたかのように見えました。
ポーラは何をしたのでしょうか?
ポーラは自在に服を変えたり羽を生やしたりはできますが、それらはただの飾り。
ただ、韋駄天は自分の体重をコントロールでき、ポーラは体重をゼロにすることができます。(6話 )
体重をゼロにして飛び降りれば、綿が地面に落ちるような速度でフワリと舞い降りてくることができるのです。
完全に質量ゼロにすると、実は落ちてきません(笑)。
風に流されてしまいますね。
僅かな質量を残していたと思われます。
サラバエルへやってきたのは交渉するため。
宗教国家には神として接するのが一番効果的。
神だとすぐに証明できればいいのですが、そうもいかず。
ならばと考えたのが、今回の作戦。
イースリイの狙いは自分たちを神とはいかなくても、”人間ではない”と信じさせること。
それならば、ポーラに人外の行動をさせれば良いのです。
銃弾を受けても平気で、天井から飛んだように降りてきたポーラ。
その様子を見ても疑っていた大神官も、自分が撃った銃弾を軽く受け止められたことで、ポーラが神だと信じるしかなかったのです。
人外は示せるが、神だとの証明にはならない
証拠ですか。
確かにないですよ。お見せできるのは人間ではありえないスピードや力、銃が通じないことなど。
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
韋駄天はれっきとした神でありながら「神である証拠はない」とはこれ如何に?
イースリイが言っているのは「人間ではないことは証明できても、神である証拠にはならない」ということです。
見えない速度で移動し、物理法則を無視した力や動き。
見た目はか弱い女子に見えても銃が通じない。
人知を超えた存在だと理解してもらっても、これらは「人間ではない」と証明しているだけ。
神である証拠にはなりません。
悪魔だ、別の生物だ、宇宙人だ、と言われても完全否定できない。
何をもって神とするか、定義がないからですね。
イースリイはそのことをよく理解してたので、人外だと言うにとどめておいたのです。
サラバエルの歴史
このサラバエルの土地は人類の文明が一度崩壊したとされる以前より唯一現存する人類最古の聖地であり、神が建国した国と伝えられております。
by サギィシー・サクシュ大神官『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
「人類の文明が一度崩壊した」とは800年前の魔族と韋駄天の戦いの時のことですね。
魔族との戦いの際、人類が滅びてしまわないよう、リン達当時の韋駄天が地面を掘ってシェルターを作り、人間を避難させた。
荒野に作った簡易な地下避難所のため、長期に住むには相応しくなかった。
土砂災害や干ばつ、ひとたび雨が降れば大洪水。
そこへプロンテアが現れ、数日で地形を作り変え治水を行い、瞬く間に人が暮らすことに適した国へと変えていった。
これが、ポーラの言う──
あー・・・うん、なるほど。
要するにリンさんの工事のフォローをしに来ただけって事ね・・・by ポーラ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
プロンテアにとっては、ちょっとした作業。
でも、数日で”地形が変わっていく”のですから、目撃した人はさぞ驚いたでしょう、感動したでしょう。
そのプロンテアの開拓が、後の人々に伝えられ、伝承となったのです。
原作コミックではさらに掘り下げられています──
プロンテアさんがこの地を改築し直した後、この国の信者数は莫大に膨れ上がった。
- 中略 -
この国が宗教国家としての力を失わないのは、始まりの聖地の成り立ちやプロンテアさんの行動が事実だと言う点だ。
人間の力では絶対に作れない作為的な地形の数々。
ねつ造された神話や自然現象などでは説明のつかないこの国の成り立ちが、この国の絶対的な信仰心を確立させている。※アニメでは全文カット
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』コミック5巻
人の手では作れない、にもかかわらず作為的な地形の数々。
聖地サラバエルに来て都市周辺を見るだけで、この地に神がいたと信じてしまう。
#ピラミッドに神秘性を感じるのと似ていますね
つまり宗教国家サラバエルは、韋駄天が開拓した土地を聖地とし、韋駄天を神として崇め、人を束ねていたのです。
何を言ってる。
この国も神の名を使い、好き放題やってるだけだろ?この国の神の定義は、人の心をまとめる偶像としての役目しかない。
あなたがたはその権力を使い、富を築いているだけだ。by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
完全な便乗商法ですね(苦笑)。
だけどイースリイはサラバエルを責めたりはしません。
韋駄天が気にするのは人類絶滅のみ
気にするのは、行き過ぎた環境汚染と大戦争くらいか?
滅びられる事だけが問題なんだよ。by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
イースリイの言葉が韋駄天総意とは限りません。
ただ、これまでの会話から、なんだかんだ言ってもイースリイが一番人間のことを気にかけてます。
他の韋駄天は、気にかけてないのではなく、興味がないという感じ。
無関心だから、イースリイの考えに肯定も否定もしない(苦笑)。
結果、人間に対しては、イースリイの考えが韋駄天総意になっていく構図です。
韋駄天が避けたいのは人間が滅びる事だけ!?
故に気にかけるのは、人類滅亡に繋がる環境汚染と大戦争。
アニメではカットされてますが、原作コミックによると宗教国家サラバエルとホタエナの二大大国は核保有国。
この二国が戦争になると核戦争になりかねず、人類破滅の道を歩む可能性がある。
だから韋駄天は気にかけているのです。
逆に滅びなければいいので、宗教国家サラバエルのやり方を評価さえしています──
それをボクは高く評価している。
神を信仰し祈り続けた初代教祖に何ができた?
国民は餓え、疫病にも自然災害にも逆らえず衰退するばかりだった。お前の代から宗教は完全にビジネス化し、信者は奴隷として使い、大国にまで成り上がった。
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
初代教祖は神を信仰し祈り続けた。
信仰だけでは国は貧しく、国民は餓え疫病や自然災害にも対応できなかった・・・
たとえ人間の尺度で倫理観が最低であろうと、国が豊かになり人間が生き続ければ、それでいいというのです。
なんとも、無責任な気がしますが、まさに神視点。
それ以上は、人間同士の問題だから人間が解決しなさい、ということですね(苦笑)。
タイムリミット
韋駄天の映像を分析していたミクは、韋駄天の体が生物と根本的に違うことを突き止める。
一方、プロンテアと修行していたハヤトは本来の強さを発揮しだしていた。
ミクの観察眼と読み
韋駄天の全身は物質じゃなく、存在という現象みたいな作りなんじゃないかしら?
by 調教師ミク『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
ハヤト・イースリイ・ポーラと魔獣ジュードの戦いの映像で、韋駄天の正体に迫るミク。
ついに韋駄天が、この世に存在する生物とは根本的に違うことを突き止める。
だがそれは、ますます魔族に勝ち目がないということ・・・。
オオバミ博士:これを元に調べていけば韋駄天どもの弱点も分かるかもしれぬ。
ミク:悠長な話ね。正直もうそんなこと言ってられる状況じゃないと思うけど。
by 調教師ミク『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
オオバミ博士は、ミクのレポートを元に韋駄天の正体を調べていけば、弱点が分かるかもしれないと、希望を持つが・・・
「調べていけば」と言うのは、すぐには分からない、時間がかかるという意味。
ミクは、もうそんな時間はない、魔族に残された時間は少ないと、予期しているのです。
- 韋駄天が魔族の存在を知った (1話)
- 魔族を島へ誘い込み、戦力を測った (3話)
魔族恐るるに足らず - リンを残し、他の韋駄天は何か目的があってホタエナへ行った
- ピサラら3人からの連絡が途絶えた (6話)
魔族の居場所がバレた可能性大
韋駄天を知れば知るほど、今の魔族では勝ち目なし。
ピサラ大将達が戻ってこない事を踏まえると、魔族がゾブル帝国にいるのもバレている可能性が。
韋駄天は魔族に容赦ないから交渉なんてのも不可能だし、魔族も韋駄天を忌み嫌っている。
総合すると、ミクには逃亡しか選択はなかったのです。
確実に逃げるには、魔族達を囮にするしかないとまで考えて・・・
産婦人科助手メルクゥ
皆頑張ってねー
生まれた子は国が責任を持って皆さんに乱暴したような立派な兵士に育てますからーー。
子育ての心配はありません、安心して生みましょう。by 産婦人科助手メルクゥ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
明るい声で、ぶっ飛んだことを言っている産婦人科助手メルクゥ。
要は、兵士にするor魔族と融合させるための子供を生み出す繁殖システム。
胸くそ悪いですがミクに連れられ、まんまと逃げる様子?
でも、ミクと並んでいるところを見て気付きました。
ED、ピサラと一緒に出てくる女性の一人がメルクゥですね・・・
EDに描かれるシチュエーションはまだ謎です。
夢なのか、未来なのか・・・
ピサラ大将が洗脳されたことにより、あのような日常になるのなら、ミクとメルクゥも洗脳されてしまうということでしょうか?
プロンテアと修行を始めてから一晩
早くも少し押される位になったか。
一晩でどうして威力が上がるんだ?by プロンテア『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
ハヤトがなぜ急に強くなったのかも気になりますが、その前に・・・。
ハヤトは一晩中修行をし続けています。
韋駄天は思念体。
食べる必要も、寝る必要もありません。
おまけに疲れ知らずだから、一晩中休むことなく戦い続けることができるのです。
ハヤトは、リンとの修行の時は、さっさと終わらせてイースリイ達と遊びに行きたがっていました。
ニッケルに負けてからは強くなることを渇望。
もうそれ以外考えられないようですね。
頼もしい。
ハヤトは自重内を目一杯使っているだけ
ポーラみたいに軽くなるのも意識しながらやれっつってたな。
あと当てるときの振り幅を増やせば多少変わるらしいぜ。by ハヤト『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
ハヤトは一晩で、いえ前日までは体重増減すら知らなかったのです。
たった1日で、なぜここまで強くなったのでしょうか。
整理しましょう。
戦いの最中、スピードを上げるために”自然に”体重を軽くしていた
軽い体重で攻撃をしていたから、攻撃力が低かった
攻撃をする直前、体重を戻すことを覚え、攻撃力を上げた
ようやく本来の体重を使っての攻撃力を出せるように
自然とやっていた移動中の体重軽減を、意識してもっと軽くする
スピードアップ+体重増減振り幅が大きくなり攻撃力アップ
誰に教えられるでもなく、ハヤトは移動時、自然と体重を軽くしていました。
今までの攻撃は数キロの状態で打ってただけ!?
by プロンテア『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第6話
65キロの体重を数キロまで落としていたと思われます。
意識せずに数キロまで落とせたのです。
意識してやることにより、もっと軽くなれたのだと思われます。
プロンテア曰く──
体重を自分の体重より重くするのは簡単にはできない。
が、軽くするのは普段からやっていることもあり簡単。
簡単な軽くする方を意識してやったことにより、一晩で攻撃力を上げたのです。
この手の展開でよくあるのは、このタイミングで体重を計って、どの程度の増減ができているかの見える化。
でも、それはできません・・・
アニメではカットされていますが、原作コミックでは、プロンテアがハヤトに大きな岩を乗せた時、体重計が壊れてしまいました。
なので、計れなくなったのです。
即攻めてきます
準備が整ったイースリイ達は、リンの元へ戻り、すぐさまゾブル帝国へ攻め入ることに。
一方、ミクは産婆ウメヨと助手メルクゥを連れ、ゾブル帝国を脱出する。
読みはミクの方が上
なら、ミクとかいう奴が攻め込む準備が整ったと判断するのも時間の問題か?
by イースリイ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
魔族に監視されていることが分かっていたイースリイ。
ミクが、新たな韋駄天を連れリンの所へ集合したことを知れば、ゾブル帝国へ攻め込もうとしていると見抜くだろうと予想。
早くしないと魔族に逃げられてしまう。
なのですぐにゾブル帝国へ向かったのです。
時間を優先してすぐにゾブル帝国へ向かったので、リンとはろくに打ち合わせもできませんでした。
だからリンはゾブル帝国と魔族の状況も把握しておらず、行動が無茶苦茶だったのです(笑)。
ところが、ミクの判断は、イースリイの予想よりずっと早かった。
だけど、ミクには魔族では対抗することができず、大半の魔族を残して自分だけ逃げてしまったのです。
イースリイとミクの読み対決では、ミクの勝利。
ミクは読み勝ちしましたが、圧倒的な戦力の差で逃げるしか選択できなかったのです。
即、攻めてきます
なお一つ忠告をしておきますが、あの強い韋駄天の元に例の3人が返ってきた場合、あるいは新たな韋駄天を連れて帰ってきた事を確認した場合は、その後おそらく・・・
即、攻めてきます♪
by 調教師ミク『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
自分だけが逃げた事への罪悪感か、残った魔族への手向けか(笑)。
あるいは、自分が逃げた理由を伝えたかったのか・・・
韋駄天がゾブル帝国へ攻めてくることを忠告する。
ミクの予想は的中、韋駄天は即座に行動を起こした。
「即」と言っても、一体どの程度なのか?
と思ったらオオバミ博士らが部屋へ戻った直後だったから、わずか数分後!?
韋駄天側は作戦も早々に、ゾブル帝国へ攻め入る。
即動いたのはミクの読みで対策を打たれないようにするため。
ミクという洞察力に優れた魔族がいることが、返って韋駄天達の行動を早めたのです。
実は韋駄天を一番恐れていたのはブランディ王妃です。(6話 )
それでも自分は逃げず、子供達だけ逃がしました。
ここ最近ずっと不安げな表情でしたが、ここにきて覚悟を決めます。
ブランディ王妃の目つきが変わる瞬間がいいですね。
もっとじっくり見たかった。
原) 韋駄天達の移動方法
3人動きました!
はっ、速い!by 兵士『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
リンがいた島は無人島のような孤島。
そもそもイースリイ達はどうやって、この島へ来たのでしょうか?
韋駄天はジャンプして移動することはできますが、空を飛べるわけではありません。
原作コミックにも島へ来たのは描かれてませんが、ゾブル帝国へ行く様子は描かれています──
な・・・なんだぁこいつら、海上を走ってる!?
速い!
船じゃ追跡できん!というか戦闘機より速いです!も・・・目標見失いました!
※アニメでは全文カット
by 兵士『平穏世代の韋駄天達』コミック5巻
ゾブル帝国へ向かったのは、リン、プロンテア、ハヤトの3名。
なんと”海の上を戦闘機より速い速度で走って”移動したのです(笑)。
なんとも豪快。
ゾブル帝国の兵士らに見られていることも関係ない、清々しいですね(笑)。
足音の違いで地下道の存在を知っていた
なによ、この地下道?
by 産婆ウメヨ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
ミクはどうして地下道を知っていたのでしょう?
原作コミックにはその理由が話されていました──
王室近くの足音が変わってたから、この空洞には簡単に気付けたわよ。
※アニメでは全文カット
by 兵士『平穏世代の韋駄天達』コミック5巻
なんと、王室内を歩いていて、足音の違いで下に空洞があると気付いていたのです。
ミク、恐るべし・・・
掘ったのは多分クロフトね。
掘らせたのはラキよ。by 調教師ミク『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
ラキとは、ブランディ王妃の第二王女。
ピンク色の髪の毛が特長の女の子。
クロフトは、逃げるよう命令された後、ラキ王女が声をかけた王室執事です。
地下道を先まで掘り進んでいたということは、既にゾブル帝国を抜け出しているということですね。
あ、ちなみに、アニメだけ見ているとメルクゥは人間に見えますね。
先に書いたとおり、髪の毛を触手のように操る魔族です。
メルクゥは魔族だから、ミクと二人で(魔族の)子供を量産できると言ったのです。
開戦
リン、プロンテア、ハヤトがゾブル帝国へ到着。
まずはプロンテアが周囲を分断し、ゾブル帝国を孤立させる。
ピサラ大将が戦意ない者は逃げるよう促し、残った魔族をリンとハヤトが狩っていく。
ゾブル帝国そのものを陸の孤島に
大陸を削って、ゾブルをでっかい孤島にして、中に残った魔族をゆったり絶滅させる気みたい・・・
by 調教師ミク『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
ゾブル帝国の大陸を削って、陸の孤島にして、じっくり魔族を炙り出す。
100年前、宗教国家サラバエルで荒野から人が住みやすいよう土地を開拓したプロンテアにとっては、ただの土木工事です(笑)。
韋駄天にかかれば奇襲攻撃も規格外・・・
まあ、いざとなれば大陸ごと沈められそうですね(苦笑)。
タケシタ皇帝は男の中では最強
あなた、行きましょう。
長くて退屈な皇帝生活にも飽き飽きしてたでしょ?若い頃みたいに派手に暴れましょうよ。
by ブランディ王妃『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
ニッケルがリンに敗れた今、魔族で一番強いのはブランディ王妃。
ピサラ大将曰く、桁が違います──
残った魔族で実質危険なのは残り3人。
ゾブル王妃ブランディ、ゾブル皇帝タケシタ、産婆ウメヨ。
この3人は、私やネプトより強い、特にブランディは桁が違う。by ピサラ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第5話
タケシタ皇帝は、ブランディ王妃ほどではないにしても、ネプトよりも強いという。
タケシタ皇帝がそこまで強いのでしょうか?
コミックのおまけにだけ描かれているのですが──
ブランディがタケシタと結婚したときは、強い者同士が結婚させられていました。
#詳しくは4巻おまけ (6話レビュー )をどうぞ
つまり結婚当時、皇帝夫妻は最強ペアだったのです。
だから「若い頃みたいに派手に暴れましょうよ」というわけですね。
逃げたミクや、ミクの逃亡を手助けした者を責めるでもなく。
子供だけは逃がしたが、しばらくは韋駄天をここに足止めさせなければ、本当に魔族が全滅してしまう。
魔族が置かれている状況悟った二人が、決意をする瞬間。
悪者ですが、潔いですね。
嫌いじゃないです、こいつら。
リンの一振り!?これでよい!?
だが、それでいい。
by ピサラ『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
ここで出てきたピサラ大将!
リンの街の破壊は、作戦通りなのか?
いや、ハヤトの反応から作戦とは違う様子。
それでも、ピサラ大将は「それでいい」という・・・
これは、この天変地異のような力でピサラ達には逆らえないと思わせるため。
ゾブル帝国の国民は約2.2億人、内兵士は8,000万人。
そのうち、魔族の総数は300程度。
人間ごと始末する気はなく、一般人と戦意のない奴を逃がす。
とは言え、荒くれ者が多いゾブル軍。
クーデターを起こしたと言うと、向かってくる兵士の方が多いかも(苦笑)。
そこで圧倒的な力を見せつける。
大陸を切断し、ゾブル帝国を孤立。
突如破壊されるビル群。
一般人を逃げるよう急かし、人間兵に戦意喪失させるには、リンの一撃は適していたのです。
逃げた魔族と襲ってくる魔族に対応
人間か魔族かは全部プロンテアが判別するって言ってたからよ。
面倒な判断はあいつに任せて、俺らは明らかに人間じゃねえのを倒してればいいんだよ!by ハヤト『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
ハヤトが言っている意味は分かります。
でも、プロンテアはどうやって人間と魔族を判別し、ハヤト達に伝えるのか?
ハヤト達も、どうやって魔族だと判断するのでしょうか?
アニメ鑑賞時、疑問でした。
原作コミックには、もう少し説明がありました──
(逃げた奴は)人間か魔族かを全部プロンテアが判別して(倒す)って言ってたからよ。
面倒な判断はあいつに任せて、俺らは(町中で逃げずにかかってくる)明らかに人間じゃねえのを倒してればいいんだよ!
※()内はアニメではカット
by ハヤト『平穏世代の韋駄天達』コミック5巻
プロンテアと、リン達は完全に役割分担をしていたのです。
プロンテアは、逃げる魔族を始末する。
魔族の力を使って必死に逃げるから、見ただけで人間かどうか判別できるというわけですね。
リンとハヤトは、こんな状況になっても逃げることなく、もしくは二人を韋駄天と分かって襲ってくるのが魔族だと言うのです。
なるほど!
まあ、血の気の多い人間は刃向かってきそうですが、そんな奴らは誤差の範囲なのでしょう(苦笑)。
強い奴は魔族
お前、魔族だな。
by ハヤト『平穏世代の韋駄天達』TVアニメ第7話
ハヤトを攻撃するゾブル兵達。
目の前の人間を魔族と決めつける!?
そんな乱暴な・・・
と思いましたが原作コミックを読んで解明──
今ので吹き飛びも気絶もしてないお前とお前。
魔族だな。※太字部分はアニメではカット
by ハヤト『平穏世代の韋駄天達』コミック5巻
兵士軍に対し、ある程度加減をして攻撃し、耐えた者が魔族だと判別したのです。
では、本当に人間ではないのか?
原作コミックには、示された兵士のセリフもあります──
ボク悪い魔族じゃ・・
※アニメでは全文カット
by 兵士『平穏世代の韋駄天達』コミック5巻
確かに魔族だったのです。
ハヤト、お見事!
ただ、これでは魔族を全滅させることはできません。
状況を把握し、人間と一緒に逃げてしまった魔族もいるでしょうから。
弱い魔族は放置しておくのでしょうか?
いいえ、子孫が強くなる可能性があるので、根絶やし、もしくは捕獲して洗脳するはずです。
いずれ手を打つのでしょう。
まずは、ゾブル帝国を崩壊させ、幹部を抑えるのが目的だと思われます。
倒す対象は、ブランディ王妃、タケシタ皇帝、オオバミ博士、産婆ウメヨ。
捕獲対象は、調教師ミク、バコード、ビアロフ宰相(人間)。
魔族最強のブランディ王妃がリンに。
現時点ではNo2のタケシタ皇帝がハヤトに。
皇帝夫妻VS韋駄天、スタートです!
おまけ
コミック『平穏世代の韋駄天達』には本編以外に、おまけが掲載。
今回アニメ化された5巻32話~5巻37話の間には、おまけはありませんでした。
次話は巻末にあたるので、おまけ情報が書けると思います。
おわりに (『平穏世代の韋駄天達』7話とは)
序盤の宗教国家サラバエルのインチキさとイースリイがそれを認めてしまい、韋駄天と人間の倫理観に驚きましたが、それ以降はテンポ良く進み話の展開も分かりやすかったですね。
相変わらずリンの”人間の命”など関係ない無茶苦茶ですが、リンらしいと言えばリンらしい(苦笑)。
これぞ『平穏世代の韋駄天達』、躊躇も倫理観もない無双リンが返ってきた!
という感じでテンション上がります(笑)。
ゾブル帝国を滅ぼしたらミッションコンプリート。
でも、まだ7話。
皇帝夫妻との戦いが続く?・・・とは思えない(笑)。
では、その後どんな展開があるのか?
あ、逃げた魔族はともかく、魔王ことオオバミ博士が残ってますね。
魔王が韋駄天としての力を発揮するのか?
次話以降も楽しみです!
以上、TVアニメ『平穏世代の韋駄天達』第7話の感想&考察レビューでした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
8話のレビューも書く予定です。
良かったらまたお越し下さい。
最新情報はTwitter(@toki23_a)にて!
ではでは。
衣装も天使らしくすればいいのに・・・
関連記事
アニメ『平穏世代の韋駄天達』第8話のレビューはこちら!