こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『無能なナナ』第1話「無能力」を鑑賞しました。
絵が子供向けっぽく、正直、放送前はノーマーク(苦笑)。
フォローしていている方々のTwitterで賑わっていたので我慢できず見始めました!
なるほど、そっち系ですか!
「ネタバレ厳禁」系なので、未見の方はアニメ鑑賞後にどうぞ。
見始めると止まらない!
原作にまで手を出す始末(苦笑)。
原作未読組ですが、アニメ鑑賞後、原作該当部分を読んでレビュー作成。
ここでは、以下の観点でレビューします。
アニメ鑑賞後の感想
+
原作コミックを読み
知り得た情報を加味して「解説・考察」
私は原作コミック未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成しています。
よって・・・次話以降のネタバレはなしなのでご安心ください。
今話の原作
作品レビュー 一覧
※話数:リンクは各話レビューへ
※サブタイトル:ネタバレを避けるため次話以降のマスク
今回のあらすじ
舞台は絶海の孤島にある学園。
そこには、様々な超能力を持つ少年少女が集められていた。
目的は「人類の敵」と戦うための訓練。
そこへ新たな能力者、二人の転校生がやってきた──
特別な能力を持った学生が集められたエリート学園。
中島ナナオは特別な能力を持ってないコンプレックスがありクラスになじめない。
クラスメイトにはいじめられ、存在感もなし──
そこへ、KYだけど明るく素直な転校生・柊ナナがやってくる。
心が読めるナナは、相手が話すより先に、思った事を口にする。
ナナはすぐに中島の勉強熱心さと優しさを見抜き、彼の心を開かせていく・・・
異能力学園バトル物の鉄板展開!
無能だと思ってた中島の能力は、使い方一つで最強になり、段々強くなっていくんでしょ?
ナナと一緒に人類の敵と戦っていく的な物語になるんでしょ?
・・・と思いながら見てました(苦笑)。
そうしたら、ラスト、見事裏切られました!
まさか、そっち系とは!
では、今話を振り返っていきましょう!
感想&解説レビュー 第1話「無能力」
教室
この学園は、様々な能力を持った子ども達が集められたエリート校。
半年前に転校してきた中島ナナオは、いまだクラスに馴染めないでいた。
モブには顔が描かれない
学園物の1話は、どうしても初登場キャラクター多くなりワチャワチャしてしまう。
が、『無能なナナ』は親切です!
どうやら、モブには顔が描かれない?
・・・というのは言い過ぎですね(苦笑)。
ストーリー上関係のあるキャラクターしかハッキリと顔が描かれません。
顔や表情が描かれるキャラクターにのみ注目していればOK、という親切設計です。
原作とは違い、アニメは、1話だけでなく、少し先に出てくるキャラクターまでの顔を描いてます。
少し大勢になっていますね。
#恐らく1期に登場するキャラクターが全て描かれているのではないでしょうか。
原作既読だと、アニメは、この先登場予定のキャラクターまで描かれていて楽しめる要素になっているのではないでしょうか。
私は、記載時点では1巻しか読んでません。
生徒のコントロールはお小遣い!?
個性的な生徒達を、先生は統制できてない様子。
この学園、生徒は能力者だが、教える先生は普通の人なのか?
原作では、言う事を聞かない生徒に、先生はビシッと言ってます──
静かにしないと国から出ている毎月の小遣い減らしますからね。
by 担任教師『無能なナナ』原作コミック1巻
原作では、この一言で、生徒は静まります(笑)。
能力者とは言え、学生!
お小遣いは重要ですね!
ただ、新たな疑問も・・・
後で、中島がナナに説明するように、ここでの生活費は全て無料。
お金がなくても食べてはいける。
お金がないと何が不自由なのか・・・
いや、買い物シーンが描かれてないだけで、買い物できる場所もあるのでしょう。
ナナも中島に聞いてましたしね。
教室 二人の転入生
暴れたら皆で止める!?
彼(キョウヤ)の能力については自己申告待ち。
先生も知らされておりません。by 担任教師『無能なナナ』TVアニメ1話
不気味な転校生、小野寺キョウヤ。
この学園には能力者が集められています。
だけど、能力については自己申告。
能力が無ければ、この学園に転入されない。
だから、能力が認められる審査段階では、能力を認識されているのでしょう。
だけど、担任教師は、生徒の能力は自己申告されないと不明。
審査段階で得た情報は学園には共有されていないということか。
信用されていないのか、当てにされていないのか、担任教師の格が低いですね。
生徒の能力を把握してないと、適切な訓練ができない気もするのですが・・・
能力を非公開にすることを、担任教師も他の生徒も気にしてない様子。
原作を読むと分かるのは、担任教師は、万が一のことがあってはならないと考えてはいるようです──
彼(キョウヤ)の能力については自己申告待ち。
ということで先生も知らされておりません。お願いですから暴れないでくださいね。
暴れたら、みんなで止めてください。学校壊すような能力だったら小遣い減らしますよー
※太字はアニメではカット
by 担任教師『無能なナナ』原作コミック1巻
ここでも、小遣いで生徒をコントロールする担任教師でした(苦笑)。
やはり、先生は特殊能力を持ってない!?
教室 リーダー選出
クラスの委員長を決めることに。
みな積極的に手を上げ立候補する。
ナナは中島を推薦する──
どうして候補者が3人に?
立候補も多く、中島まで推薦され、ほぼ皆リーダーになりたい!?
これだけ、立候補がいたのに、結局3人で争うことに。
なぜ3人に絞られたのか、アニメでは少し分かりにくかったですよね。
絞られたのは、火炎使いのモグオが──
人類の敵と戦うんだぞ。
んなもんクラスで一番強いヤツに決まってるじゃねえか。by 飯島モグオ『無能なナナ』TVアニメ1話
原作では、このセリフを聞いた瞬間、他の立候補が萎縮して冷や汗かいてます。
唯一、答えたのは、氷使いの郡セイヤ。
同感だね。
by 郡セイヤ『無能なナナ』TVアニメ1話
だから、キョウヤは他の候補者は降りたとみなし、ナナが推薦する中島を加え、3人で競えばいいと言ったのです。
つまり、このクラスの戦闘系能力者は「火炎使い」「氷使い」の二人なのでしょうか?まだ断言するには早いですかね(苦笑)。
キョウヤが出ていった訳は?
そこのデブと、ロン毛と、中島。
3人でやりあえばいいんじゃないか?by 小野寺キョウヤ『無能なナナ』TVアニメ1話
物騒な解決案を放って教室を出て行くキョウヤ。
先生も誰も止めることはしません──
小野寺さん・・・
なぜ出て行ったんでしょう。※アニメでは全文カット
by 柊ナナ『無能なナナ』原作コミック1巻
原作でも、ここでは何も語られません。
後に描かれるのは、キョウヤが職員室とおぼしき場所で調べ物を──
ならば、担任教師が教室にいる間に、キョウヤは職員室に忍び込み、名簿を調べたかったのではないでしょうか。
なぜ、クラスメイトを調べているのかは、現時点では不明です。
食堂-海-男子寮 (中島/ナナ)
ナナは中島に島の案内をしてもらう。
中島は、ナナの能力を羨ましがるが、明るく振る舞っているナナの悩みも知ることに。
人類の敵?
中島が話す「人類の敵」の噂。
噂話をした途端、ナナに”だけ”強い風が吹き、崖から落ちそうになる──
ナナはこの時、何を見たのか?
事故か演技か、はたまた人類の敵か・・・
1話、最後まで見れば分かりますが、この島には「人類の敵」などいない。
ここで言う「人類の敵」とは、能力者のこと。
なので、ナナを押したのは、人類の敵の仕業ではない。
でも、偶然の事故だとしたら出来過ぎ。
この時、ナナは、中島の能力を探っていた──(終盤のセリフより)
中島は優しい性格だと知り、ナナが危険な目にあえば助けてくれると踏んでいた。
助ける時に、能力を使ってくれれば、良し。
つまり、崖から落ちそうになったのは「ナナがワザと仕掛けた」のでしょう。
ただ、助けはしてくれたが、能力を使うまでには至らず。
次の日の対決シーンでようやく中島の能力を知ることができたのです。
中島を推したのは能力を知りたいため?
となると、ナナが中島をリーダーに押す理由も同様でしょう。
火炎使いと氷使いと対決するためには、中島は能力を使わないと敵わない──
ナナは中島をリーダーにしたいわけではありません。
中島に「能力を使わずにはいられない」状況を作りたかったのです。
たまたま学級委員長選出の機会があり、中島が”自称”リーダーと言われていることを知り、そこをくすぐれば何か動きがあると踏んだのです。
頭良いですが、非情ですね。
でも、”無”能力者が能力者を倒すには、手段を選んではいられないのです・・・
校庭 リーダー選考対決
学級委員長選考は「火炎使い・飯島モグオ」と「氷使い・郡セイヤ」の対決に。
セイヤの技ありで、決着が着いたかに見えたが・・・
モグオは逆上し、強力な攻撃を放ってしまう──
能力無効化は、戦い以外では役に立たない
あれだけ強力な攻撃を、一瞬で消し去った中島。
なのに、中島はずっと言っていた──自分には「大した能力がない」。
能力無効化は、相手が能力を出さないと、使う機会がない。
能力者との戦いにならないと、力を発揮できないのだ。
これが、中島が言ってた「自分には大した能力がない」。
だけど、戦いの場では、強力な武器に。
相手がどんな強力な攻撃をしようと、能力攻撃であれば、無効にできるのだ!!
大人しい中島が、戦いでこそ自分の力を発揮できる能力者に!
今ここに、新しいリーダーが誕生したのである。
◇◇◇◇◇
能力対決シーンは漫画よりアニメの方が有利か。
対決シーンは、アニメはド派手で迫力満点!
最後のモグオの攻撃は、原作よりアニメの方がずっと大きな炎でした。
中島がいなかったらどうなっていたのか(汗)。
ナナは逃げる素振りもなかったですが、中島が助けてくれると読んでいたのでしょうか・・・
崖から落ちそうになった時と言い、情報を得るのに命がけですね・・・
無能とは、無能力化の「無能」?
中島の能力は「人の能力を無効にできる」=「能力無効化」。
「能力無能化」は「無能力化」とも言える。
略すと「無能」!?
だとすると、キョウヤが見ていた職員室での名簿に「無能?」とあったのは、「無能力化」のことではないでしょうか。
ただ、それを担任教師やクラスメイトの前で一度も見せたことがないので「?」が付いていた。
ここも『無能なナナ』の無能とは中島ナナオだと思わせるミスリードの一つですね!
伏線が細かい!
崖 (中島/ナナ)
学級委員長になった中島は、ナナのおかげだと礼を言う。
ところが、ナナは驚きの行動に出る──
切り替えがお見事!
・・・はじめて、声が聞こえなくなりました。
by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ1話
中島が攻撃を無効化し、晴れて目標だったリーダーに──
空気を読まずズケズケ言うナナとも、いい関係に──
終始不穏な空気が漂いながらも、そこそこ盛り上がり、異能力学園バトル物として”普通に”いい感じで終わりそうな流れの中での”ちゃぶ台返し”!!
唖然呆然・・・
中島同様、一瞬、何が起きたのか分からない。
どうして、こうなったのか分からない。
なぜ、ナナがこんなことをするのか分からない。
切り替えがお見事!
「無能」ではなく「無能力者」
ナナの「心が読める」能力は演技だった。
鋭い観察力と推理で考えていることを言い当て、能力を持っているフリをしていたのだ。
『無能なナナ』とは柊ナナのこと。
「無能」とは能力を持ってないという意味での「無能」!
能力者だらけの学校に、無能力者が紛れ込んでいては疑われるだろ?
by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ1話
ならば、キョウヤのように自分の能力を非公開にすればいい。
いや、「心が読める」能力があると公言し、相手のことをズバズバ追及する展開が、攻めていて良し!
正直言うと、空気を読めないナナは好きになれなかった(苦笑)。
本性剥き出しのナナは、人間くさくていい!
ぜひ、次回からは、こっちメインで!
#そうはいかないですよね(苦笑)
集められた少年少女が人類の敵!?
中島に放たれた、強烈な一言──
いいや。
お前達こそが、”人類の敵”だからだ。by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ1話
この学園には、能力者が集められていた。
親元から離れ、日々勉強と訓練に勤しんでいた。
それもこれも「人類の敵」に唯一対抗できるのは、能力者しかいないからだ。
つまり”人類のため”!!
集められていた生徒も、当然見ている側も、そう思っていた──
が、実は、集められた生徒こそが「人類の敵」!?
1話冒頭に出てきた端末に表示された指示──
この島に巣食う人類の敵を残らず殺せ。
推定で一千万人の命が守られる。
by 『無能なナナ』TVアニメ1話
人類の敵は、集められた生徒。
ターゲットは、学園の生徒、それも全員!?
『無能なナナ』は、柊ナナが、学園にいる能力者を全滅させる物語!?
かなり無理ゲーな気がしますが、逆転構図が独創的で面白い!
どこまで行けるか楽しみです!
報告
- 名前
-
中島ナナオ
- 能力
-
能力の無効化
- 推定殺害人数
-
100万人以上
── 処理完了 ──
アニメと原作との違い
原作は分厚い!!
原作を手にとって、最初の印象は・・・
「分厚い・・・」
ページ数は220ページ強。
他の単行本は200ページ前後だから、特別多いわけではないですが、ページ数の差以上にずっしり重みを感じます。
内容も重かったですしね。
なんだか得した気分(笑)。
アニメは原作に忠実
アニメ1話は、原作の1話に相当し、82ページ。
82ページを1話で収めるには、少しはカットしているだろうと思っていたのですが忠実でした。
構成、シーンは、原作と全く同じ。
セリフもほぼ同じ。
#吹き出し外の「つぶやき」までほぼ再現!
アクションシーンがあったとは言え、これだけ会話の多い内容をよくまとめたものです。
場面がどんどん変わり、少しテンポ早かったですが、それが返ってダレさせることなく、いい緊張感保っていました。
お見事!
アニメの方がカワイイ
アニメのキャラクターデザインが、とてもシンプルで、少し古く感じたので(失礼)、原作はどうなのかと思ったら・・・
全く同じでした(笑)。
原作のキャラデザの特徴をそのままにしてアニメ化したようです。
いや、こうして見ると、原作コミックよりアニメの方がカワイイかな(笑)。
おわりに (『無能なナナ』1話とは)
事前情報全く入れずにアニメを見始めたので、主人公も設定も知らず。
てっきり、中島ナナオが主人公だと思っていた、中島の語りで始まる『無能なナナ』。
無能、無能といじめられるから、てっきり『無能な”ナナ”』のナナは中島だと思ってました(苦笑)。
色んな意味で、してやられました!
気持ちいい程!
『無能なナナ』の主人公は、柊(ひいらぎ)ナナ。
『”無能”なナナ』の「無能」は、才能や能力がないという意味での「無能」ではない。
「能力者ではない」という意味での「無能(力者)」だったのです。
ネーミングセンスとミスリードが上手し!
だけど、この手が有効なのは最初のみ。
次話は同じ手が使えません。
ナナは一体何者なのか、なぜ能力者が「人類の敵」なのか。
今後、どう話が展開していくのか楽しみです!
以上、TVアニメ『無能なナナ』第1話の感想&解説レビューでした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
2話のレビューも書いているので良かったご覧下さい。
ではでは。
ロープが切れたらすぐに直しましょう!
関連記事
アニメ『無能なナナ』第2話のレビューはこちら!