こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『無能なナナ』第11話「見えざる刃 PART2」を鑑賞しました。
男子寮でナナが関係してない殺人事件が発生。
ナナの目的は能力者抹殺なのに、探偵側に回るのが面白い。
でも、ナナが気になるのは真犯人より、ミチルの挙動！？
ミチルが明らかにおかしいのです！
今話の原作
コミック 4巻
今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレはありません。
アニメ鑑賞後の感想
＋
原作コミックを読み
知り得た情報を加味して「解説・考察」
私は原作コミック未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成しています。
よって・・・次話以降のネタバレはなしなのでご安心ください。
作品レビュー 一覧
| 話数 | サブタイトル | 原作 |
| 第1話 | 無能力 | 1巻 |
| 第2話 | 時間遡行 | |
| 第3話 | 能力者VS.無能力者 | |
| 第4話 | ヒーリング | 2巻 |
| 第5話 | 能力者VS.無能力者 PART2 | |
| 第6話 | ネクロマンサー | |
| 3巻 | ||
| 第7話 | ネクロマンサー PART2 | |
| 第8話 | 能力者VS.無能力者 PART3 | |
| 第9話 | 適者生存 | |
| 第10話 | 見えざる刃 | 4巻 |
| 第11話 | 見えざる刃 PART2 | |
| 第12話 | ||
| 第13話 |
※話数：リンクは各話レビューへ
※サブタイトル：ネタバレを避けるため次話以降のマスク
今回のあらすじ
ナナは何もしてないのに、男子寮で殺人事件が発生。
被害者は石井リュウジ。
キョウヤは事件当時近くにいたと思われる生徒達に聞き取りを開始。
一方、ミチルの挙動がおかしい。
ナナに対して悩み、探りを入れたりしようとしている・・・
ナナの部屋でミチルと話し込んでいる間に、男子寮では事件が発生。
ナナが絡んでない殺人事件が起きていた。
毎回新しい展開を見せてくれる『無能なナナ』。
今回は犯人が誰だか分からない、オーソドックスな推理物。
誰が犯人か分からない状況が、なんだか新鮮(笑)。
被害者も犯人も能力者。
普通の常識で、誰が犯人かを推理していては、真相へ辿り着けない。
空野フウコの強力な能力、モグオの子分たちの地味な能力。
そして、橘が言う「昨夜の殺人事件以来、森の動物達が騒がしい」。
この中の一体誰が犯人なのか？
疑いだすと、全てが怪しく見えてくる・・・。
一方、ミチルの挙動がおかしい。
原作を読んで発見。
なんと、ナナはあるときミチルを始末しようと考えてます！
使命を負ったナナなら当然の考え。
天使のようなミチルを殺すなんて！！
アニメでカットしたのは、ミチルファンへの忖度か？(笑)
はたまた、次回以降へサプライズ感を増すための演出かーー
では、今話を振り返っていきましょう。
感想&解説レビュー 第11話「見えざる刃 PART2」
寮 石井リュウジの部屋
ナナが仕掛けてない殺人事件が発生。
キョウヤは関係者の事情聴取を始める。
お！
ここのところ、完璧に近い形で原作に忠実だったアニメ化。
珍しくカットされた原作シーンがありました。
原) ミチルは石井を救おうと・・・
部屋に入るなり、ミチルは石井の遺体へ駆け寄ろうとするが、ナナに引き止められる。
※アニメではカット
助けたいんでしょうが、ミチルちゃんだって昨日から具合悪そうにしてませんでしたか？
※アニメではカット
by 柊ナナ『無能なナナ』コミック4巻
ミチルは仕方なくナナに従い、遺体にシーツをかけるだけに留める。
死後、数時間も経っているのだから、ミチルではどうしようもないはず。
ミチルの切羽詰まったような表情は、なんだか焦っているようにも見えます・・・
原) 部屋から遺体がなくなっていたのは・・・
キョウヤは、石井の遺体を、自分の部屋へ運ぶ。
※アニメではカット
写真は撮ってあるし、ひとまず遺体を運ぶか。
お前ら、手を貸せ、俺の部屋だ。※アニメではカット
by 小野寺キョウヤ『無能なナナ』コミック4巻
写真を撮り、事件現場の情報収集は完了。
遺体をいつまでもこのままにしておくわけにはいかない、ということですね。
キョウヤは、モグオたち男勢の手を借り、石井の遺体を自分の部屋へ運びます。
だから、アニメの次のシーンでは、遺体がなくなっていたのです。
それでも、死体があったベッドにキョウヤが気にせず座っていたのは気になりましたけどね(苦笑)。
原) ナナにとっては好都合？
これは、面白いことになったな。
“人類の敵”が勝手に死んでくれるのなら、私にとって都合はいい。※アニメではカット
by 柊ナナ『無能なナナ』コミック4巻
ナナの使命は「能力者たちの抹殺」。
手段は何でも良い。
ナナ自身が始末しなければならない、という条件ではありません。
ならば、この状況はナナにとって「都合が良い」のです。
これです！
この時の、ナナの心境を知りたかった！
原作を読んでスッキリしました。
モグオリサイタルの内容はナナ？！
アニメ鑑賞時、モグオリサイタルの中身が気になってました。
いや、興味があるというわけではなく。
5時間も一体何を話していたのか？と言う意味です(苦笑)。
(ナナちゃんはがんばってるとか、人類の敵を倒せとか)
全員正座で聞いてました。※()内はアニメではカット
by モグオの子分『無能なナナ』コミック4巻
説教の内容は、人類の敵や、リーダーについてらしい。
一応、中身はちゃんとした説教のようです。
話のレベルは分かりませんが(苦笑)。
能力は1時間継続！？
名前すら与えられてないモグオの子分達。
名前より先に能力が明かされました。
＃てっきり”無”能力かと・・・そんなわけはないか
磁石能力を持つ子分。
その能力には、アニメではカットされた制限が──
ナナ：あの・・・それ(時計)ずっとくっついてますけど。
子分：あと1時間くらいはこのままかな。※アニメではカット
by 『無能なナナ』コミック4巻
声帯模写の能力は「一度発動したら繰り返さないとおさまらない」。
磁石化の能力は「一度発動したら1時間発動しっぱなし」。
それぞれ制限があるということですね。
「”無”能力」ではなかったですが微妙な能力「”微”能力」と言った感じでしたね(笑)。
庭 空野フウコ
空野の能力を見るために、一同は外へ。
空野フウコは、大気を操り、気体を圧縮して鋭い刀のように攻撃できる能力だった──
一番強いんじゃね？
おお！
ようやく能力バトルらしいシーンが！
※『無能なナナ』は異能力バトル物ではありません
空野の能力は「大気の操作」。
気体を圧縮し、飛ばすことで、強力な遠隔攻撃が可能に！
部屋の中だとコントロールできないと言うが、外だと、見事キョウヤの上半身を切り裂いた。
まるで、刀で居合いをするような姿勢がキマッてます！
ワザを放つ時に、糸目を見開く姿が気合いが入っているようでカッコいい。
＃原作でも数ページにも渡って描かれカッコいいシーンに！
モグオよりも強いのでは？(笑)
キョウヤはなぜ自分を攻撃させたのか？
ただキョウヤの指示とは言え、空野が人に対して”全力”で攻撃できたことに驚きました。
まるで、これまでも人を斬ったことがありそうな・・・
ああ、それがキョウヤの狙いだったのでしょうか？
能力者の中には、人に対して使えない制限があったりします。
例：セイヤは人を凍らせることができません
キョウヤは確かめたかった──
空野の能力に、殺傷能力があるかどうか。
空野が人に対し、攻撃を放てるかどうか。
それと、石井の傷と同じかどうか・・・
ただ空野が犯人であれば、キョウヤの誘いに乗らず、芝居するはず・・・
欺こうとせず能力を見せた空野は、犯人ではないのか。
それとも本気を出していないのか・・・
まだまだ分からないですね。
空野の攻撃は自分でも止められない
アニメではカットされたセリフが──
一度、攻撃態勢に入ったら、自分でも止めることができないんですが・・・
※アニメではカット
by 空野フウコ『無能なナナ』コミック4巻
空野の能力の制限は──
- 風通しの良い場所でないとコントロールできない
- 一度、攻撃態勢に入ると止められない
際どい戦いになると、弱点になりそうな制限ですね。
『無能なナナ』で戦闘があるのかどうかは分かりませんが(笑)。
食堂 (ナナ/ミチル)
ミチルは朝から難しい顔をしていた。
ナナは、ミチルが自分の犯行に気付き始めているのではないかと疑う──
そんなとき、ミチルは将来について話し出す・・・
ナナはミチルが気になっている？
私の両親が殺された話をしたばっかりですよね？
by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ11話
ミチルに対して、思わず感情的になってしまったナナ。
両親の話が、ナナの心を傷つけたのか？
いや、ナナは両親が殺されたことがトラウマにはなっていますが、他人の両親の話を聞いて怒るほど度量は狭くない。
ナナ自身は自覚はないようですが・・・
ナナは、ミチルのことを本気で心配し始めているのではないでしょうか。
ところが、原因が分からない。
それどころか、ナナの将来を心配をする始末──。
一方、ナナが頭で分かっているのは──
ミチルは「人類の敵」であり、いずれ処分しなくてはならない対象。
ミチルはいつでも殺せるが、治癒能力が便利なので置いてやっている犬のような存在。
そのような関係で見ているミチルから逆に心配をされる・・・
これらが重なり、感情的になってしまったのではないでしょうか。
寮 ナナの部屋 (ナナ/担任教師/キョウヤ)
ナナは、先生から新しい制服を受け取り、毒の小瓶がなくなっていることに気付く。
そこへキョウヤがやってきて、キョウヤの所へミチルが相談に来たと言う・・・
ナナはミチルを始末しようとしている！？
昼間、キョウヤが役人に抗議をすると言っていたとき、ナナは「無駄なことを」と言っていた。
が、島へ役人が来ることに──
お偉いさんだと？
面倒なことになる前に、なるべく多く殺しておかなければ。by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ11話
キョウヤの抗議を受け入れ、ナナの使命を知らない役人が来るなら、事件を探ろうとする可能性もある。
そうなると、ナナは動きにくくなるから、今のうちに能力者抹殺をこなしておこうという腹積もり。
アニメではカットされていますが──
原作ではなんと、このセリフと共にミチルを頭に思い浮かべています！
ナナの犯行を決定づける毒の小瓶を、ミチルが見つけたのではないかと推測。
ならば、ミチルはナナを疑っていると見込む。
使命遂行にあたり、ミチルはナナにとって不安要素。
ミチルが余計なことをしないよう、早く始末しておかなくては、と考えていたのです。
ナナさん、落ち着いて！
寮 空野の部屋 (キョウヤ/空野/ナナ)
キョウヤとナナは、空野に昨夜のことを聞き取りする。
原) 石井は「虫嫌い」
アニメではカットされていましたが、原作には空野の証言で──
彼は最初からこんな島へ来るのは嫌だと言っていたんです。
都会育ちで潔癖なところがありまして、虫が大嫌いだったんです。※アニメではカット
by 空野フウコ『無能なナナ』コミック4巻
アニメでも、後にキョウヤの推理に出てきましたが、石井は虫嫌い。
この聞き取りの時、空野から聞いていたのです。
なぜ夜中に友達が訪ねてきてたのか
深夜になってお友達がいらっしゃいまして。
明け方近くまで一緒にいました。by 空野フウコ『無能なナナ』TVアニメ11話
アニメ鑑賞時、随分、都合良く友達が訪ねてきたのだと思ってました。
それも、夜中に訪ねてきて、明け方まで！
これで、ナナたちも含め関係者全員一人でいる時間が短い。
夜中にも関わらず、これだけアリバイが証明され、随分、都合いいなと思いました。
が、原作では、その理由らしき説明が──
キョウヤ：どんな用件で？
空野フウコ：別に・・・事件続きで不安になっていらっしゃったんだと思います。※アニメではカット
by 空野フウコ『無能なナナ』コミック4巻
なるほど、同じ生徒が、同じ寮で被害にあったら不安になるのも当然。
ここは女子寮、すぐに移動が可能。
今は、学校は休みで、朝のことを気にする必要はない。
だから気軽に来れるのです。
そして、一連の事件は「人類の敵」が起こしていると信じているということ。
誰もクラスメイトの中に殺人鬼がいるとは考えてないのです。
だから疑うことなく、友達の部屋へ行けるのです。
聞き取りにナナの能力は有効！
空野は嘘をついていたか？
なんのために、お前さんを連れていったと思ってる。
by 小野寺キョウヤ『無能なナナ』TVアニメ11話
すっかり忘れてました！(笑)
ナナの(建前上の)能力は「心が読める」。
聞き取り調査に、これほど有効は能力はありません。
でも、ナナも気付いてなかったようです。
自分がなぜキョウヤに一緒に来いと言われたのかの理由を。
キョウヤがやっているのは聞き取りというより、取り調べ。
一人の証人では不確か。
だから、リーダーであるナナを同行させたのだと思ってました。
あるいは、相手は女子、キョウヤ一人ではまずいと思ったのか？
＃キョウヤはそんなこと気にしない？
事件捜査に向いている能力と言えば・・・
- 渋沢ヨウヘイの「時間遡行」
- ユウカの「死体操作」
ナナの、(できたとしても)フワッとした心が読める能力より、ずっと有効。
だからこそ、ナナは優先度を上げて始末。
この二人がいなくなったので、この手の推理ネタができるのです。
寮 廊下 (キョウヤ/ナナ)
空野の聞き取りを終えたキョウヤとナナ。
事件当日の状況を整理する。
説教中に犯行があれば気づかれる根拠
それ(説教大会)は、5時間ほど続いたそうですが、その間に犯行があったのであれば、誰かが隣の部屋の異変に気づいたでしょう。
by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ11話
アニメ鑑賞時、この推理には疑問を感じました。
石井は喉を切られ声を上げられないようにされていた。
うまくやれば、それほど音を立てずに犯行は可能ではないか、と。
＃「うまくやれば」とは”親密な関係”や、眠らせて等
原作を読んでナナの推理の根拠が判明──
それ(説教大会)は、5時間ほど続いたそうですが、その間に犯行があったのであれば・・・
(あれだけ部屋が荒らされていたんです)
誰かが隣の部屋の異変に気づいたでしょう。※()内はアニメではカット
by 柊ナナ『無能なナナ』コミック4巻
アニメ11話序盤でも描かれていたように、石井の部屋はカーペットがめくれ、机の上や本棚にあった物が床に落とされていた。
これだけのことがあれば、当然音がして隣に聞こえるだろう、と言うわけです。
なるほど！
だから、ナナは犯行は深夜12時以降と推理したわけです──
すると犯行は説教が終わった深夜12時以降に行われたということになります。
by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ11話
私は、石井が「制服」を着て殺されていたので、殺されたのは就寝前だと考えてました。
空野によると、石井の就寝時間は11時。
であれば、犯行は11時以前ではないのか。
でも、誰も制服に触れないどころか、キョウヤとナナは、石井が寝てからの可能性も考える始末・・・
この世界では、制服で寝る習慣でもあるのでしょうか(苦笑)。
確かに休みでも夜でも制服を着ている子が多いですが。
謎です！
ナナは犯人の目星がついている？
キョウヤは、電気が付けっぱなしで虫がいたことから、石井はモグオリサイタル中に殺されたと睨む。
ナナも──
予想以上に、事件をひもといているな・・・
これはもう時間の問題か・・・by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ11話
と言っていることから、ナナは既に犯人の目星はついているが、ワザと気づかないフリをして接しているようにも見えます。
なぜ、気づいてないフリをしているのか？
- ナナに、犯人探しをするつもりはない
理由：能力者同士が殺し合えば、むしろ都合が良い - キョウヤに推理力を知られたくない
理由：ナナは大したことないと思わせる方が動きやすい
と言った所でしょうか。
ナナにとっては、事件解決は長引いた方が都合が良いのです。
だからワザと「12時以降に犯行が行われた」「就寝後に犯行が行われた」と言った明後日方向の推理をしたのではないでしょうか。
もしかすると、キョウヤを間違った方向へミスリードしようとしたのかもしれませんね
寮 ミチルの部屋 (ナナ/橘)
ナナは、ミチルが風呂に入っている間に、毒の小瓶を探す。
が、部屋中を探しても見つからない。
何か手掛かりがないか、ミチルの日記を読み始める──
ナナは、日記を見るのをためらった？
例え友達とは言え、日記を読むのはルール違反。
ミチルの日記を読むとき、ナナはためらっています。
＃ナナは殺人犯だけど常識人(笑)
ナナしゃんに謝って下さい。
私は、ナナしゃんの力になりたいんです。
by 犬飼ミチル(柊ナナの回想)『無能なナナ』TVアニメ11話
ナナは、ミチルがナナのことを本心から心配し気遣っているのを思い出す。
そんなミチルを疑うのか・・・いや、疑っていいのか・・・
それでも、ナナは「使命のために」毒の小瓶を見つけなくてはならない。
だから、理由を作ってミチルの日記を覗き見るのです──
ミチルのことだから、あのことも馬鹿正直に書いているに決まっている。
見る者が見れば、これは私の犯行を暴く証拠になりかねない。by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ11話
よく見ると分かりますが、この時、ナナは首を振って罪悪感を振り払ってます。
まるで「使命遂行のためには、日記を読んで証拠が書かれてないか確認しなくてはならない」と、自分自身に言い聞かせるように・・・
日記に書いてあったことは・・・
予想に反して、いや、予想通りと言ったほうがいいか。
ミチルの日記には、ナナへの信頼と憧れが溢れていた──
ナナを慕い、全幅の信頼を寄せ、中島の写真は「信頼されている」と喜び、キョウヤがナナが犯人だと決めつけるのを真っ向否定。
最後には、ナナに喜んでもらうにはどうすればいいのかを必死に考えている様子が・・・
ナナの心が揺れ動く・・・
ミチルの異変は能力の使いすぎか
ツネキチさんに蘇生の力を試してみてから、ちょっと体が変。
隠してるつもりだけど、ナナしゃんには見抜かれてるのかな。by ミチルの日記『無能なナナ』TVアニメ11話
ツネキチを蘇生していたのはアニメでは5話終盤。
このころからミチルに異変が。
10話、葬儀の時、ミチルは明らか調子が悪そうだった。
てっきりナナの、橘にやられた傷を治療をしたからだと思ってました。
ナナの強がり？
毒の小瓶を持っていたのは橘だった。
ナナをミチルの部屋に連れて行ったとき、毒の小瓶は橘が取っておいたということか。
原作では、ナナは必然的にそうなるだろうと──
毒の小瓶を持っているのは、ミチルじゃなければ必然的に先輩でしょうね。
わたしはただ、先に危険な可能性に対処しただけです。※アニメでは全文カット
by 柊ナナ『無能なナナ』コミック4巻
ここまでのナナの心情描写を見ていると、ナナは完全にミチルを疑っていた。
これは、ナナが後付けで考えついた、ただの強がりでしょう。
原作では、この後、橘はこうも言ってます──
(飼い犬に手を噛まれて、だいぶ怒っていたようだがね)
(いや、いいものが見れた)どうかね。
ミチルちゃんの信頼に満ち溢れた日記を読んだ感想は？※()内はアニメではカット
by 橘ジン『無能なナナ』コミック4巻
この言い草──
橘は、ナナが毒の小瓶を探している、ミチルを疑っていると知りながら、様子を見ていた感じですね・・・
まるでナナの心をもてあそぶ。
ナナは道化です。
だから、ナナは橘に──
あなたは、何がしたいんですか？
by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ11話
と問うたのではないでしょうか。
橘ジンの狙いは？
君を殺人鬼にしたてあげているであろう誰かをランチに誘いたいだけだよ。
by 橘ジン『無能なナナ』TVアニメ11話
橘の狙いは、ナナの後ろにいる組織の正体。
橘は正義の味方ではありません。
恐らく、橘も大勢の能力者を殺しています。
橘の狙いはナナに指示している委員会。
なので、ナナが能力者を殺すのを、今の所、止めるつもりはありません。
だから、橘は、キョウヤと連携できないのでしょう。
ナナを脅しても拷問しても、組織に繋がる情報を吐かないことは分かっている。
ならばと、橘が取った策は、ナナの懐柔。
ナナの信頼を得、ナナに協力させようとしているのではないでしょうか。
そのためにはまず──
「能力者は人類の敵ではない」「能力者抹殺は間違っている」とナナに気づかせること。
そこで、ミチルがどれだけ優しく命を大切に思っているかを、ナナに知らせようとしたのではないか。
ミチルを問い詰めたり日記を読んだりして、ミチルを知ることにより、能力者が全て悪ではない、とナナに認識させるのが橘の狙いではないでしょうか。
だから、ナナが日記を読み終わるまで、橘は登場もせず、ミチルの危機も知らせなかったのは・・・
報告
- 名前
-
石井リュウジ
- 能力
-
身体の縮小化
- 推定殺害人数
-
不明
── ナナ以外の誰かが処理 ──
アニメと原作との違い
アニメ11話は、原作 4巻22話～23話(66ページ)をアニメ化。
前話同様、今話もペースはゆっくり。
だけど、短いですが、カットされたシーンが。
本筋に関係してきそうな箇所は、本文で取り上げました。
これでも、違いを全て紹介したわけではありません。
細かい所で、原作のセリフがカットされています。
全て読みたい方はぜひ原作をご覧下さい。
おわりに (『無能なナナ』11話とは)
コミック 4巻
これまでとはまるで違う展開の11話。
ナナが絡まない、能力者同士の殺人事件。
犯人が誰だか分からない犯人捜しが、なんだか新鮮(笑)。
容疑者は4人に絞られた？
被害者の恋人の空野フウコは、強力な攻撃能力を！
＃凄すぎて、別の意味で驚いた！
空野とは別の意味で、印象的だったのは、モグオリサイタルに3人の子分達。
『無能なナナ』では序盤からチート能力者ばかり見てきたので、3人の能力がチープに(笑)。
1話、モグオと一緒になって、中島ナナオを無能力といじめていたから、そこそこの能力を持っていると思ってました(苦笑)。
声帯模写、幽体離脱、磁石化・・・
中島を格下に見る程ではないような・・・
でも犯行のちょっとしたトリックに使うのは、充分有効。
普通の推理物なら、不可能な殺害方法、アリバイ工作が可能に。
ミステリーの幅が一気に広がります！
というか、誰が犯人か皆目見当つかず！
みんな怪しく見える(苦笑)。
一体誰が犯人なのか、どんなトリックを使ったのか明かされるのが楽しみです！
そして、ナナとミチルの関係も！
以上、TVアニメ『無能なナナ』第11話の感想&解説レビューでした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
12話のレビューも書いているので良かったご覧下さい。
ではでは。
初登場シーンで既に死んでるって扱いが、可哀想(笑)
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アニメ『無能なナナ』第12話のレビューはこちら！
