こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『無能なナナ』第4話「ヒーリング」を鑑賞しました。
今回は治癒能力者、ヒーラー登場!
能力者は全て人類の敵。
人畜無害で癒やし系キャラでも暗殺の対象なのか!?
今話の原作
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレはありません。
アニメ鑑賞後の感想
+
原作コミックを読み
知り得た情報を加味して「解説・考察」
私は原作コミック未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成しています。
よって・・・次話以降のネタバレはなしなのでご安心ください。
作品レビュー 一覧
話数 | サブタイトル | 原作 |
第1話 | 無能力 | 1巻 |
第2話 | 時間遡行 | |
第3話 | 能力者VS.無能力者 | |
第4話 | ヒーリング | 2巻 |
第5話 | ||
第6話 | ||
3巻 | ||
第7話 | ||
第8話 | ||
第9話 | ||
第10話 | 4巻 | |
第11話 | ||
第12話 | ||
第13話 |
※話数:リンクは各話レビューへ
※サブタイトル:ネタバレを避けるため次話以降のマスク
今回のあらすじ
キョウヤ暗殺は失敗。
ナナは、キョウヤに疑いを持たれてしまう。
友達にからかわれていた犬飼ミチルを助けるナナ。
ミチルの治癒能力を当て込み、ナナは「人類の敵」の被害者を装う。
キョウヤを混乱させ、かつクラスの信頼を得てナナはリーダーに選出。
計画は順調に見えたが──
前話、初めて暗殺に失敗したナナ。
不老不死だから仕方ないとは言え、観察力と推理力のあるやっかいな相手に疑惑を持たれてしまう。
不老不死の代償を見つけるまでは、キョウヤの疑いを逸らしながら暗殺し続ける展開か。
そこで、ナナが考えたのは3つ。
- 「人類の敵」がいることを皆に認識させる
- 自身が「人類の敵」の被害者となり、容疑者の対象から逃れる
- クラスのリーダーになる
目的達成のためには、犬飼ミチルの存在が最適だったのです。
では、今話を振り返っていきましょう!
感想&解説レビュー 第4話「ヒーリング」
学校 教室 犬飼ミチル
キョウヤの暗殺は失敗。
キョウヤは敵にやられたと言い、周囲に敵の存在を匂わせる。
そこへ、騒がしい友達と犬飼ミチルが教室に。
ミチルはナナの足のケガを見て、能力で癒やすのだった。
ナナの行動に矛盾が!
前話、キョウヤの暗殺に失敗したナナ。
ナナも失策を認めています──
能力もつかまずに仕掛けたのは失策だった。
by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ4話
キョウヤの能力が不明だったので、仕掛けて能力をあぶり出すしかなかったナナ。
だから「仕掛けた」ことは間違ってません。
ナナの失敗は、ガス爆発直後に校務員室に近づいたこと、キョウヤが出てきた瞬間、声をかけてしまったこと。
そして、キョウヤの不老不死を見て驚いてしまったこと──
明らかに驚きすぎです(苦笑)。
お前さんは友達だし、遠くで俺の心の声が聞こえて駆けつけたというのなら納得しよう。
-中略-
でも、死ぬほど驚いているのはなぜだ?
心が読めるのに知らなかったのか?
俺が不老不死であることは。by 小野寺キョウヤ『無能なナナ』TVアニメ3話
爆発直後に駆けつけたタイミング、炎に巻き込まれているのがキョウヤだとすぐに分かった訳。
ガス爆発を仕掛けた犯人でないと言うなら「キョウヤの心を読んだ」と言うしかない。
では、心が読めたなら、なぜ「不老不死」であることを知らなかったのか?
キョウヤはその矛盾を突いたわけです。
これがミステリー物なら、決定打ですね(苦笑)。
キョウヤは敵の存在を明らかに
モグオ:昨日の小屋の火事、お前の火遊びのせいだって?
キョウヤ:俺じゃない、”敵”にやられたんだ。
by 『無能なナナ』TVアニメ4話
昨日の小屋の火事だけでなく、中島、渋沢の二人が学校へこなくなった理由を、キョウヤは”敵”が絡んでいると言う。
ナナの優位性は「身近に殺人鬼などいない」と思われていること。(3話 )
キョウヤが「敵にやられた」と主張し、近くに”敵”がいると噂が広まる。
クラスメイトに犯人がいるのではと警戒されると、ナナは動きにくい。
その前に、敵は外(生徒以外)だと思わせる。
噂になっている「人類の敵」が最適。
そこでナナは「人類の敵」がいると一芝居打っていくのです。
治癒能力でも暗殺対象!?
人のケガを治すというから、もしや善人かと思ったが、しょせん化け物は化け物か。
by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ4話
治癒能力を持つ犬飼ミチル登場!
治癒能力なのに、推定殺害人数は15万人以上!?
まさかミチルは治癒能力以外にも能力があるのか??
ミチルが直接ではなく。
ミチルに治してもらった能力者が、殺害した人数を含んでいるのかも。
委員会は、能力者ではなく人間。
「推定殺害人数」は過去の能力者の分析から導き出した数字なのでしょう。
同じような能力であっても、能力者の性格で殺害人数なんて変わってくると思いますが(苦笑)。
能力者の恐怖をあおるため、委員会の”都合の良い”数字だと思ってます私は(苦笑)。
むしろ、暗殺ミッション、ナナ曰く”討伐”においては、瀕死の敵を救われてしまうのが厄介。
討伐の邪魔になるので、抹殺しなくてはならないと考えるのは同意です。
学校 花壇 (ミチル/ナナ)
ミチルへのラブレターはイタズラ。
見抜いていたナナは、仕掛けた二人をバラし、ミチルを助ける。
ナナはなぜ見抜けた?
ミチルへのラブレターをイタズラだと見抜いたナナ。
ナナはあの一瞬で、どうして見抜けたのでしょう?
みちるちゃん好きです。
いち年前からずっと。クラスの違う僕は、毎朝花壇に通う君を
眺めるのを楽しみにしてました。
きょうは勇気を持って告白します。
放課後はあいていますか?
僕はずっと放課後、あの花壇で待っています。by 『無能なナナ』TVアニメ4話
ラブレターには、隠しメッセージが仕込まれていました。
1行目から1文字ずつズラして読むと「みちるのあ放(あほう)」と読めますね。
一見、何の変哲もない文章。
ナナが一瞬で見抜けたのは、なぜでしょうか?
2行目が一番分かりやすいですね。
「1年前」ではなく、「いち年前」と書いていること。
簡単な漢字にもかかわらず「ひらがな」で書く。
ここに違和感を感じたら、暗号を読み解けます。
#4行目の「今日」をひらがなで書いたのは、「は」を4文字目にする数合わせ。
教室で放った、ナナの一言──
くだらない。
by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ4話
は、イタズラだと分かり、バカバカしく思った上での一言なのです。
ミチルはチョロイ?
友達だと思っていた二人に、からかわれていたと知り、落ち込むミチル。
ナナはミチルを食事に誘い、親しくなっていく。
『無能なナナ』は、展開早いですが、クラスメイトがナナに心を許すのも早い(笑)。
メインがサスペンスで、テンポを優先すると仕方ないですね(苦笑)。
いや、ここは、ナナのコミュニケーション能力が高いと思っておきましょう!
寮 ナナの部屋 (ナナ/キョウヤ)
ミチルの能力を分析するナナ。
ミチルを殺すなら舌が届かない背中を刺すのが有効。
キリを持ち出し部屋を出ると、そこにはキョウヤがいた──
何気に凄い治癒能力
皮膚や筋肉、その奥の内臓から流れ出た血液も含めて、あらゆる損傷が回復する。
by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ4話
舌で舐めれば表面的な傷だけでなく、筋肉や内臓や血液まで治療できるとは!
単純な能力だが、戦闘時には有効な能力。
病気は治せないのでしょうか?
それと、序盤に教室で言われていた「能力を使うと寿命が縮まる」。
代償をもっと知りたいですね。
キョウヤは寝なくてもいいのか・・・
俺は寝ないでも死なない。
by 小野寺キョウヤ『無能なナナ』TVアニメ4話
不老不死だから寝なくても死なない!?
「不死」だから、寝なくても死なないのは分かりますが、眠くはなるのでは??
それとも不死だから、疲れない?疲れないから眠くならない??
なんにしても、人を攻撃することはできなくても、日常生活でも充分役に立つ能力ですね。
羨ましい・・・
やはりキョウヤは年を取っている
お前さん方は、俺にとっては子供みたいなものだ。
by 小野寺キョウヤ『無能なナナ』TVアニメ4話
ナナたちを子供みたいなものだと言い切るキョウヤ。
やはり、キョウヤは見た目以上の年を取っているようです。
作品の設定では(今の所)、同じ能力を持つ人はいない。
となると、キョウヤの妹は不老不死ではない。
では、行方不明になった妹は、かなり年が離れていたのか?
それとも、行方不明になったのは何十年も昔の話なのか?
キョウヤのことも早く知りたいですね!
寮 ミチルの部屋 (ナナ/ミチル/キョウヤ)
ナナは、ミチルの部屋で自分の背中を刺し、人類の敵に襲われた芝居をする。
無茶な作戦(苦笑)
部屋で寝ていたら、窓の外から”敵”の声が聞こえまして。
外に出たら、その声がミチルちゃんを狙っていると気付きまして・・・
私、いてもたってもいられなくて。by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ4話
なかなか無茶な作戦。
窓の外から”敵”の声が聞こえ、窓から外へ出たのは、なんとか分かります。
キョウヤに声をかけなかったのも、気が動転してたのでしょう。
が、気が動転していた割には、わざわざ「靴を履き」窓から出て、わざわざ「窓を閉めて」、ミチルの部屋の扉を開け、わざわざ「扉を閉めて」いった。
不自然だらけな行動。
そして、一番の不自然さは ── ナナは「寝ていた」のに「制服」だったこと。
ミステリー物なら、外へ出ることが分かっているから着替えなかったと突かれる所(笑)。
ミチルはともかく、キョウヤをよく騙せたものです(苦笑)。
いや、正確にはキョウヤを騙せてませんね。
ナナを疑ってはいるが、ナナの目的や動機が思い浮かばないので、結論づけられないのです。
にしても、ナナの大胆さはお見事!
キョウヤが部屋の前にいるからと言って、諦めるのではなく、攻めていく展開は楽しい。
その勢いに押され、ツッコミを忘れてしまいます(笑)。
目的は2つ 疑いを晴らし、人類の敵の顕在化
突っ込み所はあれど、ナナが無茶をしたのには理由がある!
キョウヤ暗殺を失敗。
不老不死の代償も分からず、殺す方法が不明。
キョウヤを始末するのは、その方法が分かるまでは保留。
ならば、キョウヤの疑いを逸らさなくてはならない。
そして、キョウヤがあちこちで言い始めた中島や渋沢の死。
今後、討伐するにあたって、生徒の死を隠し続けるのは難しい。
ならば別の敵を作り上げればいい、「人類の敵」を現実の物とすればいい。
この発想は上手い!
「誰も見たことない」「姿も見えない」のは、ちと都合が良すぎますが・・・
“何か”いると信じてくれれば疑いの目を逸らせる。
ついでに、ナナ自らが被害者となり容疑者から逃れ、ミチルを体を張って助けた勲章まで得たのです。
お見事!
学校 教室
「人類の敵」に襲われたナナ。
キョウヤは人類の敵の存在を疑うが、ナナ自演説も動機が思い浮かばなかった。
クラスは人類の敵に対し、新たなリーダーが必要となり、ミチルが推すナナが新たなリーダーに選ばれた。
鋭いキョウヤ!
敵の姿は見えなかったんだな?
変な話だが、敵は何がしたかったんだろうな?
なぜ標的を犬飼にしたのか。
透明な姿で音もなく忍び寄れるというのに、なぜ俺達が駆けつけたくらいで逃亡したのか。下手したら、あの場に集まった皆が殺されていてもおかしくはない。
by 小野寺キョウヤ『無能なナナ』TVアニメ4話
教科書によると「人類の敵」は、人間を食べるようです。
それなら、なぜナナを刺しただけで何もしなかったのか。
姿が見えない絶対的有利な立場で、なぜそれ以上攻撃しなかったのか?
もっと言うと、ミチルの部屋は窓もドアも閉まっていた。
「人類の敵」が壁を通り抜けられるなら、なお一層不可解なのです。
キョウヤ、そこまで分かっていながら(笑)。
森-理科室 (ナナ)
ナナは森にある薬草から毒を作り出す。
一方、キョウヤはナナが被害者となり、クラスを掌握しリーダーになったと踏むが、証拠はなく動機も分からず、想像の域を出なかった──
ナナは一体何者?
なるべく魔法のような殺し方がいいか。
by 柊ナナ『無能なナナ』TVアニメ4話
ナナは「魔法のような殺し方」がいいと、森で採取した薬草と、理科室の実験道具で、毒薬を作る。
慣れた手つきで毒薬を作る──
ナナはやはり普通の女子高生ではない!?
暗殺か何かの特殊訓練を受けた暗殺者なのか・・・
あの観察力と推理力、そしてなによりためらいなく能力者を殺す度胸と精神力。
普通じゃないですよね(笑)。
あとコミュニケーション能力と演技力も大したものです、望んだときに涙まで出せるのですから!
キョウヤの本棚
キョウヤの本棚の本がまた明らかに!
#原作では、この場面では本棚の本は背表紙まで描かれてません。
- 血と骨の科学
- ゼロから学ぶ解剖学
- 心臓の病
- 206の骨について
- 社会と病、社会の病
- 解剖生理学
- 図解 脳
かなり体の仕組みついて勉強をしていますね。
原作にないシーンをわざわざアニメで描いたのは、何かの伏線でしょうか・・・
寮-食堂 葉多平ツネキチ
ナナの前に現れた葉多平ツネキチ。
ツネキチの能力は未来予知!?
ナナに殺されると予知したツネキチは、ナナに近づいてきた──
ナナはリーダーとなり、キョウヤ以外は掌握し、順調にいっていると思っていた矢先──
「未来予知」という、またやっかいな能力者が目の前に。
それも、曖昧な未来ではなく、中島を崖から突き落とした決定的瞬間まで握っている・・・
能力者相手にナナが有利だったのは、相手が自分が殺されると思ってない油断。
だけど、ツネキチは自分がナナに殺されると予知。
キョウヤの不老不死の代償も分からず、目を付けられている最中、この面倒なヤツにどう対処していくのか!?
次話も楽しみです!
報告
- 名前
-
犬飼ミチル
- 能力
-
ヒーリング
- 推定殺害人数
-
15万人以上
── 保留? ──
アニメと原作との違い
今話から原作は2巻に突入!
アニメ4話は、原作 2巻5~7話一部(80ページ)をアニメ化。
今話も、原作の構成はもちろんセリフを変えることもなく忠実に映像化。
ただ、ラストの区切りが違いました。
アニメの引きは、これまで原作でも各話の区切りでしたが、今回は7話の途中で終了。
原作より、強い引きで、メチャクチャ気になる所で終わりました!
憎い!
おわりに (『無能なナナ』4話とは)
能力も存在も癒やし系!
ヒーリング能力者、犬飼ミチル。
まずは、彼女が殺されなかったことに安堵(笑)。
人畜無害のミチル自身と、ミチルの持つ能力、治癒。
この二つをうまく使い、「人類の敵」が存在すると信じさせ、ナナは被害者の一人となり、ミチルの推薦を得てリーダーになっていく展開が上手い。
ミチルは、ナナによると化け物認定ではあるものの、殺し方も判明、脅威もない。
いつでも殺せると判断し、被害者の芝居とクラスでの地位確立のために利用したのでしょう。
ナナさん、狡猾です!
だけど、次の敵は、ナナが殺人犯であることを知り、自分を狙っていることを知っている敵!?
どう対処するのか、次話も楽しみです!
以上、TVアニメ『無能なナナ』第4話の感想&解説レビューでした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
5話のレビューも書いているので良かったご覧下さい。
ではでは。
クラスは他にもあるようだけど、食堂はいつも一組なのはなぜ?
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アニメ『無能なナナ』第5話のレビューはこちら!