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こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『小市民シリーズ』第10話「スイート・メモリー(後編)」を鑑賞しました。
本レビューではアニメ感想だけではなく、原作情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。
今回アニメ化されたのは──
- 小市民シリーズ第2弾『夏期限定トロピカルパフェ事件』
-
終章「スイート・メモリー」の後半部分
+『秋期限定栗きんとん事件 上』の序盤
今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)
※「原」は原作情報を根拠の中心にして考察しているトピック
今話で解決しなかった疑問
最下部「疑問点まとめ (Q&A一覧)」に記載
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレなし
アニメ『小市民シリーズ』の原作は、米澤穂信先生の小市民シリーズ第1弾『春期限定いちごタルト事件』、第2弾『夏期限定トロピカルパフェ事件』。
私は、2作とも未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成しています。
よって、次話以降のネタバレはなしなので、ご安心ください。
アニメ鑑賞
+
原作小説を読み
知り得た情報を加味して「感想・解説・考察」
原作小説の情報は、「原作情報」として区別できるよう表記します。
こんな感じです
緑系の色を目印にしてね!
引用部分も次のように緑系をワンポイントに ──
これは、推理の連鎖で片がつく。
by 小説『春期限定いちごタルト事件』
ちなみに、考察や解説、疑問はオレンジ系 ──
それ以外は、補足や余談、参考情報はブルー系 ──
読む際の目安にして下さい。
全10話 各話リスト
話数 | サブタイトル | 原作小説 |
第1話 | 羊の着ぐるみ | S1 |
第2話 | おいしいココアの作り方 | |
第3話 | ハンプティ・ダンプティ | |
第4話 | 狐狼の心 | |
第5話 | 巴里マカロンの謎 | 短編集 |
第6話 | シャルロットだけはぼくのもの | S2 |
第7話 | シェイク・ハーフ | |
第8話 | おいで、キャンディーをあげる | |
第9話 | スイート・メモリー(前編) | |
第10話 | スイート・メモリー(後編) |
※話数:リンクは各話レビューへ
※原作小説:S1(シリーズ第1弾)「春期限定いちごタルト事件」
短編集「巴里マカロンの謎」
S2「夏期限定トロピカルパフェ事件」
第10話Bパートは「秋期秋期限定栗きんとん事件」
はじめに
小佐内の度を超した復讐行為を咎める小鳩。
小佐内は小市民になるには、二人は一緒にいてはいけないと切り返す・・・。
理性は感情に勝る?
それとも、心のままに生きよ?
どっちが正しい?ではなく、どちらも正しい。
心のままに動けば良いときもあるし、理性的に判断しなくてはならない時もある。
混ぜるな危険? 一緒にいるからダメ?
オオカミとキツネが一緒にいるから、いつまで経っても悪い癖を直せない!?
確かに二人とも約束を破っているが、今回の事件で先に破ったのは小佐内さんでは?
でも、普段から約束を破っているのは小鳩の方か・・・。
どっちもどっち?
本性を知る相手といるから悪癖出してしまうのは事実かも。
小市民になるためには、二人の互恵関係解消は必然か・・・。
いや、ダメでしょ!
二人は最高のコンビで(ある意味)相性もピッタリ。
ってか、二人とも他の人では物足りないと思う
あーー、確かに
二人が別れてしまっては ──
小鳩は、推理ができずストレスが溜まり。
小佐内さんは、我慢できれば良いが、一度たがが外れる誰も止める事が(気付く事も)できず暴走してしまう。
小佐内さんと対等に渡り合えるのは、小鳩のみ。
小鳩と知恵比べできるのは小佐内さんのみ。
彼女を止められるのは小鳩しかいないのです。
解決策は、二人が離れることではありません。
ましてや、新たなパートナーを見つけることでもありません。
そう思っていたのにエンディング・・・。
でも、ラストに2期制作決定告知!
そうこなくては!
でも、まずは今話を振り返っていきましょう。
感想&考察レビュー 第10話「スイート・メモリー(後編)」
謎解きの結末
溶けてゆく夏期限定トロピカルパフェを挟み、向かい合う小鳩と小佐内。この夏の出来事に関して小佐内を問い詰める小鳩に対し、小佐内もまた、楽しげに推理をする小鳩について考えていたことを語りだす。
犯罪の自覚なし?
── 小佐内さんを誘拐したのは、小佐内さん自身だった。
そうよ。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第9話
やっと当たったね、小鳩くん。
誘拐は小佐内さんの自作。
石和は、拉致はしたが身代金の要求はしていない。
誘拐は冤罪、仕込んだのは小佐内さん。
前話ラスト、小鳩はそのことを指摘したのに全く気にしている様子がない小佐内さん。
小佐内さんは、悪いことをしたと思っていないのです。
復讐大好き人間だからの思考か。
それとも、異常なのでしょうか・・・。
原作では、次のように描写されています ──
小佐内さんは悪びれなかった。ごまかすでもなく、知らぬ顔を決め込むこともしなかった。彼女は、えくぼを作って笑った。
by 小説『夏期限定トロピカルパフェ事件』
「そうよ。やっと当たったね、小鳩くん」
とても興味深いのは、1行目~2行目にかけて ──
「ごまかすでもなく、知らぬ顔を決め込むこともしなかった」
石和に対してやったこと、小佐内さんは隠す気は全くないのです。
これは、つまり ──
小佐内さんは今回の事を悪いこととは思っていない。
あるいは、小鳩なら同意してくれると思っていたのではないでしょうか。
後に「こんなことをしたくなかった」と言っているので ──
悪いことと分かっていたが、仕方なかった。
本当に悪いのは石和なんだし防ぐには他に方法がなかった、という感じかもしれないですね。
小鳩が真相に辿り着いても焦ることも慌てることもなく。
「やっと当たったね」と、少し自慢するように、または少し小バカにするように言う・・・。
肩を落とす小鳩を見て、小佐内さんは ──
そんなことをしても石和にバレるのではないか、と小鳩が心配しているのだと勘違いして、聞かれてもいない根拠を話し始めます・・・。
私は疑問だったから、答え聞けるのは嬉しいけど…
信頼関係皆無
心配しないで、私がしたことはバレはしないから。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
そう、それです!
前話分からなかったのは ──
誘拐をデッチ上げても、石和ら全員が誰も電話してない、と否定すればすぐにバレる事。
なぜ簡単にバレるようなことをしたのか?
いや、なぜバレないと考えているのか?
理由は、原作の方が丁寧に説明されています。
「心配しないで、ばれはしないから。石和さんのグループは石和さんが無理矢理仲間を引き連れているだけで、信頼関係なんて全然ない。わたしが拉致されてた間も、わたしをどう扱うか全然意思が統制されてなかった。逮捕された全員が口を揃えて『この中の誰も身代金要求の電話なんてかけてない』と言い切れるならちょっと困るけど、そんなことにはならないの。きっといまごろ、みんながみんな自分以外の誰かを思い浮かべて、『あいつなら抜け駆けして身代金をせびりかねない』とか思ってる。そのために、さなえさんを使って、わたしを拉致すればお金が取れるかもしれないって発想は浸透させておいたから。
※太字部分はアニメではカット
by 小説『夏期限定トロピカルパフェ事件』
小佐内さんは、これまでずっと川俣さなえと連絡を取り合い、石和グループの動向を探っていました。
彼女たちは互いを信頼していない。
何をしでかすか分からない石和に(恐らく)恐れているだけ。
だから、互いに、あいつなら一人抜け駆けして身代金を要求しかねない、と疑い出すというのです。
その為に ──
そのために、さなえさんを使って、私を誘拐すればお金を取れるかもしれないって発想を浸透させておいたから。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
誘拐すれば金を取れる可能性をグループ内に浸透させておいたのです。
誰もが一度は、誘拐したら金が手に入ると思ったかもしれません。
ましてや、今回拉致したのだから、電話すれば脅迫できます。
誰かがそう考えてもおかしくないと信じ込ませる状況を、小佐内さんは作り上げていたのです。
お見事!
私は、てっきり ──
もし川俣さなえが追求されても、小佐内さんを助けるために、大げさな誘拐をでっち上げたと答えるようにしていたのだと思っていました。
拉致しただけでは誰も小佐内さんの危機に気付かず、少なくとも数時間経たないと探したりはしません。
早く動いてもらわないと、小佐内さんが本当に傷付けられてしまいます。
復讐はしたいが、(一生残るような)傷は付けられたくはない。
小鳩にすぐに気付いてもらうために。
警察が本気で事件捜査に動いてもらうために。
川俣さなえが心配して、ウソの身代金要求の電話をしたのだと推測していました。
(もちろん、そうなるよう小佐内さんが仕向けた)
だから、身代金も500万円とウソっぽかったのだと・・・。
全然違いましたね(苦笑)。
前話で書かなくて良かった(ホッ)
いや、今書いてるじゃん!
抜かりのない工作
ボイスチェンジャーも、私がさなえさんに持ち込ませたの。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
あれには石和さん達全員の指紋が付いてる。
脅迫電話で使ったボイスチェンジャー(と同じ物)を、車に置いておく。
全員の指紋が付いているという手の込みよう。
これを仕込んだのも川俣さなえ!?
この辺は、アニメと原作と合わせるとよく分かります。
そして、警察が調べると北条さんのライトバンからボイスチェンジャーが出てくるの。これももちろん、わたしがさなえさんに持ち込ませたもの。知らない間に置いてあったおもちゃに、石和さんたちは食いついたって。それでしばらく遊んで、飽きてライトバンに放っておいたって。つまりそれには、石和さんのグループ全員の指紋がついてる。
石和さんたちは、誰一人としてそれを誰が持ってきたものか知らないはず。だからやっぱり、他の誰かが持ってきたんだと疑心暗鬼になってる。※太字部分はアニメではカット
by 小説『夏期限定トロピカルパフェ事件』
アニメは説明ありませんが、小佐内さんのセリフに合わせ、川俣さなえと石和達が描かれます。
川俣さなえがボイスチェンジャーを、そっと持ち込み。
それに気付いた石和らはしばらく遊び、その際指紋が付着。
今頃警察に問い詰められて、そもそもボイスチェンジャーは一体誰が持ってきたのだと、ここでも仲間を疑う疑心暗鬼に陥らせる。
それが、アニメの次のセリフに繋がるのです。
今頃、誰が持って来たんだ?って疑心暗鬼になっているはず。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
ボイスチェンジャーは、身代金要求の電話を掛けた証拠なだけではありません。
グループ内で、疑心暗鬼の小道具にしたのです。
小佐内さんは、石和に復讐するだけではなく。
このグループを二度と成り立たせない為に、ここまで手の込んだことをやったのかもしれないですね・・・。
すご・・・
小佐内さんの仕込みはまだ続きます。
この計画一番のネックは川俣さなえ。
色々仕込んだ川俣さなえが自白したら、小佐内さんの企みは全て白日の下に晒されます。
そこにも抜かりはありませんでした ──
さなえさんには、この計画はさなえさんが思いついたものだって信じ込ませてあるから。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
小佐内ゆき誘拐計画・・・いや違いますね。
石和馳美少年院送り計画は ──
川俣さなえが自ら思いつき実行した、と認識させているのです。
確かに、川俣さなえは石和グループから抜けたいと小佐内さんに相談しています。
知恵を授ける形で、自ら思いつくよう誘導したのでしょう。
小佐内さんの本性を知っていれば、この計画を考え出したのは小佐内さんだと気付くでしょう。
ですが ──
私は、さなえさんに脅されただけ。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
川俣さなえがグループから抜ける手助けしなければ、自分が石和グループに売られてしまう。
小佐内さんは、脅かされ知恵を貸したと言うのです。
ここまで準備され証拠が(デッチ上げでも)あり、「脅かされただけ」と言われてしまうと、小佐内さんの証言を信じてしまうでしょうね・・・。
唯一の証拠が、ここでの小佐内さんの自白。
でも、肝心なところで小佐内さん認めていません。
認めてくれるんだね?
by 小鳩常悟朗『小市民シリーズ』TVアニメ 第9話
石和さんに小佐内さんを誘拐させたのは、小佐内さんだってことを。
この問いに、小佐内さんは首を横に振って否定します。
小鳩相手でも、小佐内さんは罪を認めてはいないのです。
用意周到、対策は十分していたのです。
恐るべき女です、小佐内ゆきは。
うん、凄すぎる・・・
小佐内さんは、ある意味、完全犯罪をやってのけたのです。
結局、バーガーショップにいた理由も、<小佐内スイーツセレクション・夏>スタート初日に家を離れらなかった理由も、小佐内さんは述べていません。
肝心要なところはぼかしているのです。
お見事。
犯罪は楽しむものではない
犯罪はお菓子じゃないよ、小佐内さん。
やってもいない罪に人を陥れる、これはダメだ、これはウソだよ。しかも、その為に川俣さなえやボクを使った。
by 小鳩常悟朗『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
互恵関係を結んでいようと、小佐内さんが大切であろうと、ダメなことはダメと言う小鳩。
ちゃんとした良い奴ですね、小鳩は。
だから、中学時代嫌われたのでしょうね
あっ、そういうことか…
ただ、小鳩の戦略は失敗ですね。
小佐内さんの問題は、嘘つきか、そうでないかではありません。
問題なのは、石和にやってもいない誘拐事件の罪を着せたことです。
小佐内さんが石和を重い罪にランクアップさせたのは犯罪だ、と追求すべきだったのです。
そこをウソだと表現したものだから、ウソを付いているのは小鳩も同じ、と犯罪とウソをゴッチャにされあらぬ方向へ話を逸らされてしまったのです・・・。
とは言え、なぜウソを付いたのかを話していく内に、ようやく動機の根幹に迫ってきました。
他に手段がなかった?
私、本当はこんなことしたくなかった。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
小佐内さんは、なぜこんなことしたのでしょうか?
拉致を阻止するだけでなく、なぜ誘拐事件にランクアップさせたのでしょうか?
もうお分かりですよね。
石和さんは保護観察処分だったけど、別に悪いことをしたって思ってないと思う。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第7話
石和は保護観察処分を受けても、悪いことをしたと思っていません。
現に、保護観察が終われば、チクった奴を探して復讐する始末。
保護観察程度では、これを何度も繰り返すだけ・・・。
だから、もっと重い少年院送りになる誘拐事件にランクアップさせたのです。
私が問いたいのは、ここからです。
ちょっと過激なことを言うよ(苦笑)
えっ、何々?
大丈夫??
小佐内さんは、誘拐事件を偽装し、石和の罪を重くしました。
これでしばらく、石和は川俣さなえや小佐内さんの近くに現れないでしょう。
さて、質問です。
小佐内さんがやった方法以外に、石和をこれだけ押さえ込める方法はあったでしょうか?
保護観察では反省せず。
保護観察が終われば、かえって目を付けられてしまう。
警察に言っても、実害がなければ基本民事不介入です。
親や友達に言っても、あんなのの相手はできないでしょう。
堂島健吾のような腕っ節が強く頼りになっても、24時間365日警護は無理。
現実的ではありません。
だから、川俣さなえは堂島を排除し、小佐内さんの案を取り入れたのです。
小佐内さんがやったことは、法に触れているかもしれません。
ですが、堂島健吾ができなかったことをやってのけたのです。
少なくとも川俣さなえは救われたのです。
確かに、そうなんだよね…
再度、質問します。
あなたがもし川俣さなえだったら、どうすれば石和の呪縛から逃れられると思いますか?
石和のような人間相手に、きれい事だけで対抗できるでしょうか。
それでも、一線を越えてはダメ、犯罪はダメという方はいらっしゃるでしょう。
ならば、石和の言いなりですか?
嵐が過ぎるまでジッと我慢しますか?
現実解として、転校するか引っ越すか。
それができれば平和な解決策と言えるかもしれません。
でも、それは実質逃げの一手。
ここはアニメ、創作の世界。
フィクションの中でくらい、何の力も持たない小市民が悪党を成敗するのもありではないでしょうか。
そう。
『小市民シリーズ』は、小市民が正義の味方になる物語だったのです。(←嘘です)
くれぐれも言っておきますが、小佐内さんの今回の行為を肯定してるのではありません! 良い子はマネしてはダメですよ!
原) プランB
私、本当はこんなことしたくなかった。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
原作では、上記セリフをさらに補完しています。
わたしは、本当はこんなことをしたくなかった。石和さんたちがわたしを拉致しないなら、それでいいと思ってた。だから、誘拐扇動のプランは放棄したの。わざわざ、危険な目に遭うことはないわ。もし、本当に石和さんたちがわたしを連れ去った場合だけ発動する罪状ランクアッププランを選んだとき、わたしが本当に仕返しだけ考えていたと思うの?」
※太字部分はアニメではカット
by 小説『夏期限定トロピカルパフェ事件』
なんと、誘拐扇動プランも考えてはいたが放棄していたのです。
確かに、川俣さなえにわざわざ身代金要求の電話させるなんて面倒なことをしなくても、直接石和達から電話させれば良い。
その方が、あとで警察に追求されてもボロが出ません。
でも、石和に誘拐を扇動することはできたがしなかった、と小佐内さんは言っているのです。
なぜなら、誘拐を強くチラつかせると(お金に目が眩み?)必ず実行してしまう。
そこまで煽ることはせず、本当に拉致をした時だけ罪を重くするプランBだったと言うのです。
う~~ん。
信じて良いか、悩ましいですね・・・。
実際、誘拐扇動を実行しようとしたが、上手くいかなかったので罪状ランクアップに変更しても同じようになります。
小佐内さんのセリフは続きます。
「わたし、怖かったの。どれだけ虚勢を張っても、殴られたら痛い。深い傷をつけられれば、残るの。石和さんが本当にわたしに手を出すなら、そんな人はできるだけ長くわたしから遠ざかってほしかった。一年でも半年でも長く、わたしのそばからいなくなってほしい。だから『誘拐犯』になってもらったの。わたしは危険に身を晒したわ。肉を切らせて骨を断ったの。そうしないと怖かったから。わたしのやったことが嘘だというなら、怖い人から逃げるための嘘だった……。
※太字部分はアニメではカット
by 小説『夏期限定トロピカルパフェ事件』
「肉を切らせて骨を断つ」
面白い比喩を使っています。
もちろん、一意は実際に拉致され暴力を受けたことでしょう。
ただ、先の誘拐扇動プランの放棄と合わせて考えると ──
石和に誘拐という冤罪を押しつける代わりに自分も罪を背負った、とも読み取れないでしょうか。
深読みしすぎかな?
そうなると ──
「そうしないと怖かったから」とは、そうやってリスクを背負わないと小佐内さんの行為が(今後)益々エスカレートしてしまう・・・。
自分が誰かに復讐するのを思い留まるよう、自分に罰を与えている。
そんな風に考えている?
え~~そんなことまで!?
さすがに深読みしすぎか(苦笑)
いずれにせよ・・・。
私、怖かったの。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
これが、小佐内さんが今回計画を目論んだ根幹。
怖かったから、石和をできる限り長い間、遠ざけたかったとしたら・・・。
たとえ後で小鳩に嫌われようと関係解消されようと、この方法を選択せざるを得なかったのかもしれないですね・・・。
小鳩も、小佐内さんが取った手段は一線を越えているが、他に石和を遠ざける方法がなかったと気付いたから、その後追求しなかったのかもしれないですね・・・。
ただ、ちょ~~と引っかかるのは…
ん?
怖がってる割には、拉致される直前にリンゴ飴食べたり、石和相手に啖呵を切ったり、救出された直後お腹空いたりと尋常じゃない胆力を見せてるんだよな~~
確かに…
小佐内さんが石和を怖がっていたのは本当?
考える事しかできない
私がやったことがウソだと言うのなら、それは怖い人から逃げるためのウソだった・・・。
でも、そのウソを小鳩くんは絶対に分かってくれない。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
なぜなら、小鳩くんは考える事ができるだけだから。
「小鳩くんは考える事ができるだけだから」
変な言い回しですね。
まあ、今回に限った話じゃないけど
確かに…
これはストレートに原作を紹介しましょう。
なぜなら小鳩くんは、考えることができるだけだから。共感することができない人だから。……わたしと、おんなじに。
※太字部分はアニメではカット
by 小説『夏期限定トロピカルパフェ事件』
小佐内さん曰く ──
小鳩は、(小佐内さん同様)他人に共感できない。
二人は、感情ではなく頭で考えて動きます。
1話 ──
お前らには分かるだろ?
by 高田『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
付き合ってるんなら、俺がどんな気持ちでこいつを仕込んだか・・・。
好きな子にどうやって気持ちを伝えれば良いか、思い悩む気持ちに同意を求められた際、二人は全く分かりませんでした。(1話 )
小鳩と小佐内さんは、他人に共感することができないのです。
傲慢
残るのは、傲慢なだけの高校生が二人。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
上記セリフの後、描かれたのは中学生時代の小鳩常悟朗。
原作では、小鳩の夢という形で描かれていた中学生時代。
人の気持ちを考えず、傲慢な態度で隠された謎や秘密を暴き、周囲から煙たがられる。
そんな思いは二度としたくない。
だから、小鳩は推理を止めたのです。
これが小鳩が小市民を目指すことになった理由。
防御策が限定解除に…
ねえ、小鳩くん。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
私たち、もう一緒にいる意味ないよ。
二人の関係は、それぞれが小市民になるために互いを利用する互恵関係。
ここで言う小市民とは ──
小鳩は、推理をしない。
小佐内さんは、復讐をしない。
ところが最近は、小鳩は小佐内さんの前では推理をしてしまい、小佐内さんは小鳩を当てにして復讐をしてしまう。
それぞれの本性を隠す為に結んだ互恵関係だったのに、役割を果たしてないどころか、二人だけだと返って素に戻っていたのです。
物語的にはそこが面白いんだけどね…
そうだよ!
なんで別れるの!?
では、小市民を諦めるのか・・・。
いいえ。
二人とも中学生時代には戻りたくはないのでしょう。
(だから、小鳩の中学生時代の黒歴史をここに持ってきたのだと思います)
ならば、本性を出してしまう要因を残しておいてはダメなのです・・・。
── ボクは小佐内さんといるとき、一番探偵役めいたことをしてしまう。小佐内さんに甘えてたと言うしかない。
── 私も、小鳩くんがいるって安心感に甘えてた。
by 『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
二人一緒にいることが、いつの間にか小市民になるための障害になっていたのです。
真実はその瞳の中に…
ごめんね、小鳩くん。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
痴話ゲンカも出来ない二人。
二人は考える事ができるだけ。
(相手に対して)怒らないし、悲しいとも思わない。
ならば、なぜ最後に小佐内さんは涙を流したのでしょうか・・・。
相手に対して感情がなければ、悲しいと思いません。
悲しいと思わなければ、涙など流しません。
でもね。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
小鳩くんとのスイーツ巡り、楽しい気持ちも、なくはなかったの。
小佐内さんが怖がっていたことを、小鳩に気付いて欲しかった。
小佐内さんの恐怖に同情して欲しかった、または心配して欲しかった。
責めるより、助けて欲しかった。
その上で、怒るなり止めて欲しかったのかもしれないですね・・・。
今話後半に登場した瓜野に対して、小佐内さんが返した言葉 ──
はっきりした男の子。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
私、嫌いじゃないの。
この言葉は、小鳩に求めていた要素なのかもしれないですね・・・。
私は、これまでのレビューで散々、小佐内さんが小鳩を誘うのには理由があると書いてきました。(6話 )
それは、原作小説で小鳩一人称形式で書かれている、小鳩の心情描写を「正」としてきたからです。
小鳩は決して頭で考えるだけで行動してきたのではありません。
サカガミに復讐すると知り、真剣に小佐内さんを心配していました。
誘拐されたと知り、SOSメッセージが来た時、すぐさま知恵を巡らせました。
ただ、行動を起こす際、論理的な言い訳を付けているだけです。
自分に都合の良い解釈を・・・。
そのことを小鳩自身が気付いているのか、素でやっているのかは分かりません。
ですが、内にある感情をまるでなかったように取り繕い。
表面上は何もないように振る舞う。
小佐内さんがそこまで見抜いているのだとしたら・・・。
小佐内さんの瓜野に対して投げかけた言葉 ──
はっきりした男の子。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
私、嫌いじゃないの。
逆に、小鳩のことを「はっきりしてない」と認定していると取れます。
小鳩が何にはっきりしていないのかというと ──
この流れからすると、小佐内さんに対する互恵関係を越えた友情、愛情を小鳩の中に感じているからこそ、それをおくびにも出さない小鳩に見切りを付けたのかもしれませんね・・・。
決して、小鳩は無味乾燥で感情のない人間ではありません。
私は(アニメに合わせて)原作を読んできたので、小鳩に実に多彩な感情があるのが分かります。
が、ここでは、小鳩くん、こんなことを考えていました・・・。
「でもね。小鳩くんとのスイーツめぐり。……楽しい気持ちも、なくはなかったの」
言わずもがなの一言だ。余計な言葉だったよ、小佐内さん。どうせ嘘つきだったなら詐欺師にもなって、都合の悪いことは最後まで伏せておくべきだったのに。
その点、ぼくにぬかりはない。ぼくは言わなかった。「ぼくも、そこそこにね」とは。※太字部分は心情描写なためアニメではカット
by 小説『夏期限定トロピカルパフェ事件』
一見、小佐内さんを嘘つき呼ばわりして、余計な事を言うなと責めているように見えます。
えっ、違うの?
逆だね
小佐内さんとスイーツ巡りをしている時、小佐内さんが(誘拐計画とは関係なく)楽しんでいるのを小鳩は感じていたのではないでしょうか。
そして、小鳩も同じように楽しかった。
ないと思っていた、愛情らしきものを感じていたのです。
それを合理性や、理性で押さえつけているのではないでしょうか。
え~~っ、なんで!?
それは分かりません。
恥ずかしいと思っているのか、認めたくないのか・・・。
はたまた、感情に流されないのが優れた人間?格好いい?と思っているのか・・・。
でも、小佐内さんは別れ際に、自分の気持ちを認め少し吐露したのです。
二人の間に、愛情の「あ」位は芽生えている証しではないでしょうか。
夏期限定トロピカルパフェ事件
うえっ。
by 小鳩常悟朗『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
溶けきったパフェが美味しくなかったのか、マズそうな顔をする小鳩。
原作では ──
「……うっ」
by 小説『夏期限定トロピカルパフェ事件』
まずい。
甘ったるい。甘すぎる。とても、我慢できるものではない。急激に胃が締めつけられ、胸が詰まる。紙ナプキンを口許に当て、ぼくは奥歯を噛みしめてひどい味に耐える。
これは、ひどい。あまりにもひどい味だ。
元々甘い物が好きではない小鳩。
小佐内さんと別れた途端、その甘さに堪えられなくなったのです。
小佐内さんと別れたショックが、作用したのでしょうか?
そうとも捉えられますが、別の解釈もできます。
小佐内さんに付き合って食べていたときは、甘い物を我慢できていたのではないでしょうか。
小佐内さんに合わせ、気を遣っていたのです。
これって、共感力ではないでしょうか・・・。
確かに…
原作は、まだパフェに関して続きます。
……その日から、ぼくはパフェだけは、食べられなくなった。
by 小説『夏期限定トロピカルパフェ事件』
なんと、小鳩はこれを境にパフェが食べられなくなったのです。
所詮はオオカミとキツネ。
片方は肉食で、もう片方は雑食。
袂を分かつと、同じ物を食べられなくなってしまう。
オオカミとキツネは、一緒にはなれないことを示唆しているのでしょうか・・・。
原作小説のタイトルにもなっている『夏期限定トロピカルパフェ事件』とは、小鳩がパフェを食べられなくなることだったのです!
えっ、そうなの!?
ってか、それって事件なの?
いや、それ以外で関係するのは、二人が別れたこと?
それも嫌~~
まあ、それはいいとして・・・(苦笑)。
別れ話で逸らされましたが。
結局、石和の冤罪についてうやむやになりましたね。
恐るべし女、小佐内ゆき・・・。
原) 石和の処分
女子高生 金銭目的で仲間を誘拐
by 『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
結局、石和は誘拐で逮捕されたようです。
これは、小佐内さんの作戦通り事が進んだのです。
原作によると ──
石和馳美はやっぱり少年院に送られた。正確な罪状は、伝わってこなかった。小佐内ゆき誘拐事件は、新聞の地方版に少しだけ載った。
by 小説『夏期限定トロピカルパフェ事件』
小佐内さんの狙い通り、石和は少年院に送られたのです。
つまり、誘拐が石和の罪として認められた可能性が高そうですね。
逆に言うと、今回の誘拐事件。
真相について、小鳩は誰にも話さなかったということですね。
こうして、小佐内ゆき誘拐事件は幕を閉じ、『夏期限定トロピカルパフェ事件』は終わったのです。
ただ、先の記事 ──
女子高生 金銭目的で仲間を誘拐
by 『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
「仲間を誘拐」というのが気になりますね。
小佐内さんは、石和と中学時代同級生でしたが、仲間でもなんでもありません。
石和馳美はやっぱり少年院に送られた。正確な罪状は、伝わってこなかった。小佐内ゆき誘拐事件は、新聞の地方版に少しだけ載った。そこには石和たちが「トラブルがあった仲間の少女を誘拐」したとあったけれど、「仲間」とされた小佐内さんがどう反応したのか、ぼくは知らない。
by 小説『夏期限定トロピカルパフェ事件』
原作でも、「仲間」とされたことを小佐内さんが怒っているのではないかと、小鳩は気にしています。
エピローグとプロローグ
小鳩と小佐内の互恵関係は解消。夏休みが明け2学期が始まり学校で出会っても互いに声を掛けることはなかった・・・。
エピローグ
原作小説『夏期限定トロピカルパフェ事件』は、前項、夏期限定トロピカルパフェの店で別れたところで終わりです。
今話Bパートで描かれたのは、小市民シリーズ第3弾『秋期限定栗きんとん事件』の内容だと思われます。
「思われます」と書いたのは、まだ私が読んでないからです。
新たなエピソードは、制作が決まった2期レビューで取り上げましょう。
それまで原作を読むのもお預けです。
楽しみは後に取っておきます
決して、ここまでで既に1万2,000文字超になったからではありません!
あっ、1万文字超えたから止めたんだ…
プロローグ
高校2年の夏休みが終わり学校が再開。
小鳩は、学校で小佐内さんとすれ違っても会話も交わさず。
堂島は、新聞部の部長に。
新キャラ登場。
小鳩と小佐内さんには新たな出会い!?
今後は二人がそれぞれの道を歩む、オムニバス形式になっていくのでしょうか。
絶対そんなこと思ってないでしょ?
うん、分かる?
仲丸 十希子
5時半ぴったり、時間に正確ね。
by 仲丸十希子『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
最終話の最後の最後で新キャラ登場。
しかも、小鳩に告白!?
この3ヶ月、アニメ鑑賞後に合わせて原作小説をずっと読んできた身としては、この傾向はとても興味深いです。
今話で黒歴史として描かれた小鳩の中学生時代。
小鳩以外は人形でしたが、実際小説でも小鳩は顔も名前も覚えていません。
糾弾した相手も、鬱陶しいと言われた相手のことも・・・。
それだけではありません。
原作小説は、小鳩の一人称で描かれています。
小鳩の世界にはまるで小佐内さんと、堂島健吾。
あとはせいぜいその二人の家族のみ。
極端なことを言うと、小佐内さんと堂島健吾以外は、その他大勢扱い。
事件や謎がある時は関係者として浮き彫りになりますが、日常生活に於いて二人以外の人物にまるで興味がなさそうなのです。
そんな小鳩の世界に、接触してきた一人の女子・仲丸十希子。
彼女は小鳩に新たな視点を与えるのでしょうか。
瓜野 高彦
見とれてたんだ、この間から。
もし用事がなかったら、少しいいかな?
by 瓜野高彦『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
話してみたかったんだ。
一方、小佐内さん側には瓜野高彦。
これまた、原作小説を読むのが楽しみになりました。
なぜか?
原作小説は、小鳩視点の一人称で描かれています。
小鳩パートと小佐内パートが描かれるのであれば、一体小佐内パートはどのように描かれるのか?
もしかして小佐内視点で描かれる!? (これは可能性少ないと思いますが(苦笑))
第三者視点で描かれるとちょっと残念ですが(笑)。
誰かの視点で描かれるとすると、また別の視点で『小市民シリーズ』世界を見ることができるのです。
彼は初登場ではなく、新聞部員として5話「伯林あげぱんの謎」に名前と姿だけ登場しています。
同じ3年を繰り返すのは嫌なんだよ。
by 瓜野高彦『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
そう決めたのに、もうほぼ半年経つ。
入学して半年ということは高校1年生。
つまり、小鳩や小佐内さんより一つ年下。
瓜野は小佐内さんのこと先輩と分かってるのかな?
あっ、幼く見えるから同学年だと思ってるかも(笑)
小鳩と小佐内さんは、高校デビューならぬ、高校に入ってから小市民を目指しました。
瓜野も高校で何かやり遂げたいと考えている様子。
(瓜野にも相棒がいるのが面白い構図)
瓜野は次のエピソードで台風の目になるのでしょうか?
それとも小佐内さんに振り回される犠牲者になるのでしょうか・・・。
そして、最後の河原での爆発?炎上は何かが始まる狼煙でしょうか。
中学時代の宿題
さて、最後に一つ気になったことを述べて、1期レビューを締めたい思います。
小佐内さんは、小鳩に別れ話を切り出す時、こんなセリフを言っていました ──
私、今日中学時代からの宿題を一つ済ませたの。
by 小鳩常悟朗『小市民シリーズ』TVアニメ 第10話
ちょうど良い機会だと思う。
宿題は全部終わってない。
まるで、宿題はまだ残っているように聞こえるのは、気のせいでしょうか?
小佐内さん、中学時代の宿題はまだ残っている?
おわりに (『小市民シリーズ』10話とは)
『小市民シリーズ』は ──
ミステリのように見せかけておいて、取り扱う事件はナゾナゾ?
ミステリーと見せかけておいて、サスペンス?
最大の謎は、事件ではなく主人公達二人に隠された本性!?
下っ端や小物では二人の相手にならず。
何だかんだ言って、小鳩と小佐内さん二人の腹の探り合い、言葉の応酬に隠された心理戦が本当に楽しかった1期。
よくよく振り返ると、実は二人の競い合い構造だった1期。
最後は別れることになってしまいましたが、いつか再びタッグを組むことを信じて、2期は二人の本当の意味での共闘を見てみたいですね。
さて、瓜野や仲丸十希子が出てきたことから、2期制作は早い段階から決定したのでしょう。
原作小説の残りは『秋期限定栗きんとん事件』と完結編である『冬期限定ボンボンショコラ事件』。
『秋期限定栗きんとん事件』は上下2冊あり、合計3冊。
短編集の『巴里マカロンの謎』を入れると4冊弱!?
第2期決定PVに『冬期限定ボンボンショコラ事件』まで記載されているので、最後まで描かれるのでしょう。
2期は10話構成では厳しいでしょう。
12話、13話構成でもかなり詰めないといけないかもしれないですね。
残った原作は秋と冬。
2期が放送開始されるのは、来年春。
季節が微妙にズレているのが気になりますが、早いに越したことはありません。
絶対見ますし、各話レビューも書きますよ!
以上、TVアニメ『小市民シリーズ』第10(最終)話の感想&考察レビューでした。
長文にもかかわらず、最後まで読んで頂きありがとうございます。
2期のレビューも書く予定です。
良かったらまたお越し下さい。
最新情報はX(@toki23_a)にて!
ではでは。
分割2クールとは言わないのね(苦笑)
疑問点 まとめ(Q&A一覧)
この章では、疑問点をまとめていきます。
- 今話で生まれ解決した疑問は、本文で解説して本章でまとめ
- 今話で解決しなかった疑問を、疑問XX-XX(話数-通し番号)として記録
⇒ 本章「疑問点まとめ(Q&A一覧)」でまとめ - 答えは、推測ではなくできるだけ(原作含む)作品内で明らかになった事実を記載
※推測が入る場合は、断りを入れる
⇒ 解決した疑問は、次話で削除
今話で解決した疑問 (クリックすると答えが表示されます)
今話で新たに発生し、解決しなかった疑問
- 疑問 10-01 小佐内さんが石和を怖がっていたのは本当?
- 疑問 10-02 小佐内さん、中学時代の宿題はまだ残っている?
残っている疑問
- 疑問 04-01 小佐内は、なぜ警察と関わりたくない?
- 疑問 09-01 中学生時代、小佐内は石和と何があった?
今週の感想ツイート
#小市民シリーズ #小市民 10話(終)
— 時文@ここアニ(小市民シリーズレビュー中) (@toki23_a) September 15, 2024
一緒にいるから悪癖直せない!?
確かに2人共約束破ってるが 先に破ったのは彼女では?でも素を知り(ある意味)信頼できる相手といるから本性出してしまうのも事実。小市民になるには関係解消は必然か
いやダメでしょ!と思ったら2期👍
次期で二人の行く末見届けたい😆
#小市民シリーズ #小市民 全話総括
— 時文@ここアニ(小市民シリーズレビュー中) (@toki23_a) September 15, 2024
ミステリのようでナゾナゾ
ミステリーのようでサスペンス?
最大の謎は主人公達に隠された本性。下っ端や小物では相手にならず、二人の腹の探り合い言葉の応酬に隠された心理戦がホント楽しかった。実は競い合い構造だった1期、二人の共闘も見てみたい。2期楽しみ😆
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アニメ『小市民シリーズ』各話レビュー
話数 | サブタイトル | 原作小説 |
第1話 | 羊の着ぐるみ | S1 |
第2話 | おいしいココアの作り方 | |
第3話 | ハンプティ・ダンプティ | |
第4話 | 狐狼の心 | |
第5話 | 巴里マカロンの謎 | 短編集 |
第6話 | シャルロットだけはぼくのもの | S2 |
第7話 | シェイク・ハーフ | |
第8話 | おいで、キャンディーをあげる | |
第9話 | スイート・メモリー(前編) | |
第10話 | スイート・メモリー(後編) |
※話数:リンクは各話レビューへ
※原作小説:S1(シリーズ第1弾)「春期限定いちごタルト事件」
短編集「巴里マカロンの謎」
S2「夏期限定トロピカルパフェ事件」
第10話Bパートは「秋期秋期限定栗きんとん事件」