【文字数(本文):約8千文字(目安25分)】
こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『小市民シリーズ』第11話「あたたかな冬(前編)」を鑑賞しました。
本レビューではアニメ感想だけではなく、原作情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。
今回アニメ化されたのは──
- 小市民シリーズ第3弾『秋期限定栗きんとん事件』
-
(上巻)第二章「あたたかな冬」の最初から終盤まで
今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)
- (原作) 小佐内と別れた?と聞かれ、小鳩なぜ驚いた?
- そもそも小佐内さんとは付き合っていないのに、小鳩なぜ否定しない?
- (原作) 皆、なぜコラム作成に賛成した?
- (原作) 瓜野は、堂島部長の言いつけに納得!?
- ラスト、小鳩のセリフ「あの車」とは?
※「(原作)」は原作情報を根拠の中心にして考察しているトピック
今話で解決しなかった疑問
最下部「疑問点まとめ (Q&A一覧)」に記載
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレなし
アニメ『小市民シリーズ 第2期』の原作は、米澤穂信先生の小市民シリーズ第3弾『秋期限定栗きんとん事件』、第4弾『冬期限定ボンボンショコラ事件』。
私は、2作とも未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成しています。
よって、次話以降のネタバレはなしなので、ご安心ください。
アニメ鑑賞
+
原作小説を読み
知り得た情報を加味して「感想・解説・考察」
原作小説の情報は、「原作情報」として区別できるよう表記します。

こんな感じです
緑系の色を目印にしてね!
引用部分も次のように緑系をワンポイントに ──
これは、推理の連鎖で片がつく。
by 小説『春期限定いちごタルト事件』
ちなみに、考察や解説、疑問はオレンジ系 ──
それ以外は、補足や余談、参考情報はブルー系 ──
読む際の目安にして下さい。
全10話? 各話リスト
※話数:リンクは各話レビューへ
※サブタイトル、原作小説:ネタバレを避けるため次話以降はマスク
※原作小説:S3(シリーズ第3弾)「秋期限定栗きんとん事件」
はじめに
小鳩常悟朗との互恵関係を解消した小佐内ゆきは、1学年下の瓜野高彦と交際中。
新聞部の瓜野は、学内新聞を変えたいと意気込むが何もできず。
そんな折、コラム欄が新設されることに・・・。
火の用心、マッチ1本・・・コラムの元!?
一緒にいるから悪癖直せない・・・。
1期ラスト、互恵関係を解消した二人。
瓜野相手で小佐内さんは小市民でいられるか・・・。
いや、一度復讐の味を知った狼が、羊の生活で我慢できるか、か・・・。
ちっちゃな先輩が言う応援とは、何をしたのか、何もしてないのか・・・。

見終わった後のザワザワ感が堪らない!

うん!
なんだかゾワゾワする!
待望の2期スタート!
では、今話を振り返っていきましょう。
感想&考察レビュー 第11話「あたたかな冬(前編)」
思いがけない秋
1期10話。互恵関係を解消した小鳩と小佐内。二人はそれぞれの付き合いを始める。
始まりました『小市民シリーズ』第2期!
原作小説第3弾『秋期限定栗きんとん事件 (上下巻)』、第4弾『冬期限定ボンボンショコラ事件』がアニメ化されるようです。
第4弾『冬期限定ボンボンショコラ事件』は、小市民シリーズの完結巻。
つまり、アニメ2期で、小市民シリーズの完結まで描かれるということです。
原作冊数で言うと、3冊。
1期は2冊(+短編集から1篇)だったので、2期はよりペースを上げてアニメ化されると予想されます。
その為か、実は1期10話後半から『秋期限定栗きんとん事件(上)』の内容に入っていました。
その辺から振り返っていきましょう。
サクッと描かれた、小鳩と小佐内が告白されるシーン。
原作は、小鳩視点、瓜野視点で描かれているので、本人の心情描写がたっぷりあります。
恋愛になれていない二人の初々しさ?が実に楽しい。
特に小鳩は、拗らせているので(苦笑)、呼び出しされてもなぜ呼び出されたのか思い至らず・・・。
呼び出された教室に行くまでの間 ──
誰から、なぜ呼び出されたかに思いを巡らせている小鳩の様子が、本当に拗らせています。
興味ある方は、ぜひ原作をどうぞ。
原) 驚いた訳

小鳩くん、あの子とを別れたんでしょ?
── あ・・・。
どうしたの?
by 仲丸十希子『小市民シリーズ』TVアニメ第10話
そんなのびっくりしないでよ。
前話(1期10話)鑑賞時、小鳩が驚いたのは ──
なぜ別れたのを知っているのか?
いや、なぜ付き合っていると思っていたのか、に驚いたのだと思っていました。
が、原作を読むと、小鳩くん、とんでもない想像をしていました(苦笑)。
しかしこのクラスメートは、いったいどうしてそれを知っているのか。
by 小説『秋期限定栗きんとん事件(上)』
はっとした。心当たりがひとつだけ。
小佐内さんと別れたのは、ある事件の結果だった。その事件には多くの人間がかかわっていた。中には法を犯した者もいた。一網打尽にされたと思っていたけれど……。
まさかの思いに、ぼくはたじろぐ。こいつ、もしかしてあの連中の?
小鳩は、仲丸さんを、小佐内誘拐事件を犯した石和の仲間だと思っていたのです。
それで、一瞬驚いた、いや、身構えたのです。


仲間だとしたら「別れた?」なんて確認しないでしょ(苦笑)

ホント、それ!
一応、フォローしておきますと・・・。
小鳩は、中学生時代に嫌な思いをしてきたようです。
だから、目の前の女子が自分に好意を持ってくれていると考えるより先に、警戒が頭に浮かぶのでしょう。
頭が良くても、人の感情には鈍いのか。
人が考えていることには鋭いけど、自分に対する好意に疎いのでしょうか・・・。
付き合っていないのに否定しない?

付き合っていたことは否定しないの?

ああ、そうか
分かりにくいよね

ってか、あんま覚えてない
ですよね。
はい。
ご認識の通り、二人は付き合っていません。
お互い小市民になる為にカモフラージュとして利用しているだけ。
本性がバレないよう、互いを隠れ蓑にしてきたのです。
結果、小鳩は(恐らく小佐内も)、他人に二人は付き合っていると見做されても構わないと思っています。(1期1話 )
その方が、二人一緒にいても不自然に見えないし、ちょっかいも出されず都合良いからです。
付き合ってると言われても否定しない二人


あっ、そういやそうだった(苦笑)
覚えていない?
あなた、どこかで見たような気がする。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ第10話
原作小説『秋期限定栗きんとん事件』は、瓜野が新聞で堂島と言い争うシーンから、瓜野視点で描かれています。
つまり、瓜野自身の心情がダダ漏れです(笑)。
ああ、多分、新聞部で会ったんだと思う。
by 瓜野高彦『小市民シリーズ』TVアニメ第10話
原作によると、瓜野は新聞部で小佐内さんを3度見かけています。
特に3度目が印象的だったようで ──
見る目が変わったのは、三度目のこと。夏休みが終わってすぐだから、そんなに前のことではない。
by 小説『秋期限定栗きんとん事件(上)』
その3度目が、アニメで直前に描かれた ──
瓜野が部室で堂島と二人でいる時、小佐内さんが入ってきて堂島に囁いたシーンです。
あの時に、瓜野は小佐内さんを特別な目で見るようになったのです。
特別な想いで見ていた女子が、突然目の前に現れる。
図書室には二人以外に誰もいない・・・。
気づかなくて偶然座っただけ、と言おうとした。
けれど、それはあまりにもったいない。- 中略 -
小佐内がおれの言葉を待っている。なら、言おう。いま言おう。
by 小説『秋期限定栗きんとん事件(上)』
勇気を振り絞って、気持ちを口にしたのです。
見とれてたんだ。
この間から。もし用事がなかったら、少しいいかな?
by 瓜野高彦『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
青春ですね~~(笑)。
これが普通の女子なら、青春でしょう。
でも、ここにいるのは、あの小佐内ゆき。
先に紹介したように、瓜野が小佐内さんを見かけた3度目は夏休みが終わってすぐ。
それから、それほど日が経っていません。
つまり、あの事件があった直後・・・。
そして、小鳩との関係を解除した直後。
誘拐事件に遭い、互恵とはいえ長年のパートナーと別れた直後。
普通なら、新たな付き合いなんてすぐには受け付けないはず。
一体全体、どんな気持ちで瓜野を受け入れたのでしょうか。
小佐内さんは、本当に3度も見かけた瓜野を覚えていなかったのでしょうか・・・。

えっ、どゆこと!?

さあ、根拠はないけど少し引っかかるんだよね…
いずれにせよ、小鳩も小佐内さんの二人とも ──
あの事件があった夏休みの直後、それほど日が経っていないのに、それぞれ別の人と付き合い始めたのです。
前話(1期10話)のおさらいはここまで。
では、11話に入っていきましょう。
あたたかな冬
小佐内と交際中の瓜野は、味気ない記事ばかりの学内新聞「月報船戸」を変えたいと力説し、小佐内は応援の意思を表明する。後日、学内新聞にコラム欄が新設されることに・・・。
青春?
ところで、小佐内ってクラスはどこだっけ?
by 瓜野高彦『小市民シリーズ』TVアニメ第10話
おお、いきなり呼び捨てかよ!
瓜野くん、随分強気になった?いや、付き合ってからしばらく時間が経ったということか??
どうやら後者のようですね。
原作には、はっきりと記載されていました。
このシーンは、二人が付き合い始めてから半月程度。
時期的には、まだ夏が終わった直後、秋に入りかけた頃です。
小佐内さんは、付き合い始めた初日から瓜野に対して肩の力が抜けていたようです。
一方、瓜野の方は硬くなっており、ようやく慣れてきたのが半月後だったようです。
小佐内さんの方が余裕があるのは、年上の余裕でしょうか(笑)。
付き合って半月。
頭の良い小佐内さんのことです。
瓜野が自分の事を同級生、先輩とは思っていないことが分かっていたのでしょう。
だから、いつ明かすか、どのような形で明かすか、考えていたのでしょうね。
それで、瓜野に「クラスはどこ?」と聞かれて意地悪な答え方をしたのです。

待ってました!って感じだったかと

小佐内さんらしい!
ちなみに ──
新聞部は、1期5話「伯林あげぱんの謎」で舞台になりました。
ただでさえ原作はボリューミーで、アニメは全10話。
なぜここで短編集の1篇を入れたのかと思っていましたが・・・。
2期スタートは新聞部を中心に話が進むからだったのです。

1期5話終盤、小鳩がアンケート用紙をめくった時、小佐内さんが「2年C組」だと分かる描写もありますね。
応援
何か、悩み事があるの?
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
早いもので、季節はもう12月に入る頃。
二人の付き合いは既に2、3ヶ月経っていたのです。

おお! 確かに冬になってる!
そんなに日にち過ぎたんだ
── 雪の降った朝、一番に道に出て、足跡をつけていくような気分。それで、他の人がもう足跡をつけられないように、全部雪かきしちゃうの。
・・・何の為に?
by 瓜野高彦『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
2、3ヶ月経っても、瓜野は、小佐内さんが何を考えているか計りかねているのです。

私、瓜野くんを応援したい。
by 小佐内ゆき『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
いい?
好きな人からの応援。
普通の作品なら素直に「青春してるな~」と微笑ましくなるのですが・・・。

小佐内さんが応援というと…

うん、ちょっとギョッと思ってしまう…
いやいや、ここは(展開を楽しむ為にも)捻くれずに素直に受け取りましょう(笑)。
小佐内さんは、悪癖を直す為に小鳩と離れたのです。
自ら過去に戻ることはしないはず。
だから、応援と言えば応援。
声援を送って元気付けているだけでしょう。
それ以上でも、それ以下でもありません。
小佐内さんの応援とは?
と思った瞬間、これですよ・・・。
何を囁いた?

チャイムの音のせいか、遠目からの描きなせいか二人の会話は聞こえず。
でも、小佐内さんの言葉に、堂島は少し驚いています。
小佐内関連で、堂島が驚くことと言えば、幾つかあります。
- 小鳩と関係を解消したこと
⇒ 先に書いたように、既に12月。別れたのは夏休み、ちょっと日が経ちすぎか - 瓜野と付き合い始めたこと
⇒ これも少し日が経っていますし、小佐内さんから言うことではないですね
でも、上記の事柄を言うには、(アニメ構成上)差し込むタイミングが変ですね。
「応援したい」と言った直後、コラムの話が出る前なので、新聞部、それも「月報船戸」と繋げて考えたくなりますが・・・。
それ自体が、ミスリードでしょうか・・・。
小佐内さんは、堂島に何と囁いた?
五日市公也
今度、1月の18日に市民文化会館でチャリティーバザーがあって、うちの生徒も来るように取り上げてくれ、って頼まれたんです。
by 五日市公也『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
この提案がキッカケで「月報船戸」にコラム欄ができることになりました。
なんと、原作によると、1週間で小佐内さんの応援の効果が現れたようです(笑)。
では、五日市に頼んだのが小佐内さんでしょうか?
いいえ、それは違うようです。
クラスの子です。
by 五日市公也『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
原作によると、五日市は瓜野と同級生の1年生。
小佐内さんは2年生。
五日市とは同じクラスではないので、少なくとも直接頼んだのは小佐内さんではないでしょう。

間接的にならできるけど、そんな面倒なこと…

小佐内さんならあり得そう?
原) 福次効果
五日市の提案、賛成の奴?
by 堂島健吾『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
驚いたことに、満場一致で決定。
というのも、文句を言っていた門地は反対すると思っていました・・・。
なぜ、門地を含めた全員が賛成したのでしょうか?
その疑問は、原作を読んで解消しました。
「ここを削れば、コラムのスペースが作れます」
by 小説『秋期限定栗きんとん事件(上)』
そこは編集後記だった。一ページの四分の一を使って、新聞部員全員が簡単な後記を書いている。一人一言というには長く、何か主張するには短すぎる。言われてみれば、中途半端なスペースだ。
なるほど。
アニメでは触れられていませんが、編集後記が5人にしては大きすぎて、中途半端なスペースだったのです。
しばらく無言が続いたが、それは五日市の提案を黙殺したからではなく、その逆。たぶん、なかなか良いアイディアだと驚いたからだった。やくたいもない五日市のコラムはさておいて、ずるずる長い編集後記が引き締まるのは、それだけでメリットと思えた。
by 小説『秋期限定栗きんとん事件(上)』
コラム欄を作る事で、編集後記のスペースが半分になる。
コラム欄がどうこうというより、編集後記を引き締めるのに効果があったのです。
念願のコラム欄ができたのに、瓜野が浮かない顔をしていたのは ──
あまりに簡単に事が運んだからでしょう。
原作でも ──
「よかったね、瓜野くん。よかったね!」
by 小説『秋期限定栗きんとん事件(上)』
おれはたぶん、ああ、とか、うん、とか生返事をしたと思う。僥倖が信じられなかったというよりも、あの苦労はなんだったのかと釈然としなかったのだ。チャリティーという単語が効いたのだろうか?
(1期10話終盤)瓜野があれだけ訴えても学外記事を載せることを反対されたのに、五日市のあんな頼りない提案(失礼っ)が通ったのです。
そりゃあ、瓜野にとっては釈然としないでしょう。
でも、小佐内さんの言うとおりで、これで好きなモノが書けます。
とはいえ、まだ枠が与えられただけ。
与えられたチャンスをものにできるかどうかは、瓜野次第なのです。
連続放火事件
「月報船戸」にコラム欄が新設されることになり、瓜野は強力なネタを探し始めるが・・・。
陳腐化
ないもんだな、いいネタって・・・。
by 瓜野高彦『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
てっきり、ここで1期10話で言っていた ──
この記事の”誘拐された仲間”ってのが、うちの生徒だって情報があるんですよ。
by 瓜野高彦『小市民シリーズ』TVアニメ第10話
この事件を取り上げるのかと思っていました。
瓜野が、あれだけ熱弁をふるっていたのですから・・・。
原作によると ──
夏休みの誘拐事件は、既に鮮度を失った。おれは何か、それに代わるような何かを見つけて、たった八分の一ページに叩きつけねばならないのだ。いまのところ、その当てはまったく見つかっていない。
by 小説『秋期限定栗きんとん事件(上)』
誘拐事件があったのは夏休み。
「月報船戸」で取り上げるよう主張したのは9月でした。
が、既にあれから数ヶ月。
コラムが掲載されるのは早くても来年になります。
夏休みの事件はもう陳腐化しているので、対象外にしたのです。

瓜野が知りたい誘拐事件の関係者と、今付き合ってるんだけどね…

そうじゃん!
堂島健吾 新聞部部長
これは人ごとではありません。
去年の10月には、我が校の園芸部が葉前に借りている畑で刈った草が焼かれています。これは、何者かによる連続放火事件なのではないかと思っています。
by 瓜野高彦『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
火の用心を訴える意味で、連続放火事件をコラムで取り上げようとする瓜野。
2月号のコラムは瓜野に任されたが、誰かサポートをつけようとする堂島部長。
必要ないと言う瓜野・・・。
なら聞くが、お前、その不審火の現場に入らずにいられるか?
- 中略 -
お前にそういう細かいブレーキが利くか?
by 堂島健吾『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
とても部長らしい。
いや、高校2年生とは思えない達観した視点を持っていますね。

健吾すごい!
瓜野は、ふて腐れていますが ──
その日、おれは二つのことを知った。ひとつは自分が、わりと観察されていたのだということ。
by 小説『秋期限定栗きんとん事件(上)』
そしてもうひとつは、堂島先輩はなるほど部長らしいのだということだ。
どうやら、堂島は自分の事をよく見てアドバイスしてくれていると理解していたのです。
だから、現場へ行く際、氷谷に声をかけていたのです。
現場を見に行く、それだけのつもりだった。だから一人でも充分だったのだが、おれは氷谷に一緒に来てくれと頼んだ。たぶん、堂島部長の警告が頭に残っていたからだと思う。いまいましいことだが。
by 小説『秋期限定栗きんとん事件(上)』
瓜野くん、なかなか殊勝ですね。
いや、堂島部長の釘がちゃんと利いている、ということですかね。
証拠?
これもしかして関係あるかな?
by 氷谷優人『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
アニメ鑑賞時、何に注目しているのかよく分かりませんでした(苦笑)。
こういうのは、文字で書かれている小説の方が分かりやすいですね(笑)。
小走りに駆け寄る。氷谷が指しているのは、歩道に立つ道路標識だった。制限速度五十キロを示している。
by 小説『秋期限定栗きんとん事件(上)』
その中ごろに何か傷跡がある。硬いものをぶつけたようにへこんで、塗料も取れている。バイクでこすった、という感じでもない。
ヘコんで塗料も取れていたというのです。
一見、火や放火とは関係がなさそうですが・・・。
取り上げ方が意味深ですね。
放火に直接関係あるかは分かりませんが、この傷跡から何かが分かるのでしょう。
覚えておきましょう。
ライトバン
さて、ここからは逆算していきましょう。
今話ラスト、河川敷で突然燃え上がった車。
瓜野が予想した通り、放火は同一犯でエスカレートしているのでしょうか・・・。
それよりも気になるのは ──
あの車・・・。
by 小鳩常悟朗『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
小鳩が言った「あの車」とは、どういう意味でしょうか?
小鳩のセリフ直後、一瞬映像が映りましたね。
1期8話、誘拐された小佐内さんを助けに行った時の映像です。(8話 )
はい。
小佐内さん拉致に誘拐犯が使用した車が、燃えていたのです。
これはどういう事でしょうか?
正直、今話、小佐内さんが裏で何かしている可能性は十分ある、と考えていました。
ですが、放火は別。
なぜなら、小佐内さんが放火する必然性がありません。
小佐内さんにとって何のメリットもないのです。

でも応援するって言ってたから、ネタを作った…とか?
瓜野にコラムネタを提供する為に、小佐内さんが放火した?
それは違います。
なぜなら、瓜野に連続ボヤの記事を教えたのは(小佐内さんではなく)氷谷です。

あっ、そうか!
氷谷が気付いた新聞記事を、瓜野に教えたのです。
もし仮に、瓜野にコラムネタを提供するために放火をしたなら、こんな非効率な事はしませんね。
あまりに、偶然に頼り過ぎています。
ところが今話ラスト。
燃えた車が誘拐事件で使われた車なら、話は違ってきます。
当たっているとネタバレになってしまうので隠しておきます。気にならない方だけご覧下さい。
続きを読む (クリックして下さい)
小佐内さんが、何らかの意図を持って燃やした可能性が出てくるのです。

意図?

証拠隠滅とか?
そう考えていくと ──
少しずつだけどエスカレートしている。
- 中略 -
もしエスカレートしてるって見方が正しければ、3件の犯人が同じっていう論拠になりうるんじゃないか。
by 瓜野高彦『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
事件とも言えない小さな放火はカモフラージュ。
本当に燃やしたいのはラストの車。
連続放火犯の仕業に見せる為に、これまで放火を起こしてきたのかもしれません。
(演出かも知れませんが)車は突然燃え上がりました。
近くに人影はなし。
恐らく、時限発火装置的なものを使ったのでしょう。
その時、小佐内さんは、コンビニで買い物中です。
つまり、車が燃え上がった時間には、コンビニの監視カメラでアリバイが証明されます。
そう考えていくと、小佐内さんが放火犯だと辻褄が合うのです・・・。

小佐内さんならあり得そうで怖い…
そして、瓜野は消防車を見て何に気付いたのでしょうか・・・。
確かめる価値はあるか・・・。
by 瓜野高彦『小市民シリーズ』TVアニメ第11話
瓜野は、消防車を見て何が気になった?
燃えていたライトバンは、誘拐事件で使われた車?
おわりに (『小市民シリーズ』11話とは)
今期はもう1本各話レビューを書いているので時間の余裕がなく、『小市民シリーズ』のレビューを書くか悩みました。
が、アニメ鑑賞後、このゾワゾワっとするような気味悪さというか怖い物見たさというか、居心地の悪さが堪りません(笑)。
そうなると、原作を読んで1話1話じっくり考えたくなる。
じっくり考え出すと、その考えの記録を残しておきたくなる。
記録残しておくなら、レビューとしてキチンと書いておきたくなる。
結果、今期もレビューを書くことにしました。

お~~頑張れ~

何せ、2期で完結するしね
ただ、週に2本のレビューを書くのは時間的に厳しいので、『小市民シリーズ』の方はネタをより厳選していきます。
投稿が遅れることもあるかもしれませんが、その際はご了承をお願いします。

目指せ5,000文字以内!

で、今回は?

8,000文字超…

1回目から超えてるじゃん!

次回から努力します…

努力しないと駄目なんだ…
それでは、これから約3ヶ月。
『小市民シリーズ』2期各話レビュー、お付き合い下さい。
以上、TVアニメ『小市民シリーズ』第11話の感想&考察レビューでした。
長文にもかかわらず、最後まで読んで頂きありがとうございます。
次話のレビューも書く予定です。
良かったらまたお越し下さい。
最新情報はX(@toki23_a)にて!
ではでは。
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疑問点 まとめ(Q&A一覧)
この章では、疑問点をまとめていきます。
- 今話で生まれ解決した疑問は、本文で解説して本章でまとめ
- 今話で解決しなかった疑問を、疑問XX-XX(話数-通し番号)として記録
⇒ 本章「疑問点まとめ(Q&A一覧)」でまとめ - 答えは、推測ではなくできるだけ(原作含む)作品内で明らかになった事実を記載
※推測が入る場合は、断りを入れる
⇒ 解決した疑問は、次話で削除
今話で解決した疑問 (クリックすると答えが表示されます)
今話で新たに発生し、解決しなかった疑問
- 疑問 11-01 小佐内さんの応援とは?
- 疑問 11-02 小佐内さんは、堂島に何と囁いた?
- 疑問 11-03 瓜野は、消防車を見て何が気になった?
- 疑問 11-04 燃えていたライトバンは、誘拐事件で使われた車?
残っている疑問
- 疑問 04-01 小佐内は、なぜ警察と関わりたくない?
- 疑問 09-01 中学生時代、小佐内は石和と何があった?
- 疑問 10-01 小佐内さんが石和を怖がっていたのは本当?
- 疑問 10-02 小佐内さん、中学時代の宿題はまだ残っている?
今週のX感想ポスト
#小市民シリーズ #小市民 11話
— 時文@ここアニ(『薬屋』レビュー中) (@toki23_a) April 8, 2025
マッチ1本コラムの元!?
一緒にいるから悪癖直せない
前期互恵関係解消した2人。瓜野相手だと小市民でいられるか…いや一度味を知った狼が羊の生活で満足できるか、か🤔
応援とは何かしたのかしてないのか
見終わった後のザワザワ感が堪らない😆
2期スタート!原作未読
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アニメ『小市民シリーズ』次話のレビューはこちら!
