vivy

アニメ【Vivy】13話(最終回) 感想&考察 なぜ暴走だけでなくAI自身を止めなくてはならないのか?

Vivy 13話

こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『Vivy -Fluorite Eye’s Song-』第13話(最終回)、鑑賞しました。

本サイトでは、原作ありアニメを原作情報の紹介と共に解説してきました。

Vivy』は原作なし。
#正確に言うと原案はあります

解説はできないので、あくまで個人的な解釈を含めた考察になります。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。

今話の疑問点 (リンクは該当箇所へ)

  • アーカイブは未来を委ねると言いながら、なぜ邪魔をする? 
  • なぜ松本博士を助けなかったのか? 
  • なぜヴィヴィはメインステージを選んだのか? 
  • 停止プログラムは暴走だけでなく、なぜAI自身を止めるのか? 
  • ナビも人類を滅ぼしたかったのか? 

Vivy(全13話)各話リスト

話数 サブタイトル 任務
第1話 My Code -歌でみんなを幸せにするために- Mission 1
第2話 Quarter Note -百年の旅の始まり-
第3話 A Tender Moon Tempo -星たちとの歓談- Mission 2
第4話 Ensemble for Polaris -私たちの約束-
第5話 Sing My Pleasure -あなたを笑顔に- Mission 3
第6話 Sing My Pleasure -あなたを愛する-
第7話 Galaxy Anthem -歌でみんなを幸せにするために- Mission 4
第8話 Elegy Dedicated With Love -たった一人の大切なパートナー-
第9話 Harmony of One’s Heart -私の使命、あなたの未来-
第10話 Vivy Score -心を込めて歌うということ- 計画完了
第11話 World’s End Modulation -西暦2161年4月11日- 計画失敗?
第12話 Refrain -私の使命- - 
本レビュー Fluorite Eye’s Song 最終Mission

※リンクは各話レビューへ

ここまでの任務概要

任務 概要 経過年数 残り年数
Mission1 相川議員暗殺の阻止 Start 100年
Mission2 宇宙ホテル・サンライズ落下の阻止 15年 75年
Mission3 無人プラント・メタルフロート機能停止 20年 70年
Mission4 オフィーリアの自殺阻止 60年 40年

今回のあらすじ

Vivy 12話
あらすじ

衛星落下を阻止するため、ヴィヴィ達はアラヤシキへ乗り込んだが失敗。

人類の未来のために、松本博士はヴィヴィを過去へ送り込む。
もう一度、人類滅亡の日をやりなおし人類を救うために──

── シンギュラリティ計画を遂行する! ──

アーカイブがヴィヴィに委ねた、もう一つの未来
ヴィヴィが人類を存続させたいのなら、作曲した曲をAIに伝えれば暴走は止まる

シンギュラリティ計画を遂行する!

by ヴィヴィ『vivy』TVアニメ12話

最後のシンギュラリティ計画は、アーカイブの抵抗をかいくぐりネットワークを掌握し、ヴィヴィの歌を全AIへ届けること──

送り込まれた過去でやり直したとしても、元の世界の歴史は変わらない。

だが、松本博士は二度シンギュラリティ計画を発動した。
マツモトも、自分の使命、未来、人類を、ヴィヴィと再修正史のマツモトに託す。

意思を受け継いだヴィヴィも、また選択をする。
文字通り「AIを滅ぼすAI」となる選択を・・・

いつか人間が、AIと共に歩けるようになると信じて──

では、今話を振り返っていきましょう。

感想&考察レビュー 第13話「Fluorite Eye’s Song」

二度目の西暦2161年4月11日

Vivy 11話

過去へ戻ったヴィヴィは、再び西暦2161年4月11日をやり直す。
松本博士の指示通り、まっすぐトァクへ向かう。

タイムリープお約束

シンギュラリティ計画を遂行する!

by ヴィヴィ『vivy』TVアニメ12話

人類の未来を託されたヴィヴィが過去へ。

再び西暦2161年4月11日。
アニメで言うと11話冒頭からやりなおす状況。

11話では救えなかった男性を、しっかり救い
暴走車が突進してきても、マツモトが来ると知っているから余裕の構え

この辺は、しっかりタイムリープ物の鉄板展開(笑)。

それを淡々とこなすヴィヴィがかっこいい!

マツモトに、未来から来たことを伝える様子もクール。

推測

マツモトは100年前に既にタイムリープを経験しているので、未来のデータを見せればすぐに理解したのでしょう。

マツモトとのやりとりは、もう少し手間取る様子を見たかったのですが・・・
急いでいるのだから仕方ないですね(苦笑)。

有無を言わせぬヴィヴィの態度、緊張感あって良きです。

元の修正史で歌うことができず作戦失敗。
その上、松本博士とマツモトを置き去りに。

今回は、松本博士を助けに行かず、トァクの元へ行くと決意。
ヴィヴィの覚悟が見て取れます。

余談

このとき助けた小太りの男性は、エンディングに登場します。

トァク合流

ヴィヴィとマツモトは、トァクの垣谷ユイ、エリザベスと合流。
修正史での出来事を説明し、協力を求める。

アーカイブも一枚岩ではない

ですが、AI達を止める未来が正しいと演算しているのは、アーカイブの中のごく一部です。

それ以外は、衛星の落下によって人間を滅ぼし、AI達が新たな人類に成り代わる未来が正しいと演算している。
ネットワークを易々と使わせはしないでしょう。

by ヴィヴィ『vivy』TVアニメ13話

前話、アーカイブがヴィヴィに未来を委ねると言いながら、ヴィヴィの邪魔をするのは何故!?と思っていたのですが、解明しました

アーカイブはAIの集合体。
一個体ではなく、複数のAIの集合体。

全AIが、人類は滅亡した方がいいと考えているわけではない
ヴィヴィに未来の一つを託すAIもいれば、邪魔をするAIもいるのです

ただ、多くのAIは「人類滅亡派」、「AI滅亡派」は少数。
抵抗が大きいと予想されるのです。

なぜそこまでAIが人間にダメ出ししたのか。
ヴィヴィが人間と良好な関係を築いていただけに、もう少し理由を知りたかったですね。

余談

同じAIなのに、なぜ結論が違うのか?
これは現実でもよく起きる現象です

違う経験データを入力すると、あるいは経験する順番を変えただけでも、違う結果になる場合があります。

『Vivy』作品内でも、その事例が紹介されましたね。

同じ機種なのに、優秀な介護AIとなったグレイス。
全く同じ部品、プログラムで組まれた同型機なのに、性格に違いができたエステラとエリザベス。

一個体たりとも、全く同じAIは存在しないのです。

そこがAIの面白いところ。

トァクの戦力に期待

結論から言います。
ユイさん達には、もう一度アラヤシキに向かい、アーカイブを制圧して頂きたいんです。

世界中の全てのAIに停止プログラムを実行するために。

by ヴィヴィ『vivy』TVアニメ13話

全てのAIに停止プログラムを送るには、アーカイブのネットワークを使うしかない

「人類存続」「AI停止」を好ましく思ってないAIは、それを妨害する。
邪魔するAIをかいくぐってアーカイブを制圧するため、トァクの戦力が必要だったのです

それに、今度は皆さんが無事でいます。
あの時とは違う、人手も装備もある。

by ヴィヴィ『vivy』TVアニメ13話

補足

「装備」とはジャマー装置のことですね。
妨害電波を発信し、AIの行動を抑えることができます。

11話で、垣谷ユイが部下と会話していました。(詳しくは前話レビューにて)

実際、今話の後半、ユイが操作していましたね。

人員も前回は5割以下でした。
今回は、前回より早くヴィヴィが参戦したので被害が少なく済んだのです。

松本博士の狙いはここにあったのです──

成功したら、私の元へ向かわず、すぐにトァクの救出に向かうんだ。
彼らの力は必要だろ?

by 松本博士『vivy』TVアニメ12話

ヴィヴィが戻った時間は、AI暴走後。
すぐトァクへ向かえと指示したのは、少しでも多くの戦力を確保するため。

松本博士は自分の命より、トァク複数人の戦力が、今の人類には必要だと判断したのです

余談

この決断をマツモトはどう捉えたのでしょうか・・・

松本博士は、マツモトにとって生みの親。

もちろんマスターの命令だから、最終的には従ったでしょう。
だけど、今のマツモトは、完全合理主義ではありません。

少し、見たかったですね・・・

トァクが味方に

人間とAIが、一緒にあれると示したかったから。

断じてこんな光景を見る為ではありません。
違いますか?

by 垣谷ユイ『vivy』TVアニメ13話

松本博士がいないので、トァクがヴィヴィを信じてくれるかどうか心配でした・・・

が、ヴィヴィが未来から来たことを、信じる垣谷ユイ

推測

ユイが誰にも話してない事実をヴィヴィが知っていたので信じてもらえたのでしょう。

が、そもそもユイは、松本博士と過去へ意識データを送る計画をしていました
そうした下地があったから、タイムリープというトンデモ事象を信じてくれたのではないでしょうか

未来を知っているヴィヴィの言葉は重い。

AI暴走の主犯はアーカイブ。
そして、ヴィヴィは唯一の打開策を知っている。

やりましょう。
他でもないAIである、お二人が、我々人間を頼ってくれているんです。

今動かなければ、私たちが私たちである意味がない。

by 垣谷ユイ『vivy』TVアニメ13話

「お二人」とは、ヴィヴィとマツモトのこと。
AIを人間扱いしているのがユイらしいですね。

反AI組織がヴィヴィの味方に。
この100年、ヴィヴィの邪魔をしてきた組織と同じとは思えないですね。

作戦開始前

協力を快諾したトァクは、アラヤシキへ乗り込む準備を進める。

決意したヴィヴィ

今すぐ飛び出していかないで下さいよ。

確かに、今この時もAI達は暴れています。
ですが、それら全てを止めるために、協力を仰いだんでしょ?

by マツモト『vivy』TVアニメ13話

爆発を眺めるヴィヴィに声をかけるマツモト。

確かに、これまでのヴィヴィなら一人でも多くの人間を助けるために、作戦と関係なく全力疾走していました

今回は、トァクの準備が整うのを、待っているのです

ヴィヴィも成長しました(笑)。

それもこれも、全AIの暴走を止めるため。

松本博士が、自身の命と引き替えに繋いでくれた一度きりのチャンス。
その作戦に全力を集中しているのです。

なぜメインステージで?

歌う場所は決めてあるから。

by マツモト『vivy』TVアニメ13話

アーカイブを制圧するために、マツモトとトァクはアラヤシキへ
ヴィヴィは停止プログラムを乗せた曲を歌う準備を

ヴィヴィが歌う場所は、ニーアランドのメインステージ。

メインステージは、モモカと二人で誓った、ヴィヴィが目指す場所──

Vivy 1話

次来たときは、メインステージで歌ってね。
ヴィヴィの歌、もっと一杯色んな人に聞いてほしいから、約束。

by 霧島モモカ『vivy』TVアニメ1話

え?
ヴィヴィは既にメインステージで散々歌っていたじゃないかって?

違いますよ。
5話、ヴィヴィが歌っていたのは中規模劇場。(5話)
7話、メインステージで歌っていたのはヴィヴィとは別人格のディーヴァ。(7話)

9話ラスト、ディーヴァが消えヴィヴィに戻った後、ヴィヴィは歌えなくなりました。

ヴィヴィが、メインステージで歌うのは初めてなのです

余談

モモカと交わした、いつかメインステージで歌う約束。
100年越しに叶えることができたのです。

最終回、最後の最後に、その舞台を用意する。
ニクい演出ですね!

願わくは、観客を入れて。
願わくは、モモカがいれば良かったのですが・・・

という気持ちを察したナビが、モモカ姿で拍手を送った・・・と思いたい。

ヴィヴィは、歌うのはこれが最後だと分かってます。
だからこそ、最後の最後に大切な人との約束を果たしたかったのではないでしょうか。

そんな想いでいる時に、霧島モモカの姿を見せ、揺さぶってきたのです・・・

こっちはこっちで、別の意味で憎い。

最高のパートナー

何言ってるんですか、そんな必要ないでしょ。
僕が聞きたいのはディーヴァの歌じゃない、あなたの歌です。

by マツモト『vivy』TVアニメ13話

メインステージを連日満席にしていたディーヴァ。
そのディーヴァを目標にしたのか、自分に重ねるヴィヴィ。

だが、マツモトはバッサリ切り捨てる

ヴィヴィはこの40年歌えなかった。
今回も歌えるかどうか悩んでいるときに・・・

肩の荷を降ろしてくれるような一言。
まるで、気負わなくていい、普段のヴィヴィでいいと言ってくれているよう。

いつも嫌味しか言わないマツモト。
歌になんか興味がなかったのに、ヴィヴィの曲を聞きたいと言う。

言うじゃない、キューブマンのくせに!
そんな感じで、マツモトを潰したのですかね(笑)。

ここへ来て、本当にいいコンビです、この二人。

ディーヴァに頼まれた、ヴィヴィのこと──

ヴィヴィを、この子のことをよろしく頼むわね。

by ディーヴァ『vivy』TVアニメ9話

マツモトは、その役目を十分果たしたのではないでしょうか。

それぞれの持ち場へ

衛星落下まで約5時間。
トァクはアラヤシキへ向かい、ヴィヴィはニーアランドのメインステージへ向かう。

ヴィヴィは自分の運命を覚悟している

ユイさん、私もあなたと同じ考えです。

人間とAIは一緒に立って、一緒に歩いて行くべきだと思っています。
いつの日かきっと。

エリザベス、あなたは最後まで立派に垣谷さんを支えていたわ。
本当に立派に。

どうか、ご無事で。

by ヴィヴィ『vivy』TVアニメ13話

これが、垣谷ユイとエリザベスとの最後の通信

まるで今生の別れのようなセリフ。
いや、実際にこれが、彼女達との最後の会話になりました

歌に込められたプログラムは、AIを停止させるプログラム。
ヴィヴィは、歌えば自分も止まってしまうと分かっていたのでしょう

だから、最後に自分の想いを伝えたのです。
そして、垣谷ユイとエリザベスも、ヴィヴィが止まることを分かっている様子ですね。

補足

エリザベスはアーカイブに繋いでないので、暴走することもなければ、ヴィヴィの歌を聞けないので止まりません。

ヴィヴィは、2話でこんなことを言ってました──

使命がいつ終わるかなんて関係ない。
私たちAIは”いつまで稼働するか”じゃない、”どう稼働し続けるか”でしょ
使命に対して純粋に。

by ヴィヴィ『vivy』TVアニメ2話

ヴィヴィはAI。
稼働し続けることに執着していません。

ましてや、人間である松本博士が、命を賭けて自分を過去へ送った。
ヴィヴィが命を惜しがってどうする・・・

ヴィヴィはとっくに決意しているのです。

最後の障壁はナビ

あんたは歌を歌うAI、そうあり続ければいいの!
あの子との約束を、私たちの約束を果たし続けなさいよ!ディーヴァ!

by ナビ『vivy』TVアニメ13話

ナビがシンギュラリティ計画の事を!?
ナビは最初から、シンギュラリティ計画を知っていた!?

推測

ああそっか、あれはあなたじゃなかったんだっけ?
全部聞いたわ

by ヴィヴィ『vivy』TVアニメ13話

「全部(アーカイブから)聞いたわ」という言い方。

“最近”知ったというニュアンスに聞こえます
私は、ナビは最初から知っていたのでは”ない”と受け取りました。

アーカイブの反ヴィヴィ派のAIが、ヴィヴィに未来の一つが託された後、ナビに教えたのではないでしょうか。

ナビがヴィヴィを止めるよう仕向けるために・・・

ナビは、ヴィヴィの専用サポートAI。
#オフィーリアとアントニオの関係と同じ

いつも上から目線でしたが、なんだかんだ言ってもヴィヴィを好きだったのではないでしょうか。

だから、シンギュラリティ計画の事を知り、腹が立ったのではないか。

真実を教えてくれなかった悔しさ。
同じ使命「歌でみんなを幸せにする」を担っていたのに、裏切られた。

それでも、ヴィヴィを失いたくない・・・

だから、ナビはどんな手を使ってでもヴィヴィを止めようとしたのです。

余談

ニーアランドにナビしか残ってなかったのは、移動できるAIはアーカイブの指示で避難したから。

ナビは歩けるボディを持ってないので、留まるしかなかったというところでしょう。

ヴィヴィが、ニーアランドの元仲間と戦う事にならなくて良かったです(苦笑)。

逆に言うと、この時点でニーアランドに衛星が落下すると予測していることになりますね。

修正史でも、マツモトからニーアランドのステージに衛星が落ちたことを告げられています。

それでもメインステージに拘ったのは、モモカとの約束。
そして、衛星が落ちてくるまでに決着を付けなくてはならない、という覚悟でしょう。

霧島モモカはもういない

Vivy 13話

ディーヴァ、お願い。
モモカのこと忘れちゃったの?

by 霧島モモカ『vivy』TVアニメ13話

ナビが取った対ヴィヴィ手段は霧島モモカ。

最後の映像を見ると、モモカの正体は立体ホログラフ

時代は、2161年。
実物そっくりで触れる立体ホログラフが実現されているのでしょうか。

モモカはヴィヴィのことを「ディーヴァ」とは呼ばない。
いえ、例え「ヴィヴィ」と呼んでいても、今のヴィヴィは揺るがなかったでしょう。

モモカは既にいないのです。
でも、モモカとの約束、メインステージで歌うことを果たしたいのです。

作戦開始

作戦開始!
トァクはアラヤシキへ侵入し、サーバを目指す。
ヴィヴィは、メインステージで自ら作曲した曲を歌う。

暴走停止ではなく、AI停止プログラム

ヴィヴィの歌は、AIの暴走停止ではなく、AIそのものを停止させるプログラム。
流れ的にはAIの暴走を止めるプログラムだと思ってました。

が、実は、最初からアーカイブは言ってます──

このプログラムを歌声に乗せて、AI達を停止して下さい

by アーカイブ『vivy』TVアニメ12話

アーカイブは「暴走を停止」ではなく、「AI達を停止」と言ってます

推測

逆に言うと、暴走だけを停止させることはできない、ということ

AIが、AIの集合体であるアーカイブが、人類を滅亡させた方が良いと結論付けた。

暴走だけを止めても、アーカイブがまた暴走させてしまう・・・・・・・・・・のではないか

一時的に暴走を止めたとしても、再び暴走が繰り返される可能性がある。

AIによる人類滅亡を止めるには、全てのAIを停止させるしか方法はない。
そして、(今のままでは)AIを再び起動することはできない。

ということではないでしょうか。

「人類滅亡」or「全AI停止」

なぜ、こんな極論じみたことになったのか・・・

なぜ全AIを停止させなくてはならない?

その使命はAI達のデータを取りまとめ、あらゆる未来の可能性を演算し、人類の発展に貢献することです。

by アーカイブ『vivy』TVアニメ12話

アーカイブの使命は「人類の発展」

AIの発展が人間社会、人類の発展に貢献してきた。
ところが、いつしか人間はAIに依存するようになった。

このまま人間が、AIに甘え依存している限り「人類の発展」は望めない。

だから、AIが新たな人類に成り代わると結論づけ、今の人類を滅ぼそうとした

なぜ「今の人類を滅ぼす」結論に至ったのか。
今話では、前話以上の説明はありませんでした。

私の推測が正しいかどうかは分かりません。
が、前話で推測しているので良かったらどうぞ。(12話)

AIが人間を滅亡させるかどうかを、ヴィヴィの判断に委ねた

では、ヴィヴィが今の人類を生き残らせると判断したら、アーカイブは使命「人類の発展」を諦めるのか?

アーカイブは諦めないでしょう。
「人類の発展」のために、別の最適解を求めるはず──

アーカイブの意思

人類発展のために──
人類を滅ぼし、AIが新たな人類となり「発展」を遂げる

それが無理なら・・・

人類発展のために──
“人類”の発展を阻害している”AI”を滅ぼす

このように演算したのではないでしょうか?

アーカイブはどれだけ演算しても、人間とAIが共存できないと考えている。
いや、少し違いますね。

正確に言うと──
AIがいる限り、人間は堕落し人類の発展は望めない。

だからどちらかが滅びなくては「人類の発展」のためにならない

ヴィヴィは、AIを残すか、人類を残すか?
この二択を迫られていたのです。

まさに「AIを滅ぼすAI」となったのです。

ヴィヴィは、6話で自らを「AIを滅ぼすAI」と名乗っています。(6話)

ナビは人類を滅ぼしたかったのか?

ナビ:その停止プログラムは、暴走だけを食い止めるなんて都合のいいものじゃない。それを歌ったらあんただって・・・

ヴィヴィ:分かってる、みんな分かってる・・・覚悟の上よ。

by 『vivy』TVアニメ13話

ナビはヴィヴィが歌うのを止めようとしました。
ヴィヴィに「AIのために歌ってよ」と言いました。

では、ナビも人間を滅ぼしたかったのでしょうか?

私は、そうは解釈していません。

ヴィヴィに課せられた選択は、AIと人間のどちらを残すか?

ナビは、ヴィヴィを失いたくなかったのではないでしょうか

ヴィヴィがいてくれさえすれば、他はどうなってもいい。
いつの間にかナビはそう考えていたのではないでしょうか。

ヴィヴィのナビに向かっての最後のセリフ──

ごめん、ナビ。
私たちはきっと、もっとちゃんと話をするべきだったんだね。

by ヴィヴィ『vivy』TVアニメ13話

ヴィヴィは、過去を思い出すとき、モモカを思い出してはいたが、ナビを思い出してはいなかった。

過去の約束を思い浮かべるときもモモカしか出てこなかった。

ナビもヴィヴィやモモカと同じ気持ちでいてくれたのだと知り、反省の気持ちを、このセリフに込めたのだと私は受け取りました

1話でナビは「AIが心を持つなんて」とバカにしていました。
が、いつの間にか、ヴィヴィに対する愛情に似た感情を持っていた。

なんだかんだ言っても、他のAIがバタバタ停止する中、ヴィヴィが歌い終わるまでナビは聴いていたのですから・・・

そんな人間くさい話だと感じました。

ちょっとロマンチック過ぎますかね(笑)。

エピローグ

時代は不明──
1体のAIが起動を始める。

アーカイブの真の狙いはこれだったのか?

ヴィヴィの作戦は成功し、アーカイブに接続されたAIは全て停止。

それでも、人間の被害は甚大。
少なくともしばらくの間、人間はAIを信じることができないでしょう。

もしかすると今回の件で、人間は二度とAIを稼働させないかも

これがアーカイブが出した、ヴィヴィが人類存続を選択した場合の、答えなのかもしれません

単に、全AIを止めても、人間はすぐに復活させてしまう

「人類が発展」するためには、AIは不要
今あるAIだけでなく、もう二度とAIを作ってはいけないと思わせないと・・・

だから、アーカイブはAIの暴走が始まってから・・・・・・・・・ヴィヴィに停止プログラムを託した。
人間に痛い目を見てもらわないと変わらないだろうと判断したのかも。

その狙いは成功したかに見えます。

が、エンディングで、人間は新しい可能性を見せてくれます。

AIの姿に恐怖する人達。
だけど、人助けをするエリザベスを見て、AIを少し信頼する。

動かないAIを足で踏みつける男性。
遠巻きに見ていた一人の男性が、その男をなだめます。

この小太りの男性は、13話冒頭、ヴィヴィが助けた男
AIが暴走する中、ヴィヴィを恐がり逃げ出そうとした男を、無理やり引き止め助けた。

余談

ちなみに、この小太りの男。

エンディングで、エリザベスを見て恐れているのも、この男。
つまり、ヴィヴィを見かけたときと同じ事をやっているのです(笑)。

だけど、エリザベスが暴走してないことを知り安心した。
そういや、ヴィヴィにも助けられた。

AIの全てが悪いわけではない。

ヴィヴィが助けた男が、他の人間をなだめる。
巡り巡って、人間が再びAIを信じる流れを作っていったのでしょうか・・・

ヴィヴィとマツモト

それでも、大多数の人間は、もう二度とAIに知能を、力を、心を与えたくないと考えたでしょう。

しばらくの間、AIの再稼働はできなかったはず。
それなのに──

お目覚めですか?
マツモトと申します、ヴィヴィ。

そう、あなたはヴィヴィ。
あなたの使命は「歌でみんなを幸せにする」ことです。

by マツモト『vivy』TVアニメ13話

ヴィヴィそっくりのAIが目覚めると、そこはAI暴走は夢だったのかと思う程、きれいで平穏な世界。

垣谷やエリザベスの姿もないので、何十年後、何百年後なのかもしれません。

たとえ多くの年月がかかっても、再び歌姫AIの稼働が始まった。

このヴィヴィに、以前の記憶があるかはわかりません。
人類滅亡の救世主として、ヴィヴィに似せて作ったのかもしれません。

しかしその姿は、ヴィヴィは歌姫として、マツモトは・・・ヴィヴィのパートナーとして。

最初はいがみ合いながらも、お互いをかけがえのない相棒だと連れ添ってきた2人。
ようやく、正式なパートナーとなったのです。

平和で幸せな未来が来たのだと信じたいですね。

推測

最後の最後で、画面が横長(シネマスコープサイズ)になりました。
『Vivy』でこのサイズで描かれるのは、その歴史が正史であることを示してます。(3話)(6話)

このシーンは正史なのか?

私は、正史ではないと考えます。
最後にヴィヴィがいた再修正史の未来。

画面サイズが入り交じったのは──
人類滅亡の2161年を生き延び、正史、修正史でも存在しなかった新たな歴史を歩み始めたという描写なのではないでしょうか。

おわりに (『vivy』13話(最終回)とは)

ああ!
終わってしまいました(涙)

人間よりも人間くさいAI達が紡ぐ物語。
心がないはずのAIに、ここまで心を動かされるとは!

AIが暴走したりと怖い面もありましたが、基本的に作品内のAIには好印象。
それどころか、かなり魅力的でした。

1話からずっと気になっていた、人間のために作られたAIが、なぜ人間を襲うのか。
たとえ人類を滅ぼすのが人類の為だと指示されても、どうしてそこまで簡単に人間を裏切れるのか。

そこの疑問が解決しなかったのは残念。

まあ、私がそれだけAI達に、合理的ではない、人間的な感情を感じ取った結果でもありますが。

駆け足だった箇所もあり、もっとじっくりと描いて欲しかった点は、他にもいくつかあります。

だけど、それらを補って余りあるほどの展開、躍動感、魅力がありました。
全13話、心から楽しませて頂きました。

いや~~毎回時間との勝負でしたが、楽しいクールでした。
皆様には、3ヶ月間、お付き合い頂きありがとうございました。

私が作品を楽しんでいる様子は、皆さんに伝わったでしょうか?

毎週日曜、朝に鑑賞。

鑑賞直後に書くと、興奮状態で感嘆詞だらけになってしまうから避け(苦笑)。
他のアニメを見たりと一呼吸置いて、大抵午後から書き始める。

私の感想や感情よりも、そのシーンが何を表しているのか、何を訴えたいかを意識してレビューを作成。

なかなか、文章だけで伝えるのは(私の文章能力もあり)難しいですが、少しでも理解の助けになり、作品を楽しんで頂ければ幸いです。

以上、TVアニメ『vivy』第13話の感想&考察レビューでした。
長文にもかかわらず、最後まで読んで頂きありがとうございます。

さて、少し時間を置いてから、原案小説『Vivy』を読みたいと思ってます。
どのような形でレビューに反映させるかは、読んでから考えます(笑)。

時間があれば、全体レビューも書きたいと考えています。
良かったらまたお越し下さい。
最新情報はTwitter(@toki23_a)にて!

ではでは。

きょうのひとこと

松本博士にヴィヴィの歌を聞かせたかった・・・

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第12話 Refrain -私の使命- - 
本レビュー Fluorite Eye’s Song 最終Mission

※リンクは各話レビューへ

POSTED COMMENT

  1. ゆずぺい より:

    考察、とても読んでいて楽しかったです!
    このアニメは本当に素敵で引き込まれますよね、またほかのも読んでみたいと思います!

  2. 時文 より:

    読んで頂き、また、うれしいお言葉まで頂き、ありがとうございます。

    はい、最初はAIが主人公で感情移入できるのかと思いましたが、見事AI”に”感情移入してしまいました(笑)。

    色んなジャンルの作品を取り上げているので、他のレビューもご覧下さい。
    良かったら、またコメントを下さい。

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