【文字数(本文):約1万文字(目安16分)】
こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『薬屋のひとりごと』第34話「怪談」を鑑賞しました。
本レビューではアニメ感想だけではなく、原作・コミカライズ情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。
今回アニメ化されたのは──
- 原作
-
3巻 15話「怪談」
- コミック
-
12巻 47話「黄衣の女」終盤 ~ 48話「怪談」まで
今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)
今話で解決しなかった疑問
最下部「疑問点まとめ (Q&A一覧)」に記載
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレなし
『薬屋のひとりごと』は、小説投稿サイト「小説家になろう」連載。
ライトノベルと、月刊誌2誌で別の漫画家によるコミカライズ2作品があります。
私は、ライトノベル、コミカライズ共に未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成します。
アニメ鑑賞
+
コミカライズ、ライトノベルを読み
知り得た情報を加味して「感想・解説・考察」
よって、次話以降のネタバレはなしなのでご安心ください。
なお、原作ライトノベル、コミカライズの情報は、「原作情報」として区別できるよう記載します。
- 「ヒーロー文庫」のライトノベルを ── 原作
- 「月刊サンデーGX」連載のコミカライズを ── コミック

こんな感じです
緑系の色を目印にしてね!
引用部分も次のように緑系をワンポイントに ──
宦官が驚いた表情で猫猫を見るが、そんなの関係なかった。
引出しの見出しを眺め、珍しい薬を見つけるなり踊るような奇妙な動きをしてしまう。喜びがあふれ出て、頭の中に納まりきれなかった。
「なんかの呪いか、なにかか?」四半時、そんなことを繰り返したところだった。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
いつのまにか現れた壬氏が奇異の目で踊る猫猫を見ていた。
コミカライズは、別の漫画家による2作品が刊行されています。
- 「月刊ビッグガンガン」連載の「薬屋のひとりごと」
- 「月刊サンデーGX」連載の「薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜」
両方読んでいますが、本サイトでは、アニメの補完となると情報の多い➋を選択しました。
「コミック」として紹介する情報は基本➋です。
が、今後も両方読んでいくので、➊にしかない情報があれば、その時は注釈を付けて紹介します。

同じ内容なのに、2つも読むんだ・・・

その方が、理解が深まるんだよ
ちなみに、考察や疑問はオレンジ系。
補足や余談、参考情報はブルー系に色分けしているので、読む際に目安にして下さい。
2期 全24話 各話リスト
話数 | サブタイトル | コミック | 原作 |
第25話 | 猫猫と毛毛 | 8巻 | 3巻 |
第26話 | 隊商 | ||
第27話 | 冬人夏草 | 9巻 | |
第28話 | 鏡 | ||
第29話 | 月精 | ||
10巻 | |||
第30話 | みたび、水晶宮 | ||
第31話 | 選択の廟 | 11巻 | |
第32話 | 皇太后 | ||
第33話 | 先帝 | ||
12巻 | |||
第34話 | 怪談 | ||
第35話 | |||
13巻 | |||
第36話 |
※話数:リンクは各話レビューへ
※サブタイトル:ネタバレを避けるため次話以降はマスク
はじめに
人員不足だった翡翠宮に3人の侍女が加わった。
一方、その夜、猫猫は桜花に連れられ後宮の北側へ。
そこでは既に女官達が集まっており、怪談話が始まった・・・。
幽霊の正体見たり枯れ尾花。
子翠の正体見たり?横顔で?
主催者の女官は、前話、皇太后・安氏が話していた女性か・・・。(後述)
虚実入り混じる怪談に、最後の一酸化炭素中毒は事故か意図的か?
企みなら誰が誰を狙ったか、事故ならあの女官の正体は?

まあ、これはホラーオチかな(笑)
それにしても、子翠って虫以外にも興味あるんだ~と思ってたら、やっぱり虫ネタでした(爆)。

いや、怖かったからオケ

うん、内容も話し方も上手いし、怖かった~
では、今話を振り返っていきましょう。
感想&考察レビュー 第34話「怪談」
三姉妹
人員不足だった翡翠宮に、3人の侍女が加わった。
新しい侍女
翡翠宮に来た新しい侍女たちよ。
by 紅娘『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
隊商が来る前に言っていた、新しい侍女がやっと来たようです。(26話 )
一気に3人増え、侍女頭を除くと、侍女は約2倍になったと言えますね。
玉葉妃は、ああ見えて慎重です。
だから、周囲がいくら促しても、これまで侍女を簡単に増やせませんでした。(2話 )
同郷の人間だけで固めるのか。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
暗殺されかかったことのある玉葉様には、その方が安心だな。
今回の増員も同郷の顔見知り。
元々人手が足りていなかった翡翠宮。
そこへ出産が近づき増員が喫緊の課題でも、その辺は慎重にことを進めていたのでしょう。
それにしても ──

── 白羽です。
by 三姉妹『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
── 黒羽です。
── 赤羽です。
よく似ているどころじゃない、背格好も顔もそっくりな三姉妹。
そりゃあ、猫猫が間違えても仕方ない・・・。
って、いやいや猫猫の記憶力はニワトリ並ですか(苦笑)。
自己紹介した直後で位置も変わってないし、直前に桜花が「長女の白羽」って言ってるんだから、そのまま聞いた名前を口にすれば良いのに・・・。
如何に猫猫が、人に興味ないことが分かりますね(汗)。
原作には、このようなシーンはありません。
原作には ──
(名前と顔が一致しない)
by 『薬屋のひとりごと』原作3巻
猫猫は興味のあることしか物覚えがよくない。なので、しばらく新しく入った女官たちには話しかけづらいだろう。
猫猫さんは、興味のあることしか物覚えが良くない、とあるだけです(笑)。
アニメオリジナルか、おそらくこの先にあるやりとりを先に持ってきたのでしょう。

にしても桜花達は三姉妹見分けられるのかな?

おお、ホントだ
どうなんだろう?
白羽の年齢
ええ、みんな同郷で顔なじみなの。
by 桜花『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
長女の白羽さんは、玉葉様と同い年よ。
玉葉妃と同い年、ということは ──
長女の白羽は、数えで20歳ですね。
『薬屋のひとりごと』作品内は、数え年です。
日本で馴染みのあるのは満年齢。
数えで20歳は、満年齢だと18~19歳です。
三姉妹から見ると、侍女頭・紅娘や、三人娘は同郷なので知った顔。
ですが、猫猫は初対面。
物置を占有したり、主である玉葉妃に大目にみてもらう様子に、ましてや白羽より年下である毒味役を、どう思っているでしょうか(苦笑)。
非常識
── 小屋は好きにしていいわよ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
意外や意外。
玉葉妃から、小屋の使用許可があっさりと出ます。
アニメは、原作通りです。
が、コミカライズでは、玉葉妃のセリフがもう一言あります。
とても納得できるので、引用させて頂きます。
あらあら、物置はすっかり猫猫の巣になっていたの?
元々、あそこを使うほど物はないのだし、そのまま使わせてあげてもいいんじゃない?※太字部分がアニメではカット
by 玉葉妃『薬屋のひとりごと』コミック12巻
玉葉妃は、他の上級妃に比べ、無駄遣いもしなければ余分な物を購入したりしません。
物置を使うほど物持ちではないので猫猫に使わせても問題ない、と判断していたのです。
納得です!
── 小屋は好きにしていいわよ。
── でも寝るときは元の部屋を使ってちょうだいね。分かりました。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
いい上司達だな。
でも、上級妃の侍女としてのたしなみか、寝るのは部屋、とキツく言う侍女頭・紅娘。
上級妃の侍女にも拘わらず、物置で寝泊まりしているとあれば、主人である玉葉妃の名に傷が付いてしまうのです。
新たにやってきた三姉妹も ──
── 猫猫さんは、部屋ではなく小屋に住んでいるのですか?
by 赤羽・黒羽『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
── 本当ですか? 玉葉様の侍女なのに?
猫猫自身と言うより ──
玉葉妃の侍女である自覚を持ち、翡翠宮の品位を落とさぬよう気を配っているのです。
普通の作品だったら、猫猫の存在価値を知らない三姉妹がここで戦いを挑むところです(苦笑)。

ああ、よくあるパターン(苦笑)
三姉妹は、侍女としてのレベルが高いですね。

この子達は一体どこでそういう教育を受けるのだろう?

確かに…
桜花様が小屋に引きこもるのを止めたのは、お節介だけど私のことを考えてのことだろう。
早く新しい侍女達に慣れて欲しいという、桜花様らしい気配りだ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
桜花は、猫猫を早く三姉妹に溶け込ませようと配慮していたようです。
ならば、怪談に誘うのは、三姉妹の誰かと猫猫になりそうですが・・・。
そうならないのが『薬屋のひとりごと』!(笑)。
そう言えば ──
前々話、前話、玉葉妃のお茶会を放っておいて、皇太后の依頼対応をしていた件。
翡翠宮の皆は、猫猫が何をしていたのか、誰も聞かないんですよね。
壬氏の部屋付き侍女である猫猫の立場、事情を皆理解しているのです。
分かった上で、翡翠宮にいるからには、特別扱いせずに、他の侍女と同じように扱っているのです。
本当に、良い上司、良い仲間ですね。
外出許可
── あの、今夜の外出、紅娘様は?
大丈夫よ、許可はもらってるわ。
by 桜花『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
今日?叱られたばかりなのに、夜間外出許可を得られた二人。
原作によると ──
夜中に外に出ることを紅娘が許してくれるか心配したが、意外にあっさりと許可が下りた。
by 『薬屋のひとりごと』原作3巻
「たまには、そういうのに参加しないとね」
(そういうのとは)
一体なんだろうと猫猫は思いながら桜花についていく。
「たまには、そういうのにも参加しないとね」とのこと。
一瞬、人との交流のことを言っているのかと思いましたが、それなら三姉妹の誰かもいた方が良いはず。
どうやら ──
何せ後宮は娯楽が少ない。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
こういう語らいも認められているようだ。
後宮は娯楽が少ない。
それでいて、後宮の女官は基本的に後宮を出られません。
怪談話など褒められた内容ではありませんが、気分転換には丁度良い、という感じなのでしょう。
だから、紅娘も許可したのでしょう。
後宮の北側
後宮の北側。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
この辺りは古い建物しかないはずだけど・・・。
またしても後宮の北側!
2期は、本当に後宮の北側舞台が多いですね!
猫猫、これ。
by 桜花『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
こんな感じでかぶって。

おお、これか!

??
どした?
『薬屋のひとりごと』のコミカライズ『薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜』12巻の表紙。
なぜ猫猫が布を被っているのだろうと思っていました(笑)。
化粧するでもなく、通常バージョンの猫猫がなぜ布を被っているのだろうと不思議でした。
この時の姿が表紙になっていたのです。
この布は、一応、顔を隠すためでしょう。
視聴者に誰が誰だか分かってもらわないといけないので、アニメでは顔をハッキリと描いていますが ──
行燈は消して、これを代わりに。
by 女官『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
行燈を消して、代わりに渡されたのは小さなロウソク。
月明かりも入らない閉ざされた部屋で、頭に被った布と、頼りない灯り。
集まった女官たちは、誰が誰だか分からない状況なのでしょう。
いや、顔を覗いてはいけない、誰がいるのか探ってはいけない、という感じでしょうか。
だから、隣の女官が子翠だと、声を掛けられるまで気付かなかったのでしょう。
原作では ──
「こんばんは」
by 『薬屋のひとりごと』原作3巻
声を殺したあどけない口調だ。頭まで布をかぶったその人物に猫猫は見覚えがあった。子翠である。暗い中で、今まで気付かなかった。
と描写されています。
子翠は、隣にいるのが猫猫だと分かっていたようですが・・・。
怪談

桜花に連れられ後宮の北側、古びた建物へ入る猫猫。通された部屋には既に複数の女官達がおり、怪談話が始まる・・・。
怪談① 身投げ
夜な夜な北門の堀では、身投げを繰り返す下女の姿が・・・。
by 女官『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
哀れに思った女官が堀に花を浮かべると、どこからか声が聞こえてきます・・・。
最初に話された怪談話はアニメオリジナル。
でも、聞いたことがありますね ──
どっかで聞いたような話・・・。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
はい。
1期で、堀から水死体で上がった女官ですね。(9話 )

この事件が、噂となり女官の間で広まったのでしょう。
その事件の調査に携わったは、誰であろう猫猫さん。
真相を知っているので、当然怖くはありませんね(笑)。
怖がりだけど好きなわけね、桜花様。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
桜花が猫猫誘ったのは、(少しは怖がらせようと)嫌がらせするでも、(友達を作ろうという)お節介でもありませんでした。
単に、怪談話は聞きたいけど、一人で行くのが怖いから誘っただけですね(笑)。
そういう素直なところが憎めないですね!

桜花、裏表ないから好き!
怪談② 禁忌の森
あ~なるほど。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
禁忌の森の話を聞いて、猫猫は納得。
禁忌の森なんていうのは迷信でしょうが、禁忌になった謂れが全くないとは言い切れないって思って。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
猫猫曰く ──
森の中には食べてはいけないものも豊富にある。
だから、森に入ること自体を禁忌という形で禁じる。
でも、そんな毒キノコがあると知らない人にとっては、毒キノコを食べて亡くなるのを見ると、禁を破って呪われたと信じてしまうのです。
この話をした女官の故郷では、まだ信じられているのかもしれませんね。
でも、猫猫は理由に思い当たることがあったので、怖がらずに納得したのです。
昔から伝わる禁止事項や言い伝えには、得てしてそういう意味合いがありますよね。
「夜に爪を切ると親の死に目に会えない」
「夜に口笛を吹いてはいけない」
なんてのも、そういう類いですね。

聞いたことある!
ツキヨタケという、夜に発光する茸を火の玉に見立てるのが『薬屋のひとりごと』風ですね。
怪談③ 東の国の怪談

これは、遠い遠い東の国のお話・・・。
by 子翠『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
子翠の話は本当に怖い!
演出も上手いし話し方も上手かった。
最近の子翠の出番は虫関連ばかり。
彼女は虫以外興味ないと思っていたので、なぜこんな集まりにいるのか不思議でした。
怪談に興味があったのか、と。
が、やはり怪談話も虫でした(苦笑)。
子翠の話は、日本の怪談『耳なし芳一』に鈴虫の生態を掛け合わせたものですね。
お経を唱えている間、僧の姿は妻から見えなかったのは、まさに『耳なし芳一』。
日本の怪談だから「遠い遠い東の国のお話」なわけですね。
そして ──
鈴虫のメスは、交尾後、オスを食べます。
栄養補給のためですね。
カマキリが有名なので、最初カマキリの話かと思いました。
でも、鳴き声は鈴虫でしたね。
鈴の音か?
by 僧侶『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
いや、鈴の音に聞こえるが、これは人の声か?
調べると、鈴虫も交尾後オスを食べるようです。
前々話、子翠は鈴虫を捕まえていました。(32話 )

── その虫を捕まえようとしたの?
この虫は東方の島国に生息している虫で、羽を合わせて音を鳴らすんだよ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第32話
たぶん交易品の中にあったやつが逃げたんだろうね。
鈴虫を「東方の島国に生息している虫」と言っていますね。
それで、日本の怪談『耳なし芳一』とくっつけることを思いついたのでしょうか・・・。
夫を愛し子が欲しくて交尾する。
交尾をすると(栄養を欲するのか)夫を食べたくなる。
夫は、(本能か、子孫の為か)覚悟している様子。
でも、夫を食べると妻は一人になってしまう・・・。
ならば、偶然やってきた僧を食べてしまおう。
そんな鈴虫夫婦を擬人化(妖怪化?)して、怪談話に仕立てのです。
上手い!
子翠の横顔
ん?この横顔・・・。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
何か見覚えがあるような・・・。
小蘭と同じ尚服を着ているので洗濯係だと思われますが、猫猫は洗濯している様子を一度も見かけたことはなく、仲間からもなぜか神出鬼没と言われる子翠。
その子翠の横顔に、見覚えがあると言うのです。
さて、猫猫は、なぜ見覚えを感じたのでしょうか。
正直私は、本作で美人と言われている人は皆似たような顔に見えます(爆)。
区別がつくのは、せいぜい髪色と目の色の違いくらい。

子翠と同じ髪色と目の色と言えば…
さて、子翠は誰に似ているのでしょうか。
それとも、その人本人なのでしょうか。
それにしても子翠は物知りですね。
今話の話と言い、虫のことといい。
今話の話は東の国の話。
一体、どのようにして聞いたのでしょうか。
虫に関する知識は ──
ここって本当に凄いよね。
by 子翠『薬屋のひとりごと』TVアニメ第29話
図鑑でしか見たことない虫がいっぱい。
子翠は図鑑を読んでいる(持っている?)ようです。
図鑑なら字が読めなくても図や絵でも分かるでしょうが、子翠は字が読めるのではないでしょうか。
虫かごも立派なものを持っています。
もしかすると裕福な家庭の育ちなのかもしれませんね。
それに、捕まえた虫は一体どこで飼っているのでしょう・・・。
いずれにせよ、彼女が誰であろうと、子翠自身は良い人に思えてしまう私は甘いでしょうか(苦笑)。

うん、そう思う!
子翠、いい子!
子翠の正体は?
怪談④ 一酸化炭素中毒
そう言えば、この女官は最初に13の話と言っていた。
ここに集まったのは12人なのに、どういうことだろう・・・。
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
来ました来ました、怪談話と言えば定番 ── 数が違うオチ。
幾つかありますね。
- 仲間同士で話していてのに、後で写真を見返すと知らない人が映っていた
- 1人1個話していたはずなのに、なぜか人数より多くの話があった
- 全員の話が終わると、1人減っている
などなど!

これ読むだけで怖い…
12人しかいないのに、13の話とは?
今は、12番目の司会者である女官の話。
一体全体、13番目の話とは ──
ぐったりしている女官を窓や扉の近くへ!
早く!
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
消えずに残った火のせいで、体に害をなす空気が部屋に充満しているんです。
炭が不完全燃焼を起こすと一酸化炭素が発生します。
猫猫たちは、一酸化炭素中毒になりかけていたのです。
一酸化炭素は無色透明で匂いもありません。
猫猫が眠気を感じていたのも、軽度の一酸化炭素中毒になりかけていたのでしょう。
ああ、もう少しだったのに・・・。
by 女官『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
このセリフは、現実か幻聴か。
女官は狙ったのか、偶然か・・・。
いや、そもそもこの女官は・・・。

霊だとしたら、やり方がリアルすぎる(苦笑)

確かに、呪いの類いじゃない…
昔の木造建築は隙間があり、完全な密封空間にはなりません。
今回一酸化炭素中毒が起きたのは、人数が多かったせいでしょうか・・・。
それとも ──
今回の事故を起こす為に、わざわざ密閉空間になるよう細工をしたのでしょうか・・・。
考えてみれば、暑い日なのに、なぜ火鉢に炭があったのでしょうか・・・。

えっ、それって!?

信じるか信じないかはアナタ次第!

いや、それ使い方違う
ってか、もう古い!
13番目の怪談
去年までやっていた女官が亡くなったから、今年は誰が引き継いだのか心配だったのよ。
- 中略 -
亡くなった翌年から集まりがなくなるのも、いかがなものかと思っていたから、続けてくれる人がいて良かったわ。
by 紅娘『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
女官は既に亡くなっている!?
ならば、あの女官は・・・。
唯一の楽しみである集まりに、どうしても出たくて化けて出てきた?
一人であの世へ行くのは寂しくて、道連れにするために戻ってきた?
それとも、誰かのイタズラでしょうか・・・。
ここは、後宮、年を取った女官すら珍しいです。
イタズラをするにも、限られています。
真相を確かめるには、面識のある紅娘に女官の特徴を確認する。
そもそも、今回の主催を誰から聞き、誰が司会をやる予定だったのか確認する。
方法は幾つか考えられますが、怪談という性格上、勘繰るのは無粋というもの。
猫猫自身が調査をしないという事は、そういう意味ではないでしょうか。
少なくとも、(怪談の目的である)桜花は背筋が寒くなったようですから。

そして、猫猫と仲が良くなった?

確かに(笑)
では、結局、13番目の怪談とは・・・。
── 今宵は肝が冷える13の話を楽しみましょう。
あの時、あの場には年かさの女官を含めて12人しかいなかった。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
とりあえず、13番目の怪談にならずに済んで良かった。
いいえ。
猫猫が言うように、彼女たち自身は13番目の怪談にならずに済みましたが・・・。
12人目の女官が既にこの世の人ではなかった、というオチだったのです。
年のいった女官の言うとおり、怪談は13個あったのです。

コワッ!
女官の正体
先帝は、年端のいかぬ少女を選んでは、その花を散らし、手折られた少女達は外に出ることを許されぬまま・・・。
by 女官『薬屋のひとりごと』TVアニメ第34話
年端もいかぬ少女を選んでは花を散らし。
お手つきになった少女は後宮の外に出ることを許されなかった・・・。
この女官が化けて出てきたのだとしたら、恨むべきは先帝であり、後宮システム。
なぜ猫猫達の命を狙ったのでしょうか?
いつか後宮を出られるであろう女官達を恨めしく思ったのか。
それとも、(ずっと一人だったので)一人あの世へ行くのが寂しくなったのか。
まさか、怪談が好きだから、最後に自分で怪談話を作ろう・・・なんて発想ではないよね(苦笑)。

だとしたら大迷惑!
あと、前話、同じような話を聞きましたね。(33話 )

以前、女児を産んだ娘がいた。
by 皇太后『薬屋のひとりごと』TVアニメ第33話
娘は、先帝の子だと言い張ったが、先帝に知らぬと否定され、その父親とされた医官が女児とともに追放された。
後宮の大きさから想像するに、先帝に手折られた少女は数多くいそうです。
ですが、司会の女官が、子供を産んだかどうかは言及されていません。
なので、皇太后が語った女官かどうかは分かりません。
が、これもまた、先帝の・・・いや歴史の被害者と言えそうですね。
後宮を追放された医官と女児は誰? 今どこに?
おわりに (『薬屋のひとりごと』34話とは)
前話がドロドロした話だっただけに、今話は怪談話でも明るく見えたのは気のせいでしょうか(笑)。

そう?
結構、怖かったよ
ある女官は、噂話に尾ひれをつけ。
別の女官は、故郷にまつわる話。
桜花は置いといて(評価不能(苦笑))。
というか、怖い話好きだけど、苦手だから話すのも怖いんだと想像(笑)。

あっ、それありそう(笑)
子翠は、語りの上手さも然る事ながら、東洋の怪談との融合がお見事。
その上、期待通り虫ネタをぶち込んでくる(笑)。
そして、我らが猫猫さんは、実際にあった酷い話(爆)。
怪談話で、その人の個性を出しているのが流石です。
前半クールも残り2話。
次話から前半クール最終エピソード開始でしょうか!?
(原作3巻の最終エピソードとなりそうです)
今話ラストシーン。
壬氏様、何か決意したように見えましたが、如何に。
以上、TVアニメ『薬屋のひとりごと』第34話の感想&考察レビューでした。
長文にもかかわらず、最後まで読んで頂きありがとうございます。
次話のレビューも書く予定です。
良かったらまたお越し下さい。
最新情報はX(@toki23_a)にて!
ではでは。
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疑問点 まとめ(Q&A一覧)
この章では、疑問点をまとめていきます。
- 今話で発生し解決した疑問は、本文で解説して本章(ここ)でまとめ
- 今話で解決しなかった疑問を、疑問XX-XX(話数-通し番号)として記録
⇒ 本章(ここ)でまとめ - 答えは、推測ではなくできるだけ(原作含む)作品内で明らかになった事実を記載
※推測が入る場合は、断りを入れる
⇒ 解決した疑問は、次話で削除
今話で解決した疑問 (クリックすると答えが表示されます)
今話で新たに発生し、解決しなかった疑問
- 疑問 34-01 子翠の正体は?
残っている疑問 (クリックすると表示されます)
- 疑問 02-01 壬氏は、後宮管理者なのに、なぜ後宮の外まで判断を求められている?
- 疑問 02-02 水差しの弁償、仕送りから引いたのは期間限定?
- 疑問 02-03 結局、秘薬は何の為だったの?
- 疑問 03-01 西都の玉葉妃が、異国の姫とは?
- 疑問 05-01 粉を染み込ませた木簡は、誰が何に使っているのか?
- 疑問 05-01 簪(かんざし)を渡す意味は?
- 疑問 06-01 園遊会で、なぜ壬氏は違うカンザシを挿し、襟が乱れていたのか?
- 疑問 09-01 壬氏と亡くなった武人・浩然との関係は?
- 疑問 10-01 後宮内の事件に最終判断を下しているのは誰?
- 疑問 10-03 現帝の東宮時代、妃はなぜ一人しかいなかったのか?
- 疑問 11-01 阿多妃を南の離宮に住ませるのは、帝の愛着か、それとも・・・
- 疑問 11-02 阿多妃の子は生きているのか?
- 疑問 12-01 やり手婆は、なぜ猫猫を妓女にしたい?
- 疑問 13-01 壬氏は、帝に何を頼まれたのか?
- 疑問 14-02 爆発現場にあった上等なキセルは、倉庫番のもの?
- 疑問 15-01 馬閃は、なぜ猫猫を嫌っている?
- 疑問 17-01 壬氏は、なぜ変装しなくてはならない?
- 疑問 17-02 壬氏は宦官なのに、なぜ武官のような野営を知っている?
- 疑問 18-02 使い物にならない妓女を、やり手婆はなぜ離れに住まわせている?
- 疑問 19-03 「何か起こったあとでは遅い」猫猫は、過去にどんな経験をしたのか?
- 疑問 19-04 羅漢は、猫猫を抱きかかえる壬氏を見て、なぜあれほど驚いた?
- 疑問 20-01 なぜ翠苓のことを秘密裏に終わらせた?
- 疑問 20-02 壬氏は、なぜ身分を隠し、後宮管理者として生活している?
- 疑問 20-03 楼蘭妃は、なぜ訪れる度に雰囲気が変わる?
- 疑問 21-01 やぶ医者より先に後宮へ来た姉は、今どこにいる?
- 疑問 21-02 先の皇太后は、なぜ木の伐採に制限をかけた?
- 疑問 22-01 猫猫は、なぜ爪紅を流行らせた?
- 疑問 23-01 賭け対象にした「妓女の身請け」の狙いは?
- 疑問 23-02 羅漢に届いた文と巾着、誰が開いたのか?
- 疑問 25-01 楼蘭妃は、なぜそこまで侍女を増やす?
- 疑問 25-02 子猫はどこから来た?
- 疑問 26-02 キャラバンは、なぜ妊婦に影響のある香油と香辛料ばかり売っていた?
- 疑問 27-01 結局、玉葉妃に毒を盛ったのは誰?
- 疑問 28-01 異国の特使は、なぜ上級妃4人に鏡を献上した?
- 疑問 28-02 高順が相談した姉妹とは誰のこと?
- 疑問 29-01 異国の特使は何を企んでいる?
- 疑問 30-01 杏に香油から堕胎剤の作り方を、誰が教えた?
- 疑問 31-02 先帝が壬氏に渡そうとした石は何?
- 疑問 31-03 国母が来たのはいつ頃?
- 疑問 31-04 帝は、なぜ”選択の廟”を解いておきたかった?
- 疑問 31-05 壬氏は、なぜ”選択の廟”で真剣な顔をしていた?
- 疑問 32-01 皇太后は、なぜ診療所に?
- 疑問 33-01 後宮を追放された医官と女児は誰? 今どこに?

1期の残が多いので、時間あるときに整理します
今週のX感想ポスト
#薬屋のひとりごと 34話
— 時文@ここアニ(『チ。』『薬屋』レビュー中) (@toki23_a) March 15, 2025
幽霊の正体見たり枯れ尾花
子翠の正体見たり?横顔で🤔
女官は安氏が話してた女か…
虚実入り混じる怪談に、最後は事故か意図的か?企みなら誰が誰を狙ったか、事故ならあの女官の正体は?ま、これはホラーオチかな😓
子翠虫以外も興味あるんだと思ったら、やっぱ虫だった🤣
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