【文字数(本文):約7千文字(目安10分)】
こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『薬屋のひとりごと』第43話「祭り」を鑑賞しました。
本レビューではアニメ感想だけではなく、原作・コミカライズ情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。
今回アニメ化されたのは──
- 原作
-
4巻 13話「祭り」 ~ 14話「取引現場」終盤まで
- コミック
-
16巻 65話「狐の里」 ~ 17巻 67話「秘密の工房」まで
今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)
- (原作) 猫猫、なぜそんなに余裕?
- (原作) キツネの鳴き声!?
- (原作) 猫猫に与えられたのは何の本?
(原作) なぜ猫猫は部屋を抜け出た? - (原作) 見張りは本当にいる?
(原作) なぜ部屋に抜け道がある? - ここに飛発と姶良がいるということは・・・
※「(原作)」は、原作情報を根拠の中心にして考察しているトピック
今話で解決しなかった疑問
最下部「疑問点まとめ (Q&A一覧)」に記載
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレなし
『薬屋のひとりごと』は、小説投稿サイト「小説家になろう」連載。
ライトノベルと、月刊誌2誌で別の漫画家によるコミカライズ2作品があります。
私は、ライトノベル、コミカライズ共に未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成します。
アニメ鑑賞
+
コミカライズ、ライトノベルを読み
知り得た情報を加味して「感想・解説・考察」
よって、次話以降のネタバレはなしなのでご安心ください。
なお、原作ライトノベル、コミカライズの情報は、「原作情報」として区別できるよう記載します。
- 「ヒーロー文庫」のライトノベルを ── 原作
- 「月刊サンデーGX」連載のコミカライズを ── コミック

こんな感じです
緑系の色を目印にしてね!
引用部分も次のように緑系をワンポイントに ──
宦官が驚いた表情で猫猫を見るが、そんなの関係なかった。
引出しの見出しを眺め、珍しい薬を見つけるなり踊るような奇妙な動きをしてしまう。喜びがあふれ出て、頭の中に納まりきれなかった。
「なんかの呪いか、なにかか?」四半時、そんなことを繰り返したところだった。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
いつのまにか現れた壬氏が奇異の目で踊る猫猫を見ていた。
コミカライズは、別の漫画家による2作品が刊行されています。
- 「月刊ビッグガンガン」連載の「薬屋のひとりごと」
- 「月刊サンデーGX」連載の「薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜」
両方読んでいますが、本サイトでは、アニメの補完となると情報の多い➋を選択しました。
「コミック」として紹介する情報は基本➋です。
が、今後も両方読んでいくので、➊にしかない情報があれば、その時は注釈を付けて紹介します。

同じ内容なのに、2つも読むんだ・・・

その方が、理解が深まるんだよ
ちなみに、考察や疑問はオレンジ系。
補足や余談、参考情報はブルー系に色分けしているので、読む際に目安にして下さい。
2期 全24話 各話リスト
話数 | サブタイトル | コミック | 原作 |
第37話 | 湯殿 | 14巻 | 4巻 |
第38話 | 踊る幽霊 | ||
第39話 | 氷菓 | ||
15巻 | |||
第40話 | 巣食う悪意 | ||
第41話 | 狐の里 | ||
16巻 | |||
第42話 | 鬼灯 | ||
第43話 | 祭り | ||
17巻 | |||
第44話 | |||
第45話 | |||
第46話 | |||
第47話 | |||
第48話 |
※話数:リンクは各話レビューへ
※サブタイトル:ネタバレを避けるため次話以降はマスク
はじめに
猫猫が連れて行かれたのは森の奥の隠れ里。
里ではちょうど祭りが開催されており、猫猫と子翠は狐の面をつけて参加する。
住めば都か人質か。(猫猫だからです)
親の心子知らずか、壬氏の心猫知らずか。(猫猫だからです…)
好奇心は猫をも殺す、虎の尾を踏む子猫かな。(猫猫だからです!)
ついにラスボス登場!?
猫猫さんの人質満喫生活も終止符!?
一気に暗雲立ち込める。
拉致の目的は、猫猫本人は羅漢対策だと思っているが、子翠が簪を気にする辺り、もしかすると・・・。
って、猫猫さん。
蘇りの薬より、自分を拉致した目的を確認しなさい!(笑)

ホント、それ!
では、今話を振り返っていきましょう。
感想&考察レビュー 第43話「祭り」
隠れ里の祭り
後宮から連れ去られた猫猫が辿り着いたのは、森の奥に隠された里だった。里ではちょうど祭りが開かれ、猫猫は子翠と共に狐の面をつけて参加することに。
虫好き
まるで虫の音みたいだ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
鈴虫の鳴き声と共に聞こえる子翠の簪の鈴の音は、まるで虫の音のようだと呟く猫猫。
私の簪貸してあげる。
by 子翠『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
蜘蛛の巣のやつ、可愛いんだよ。
子翠が今つけているのは虫が付いた簪。
それ以外にも、蜘蛛の巣の形をした簪も持っているようです。
そして屋台で食べるのは鶏肉よりもイナゴ。
子翠はどれだけ虫が好きなんでしょう(苦笑)。

イナゴは無理・・・
ちなみに猫猫は、ヘビや蛙を食べることがあるようですが、虫はそれほど食べないようです。

そういや、トカゲの尻尾も集めてたな…(研究対象だけど)

イヤ~~
そういうのも無理!
奇妙なキツネ面

なんかタヌキみたい。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
なぜかキツネの面を緑で彩る子翠。
確かにキツネには見えませんが、タヌキにも見えないような・・・。
猫猫曰く、垂れ目に見えるようです。
虫の絵は上手いのに、獣の絵は苦手なのかもしれないと考えています。
それでふと笑ってしまったのです。
後宮から連れ出され、既にもう何日も経過。
本当は笑っていられる状況ではありませんが、猫猫は考えても仕方ないと割り切っているようです。

前向き、というか強い!
1期1話で人さらいにさらわれて、後宮で働くことになった時も同じですね。


お~確かに

猫猫はそういう性格なんでしょう
壬氏の簪
猫猫、いいの持ってるねえ。
by 子翠『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
── これちょうだいって言ったら、くれる?
うーーん、ダメ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
ようやく壬氏様からの贈り物に込められた意味に気づいたのか、受け取った品を安易に手放すことへの後ろめたさを感じ始めたのでしょうか・・・。
猫猫が壬氏様からもらった簪。
園遊会でもらった時 ──
翡翠宮の侍女が欲しいと言ったら、折って渡そうとしていましたからね(笑)。(5話 )

あったね、そんなこと~

猫猫も、ようやく壬氏様に気を遣うことができるようになったかと思いきや・・・。
黙ってればいいんだけど、壬氏様妙に表情を読むのが上手いんだよな。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話

バレるからかよ!

バレなきゃいいってこと!?
簪を人にあげたことを言わなければ分からないとは思うが、壬氏は表情を読むのが上手いからバレてしまうと考えたのです。
前話、柘榴宮で偽楼蘭妃を見抜いた壬氏。
相手が考えていること、思っていることを表情から読み取るのが上手いですよね。
ましてや相手が猫猫となれば・・・。
確かに猫猫さんの読みは正しいです。
なぜ壬氏様が簪にこだわるかに気付くとなお良いのですが・・・。

ホントそれっ!
それにしても、子翠は、この簪が壬氏様からの贈り物と知っていて欲しいと言ったのでしょうか・・・。

お~~・・・ん?
で?

さあ、どういうことでしょうね(苦笑)
原) キツネの鳴き声
松明の明かりのせいか、本当にキツネの群れに見えてくる。
── 別世界みたいだよね。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
原作によると ──
面を付けて小さな穴から見ているので、まったく違う世界に感じるようです。
その上 ──
履いているのはいつもの履ではなく木靴で、歩くたびにからんと鳴る。それにりぃんと鈴の音が混じり、森のほうから梟の鳴き声が聞こえる。それらが混じり合うと不思議なもので、こぉん、こぉんと狐が鳴くような気がしてきた。
by 『薬屋のひとりごと』原作4巻
木靴の音に、鈴の音、フクロウの鳴き声が混じり合い、キツネが鳴いているような気がしてくる・・・。
現実と幻想の境目が溶け合うような、神秘的な雰囲気が漂っているのです。
鬼灯
鬼灯なんておいしくないよ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
── 知ってる。
毒があるし、花街では妓女が・・・。
── 知ってる。
猫猫が言いかけたのは ──
鬼灯は堕胎剤としても使われている、ということでしょう。
原作では「死ぬことはないが、あまり食べるものじゃない」と猫猫は考えています。
また、子翠が吐き出したのは、鬼灯の皮のようです。

なんだ、もしかしたら猫猫に言われたから食べるのを止めたのかと思った・・・

実を食べたようだね
子翠は、なぜ鬼灯を食べる?
赤と緑
この村の男の人はね、色の見分けがつかない人が多いんだよ。
by 子翠『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
女の人はたまにだけどね。
またまた出てきました!
色の見分けが付かない血。
だからか。
赤であるはずのまなじりの色を緑に塗っているのは。子翠も・・・。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
色の見分けがつかない人については、「選択の廟」で説明がありました。(31話 )

見分けの付かない色は、赤と緑。
赤であるはずのまなじりに緑を使っても、色の見分けが付かない人にとっては同じに見えるです。
猫猫は見分けが付くので赤。
緑を使っているのが、色の見分けが付かない人でしょう。
それで、子翠も色の見分けが付かないのでは?と考えたのです。
というか、分かるようにしているのは何故でしょうか?
色の見分けが付かないなど、普通はわざわざ言う必要はありません。
ここでは、あからさまに・・・。
いや、誇示しているようにすら見えます。
恐らくそれは血の濃さを示しているのでしょう。
先祖を大切にしている・・・。
いや違いますね。
西方の血を重要視しているからこそ、その証拠である色の見分けがつかない特徴を持つ者を明確にしているのではないでしょうか。
子翠の面は、なぜ緑?
同じ祖
都へやってきた王母たち。
そして森の奥深くに隠れ里を作った白キツネの民。どちらも祖を同じくする西から来た民なんだ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
「都へやってきた王母」とは、建国の物語に出てくる初代皇帝の母。
王母と、この隠れ里の祖先が、同じ西方から来た民だというのです。
都の王母と、この隠れ里の先祖。
どちらかが先に来て別れたのだと予想していましたが、同じ祖先が別々の場所に定住した結果だったのです。
当たっているとネタバレになってしまうので隠しておきます。気にならない方だけご覧下さい。
続きを読む (クリックして下さい)
どちらも決して武力を使って力で支配したりはせず、地元の人たちに協力し、溶け込み、いずれ子をなし混ざっていく・・・。
祖国を何らかの理由で出なくてはならず、あるいは追い出されて、仕方なく新たな地域で根ざしていく知恵だと思っていましたが・・・。
都と、この隠れ里。
同じやり方で二つの実績があると、何かしらの意図を感じますね。
まさか、最初からこの国を狙ってあちこちに分散させた?
都は当然最初から狙っていたでしょう。
あとは地盤を固めるために、別の地に。
同じ祖を持つ者同士が、離れていても連携を取っていたら・・・。
いや、そんなことはないでしょう。
だって、そんな計画、何十年・・・いや何百年かかると思います!?
あまりに途方もないというか、気が遠くなります。
でも、次々と明かされる真実は、一つの可能性に導いているのです。

えっ、それって凄すぎない!?

ホント、壮大過ぎるよね
(ミスリードされてたりして…)
ああ、でも・・・。
虫は冬を越せない、ただ子を残すのみ。
by 子翠『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
子翠のこのセリフは、そういう意味も含んでいるのかもしれないですね・・・。
願い事

なあ、願い事、何書いたんだ?
── 願い事?願い事を書いた面が燃え尽きて天に昇ったら、願いが叶うって言われてるんだよ。
by 響迂『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
面は1年間奉納され、次の年の祭りで燃やされます。
願い事を書いた面が、(池に落ちずに)燃え尽きれば、願いが叶うとされているようです。
猫猫は、そういう迷信信じないと思って・・・。
by 子翠『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
原作によると ──
確かに猫猫は、願掛けするくらいなら、目的に向かって普通に行動した方が早いと考えています(苦笑)。

猫猫、夢なさすぎ~~!

まあ、確かに願いを書いて1年後ってのもね(苦笑)
迷信じゃないと否定するガキんちょ。
子翠については分かりませんが、響迂には叶えたい願いがあるようです。
叶わぬ願いは底に沈み、恵みの糧になる。
by 子翠『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
虫は冬を越せない、ただ子を残すのみ。
この印象的なセリフは、2期後半クールのPVの最後にありましたね。
一体どういう意味なのでしょうか・・・。
「虫は冬を越せない、ただ子を残すのみ」とは?
拉致より秘薬
逃げても無駄だと思っているのか、他に理由があるのか・・・。
この2人の行動には違和感しかない。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
でも、それよりも今気になるのは・・・。
いまだ、猫猫を連れて来た目的は分かりません。
確かに、翠苓と子翠の猫猫の扱いについては違和感だらけです。
監視が緩すぎます。
特に今話は、子翠が隠れ里のことを話しすぎですね(苦笑)。
問題ないと思って話しているのか、何か意図があるのでしょうか。
その辺を突っ込んで聞いて欲しいところですが・・・。
なのに、口に出てきたのは ──
曼陀羅華とフグですか? 割合は?
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
他に入れるものは? 量はどれぐらいが適量ですか?
あと甦ったあとの体の状態を教えて下さい。
意識はどの程度で戻りました? すぐ動けましたか?
猫猫さんらしさ全開。
やっぱり大人しく付いてきたのは蘇りの薬に興味があったからでしょう、と疑いたくなるほどです(苦笑)。
もっと子翠に聞きたいことがあったけど・・・。
なぜ私を連れて来たのか。
何が目的で動いているのか。そして、彼女たちは何者なのか。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
原作では、上記の心情描写は寝床に入ってからのものです。
子翠は別の部屋で寝ており、猫猫は翠苓と同じ部屋で寝ています。
先のセリフにあるような内容を確認したかったのですが、翠苓は答えてくれないだろうと予想。
結果、子翠との関係を聞いただけで会話が終わってしまったのです。
秘密の工房
翌朝、猫猫が興味を持ちそうな書物を与え、二人はどこかへ出掛けてしまう。
猫に図鑑
はあ~~これ全部薬草の?
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
子供にゲーム、猫猫に薬草本!?
これがあれば見張りがいなくても外へ出ない!?(笑)
原作によると ──
翌朝、起きると卓子の上に大量の書物が置いてあった。薬草の図鑑であり、丁寧な挿絵がたくさん描かれている。異国のものも混じっていて、猫猫の知らない植物がたくさん載っていた。半分以上意味がわからないが、そこかしこに紙が挟まれており、そこに注釈や補足が書かれていた。
by 『薬屋のひとりごと』原作4巻
全て薬草の図鑑。
西方でしょうか、異国のものも交じっていて、薬オタクの猫猫にとっては垂涎ものでしょう。
つまり、翠苓の狙いは当たったのです(笑)。
猫猫をここに留めておくどころか食事も取らないほど熱中させるものを与えたのです。
では、なぜ猫猫は外へ出たのでしょうか?
6時間くらい経ったのかな。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
どうやら、6時間は大人しくしていたようです(笑)。
原作によると、与えられた本は全て読んだ様子。
だから、他に興味を持ったのでしょうか?
そうではありません。
原作を読むと、猫猫が倉庫に興味を持った理由が分かります。
これだけたくさんの本があれば、猫猫がおとなしくなると翠苓も子翠も思っただろう。しかし、残念ながら猫猫の中の好奇心はそんなものじゃすまない。
ぞくぞくと身体の奥からわき出る感情を抑えきれない。ただ、この部屋で本を読んでいるだけということがもどかしくて仕方ない。– 中略 –
いけない、いつもの癖が出始めている。そして、そうなると理性ではわかっていても、抑えようがない。たとえ、それが愚かすぎる選択と言われようとも。
by 『薬屋のひとりごと』原作4巻
本だけではもどかしくなるような、与えられた本にはそんな内容が描かれていたのです。
その内容とは ──
– 前略 –
今日与えられた書物には、鼠を元にした実験結果がいくつも書き込まれていた。
by 『薬屋のひとりごと』原作4巻
翠苓が置いていった本には、何かの実験結果が書き込まれたものがあったのです。
「蘇りの薬」に関する実験でしょう。
勘の良い猫猫は、書物に書き込まれていたのは「蘇りの薬」の実験結果であることに気づき。
夜でも煌々と灯りを付けている倉庫に大量のネズミ・・・実験室がどこか分かってしまったのです。
そうなると、愚かな行為だと分かっていても、いてもたってもいられなかったのでしょう・・・。
抜け道
あそこに行くことはできる?
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
響迂が部屋に自由に入ってくるので、本当は見張りはいないのではないかと思いましたが・・・。
原作にはきちんと記載がありました。
それから三時は経っただろうか。小腹がすいた頃には、宿の給仕が部屋まで食事を持ってきてくれるし、読む本は大量にある。ただ、厠に行くとき、わざわざ見張りの男がついてきたのは苦笑いを浮かべるしかなかった。
by 『薬屋のひとりごと』原作4巻
食事をするときも部屋の中で。
トイレに行くときは見張りがついてきたようです。
見張りは本当にいたようです。
では逆に、なぜ抜け道なんてものがあるのでしょうか?
その辺は、原作ではしっかり説明がされています。
「ここな、本当は隣の部屋とつながってんだよ。んでもって、俺の部屋、隣な」
by 『薬屋のひとりごと』原作4巻
部屋を仕切る際、こうやって大きな箪笥を置いてごまかすらしい。確かにこれなら、部屋を好きなように分けることができる。
「隣にも箪笥があるんじゃないのか?」
「もうどけてあるから大丈夫だよ。姉ちゃんを驚かせようと思ってたんだけど、こっちが邪魔でさ」
猫猫が軟禁されているのは宿屋。
この部屋は広さを調整できるよう、扉で隣の部屋と繋がっていたのです。
使わないときは両側にタンスを置いて、使えないようにしているのです。(片方をどけても、反対側を動かさなければ使えない)
そして、その扉の先は響迂が使っている部屋。
響迂は、子翠を脅かすためにタンスを既にどけていたのです。
結果、こちらのタンスをどければ隣の部屋へ移動できたのです。
響迂の部屋にはベランダがあって、格子の隙間を抜ければ隣のベランダへ移動でき、一番端まで行って渡り廊下の屋根に降りられ、そこから外へ出たのです。

倉庫は里の外
実は猫猫、村の外まで出てるんだよね(苦笑)

・・・えっ、じゃあ逃げればいいのに!
飛発工房
ここまでは予想してなかった。
参ったな。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第43話
これじゃ、まるで飛発の工房じゃないか。
好奇心を抑えられず、勝手に部屋を抜け出しただけでなく、隠れ里の秘密を知ってしまった猫猫。
そこに里長とみられる神美に、特使の姶良まで現れて・・・。
今話前半で判明した、隠れ里の祖は西方。
そこへ西方の特使である姶良と、西方の最新式の飛発が再登場。
ようやく繋がってきましたね!
当たっているとネタバレになってしまうので隠しておきます。気にならない方だけご覧下さい。
続きを読む (クリックして下さい)
帝と帝弟に取り入ろうとして都へ乗り込んできた特使の二人。

美に絶対の自信があった特使は「月の精」にズタボロにされました(苦笑)。(29話 )
次なる手として視線の先には帝弟暗殺で使われたのにそっくりな飛発の箱・・・。
そして今回、飛発の工房に里長と共に特使が現れたのです。
この飛発工房は、里長・神美の倉庫。
里長・神美は、西方の特使と繋がっている?
里長・神美 - 飛発 - 特使・姶良
このどちらか、あるいは二人で帝弟の暗殺を企てたのでしょうか。
それはまだ分かりません・・・。
ですが、今現在、羅漢は飛発の出所を追っているはずです。
その調査の結果、ここに辿り着くのでしょうか・・・。

おお!
金の流れを追っていけば、ここに辿り着く?
それにしても・・・。
響迂の様子から想像するに ──
里長・神美が恐ろしい存在であることは、翠苓も子翠も理解しているはずです。
それなのに、なぜ猫猫をこんなに緩く扱っていたのでしょうか。
(そもそも響迂が自由に部屋に出入りできるのもおかしな話です)
また、里のことや蘇りの薬のことなど、子翠はあまりにも猫猫に多くの情報を話しすぎていますね。
一体、二人は人質である猫猫に何をさせるつもりなのでしょうか・・・。
おわりに (『薬屋のひとりごと』43話とは)
3食昼寝付き、好きな書物は読み放題で、着替えだって手伝ってくれる!?
人質ライフを満喫する猫猫さん。
でも、猫猫の心を満たすにはまだ足りない!?
ついにフィールドワークに出てしまうが。
その選択は凶と出るか、大凶と出るか・・・。

・・・悪いのしかないじゃん!

あんなラスボス感見せつけられたらね…
割と自由に見える隠れ里。
そこに住む子翠と響迂の奔放なこと。
だけど、時折見せる、憂いは何なのか。
蘇りの薬や飛び道具。
彼ら彼女らになぜそんな物が必要か・・・。
ついに登場したのはラスボスか?
オープニング登場キャラで、唯一まだ本編に登場していなかったのが神美。
開始19秒前後。その直前から再生開始します。
楼蘭妃と子翠を手前に、真ん中に配置されている強者感。
子昌がトップかと思っていましたが、OPでの位置関係と今話ラストの圧倒的な存在感。
どうやらこっちが本命のようですね。
好奇心は猫をも殺す、まさに猫猫は虎の尾を踏んでしまったのです。
猫猫は、一人敵地で対抗できるのでしょうか~~~。
以上、TVアニメ『薬屋のひとりごと』第43話の感想&考察レビューでした。
長文にもかかわらず、最後まで読んで頂きありがとうございます。
次話のレビューも書く予定です。
良かったらまたお越し下さい。
最新情報はX(@toki23_a)にて!
ではでは。
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疑問点 まとめ(Q&A一覧)
この章では、疑問点をまとめていきます。
- 今話で発生し解決した疑問は、本文で解説して本章(ここ)でまとめ
- 今話で解決しなかった疑問を、疑問XX-XX(話数-通し番号)として記録
⇒ 本章(ここ)でまとめ - 答えは、推測ではなくできるだけ(原作含む)作品内で明らかになった事実を記載
※推測が入る場合は、断りを入れる
⇒ 解決した疑問は、次話で削除
今話で解決した疑問 (クリックすると答えが表示されます)
今話で新たに発生し、解決しなかった疑問
- 疑問 43-01 子翠は、なぜ鬼灯を食べる?
- 疑問 43-02 子翠の面は、なぜ緑?
- 疑問 43-03 「虫は冬を越せない、ただ子を残すのみ」とは?
残っている疑問 (クリックすると表示されます)
- 疑問 02-01 壬氏は、後宮管理者なのに、なぜ後宮の外まで判断を求められている?
- 疑問 02-02 水差しの弁償、仕送りから引いたのは期間限定?
- 疑問 02-03 結局、秘薬は何の為だったの?
- 疑問 03-01 西都の玉葉妃が、異国の姫とは?
- 疑問 05-01 粉を染み込ませた木簡は、誰が何に使っているのか?
- 疑問 05-01 簪(かんざし)を渡す意味は?
- 疑問 06-01 園遊会で、なぜ壬氏は違うカンザシを挿し、襟が乱れていたのか?
- 疑問 09-01 壬氏と亡くなった武人・浩然との関係は?
- 疑問 10-01 後宮内の事件に最終判断を下しているのは誰?
- 疑問 10-03 現帝の東宮時代、妃はなぜ一人しかいなかったのか?
- 疑問 11-01 阿多妃を南の離宮に住ませるのは、帝の愛着か、それとも・・・
- 疑問 11-02 阿多妃の子は生きているのか?
- 疑問 12-01 やり手婆は、なぜ猫猫を妓女にしたい?
- 疑問 13-01 壬氏は、帝に何を頼まれたのか?
- 疑問 14-02 爆発現場にあった上等なキセルは、倉庫番のもの?
- 疑問 15-01 馬閃は、なぜ猫猫を嫌っている?
- 疑問 17-01 壬氏は、なぜ変装しなくてはならない?
- 疑問 17-02 壬氏は宦官なのに、なぜ武官のような野営を知っている?
- 疑問 18-02 使い物にならない妓女を、やり手婆はなぜ離れに住まわせている?
- 疑問 19-03 「何か起こったあとでは遅い」猫猫は、過去にどんな経験をしたのか?
- 疑問 19-04 羅漢は、猫猫を抱きかかえる壬氏を見て、なぜあれほど驚いた?
- 疑問 20-01 なぜ翠苓のことを秘密裏に終わらせた?
- 疑問 20-02 壬氏は、なぜ身分を隠し、後宮管理者として生活している?
- 疑問 21-01 やぶ医者より先に後宮へ来た姉は、今どこにいる?
- 疑問 21-02 先の皇太后は、なぜ木の伐採に制限をかけた?
- 疑問 22-01 猫猫は、なぜ爪紅を流行らせた?
- 疑問 23-01 賭け対象にした「妓女の身請け」の狙いは?
- 疑問 23-02 羅漢に届いた文と巾着、誰が開いたのか?
- 疑問 26-02 キャラバンは、なぜ妊婦に影響のある香油と香辛料ばかり売っていた?
- 疑問 27-01 結局、玉葉妃に毒を盛ったのは誰?
- 疑問 28-01 異国の特使は、なぜ上級妃4人に鏡を献上した?
- 疑問 29-01 異国の特使は何を企んでいる?
- 疑問 30-01 杏に香油から堕胎剤の作り方を、誰が教えた?
- 疑問 31-02 先帝が壬氏に渡そうとした石は何?
- 疑問 31-03 国母が来たのはいつ頃?
- 疑問 31-04 帝は、なぜ”選択の廟”を解いておきたかった?
- 疑問 31-05 壬氏は、なぜ”選択の廟”で真剣な顔をしていた?
- 疑問 32-01 皇太后は、なぜ診療所に?
- 疑問 33-01 後宮を追放された医官と女児は誰? 今どこに?
- 疑問 34-01 子翠の正体は?
- 疑問 36-01 猫猫は、なぜ壬氏が帝の血縁だと気付かない?
- 疑問 39-01 氷の代わりにアイスを献上して、楼蘭妃は問題なかったか?
- 疑問 40-01 帝の子を産み育てる、という点に於いての後宮の問題点とは?
- 疑問 40-02 深緑たちが恨む一番の対象は皇太后では?
- 疑問 41-01 壬氏は、子翠の名を聞いて何に気付いた?
- 疑問 41-02 翠苓は、なぜ後宮の外に繋がる抜け道を知っていた?
- 疑問 41-03 抜け道があるのに、なぜ翠苓は宦官のフリをして後宮に入ってきた?
- 疑問 42-01 翠苓は他の宦官と馴染まずにいたのに、なぜ子翠は猫猫、小蘭と親しくした?
- 疑問 42-02 子昌は、なぜ娘を後宮に入内させた?楼蘭は納得していた?

1期の残が多いので、時間あるときに整理します
今週のX感想ポスト
#薬屋のひとりごと 43話
— 時文@ここアニ(『薬屋』『小市民』レビュー中) (@toki23_a) May 24, 2025
住めば都か人質か😓
親の心子知らず 壬氏の心猫知らず
好奇心は猫をも殺す 虎の尾を踏む子猫かな😱
ついにラスボス登場!?も一気に暗雲立ち込める
猫猫拉致目的は自身は羅漢対策と思ってるが、子翠簪気にする辺りから、もしかして…
って秘薬より拉致の目的聞きなさい🤣
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アニメ『薬屋のひとりごと』次話のレビューはこちら!
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