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こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『薬屋のひとりごと』第5話「暗躍」を鑑賞しました。
本レビューではアニメ感想だけではなく、原作・コミカライズ情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。
今回アニメ化されたのは──
- 原作
-
1巻 14話「炎」~16話「園遊会 其の壱」
- コミック
-
2巻 6話「園遊会」序盤~中盤まで
※マツタケ&木簡エピソードは1巻4話「勅命」収録
今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)
今話で解決しなかった疑問
最下部「疑問点まとめ (Q&A一覧)」に記載
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレなし
『薬屋のひとりごと』は、小説投稿サイト「小説家になろう」連載。
ライトノベルと、月刊誌2誌で別の漫画家によるコミカライズ2作品があります。
私は、ライトノベル、コミカライズ共に未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成します。
よって、次話以降のネタバレはなしなので、ご安心ください。
アニメ鑑賞
+
コミカライズ、ライトノベルを読み
知り得た情報を加味して「感想・解説・考察」
本レビューでは、ライトノベル、コミカライズの情報は、「原作情報」として区別できるよう表記します。
- 「ヒーロー文庫」のライトノベルを ── 原作
- 「月刊サンデーGX」連載のコミカライズを ── コミック
緑系の色を目印にしてね!
コミカライズは、別の漫画家による2作品が刊行されています。
- 「月刊ビッグガンガン」連載の「薬屋のひとりごと」
- 「月刊サンデーGX」連載の「薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜」
両方読みましたが、本サイトでは、アニメの補完となると情報の多い➋を選択しました。
「コミック」として紹介する情報は基本➋です。
が、今後も両方読んでいくので、➊にしかない情報があれば、その時は注釈を付けて紹介します。
同じ内容なのに、2つも読むんだ・・・
その方が、理解が深まるんだよ
全24話 各話リスト
※話数:リンクは各話レビューへ
※サブタイトル:ネタバレを避けるため次話以降はマスク
はじめに
猫猫が医局にいると、宦官が呪いを解いて欲しいと駆け込んできた。
呪いの正体をすぐに見抜いた猫猫だが、それを見ていた壬氏に呼び出され根掘り葉掘り聞かれる。
猫猫が翡翠宮に戻ると、侍女達は園遊会に向け準備をしていた。
薬と毒の知識だけでなく、頭も回り生活の知恵も、そのうえ化粧を取れば美人とな!?
前話で、無事に「帝の勅命」をやり遂げ、ようやく普通の生活に戻った猫猫。
まるで猫のような自由気ままな生活に戻ったと思いきや・・・。
医官にいれば調剤を頼まれ。
呪いの謎を解けば壬氏に呼び出され。
寒さを凌ぐ工夫をすれば侍女頭に皆の分もと頼まれ、帝直轄の侍女まで・・・。
困ったときの猫神様!?
仕事はできる人に集まる!?
一方、侍女達は園遊会へ向け臨戦態勢。
揃いの衣に身を包み、印の翡翠を身につけて、いざ園遊会!
では、今話を振り返っていきましょう!
感想&考察レビュー 第5話「暗躍」
炎
梨花妃は回復し、玉葉妃の宮でいつもの生活に戻った猫猫。ある日医局にいると、ひどく怯えた宦官が「呪いを解く薬がほしい」とやってくる。
文武両道
参りました。
by 馬閃『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
壬氏は剣の腕も立つ!?
女性っぽい印象から、壬氏はてっきり文官の頭でっかち。
腕っ節の方はからっきしだと思っていました。
失礼しました
稽古で、力こそ負けているようですが、ワザでは勝っているようです。
毒味役は太っている方が良い?
どうだ高順、薬屋の様子は?
── 「どう」とおっしゃいますと?
少しは肥えたか?
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
肥えたか?(=太ったか)というのは、前話ラスト──
桜花:猫猫、大丈夫?
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第4話
貴園:ああ、そんなにやつれて・・・。
愛藍:よっぽど大変だったのね。
2ヶ月間、つきっきりで梨花妃の看病をして、やつれた猫猫。
水晶宮でもストーカーのように(苦笑)時折見ていた壬氏も、痩せ細った猫猫を心配していたのです。
体調の確認をするために「肥えたか?」と聞いたのでしょう。
原作によると ──
太らせるのは、体調を戻すためだけではないようです。
少なくとも侍女達は。
腕に虐待を受けた痕があり、身売りされたこと、そして現在、毒見専門で雇い入れられたことを聞くといたたまれなくなった。
by 桜花『薬屋のひとりごと』原作1巻
痩せた身体を太らせようと食事を増やしたり、傷痕をさらすのはかわいそうだと掃除をさせなかったり。他の二人の侍女も同じ考えらしく、結果、猫猫の仕事はほとんどなかった。
それでいいと、桜花は思う。仕事は自分たちで回るのだから。
今回やつれたからではなく、もともと猫猫の痩せた体を可哀想に思い、太らせようと食べ物を与えていたのです。
それが小蘭に流れて・・・いや、お裾分けされていたのです。
だから、小蘭に「先輩たちすごく優しいね」と言われ、猫猫は苦笑いしていたのです。
猫猫自身も毒味するなら痩せているより太っていた方が良いと認識しています。
毒見役をやるにあたり、猫猫に不適な点はもう一つある。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
猫猫はもともと痩せているので、毒に当たって痩せたとしてもわかりにくいからだ。
それに致死量は体の大きさに比例する。太ればそれだけ生き残る可能性が高くなる。
猫猫としては痩せるほどの毒がわからないわけがなく、多くの毒は致死量を超えても生き残る自信があるのだが、周りはそう思えないらしい。
小柄で痩せぎすな猫猫は幼く見えるという。かわいそうな使い捨ての駒に侍女たちは同情しているようだ。
お腹いっぱいでも粥はおかわりをつがれ、菜の具は他の者より一つ多い。
毒が体に及ぼす影響は、体の大きさに比例します。
だから薬を飲む量は、大人と子供は違うのです。
ただ、猫猫は痩せるほどの毒は見分けが付くから、太る必要性を感じてなく(笑)。
かと言って、同僚の好意を無下にするわけもいかず・・・。
結果、小蘭に分けているのでしょう。
肩入れし過ぎ?
大丈夫ですか?
── ん?何がだ?
ずいぶんとお気にされて。
by 高順『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
故意か無意識か、随分と猫猫のことを気に掛ける壬氏。
前話、水晶宮まで様子を見に行ったのは──
帝の勅命だからだと思っていましたが、これも気になっていたのは猫猫のよう・・・。
少なくとも、ずっと傍にいる高順には、そのように見えていたのです。
今話ラスト、猫猫に簪を与えた事といい、どうやら壬氏にフラグが立ち始めたようですね(笑)。
それも、壬氏自身は気付いていない。
壬氏はどうやら、女を拐かすのは得意(笑)ですが、自分事となると超鈍感なようです(爆)。
宮中は、後宮ではない!?
そう言えば、知ってる?
by 小蘭『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
宮中の女官が、女嫌いで有名な堅物武官を落としたらしいよ。
アニメ鑑賞時、宮中とは猫猫達がいる後宮のことだと思っていましたが違うようです。
原作で説明がありました。
宮中とは、ここ以外の宮廷内のことをいう。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
まともな男性がいる分、競争率の高い花形職業である。後宮の女官と違い、試験を受けて採用される優秀者だ。
ちなみにここは、まともな男性がいない分、さびしい職場ということである。まぁ、どうでもよい。
宮中とは、ここ以外の宮廷内のこと。
「ここ」とは、後宮のこと。
後宮とは──
後宮は帝の子を成すための女の園だ。
男子の立ち入りは一切禁止。
入れるのは国で最も高貴な方とその血縁、あとは大切なものを失った元男性である宦官だけ。妃、女官、合わせて2,000人、宦官1,000人の大所帯だ。
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
後宮は、宮廷内にある女の園。(猫猫達がいるところ)
宮中は、後宮以外の宮廷内のことを指すようです。
同じ宮廷内ですが、(物語上)一番大きな違いは ──
後宮の外なので、(宦官ではない)まともな男性がいるのです!
「宮中」という言い方はこれまでにも出てきました。
宮中とは「後宮の外の宮廷内」で「男性がいる」と覚えておきましょう。
宮中と後宮の違いが分かったところで──
媚薬が使われた!?
宮中の女官が、女嫌いで有名な堅物武官を落としたらしいよ。
by 小蘭『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
どうやったと思う?
媚薬を使ったんだって!
(後宮ではない)宮中の女官が、媚薬を使ったと言うのです。
前々話で、「月下の芙蓉」芙蓉妃が下賜された際──
コミックでは芙蓉妃が媚薬を使ったと噂されていました。(3話 )
ここでは──
「後宮」ではなく「宮中」。
「妃」ではなく「女官」。
になっているのです。
さて、どちらが正しいのでしょうか。
原作通りなのは、アニメ。
コミックは独自解釈をしてコミックオリジナルとなっています。
どちらかが間違っているのではなく、どちらかがミスリードになっている気がします。
何せ、どちらもうわさ話。
女官と(媚薬を頼んだ)壬氏との関係性からすると、芙蓉妃が使った噂の方が信憑性がありますね。
今回出てきた噂は、後宮が宮中に、妃が女官と、対象が広く(ぼやけて)しまったのではないでしょうか。
何せ、後宮にいると(宦官ではなく本物の)男性と縁がないので、媚薬を使おうにも使う機会がありません(笑)。
媚薬を使うのなら、職場に男性がいる宮中と考えても不思議ではありません。
噂は信じやすい内容へ流れがちですからね。
よって、原作通りのアニメはミスリード。
コミックの方が正解ではないでしょうか。
コミックは、分かりやすくしている気がします
結局、秘薬は何の為だったの?
気遣ったのではなく巻き込んだ…
おおっ!
by やぶ医者『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
初物のマツタケじゃないか。
採ったマツタケを独り占めすることなく、やぶ医者に分ける猫猫。
甲斐甲斐しく猫猫が焼き、味付けして、やぶ医者に先に召し上がって頂く。
なんと、猫猫はできた子か!
と思ったあなたは、猫猫にまんまと騙されています(笑)。
え!?そうなの?
私もそう思ってた!
原作では、心の声がダダ漏れです(笑)。
(おっちゃんのとこで食べようか、それとも台所で食べようか)
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
翡翠宮で食べるとなると、食材の出所を聞かれるかもしれない。林で採りましたとか、ちょいと女官としてはやってはいけないことかもしれない。
なので、猫猫は人はいいが仕事がだめなお人よし医官のもとに向かう。好きだったらそれでよし、嫌いでも見逃してくれるだろう。猫猫は、どじょう髭のやぶ医者とすっかり仲良くなっていた。
後宮内で勝手に採ったマツタケを食べるのはいけないことだと、完全に認識。
その上で、「人はいいが仕事はダメ」と散々な評価をしておきながら、人の良いやぶ医者を巻き込むこもうと企みます。
しかも、確実に巻き込むために──
二人のおっさんともに、口に入っているので共犯者決定である。ちゃんと二人が口に入れるまで猫猫は食べるのを待っていた。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
やぶ医者が、完全にマツタケを口に入れるのを確認するまで待っていたのです(笑)。
後宮の林にあるものを勝手に採って、勝手に食べる。
確認するまでもなくマズいことなので、医局へ持っていき人の良いやぶ医者を巻き込む。
そして、やぶ医者に先に食べさせ、確実に共犯者に仕立て上げたのです。
これが──
これで共犯。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
のセリフの意味ですね。
猫猫ってずるい?
ずるいけど上手いね(苦笑)
世渡り上手
原) 花火職人が情報源
花火の仕組みと同じです。
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
火にかけると色が変わるものがあるんです。
呪いだと怯える宦官に、事象を科学で説明する。
薬だけでなく、花火の炎色反応にも詳しい猫猫。
猫猫は、なぜそんなことまで知っているのでしょうか?
情報源は、原作によると──
「色つきの花火と同じです。燃えるものによって、色が変わるだけです」
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
楼閣の客に花火職人がいたのだ。門外不出の秘伝の技も、閨の中では世間話に変わる。隣で子どもが寝起きしていることも知らないで。
楼閣とは緑青館のことでしょう。
閨とは、寝室のことです。
(恐らく)事を済ませた花火職人が秘伝技の話をしていたのを、猫猫は聞いていたのです。
原作によると、情報源は妓楼に来ていた花火職人。
とは言え、教え込まれたわけでも会話したわけでもありません。
ただ隣の部屋で聞いていただけ。
そんな話を覚えているなんて、猫猫は相当知識欲が高いですね。
猫猫は緑青館に住んでいた?
花街外にある親父の家ではなかったのでしょうか?
ああ、でも、猫猫の妙に異性に対する冷めた態度は、このような環境で培われたのかもしれないですね。
暗躍
宦官の話から彼の言う呪いの正体を見抜き、軟膏を処方する猫猫。すると今度はそれを見ていた壬氏に呼び出されてしまう。
色の種類
壬氏に一部始終を見られていた医局での「呪い」の謎解き。
場所を移し、調査を手伝わされてしまいます。
── 何色くらいあるんだ?
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
具体的な数は分かりません。
原作によると──
壬氏は、医局から持ち出した粉を並べる。猫猫の記憶にある限りの薬なので、もっと他にあるのかもしれない。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
並べられていたのは、医局から持ち出した粉だったのです。
猫猫の知っている燃やすと色が付く粉を持ってきていたのです。
原作では、具体的に色まで伝えています。
「赤、黄色、青、紫、緑、細かく分ければもっとあります。具体的な数はわかりません」
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
医局でのやり取りを、一部始終見られていたので──
待て!
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
── 何でしょうか。
土瓶蒸しが好きだ。
頼んだぞ、薬屋。
壬氏は、マツタケのことも知っていたのです(笑)。
マツタケを採って食べていた猫猫。
生えていたとは言え、林は当然後宮の資産。
良くないことと分かっているだけに、壬氏の要望を断れないのです(笑)。
これが暗号!?
色つきの木簡は、たぶん暗号。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
わざわざそんなものを使うのは、公にできない内容だから?
一体どんな・・・。
木簡とは、文字を書き記す木の札。
まだまだ紙が貴重な時代、紙の代わりに木を使っているのです。
その木簡に、花火の原料になる粉を水等に溶かして染み込ませる。
これがなぜ暗号に結びつくのでしょうか?
炎色反応を起こす物質は、パッと見、色は分かりません。
燃やさないと色が分からないのです。
例えば──
食塩の色は白、燃やすと黄色の炎になります。
木簡を見ただけでは色は分からず。
燃やすと色が分かる。
一手間かけないと色が分からないようになっているのです。
こんな手の込んだことをするのは、公にできない内容だから。
つまり、堂々と記せない内容を色に意味づけして連絡手段に使っていると推測したのです。
壬氏も同様の結論に辿り着いたのでしょう。
何か、裏で動いていると。
呪い話を持ち込んだ宦官曰く──
女ものの衣?
by 宦官『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
袖口が焦げてる。
それに木簡?
木簡が包まれていた衣は、女物で袖口が焦げていた。
だから壬氏は──
ここ最近、腕にヤケドを負った者を探せ。
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
と指示したのです。
一体全体、誰が、何を企んでいるのでしょう。
まさに「暗躍」が始まっているのです。
粉を染み込ませた木簡は、誰が何に使っているのか?
園遊会
猫猫が翡翠宮に戻ると、なんだか忙しない様子。
その理由は──
── 園遊会?
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
桜花:年に2回、宮廷の庭園に帝とお偉い方が集まって、出し物や食事が振る舞われるの。
紅娘:帝はまだ結婚されていないから皇后がいないでしょ。その場合、正一品の妃をお連れすることになっているの。
年に2回の大イベント、園遊会。
帝は結婚していないので皇后(配偶者)はいません。
皇后がいない場合は、有力候補である上級妃(正一品)が参加する習わし。
前回(原作によると春)の園遊会は、出産直後で玉葉妃と梨花妃は欠席。
それで今回は4人とも勢揃いすることになったのです。
それとアニメでははっきり述べられていませんが──
桜花の鼻息が荒くなるわけである。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
ただでさえ、後宮の外に出る滅多にない機会である上、鈴麗公主のお披露目、上級妃の揃い踏みと行事満載なのだ。
「宮廷の庭園」とは「後宮の外」。
後宮の外に出られるのです。
- 年に2回、庭園に帝と幹部が集まり、出し物を楽しむ会
- 後宮の外でのイベント
⇒後宮の外には男性がいます!
その上、今回は──
- 上級妃4人が勢揃い
- 玉葉妃の子・鈴麗公主のお披露目
いつもの園遊会でも気合いが入るのに、今回は特に気合いが入っていたのです!
上級妃の戦いは、侍女達も戦い!?
そりゃあ、侍女が少ない玉葉妃の体裁を整えるためにも猫猫は出席せねばならないのです。
まあ、玉葉妃は侍女が少ない事、気にしてなさそうだけどね
確かに・・・
上流階級限定
園遊会?
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
侍女達がこれだけ気合いを入れている園遊会を、なぜ猫猫は知らなかったのでしょうか?
小蘭の情報網にも引っかからなかった!?
その答えは原作にありました。
先輩侍女たちの好意に完全に甘えていた猫猫は、毎日毒見と薬作り以外は、外を駆け回り薬草を採ったり、小蘭とおしゃべりしたり、医局で茶をいただいたりしていた。ゆえに、上流階級の話題はほとんど耳に入らなかった。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
正直、こんな楽な仕事でいいのかと思うくらいである。
首を傾げる猫猫に桜花が呆れた顔で教えてくれる。
現在、翡翠宮で猫猫が任されている仕事は毒味と洗濯係。
それ以外は自由なので、薬を作っている時以外は、外へ出ていたのです。
それが今話前半で描かれていたのです。
あーーなるほど!
基本、猫猫は無口で、好んでお喋りをしません。
翡翠宮の侍女からすると、問うと返事はしてくれるが猫猫からは声をかけられない感じ。
猫猫が積極的に声をかけるのは、小蘭くらいだけではないかと思うほど(苦笑)。
その上、上記のような生活をしていると同僚との接点も少なくなり、侍女達から話を聞く機会がなくなってしまうのです。
結果、上級妃とその侍女しか知らないような事柄は、猫猫の耳には入ってこなかったのです。
小蘭のうわさ話で園遊会が話題にならなかったのは、限られた人たち(上級妃とその侍女のみ)の行事で後宮の外で行われるので、事前にネタが得られなかったのでしょう。
園遊会が終わった後に、話題になるかもしれないですね。
ふくよかさが美徳
やっぱり胸元は、詰め物をしたほうがいいわね。
by 桜花『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
腰回りもかさ増しするけど大丈夫?
胸元が大きく開いた服を着ると痩せ型の猫猫はどうしても貧弱に見えてしまい、桜花に詰め物を勧められてしまいます。
ただ、胸は分かりますが腰回りも!?
腰は、細い方が良いと思いますが、価値観が違うのでしょうか?
その答えは原作にありました。
「少し、胸元は詰め物をしたほうがいいわね。おしりの周りもかさ増しするけど大丈夫?」
「お任せします」
ふくよかさが美徳とされる中で、猫猫の体型は貧弱というほかない。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
「腰回り」とは「おしり」のことだったのです。
胸とおしりを詰め物でかさ増した方が良いと提案されたのです。
作品世界内では「ふくよかさが美徳」。
ガリガリに痩せているより、ふっくらしていた方が、美徳とされたのです。
恐らく、猫猫は見た目など気にしてないでしょう。
が、園遊会は上級妃の戦い。
その戦いには侍女も含まれています。
侍女がみすぼらしいと、主である玉葉妃に恥を掻かせるのです。
だから、猫猫は素直に従ったのではないでしょうか。
寒さ対策
冬の園遊会。
寒さ対策にと、血行をよくする飴と、カイロを身につけられるよう肌着を改良する猫猫。
生姜とミカンの飴の作り方はミニアニメでも紹介されています
感動した侍女頭・紅娘に全員分作って欲しいと頼まれてしまう。
慣例に慣れると、ちょっとしたことも思いつかなくなるんだな。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
作っている最中に、壬氏からも依頼が(笑)。
どこから聞きつけたのか皇帝直属のお針子と食事係まで!
猫猫の寒さ対策。
どうやら、皇帝の耳に入ったようです。
また、夜の御通りの際、玉葉妃が皇帝に話したらしく、翌日、皇帝直属のお針子と食事係が来たので作り方を教えてあげた。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
なるほど、よほどの苦行らしい。
玉葉妃が皇帝に話したのです。
お針子と食餌係が猫猫の所に教えを請いに来たのは、これまた皇帝の勅命だったのです(笑)。
おかげ園遊会の前日まで猫猫は、内職に追われてしまいます。
玉葉様と侍女4人分、壬氏と高順の分、計7人分。(自分の分は既に完成)
#鈴麗公主は傍らに置くので必要なし
ポケットを一つ縫い付けるくらい簡単だろうと思っていました(笑)。
が、実際には──
そこで、猫猫は肌着に衣嚢をいくつもつけ、中に温石を入れるようにした。また、生姜とみかんの皮を細かく削り、砂糖と果汁で煮て飴にした。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
アニメでは一つしか見えませんでしたが、実際は肌着一着にポケットをいくつも付けていたのです。
お腹だけじゃ寒いもん!
そりゃあ、時間かかるはずです。
それに、飴作りは材料集めもあって時間かかったでしょうね。
前話に続いてよく働いた猫猫でした。
玉葉妃の印
あなた達には、これを。
by 玉葉妃『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
変な虫がつかないように、印を付けておかないとね。
4人の侍女に与えられる装飾物。
これらには翡翠が付いています。
翡翠は翡翠色の瞳を持つ玉葉妃のシンボル。
翡翠を身につけることで、玉葉妃の侍女である事を示しているのです。
猫猫には首飾りが与えられました。
園遊会 其の壱
年に二回の園遊会。今回は四夫人が出席。侍女達は気合いを入れて準備をし、猫猫も化粧を施され参加することに。
すっぴんではなく化粧顔!?
お揃いの衣装を着て、首飾りを付ければ、あとは化粧だけ!
とばかりに侍女3人組に化粧を施される猫猫。
あ~あ、バレちゃったか。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
侍女が汚れを拭き取ったつもりが、落ちたのは・・・。
猫猫は、すっぴんではなくメイクをしていたのです。
化粧を嫌がっていたのは、化粧をしたくないのではなくソバカス化粧を取りたくなかった?
原作によると、猫猫は化粧は得意とまで言ってます。
猫猫が化粧を嫌がった理由は、化粧が嫌いだからではない。苦手というわけでもない。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
むしろ、得手不得手なら得意といえる。
ならば、なにかといえば、すでに化粧をすませた顔だったからである。
濡れた布には薄茶の汚れがついていた。
皆がすっぴんだと思っていた顔は、実は化粧後の顔だったわけである。
壬氏に語ったように、花街にいた頃からソバカス化粧をしていたのなら、猫猫はすっぴんどころか幼い頃からずっと化粧をしていたのです。
だから手慣れているのです。
ごきげんよう、壬氏様。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
壬氏も一瞬見とれた?猫猫の化粧顔。
いや、猫猫は化粧していないと言う──
壬氏:化粧をしているのか?
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
猫猫:いいえ、していません。
明らかに目と唇の色が違うので化粧をしていると思うのですが、きっぱり化粧してないと言い切る猫猫。
原作によると──
猫猫に言わすと、どうやらこの程度は化粧ではないようです(苦笑)。
「いいえ、していませんけど」
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
唇とまなじりに紅を入れているだけであとはすっぴんだ。化粧のうちに入らないだろう。
毎日、乾いた粘土でソバカスの化粧をしていました。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
今まで壬氏様が見ていたものが化粧をした顔です。
普段から、醜くなる化粧をしていたのです。
原作では、化粧どころか──
残っているのは、昔、自分で針を刺して入れた黥である。深く刺さず、薄い染料でつけたそれは一年ほどで消えてなくなる。
- 中略 -
乾いた粘土と染料を溶いたものを、猫猫は毎日鼻の周りにつけていた。黥のそばかすをぼやかすと、うまい具合にしみのようになる。まさか、そんなことをやっているとは思わず、誰も気が付かなかっただけだ。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
入れ墨まで入れていたと説明されています。
入れ墨を入れて、その上(周辺)を粘土でソバカスやシミやに見えるよう化粧していたのです。
ここまでいくと、もう化粧ではなく、特殊メイクですね(笑)。
アニメはもちろん、コミックも原作でも触れられていませんが──
猫猫は身を守るために醜女メイクをしていますが、この世界は、治安が悪いのでしょうか?
恐らくですが──花街の治安が特に悪いのではないでしょうか。
花街という性格上、女に興味を持ったどうしようもない男が集まってきているのです。
国中、女性が一人で歩けないほど治安が悪いのであれば、もっと荒んだ世界になっているでしょうし、壬氏も知っているのではないでしょうか。
女性が襲われないようそこまで対策しているのを壬氏が知らなかったのは、普通はそこまでしなくても問題ないからではないでしょうか。
花街という場所が例外なのです。
身を守るメイク
化粧は、きれいにするだけのものではありません。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
後宮は、着飾り、少しでも綺麗に見せたいと考えている女性ばかり。
なぜわざわざソバカスメイクをするのか不思議でならない壬氏。
猫猫は、その理由を語ります──
裏路地に連れ込まれないようにするためです。
花街とはいえ、女に飢えた奴もいます。
金も持たず暴力的で性病持ちも多い。チビで痩せぎすの醜女なら、そうそう狙われることはないですから。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
花街で男に襲われないために、わざと醜く見えるメイクをしていたです。
猫猫は、寒さ対策で血行をよくする生姜を飴にしたり、肌着を改良してカイロを入れるポケットを作ったり応用力に長けています。
そんな猫猫にかかれば、化粧は男除けの特殊メイクの道具となるのです!
アニメは可愛く描かれているので全然区別つきませんでした。
猫猫はシミとソバカスがある醜い顔設定だったのです。
なるほど、1話でいくつか引っかかっていた点がありましたが、これで合点がいきました。
人さらいを警戒していない
親父に「女狩り」が多いから気を付けろと言われたのに、猫猫は全然気にしていませんでした。(1話 )
なるほど、醜女メイクをしていたので、大丈夫だと考えていたのです。
ところがそのメイクが落ちかけていて、ギリギリ売り物になると判断されてしまったのです。
醜女なのになぜ妓女に勧誘する?
猫猫は醜女設定なのに、緑青館のやり手婆に誘われていました。
やり手婆:うちで妓女として働くかい?
- 中略 -
猫猫:やり手婆め、隙あらば妓女になれって言ってくる。
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
「やり手婆」と呼ばれている位です。
女を見る目がなくては、やり手にはなれません。
やり手婆は、猫猫に妓女の才能があると見込んでいたから、誘っていたのでしょう。
だから、猫猫が醜女といってもそれほど酷くないと思っていました。
にもかかわらず、ときどき醜い女扱いされているので、一体どちらが正しいのか相反する評価が引っかかっていました。
ソバカスがメイクだったことで、その矛盾が解けました。
やり手婆は、猫猫の素顔を知っているから(問題ないと)妓女に誘い。
普段は醜女メイクをしているので、猫猫をよく知らない人は蔑んでいたのです。
なるほど、どちらも正解なのです。
つまり、アニメでは普通に可愛く描かれていますが、ソバカスとシミのある猫猫は醜女なのです。
もう一つ言っておくと──
月刊サンデーGX版コミック の猫猫は、あまり可愛く描かれていません。(すみません)
今話を見て思ったのは、ソバカスメイクの猫猫は醜女。
だから、敢えて可愛くしていないのではないでしょうか。
その証拠に、ソバカスメイクを取った猫猫はスッキリ美人に描かれています。
と言っても、メチャクチャ美人かと言うと・・・。
その辺は原作準拠なのか、私の好みの問題か(笑)。
気になる方はぜひコミックをご覧下さい。
余談ついでにもう一つ──
1話のミニアニメのラスト、壬氏は気になる事を言いかけてました。
そう言えば、お前の顔のソバカ・・・。
by 壬氏『薬屋のひとりごと』ミニアニメ「猫猫のひとりごと」第1話
何か引っかかる言い方だったので、気になっていました。
この時、(ミニアニメでの)壬氏は猫猫のソバカスの違和感に気付いていたのです。
まあ、(本編では気付いていないので)関係ありませんが(笑)。
原) 平均的な顔立ち
では、ソバカスメイクを落とし、化粧をした猫猫は超絶美人になったのでしょうか?
どうやらそうではないようです(笑)。
この辺、アニメやコミックは難しいところですね。
アニメの場合、どうしても女性は元々整った顔で描かれていますし、皆きれいに見えます。
ここは原作を「基準」としましょう。
そばかすとしみを持った、特徴のない顔の女。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
だから醜女と呼ばれていた。
逆をいえば、そばかすもしみもなければ、ただの特徴のない、つまり平均的な顔立ちであることがいえる。
猫猫は平均的な顔立ち。
注意しなくてはならないのは──
原作小説は、猫猫の一人称視点で描かれているということ。
猫猫の自己評価であると認識しておかなければなりません。
それでも他に客観的な評価がないので、現時点では(本サイトに於いては)この描写を基準とします。
原作では、猫猫は、美人でも不細工でもなく、平均的だと言うのです。
では、平均的な顔立ちの猫猫が、なぜ壬氏をドキッとさせたのでしょうか。
それも原作に描かれていました。
逆をいえば、そばかすもしみもなければ、ただの特徴のない、つまり平均的な顔立ちであることがいえる。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
それはほんの少しの紅でも雰囲気が変わり、普段の猫猫とはまったく違う顔ができていた。
平均的な顔立ちだが、ちょっとした化粧で普段と雰囲気が変わり違う印象を与えたのです。
それであの壬氏をドキッとさせたのです。
男相手なら分かる気もしますが・・・(笑)。
女目線、玉葉妃や侍女達も猫猫を見直した感じですが、それでも平均的なのでしょうか・・・。
確かに・・・
女性は同性見る目は厳しいからね!
さて、ソバカス化粧を落とした猫猫は美人に見えますが、それは本当なのか、それともアニメ的表現故の美しさなのでしょうか・・・。
視聴者である我々は、登場人物の反応で見極めていくしかないですね。
簪を分割!?
痛いのですが。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
猫猫の素顔に心奪われたのか。
花街での、か弱き女性の生き方に心が痛んだのか。
それとも、後宮を取り仕切る管理者として、人さらいに責任を感じたのか・・・。
壬氏は少し照れながら、猫猫の髪に簪を挿す。
桜花:いいなあ。
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
貴園:羨ましい。
愛藍:私も欲しいわ。
侍女に羨ましがられた猫猫は、もらった簪をあげようとします。
あげてもいいけど、どう分けよう・・・。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
人からの贈り物をあげようと考えるのに驚きですが。
それどころか、猫猫は分けようとします・・・。
このシーン、原作ではこのように描写されています。
「あー、いいなあ」
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
桜花がもの欲しそうに見ていたのであげようと思ったが、他の二人も同じ顔をしていたので猫猫はどうしようかと考える。
紅娘は苦笑して、差し出そうとした猫猫の手を押さえ、首を振った。人からもらったものをほいほい渡すなということらしい。
アニメをよ~~く見て下さい。
猫猫が簪を折ろうとしているのが分かりますか?
え!?
猫猫は、3人にあげるために1本の簪を分割しようと考えたのです!
それを、侍女頭・紅娘が猫猫の手を押さえ止めたのです。
あ!ホントだ~~!
紅娘は、やんわり「そんなことをしてはいけない」と猫猫を諭したのです。
素晴らしい先輩ですね。
大体、皆が簪を欲しがっているのは、そういう意味ではありません。
そうそれ!
もらったお菓子を分けるのとは訳が違います(笑)。
簪という装飾品が欲しいのではなく、男性から送られた簪がただの簪以上の意味を持っていることを知っており、その行為そのものを羨ましがっているのです。
だから、簪を分けても何も嬉しくないし、やってはいけませんね(笑)。
大体、簪を折ってしまったら装飾品ですらない、ただの銀の棒です(爆)。
私だけの侍女じゃなくなったじゃない。
by 玉葉妃『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
簪をもらっただけで「私だけの侍女じゃなくなった」とはどういう意味でしょうか?
受け取ってはならなかったのか・・・いや侍女の反応を見るとそうではなさそう。
玉葉妃も拗ねてはいるが、本気で怒ってはいない。
園遊会が行われる宮廷の庭園は、後宮の外。
つまり、宦官ではない普通の男性がいるのです。
園遊会は上級妃のぶつかり合いだけかと思ったら、侍女達の戦いでもある!?
それも男の争奪戦!?
普通に考えたら、バレンタインチョコのような愛の告白のように取れますね。
だとすると・・・。
これだけの美女が集まりゃ何も起きないわけがない。
寒い冬に吹くのは空っ風だけかと思いきや、愛の嵐も吹きすさぶ(笑)。
何が起きるのか、次話も楽しみです!
簪を渡す意味は?
もっと深掘り!
この中項目では、本編よりもっと深く考察を進めます。
根拠が曖昧で考察というより想像に近くなったり、時には(私の)妄想が入ることもあるので、その辺はご了承を(汗)。
ただ、当たっていると、ネタバレと同義になってしまうかも知れません。
少しでもネタバレの可能性があるなら読みたくない、という方は次項「おわりに」まで飛んでください。
ではでは、始めていきますよ~~。
猫猫はもしかして・・・
度々ネタになる、ガリガリというほど痩せている猫猫の体型。
なぜ、猫猫は痩せているのでしょうか?
花街で薬屋をやっている時は、貧しかったのかもしれません(笑)。
後宮に来てからも侍女になる前は、食事が少なかったので太れなかったのかもしれません。
ですが、先にも書いたとおり、玉葉妃の侍女になってからは、食事やおやつを多めのに与えられています。
なのに、なぜ太らないのでしょうか?
まだ、期間が短い?
子供の頃から痩せていたので、食べても太りにくい体質なのかもしれません。
ただ、必要以上に食べていないとも取れますね。
食べてないから処分に困ってしまい、小蘭に分けているのです(笑)。
そんなの、子供の頃から食べていなければ小食なのは当然。
仰るとおり、反論できません(笑)。
ただ反対に、こう考える事もできるのではないでしょうか ──
猫猫は意識して太らないようにしているのではないか。
現代なら、痩せた体型を好み、そう考える女性多いでしょう。
でも、作品内の世界では「ふくよかさが美徳」。
ふくよかな方が美しいとされる世界で、なぜ意識して痩せたままでいる必要があるのでしょうか?
猫猫には、一つ理由が思い浮かびます。
化粧は、きれいにするだけのものではありません。
- 中略 -
裏路地に連れ込まれないようにするためです。
花街とはいえ、女に飢えた奴もいます。
金も持たず暴力的で性病持ちも多い。チビで痩せぎすの醜女なら、そうそう狙われることはないですから。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
ソバカスメイクと同じ理由ですね。
「ふくよかさが美徳」なら、花街で狙われないよう「痩せすぎ」でいる必要があるのです。
などと言うのは、考えすぎでしょうか(笑)。
ソバカスだと思っていた醜女は、ただのメイクでした。
これで、猫猫のソバカス、絶壁、無愛想の三拍子が一つ崩れたのです。
ならば、絶壁も意図的に作り出している可能性も・・・。
と考えるのも、それほど荒唐無稽ではない気がしますが・・・。
え!?
猫猫、実は胸も大きいってこと!?
というか、大きくなる可能性があるということ
真実かどうかは分かりません。
ただ、胸を大きくしたくない理由が、猫猫にはあるな、と思っただけです(笑)。
可愛いだけじゃなく胸まで大きくなったら無敵!
確かにそうだね・・・
おわりに (『薬屋のひとりごと』5話とは)
いや~~なんだか急に壬氏にラブコメのフラグが立ちましたね~~(笑)。
ラストの照れながら簪を挿すのは原作通り。
あまりに急にデレて、壬氏が軟弱になった気がしましたが、これも原作通り。
ただ、原作を読んで分かったのは、「急」だと思わせないようジャブを打っているのはアニメオリジナルなのです。
冒頭の壬氏と高順のやりとり ──
大丈夫ですか?
── ん?何がだ?
ずいぶんとお気にされて。
by 高順『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
アニメオリジナルを入れて、壬氏の中で猫猫の存在が大きくなっているのを頭出ししているのです。
と考えていくと、冒頭の剣稽古シーンは、壬氏の男らしさを示していると言えますね。
決して軽い男ではない、という一面を見せたのではないでしょうか。
一方で、原作では文字だけだった園遊会。
コミックでは白黒の園遊会。
アニメは色という強みを使って、呪いの不気味さを表現する一方で、妃や侍女達の華やかさをも演出。
さらに、先にも書いたとおり、セリフには出てこない考えを動きで表現。
本当に見事なアニメ化で嬉しい限りです。
以上、TVアニメ『薬屋のひとりごと』第5話の感想&考察レビューでした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
6話のレビューも書いています。
良かったらご覧ください。
ではでは。
疑問点 まとめ(Q&A一覧)
この章では、疑問点をまとめていきます。
- 今話で生まれ解決した疑問は、本文で解説して本章でまとめ
- 今話で解決しなかった疑問を、疑問XX-XX(話数-通し番号)として記録
⇒ 本章「疑問点まとめ(Q&A一覧)」でまとめ - 答えは、推測ではなくできるだけ(原作含む)作品内で明らかになった事実を記載
※推測が入る場合は、断りを入れる
⇒ 解決した疑問は、次話で削除
今話で解決した疑問 (クリックすると答えが表示されます)
今話で新たに発生し、解決しなかった疑問
- 疑問 05-01 粉を染み込ませた木簡は、誰が何に使っているのか?
- 疑問 05-01 簪を渡す意味は?
残っている疑問
- 疑問 02-01 後宮管理者の壬氏が、なぜ後宮の外まで判断を求められる?
- 疑問 02-02 水差しの弁償、仕送りから引いたのは期間限定?
- 疑問 02-03 結局、秘薬は何の為だったの?
- 疑問 03-01 西都の玉葉妃が、異国の姫とは?
- 疑問 03-02 時折、猫猫が左手を見ているのはなぜか?
- 疑問 03-03 芙蓉妃は、どうやって城壁に登ったのか?
今週の感想ツイート
#薬屋のひとりごと 5話
— 時文@ここアニ(薬屋・シャンフロレビュー中) (@toki23_a) November 10, 2023
薬と毒の知識だけでなく頭も回り生活の知恵も
その上化粧"取れば"美人とな!?
揃いの衣に身を包み 印の翡翠飾り付け いざ園遊会!
女の戦いで何も起こらないわけがない!?
妃の1人が壬氏に見えた…
しかも「やっぱり」と思ってしまった🤣
壬氏色目使うが自分事は超鈍感とみた😆
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