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こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『薬屋のひとりごと』第10話「蜂蜜」を鑑賞しました。
本レビューではアニメ感想だけではなく、原作・コミカライズ情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。
今回アニメ化されたのは──
- 原作
-
1巻 27話「蜂蜜 其の壱」28話「蜂蜜 其の弐」
- コミック
-
3巻 10話「蜂蜜」~11話「侍女頭の秘密」中盤
今話からコミックは3巻に入りました。
今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)
今話で解決しなかった疑問
最下部「疑問点まとめ (Q&A一覧)」に記載
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレなし
『薬屋のひとりごと』は、小説投稿サイト「小説家になろう」連載。
ライトノベルと、月刊誌2誌で別の漫画家によるコミカライズ2作品があります。
私は、ライトノベル、コミカライズ共に未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成します。
よって、次話以降のネタバレはなしなので、ご安心ください。
アニメ鑑賞
+
コミカライズ、ライトノベルを読み
知り得た情報を加味して「感想・解説・考察」
本レビューでは、ライトノベル、コミカライズの情報は、「原作情報」として区別できるよう表記します。
- 「ヒーロー文庫」のライトノベルを ── 原作
- 「月刊サンデーGX」連載のコミカライズを ── コミック
緑系の色を目印にしてね!
コミカライズは、別の漫画家による2作品が刊行されています。
- 「月刊ビッグガンガン」連載の「薬屋のひとりごと」
- 「月刊サンデーGX」連載の「薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜」
両方読みましたが、本サイトでは、アニメの補完となると情報の多い➋を選択しました。
「コミック」として紹介する情報は基本➋です。
が、今後も両方読んでいくので、➊にしかない情報があれば、その時は注釈を付けて紹介します。
同じ内容なのに、2つも読むんだ・・・
その方が、理解が深まるんだよ
全24話 各話リスト
話数 | サブタイトル | コミック | 原作 |
第1話 | 猫猫 | 1巻 | 1巻 |
第2話 | 無愛想な薬師 | ||
第3話 | 幽霊騒動 | ||
第4話 | 恫喝 | ||
第5話 | 暗躍 | 2巻 | |
第6話 | 園遊会 | ||
第7話 | 里帰り | ||
第8話 | 麦稈 | ||
第9話 | 自殺か他殺か | ||
第10話 | 蜂蜜 | 3巻 | |
第11話 | |||
第12話 |
※話数:リンクは各話レビューへ
※サブタイトル:ネタバレを避けるため次話以降はマスク
はじめに
入水自殺した下女が園遊会で里樹妃の食事に毒を盛った、との噂が流れていた。
一介の下女が上級妃を狙うことに疑問を持った壬氏は、猫猫に柘榴宮に行くよう指示する。
柘榴宮で猫猫が見たものは・・・。
園遊会での毒殺騒動は終わっていない。
後宮は人生賭けた椅子取りゲーム?
結果出さねば(男児産まねば)お払い箱!?
面倒事はご免だが、観察癖は止められない。
薬屋改め、潜入捜査官猫猫が見たものは・・・。
子供こそ授かっていないが、侍女はよく働き、気持ちいい。
本当に、ここに里樹妃暗殺を企てた者がいるのか?
「養蜂」と「蜂蜜嫌い」。
蜂蜜が共通しているのは偶然か・・・。
大掃除は「飛ぶ鳥跡を濁さず」か・・・。
一見、非の打ち所がないように見える柘榴宮。
猫猫は何に気付いたのでしょうか?
では、今話を振り返っていきましょう!
感想&考察レビュー 第10話「蜂蜜」
蜂蜜 其の壱
園遊会で里樹妃に毒を盛った犯人は、外廷の堀で入水自殺した女官だったという噂が後宮に広がる。しかし、一介の下女が里樹妃を毒殺する理由に疑問を持った壬氏は、猫猫に死んだ女官が仕えていた柘榴宮に行くことを命じる。
噂は噂?それとも・・・
水死した女官、自殺だったんだってね。
by 小蘭『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
柘榴宮の下女だったみたい。
園遊会で里樹様に毒を盛った犯人だったって。
今話は、小蘭のうわさ話からスタート!
ちなみに、小蘭が食べているのは月餅ですね。
噂話は情報収集の手段としては良いですが・・・。
流されている内容に違和感がありますね。
違和感!?
言われてみれば、そうかなぁ・・・
どこに違和感があるのか、ですって?
全部です(笑)
え!?全部なの!?
順に説明しましょう。
水死した女官、自殺だったんだってね(➊)。
by 小蘭『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
柘榴宮の下女だったみたい(➋)。
園遊会で里樹様に毒を盛った犯人だったって(➌)。
➊ 水死した女官が自殺
前話、堀に浮かんでいた水死体。
あれだけ自殺か他殺か結論を出せずにいたのに、自殺だったとの噂が流れているのです。
前話ラスト ──
その後、風の噂に聞いたのは、死んだ下女が園遊会の毒殺騒ぎの場にいたことだった。
それらしい遺書も見つかり、自殺ということで事件は幕を閉じた。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第9話
確かに猫猫も、自殺として事件は幕を閉じたと言い切っています。
女官はてん足で一人で城壁には登れません。(9話 )
堀へ飛び込んだとき他に誰かいたなら、他殺の可能性も出てきます。
なのに、自殺と断定されているのです。
自殺か他殺か調べていたのは、壬氏です。
自殺の噂が流れているということは、壬氏が自殺と認めたのでしょうか?
でも、おかしいですよね・・・。
下女は本当に自殺したと思うか?
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
自殺を疑っているから、猫猫に尋ねているように見えます・・・。
壬氏は、自分で「自殺」と認めておきながら自殺を疑っていることになるのです・・・。
この矛盾を解くには三つの可能性が考えられます。
一つ目は ──
壬氏は後宮の管理者ではあるが、事件捜査の権限を持っていない。
だから、壬氏がまだ調査中にも関わらず結論を出されてしまった。
後宮全体の管理者であり(猫猫は知らないが)法案の是非を判断する立場ではあっても、事件捜査に関する決定権を持っていない・・・。
ではなぜ、時折事件を捜査しているのでしょうか・・・。
あくまで部外者として調査し、事件捜査に口を挟んでいるのでしょうか。
探偵物でよくあるパターンだね
ただ、(今で言う)警察や検察が、本作では描かれていないんだよな・・・
媚薬や幽霊騒動は置いといて、園遊会での毒混入や入水自殺はれっきとした事件。
なのに、誰も姿を現していないということは・・・。
それどころかすぐさま壬氏が出張ってくる・・・
後宮には警察組織は存在しない。
もっと正確に言うと──
警備や門番は存在するが、事件捜査や調査をする組織は存在しない。
事件は壬氏が統べ、高順に指示する。
調査しているのは、高順の部下。
と考えた方が自然ですね。
私は最初からそう思ってた!!(苦笑)
よって──
ここからは、壬氏が捜査責任者であると仮定します。
では、壬氏が捜査責任者なのに後宮には違う噂が流れている矛盾を解くには・・・。
二つ目に考えられるのは ──
真犯人を油断させるために、ワザと乗っかっている。
下女の入水自殺には、気になる点がいくつかあります。
だけど、捜査に進展がないので、一旦犯人の思惑通りの決着にしておいて、裏で(例えば今回猫猫を潜入させたように)調査を続ける。
ただ、これまた、壬氏や高順の態度から、偽の噂を流しているようには見えないんですよね~~(苦笑)。
となると、もっと単純に考えて・・・。
三つ目 ──
噂は噂である。
出ることを許されず、遊戯の施設もない後宮。
楽しみと言えば、噂話。
人の不幸は蜜の味。
ひとたび事件が起きれば、皆が警察・探偵役、いや評論家か(笑)。
聞いた情報からあれやこれやと解釈し、無難な所に落ち着いていく。
それが噂となって広まっていく・・・。
要は、壬氏が毒混入騒動の結論を出したのではない。
単に、人の噂が「水死した女官は自殺」に落ち着いていったのではないでしょうか。
色々書いたけど、考えてみると単純な事だった
いや、面白かったよ・・・うん
原作では、猫猫も壬氏が関わっているはずだと踏んでいます。
「犯人は本当に自殺したのだろうか?」
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
「それを決めるのは、私ではありません」
虚を実にできるのは、権力者の力である。
判断を下したのは誰かわからないが、少なからず壬氏は関わっているはずだ。
この「判断を下した」と、まるで誰かが判断を下したように取れる描写が引っかかってしまい、先の考察に繋がりました(苦笑)。
後宮内の事件に最終判断を下しているのは誰?
➋ 水死した女は、柘榴宮の下女
柘榴宮の下女だったみたい。
by 小蘭『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
前話、壬氏は ──
娘は尚食の下女で昨日まで普通に働いていた。
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第9話
入水自殺したのは「尚食の下女」と言っていました。
「尚食」とは、後宮に於いては皇帝や妃の食事の係のこと。
てっきり、どの宮にも属さない下女だと思っていました。
皇帝や他の妃の食事係は中立な立場でなくてはなりません。
どこかの上級妃に属していれば、良からぬ事を考えてしまう土壌になってしまいます。
ですが「柘榴宮の下女」と言い切っています。
いや、待てよ!
柘榴宮の下女だったみたい。
by 小蘭『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
「だったみたい」という言い方 ──
今まで「柘榴宮の下女」と分からなかった、とも取れますね。
柘榴宮の下女とは誰も知らなかったが、調べていったら素性(所属)が発覚したという感じでしょうか。
ただ、よく分からないのが ──
水死体が柘榴宮の下女と分かったなら、なぜすぐ柘榴宮に捜査に入らないのでしょうか?
たとえ事件に関係ないにしても、妃や侍女頭は監督責任を問われないのでしょうか?
その後、風の噂に聞いたのは、死んだ下女が園遊会の毒殺騒ぎの場にいたことだった。
それらしい遺書も見つかり、自殺ということで事件は幕を閉じた。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第9話
「それらしい遺書」とは、死んだ下女が毒を混入したのを匂わせる内容だったのでしょう。
ならば、私なら、柘榴宮にこの下女の聞き込みを指示します。
探りたいのは、下女の単独犯か誰かの指示か。
柘榴宮の侍女や侍女頭を問い詰めれば、何か見えてくるかもしれません。
上級妃は特権階級?
壬氏様と言えど、簡単に踏み込めない?
それとも、下女は下女。
下女が何かしても侍女頭や妃までは責任を問われない文化なのでしょうか?
ヒントになりそうなセリフが、コミックにありました。
大物でした。
by 高順『薬屋のひとりごと』コミック2巻
慎重に事を運ばなければ混乱を招きます。
上級妃は後宮では最上位。
ヤケドを負った女官は柘榴宮の侍女頭。
自殺した下女は柘榴宮の下女。
ここまで分かっていても柘榴宮には踏み込めない。
万が一のことを考えると、慎重に事を運ばなければ後宮の混乱を招いてしまう。
ということなのでしょう。
となると──
慎重に調査しなければならないので、猫猫を柘榴宮に潜入させたのです。
おお!
なんか繋がってきた!
➌ この下女が、園遊会で里樹妃に毒を盛った犯人
園遊会で里樹様に毒を盛った犯人だったって。
by 小蘭『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
あれれれ~~。
園遊会で毒を飲んだのは翡翠宮の猫猫です。
なぜ、狙われたのは玉葉妃ではなく里樹妃だという真実を知っているのでしょうか(笑)。
あっ・・・確かに!
毒が入っていたのは玉葉妃の食事。
でも、器が入れ替わっていたので、実は狙われたのは里樹妃。
園遊会での毒混入の真実が広まっているのなら ──
里樹妃の毒味役・河南が無事(お咎めなし)なのが不思議です。
園遊会が行われたのは後宮ではなく宮中です。(5話 )
よって、後宮の多くの女官は園遊会を実際に見ていません。
ならば、最初から狙われたのは里樹妃だと真実が流れていたのかもしれないですね。
ただ、原作では、毒を飲んだのは翡翠宮の侍女(猫猫たちのこと)だと噂になっています。
「猫猫のところの侍女なんでしょ。毒食べたのって」
- 中略 -
「なんか知らないけど、何者だって話なんだけど。大丈夫なわけ?」
by 小蘭『薬屋のひとりごと』原作1巻
狙われたのは里樹妃で、毒を飲んだのは玉葉妃の毒味役。
その理由を説明するには、器が入れ替わった(毒味役が入れ替えた)事実を話さなくてはなりません。
てっきり、里樹妃の毒味役が罰せられてしまうので、事実は伏せられているのだと思っていました。
私の思い込みか
園遊会の毒味役か。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
ひどい罰は受けていないようで良かった。
この後のお茶会のシーンで、猫猫は里樹妃の毒味役を心配していました。
器を入れ替えた事実が明らかにされたからこそ「ひどい罰」を受けなかったか心配していたのです。
なぜ入れ替えたのか、イジメという理由まで明らかにされているかは不明ですが・・・。
そこは高順様が上手くやってくれたのでしょう
さすが、高順様!
いずれにせよ、園遊会毒混入事件の真実が正しく伝わっているので、間違っていると言っているのではありません。
単に、(里樹妃の毒味役・河南が罰せられないよう)器を入れ替えた事実は伏せていたはずなのに、なぜ噂になっているのだろう、という違和感です。
動機あり?
園遊会で里樹様に毒を盛った犯人だったって。
お仕えする阿多妃を思ってのことだったのかな・・・。──阿多妃って淑妃の?
四夫人から外されて若い妃を輿入れさせるって噂だったし。
by 小蘭『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
前話ラスト、ヤケドの女官が見つかりました。(9話 )
意外と大物でした。
柘榴宮、風明。
by 高順『薬屋のひとりごと』TVアニメ第9話
淑妃阿多妃の侍女頭です。
でも、なぜ阿多妃勢が里樹妃を狙うのか、動機が分かりませんでした。
中下級妃が自分の席を作るために上級妃を狙うのなら分かります。
が、既に上級妃である柘榴宮・阿多妃勢がわざわざ他の上級妃を消す理由が分かりませんでした。
リスクと見合わないのです。
なるほど。
阿多妃は上級妃から降ろされる可能性があったのです。
上級妃の椅子は4つ。
若い妃を上級妃にするために、一番年上の阿多妃が外されるのは順当です。
四夫人の年齢
阿多妃は帝の一つ年上で齢35。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
若く見えるが阿多妃は35歳。
35歳は子供を産めない年齢ではありません。
が、(上級妃であるからには)ずっと子作りをしていたのに、16年間子供を授かっていないのです。
ならば難しいと考えるのが自然ですね。
後宮は帝の後継者を作るための場。
子ができねば退場して頂くしかないのです。
帝が34歳だと判明。
阿多妃は35歳、里樹妃は14歳だと以前紹介されていました。(6話 )
他の上級妃は何歳なのでしょうか?
四夫人・上級妃の年齢は、原作はもちろんコミックでも開かされています。
紹介しましょう。
アニメでは明かされてませんが、もう問題ないでしょう
「まあ、四夫人といっても年齢が年齢だけにね」
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
玉葉妃は十九、 梨花妃は二十三、 里樹妃は十四。
淑妃こと阿多妃は三十五、皇帝の一つ上である。
子を産むのはまだ可能であるが、後宮という制度上、阿多妃はお褥すべりをせざるをえない。
表にすると ──
称号 | 宮名 | 名 | 年齢 |
貴妃 | 翡翠宮 | 玉葉妃 | 19歳 |
賢妃 | 水晶宮 | 梨花妃 | 23歳 |
淑妃 | 柘榴宮 | 阿多妃 | 35歳 |
徳妃 | 金剛宮 | 里樹妃 | 14歳 |
玉葉妃が19歳!?
思っていたより若い!
いや、梨花様もまだ23歳!
今話終盤 ──
今度は一体何が分かったのか・・・。
賢い娘だ。
by 高順『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
齢17とは思えない。
猫猫の年齢は17歳。
猫猫が17歳なのも信じられませんが、玉葉妃も猫猫よりたった2歳年上なだけだったのです。
時々見せる子供っぽさも理解(笑)
もっとも、気品があり風格すらある梨花妃の23歳も信じられませんが(笑)。
皆、思っていたより若い!
こうして年齢構成を見ると、確かに阿多妃の35歳は飛び抜けていますね・・・。
2番目の梨花妃(23)より一回り年上なのです。
女同士の方が見栄を張る!?
今日は随分気合いが入ってますね。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
原作によると、お茶会は毎日のように行われています。
だけど、今日のお茶会は随分気合いが入っている様子・・・。
今日のお相手は同じ四夫人の里樹妃。
同性であれば身構えてしまうのが女という生き物なのだろうか。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
正直、帝が来る時より気を遣っている。
国のトップである帝が来る時よりも、上級妃とは言え同じ階級の妃が来る時の方が気を遣っているというのです(笑)。
男性より女性の方が装飾品や服装、食事のチェックは厳しいのはどこの世界でも同じようです(苦笑)。
ましてや同性であれば容赦なし!?
気を遣っているのか見栄を張っているのか分かりませんが、同性だと身構えてしまうのです。
アニメ鑑賞時、気付きませんでしたが(苦笑) ──
化粧も気合が入り、猫猫もいつものそばかす化粧をはがされてしまった。威嚇するように、まなじりに赤い線を入れられる。異性にはけばけばしく感じられる化粧でも、より華やかにしたほうが勝ちなのだ。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
猫猫もソバカス化粧を取られ、化粧をさせられていたのです。
だから、里樹妃の毒味役・河南は、猫猫がこないだの侍女だと、すぐに気付いたのです。
確かに、お茶会が始まると翡翠宮の侍女達も緊張した面持ち。
でも、里樹妃の侍女達はいい加減なのか落ち着きがありません(苦笑)。
原作によると、いい加減なのではなく(苦笑) ──
後ろに控える侍女たちは、自分の主のことよりも、翡翠宮の調度品のことが気になるらしく、ちらりちらりと部屋中に視線をめぐらしている。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
翡翠宮の調度品を品定めしていたのです。
女の戦い恐ろしや・・・。
情報収集も妃の仕事
和やかな会話の中で情報を引き出す玉葉様は、穏やかそうに見えてやはり妃だ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
妃同士の茶会は、「お茶会」という名の情報交換、腹の探り合い。
妃の役割は、単に跡継ぎを故郷から出すという事だけではなかったのです。
得た情報は実家に送っているらしい。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
交易の中継地点らしく、人や時勢の流れを掴むことが重要なんだろう。
特に、玉葉妃の故郷は土地が痩せており、これといった資源もなければ作物も採れません。
結果、栄えるには交易しか道はなく。
その交易も、玉葉妃が帝の寵愛を受けてから盛んになっています。(3話 )
それもこれも、こうして玉葉妃が情報を流していたからだったのです。
原作によると、会話の内容は ──
話すのは流行の服や化粧といったもの。他愛ない会話の中に探り合いを入れる、まさに後宮の縮図がそこに広がっている。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
その地域での流行りを知り、乗り遅れないよう、あるいは先取りして仕入れるよう、故郷に情報を伝えていたのです。
国中からその土地の有力者の娘が集まっている後宮。
その状況を上手く情報収集の場として活用しているのです。
お見事!
先に紹介したように、玉葉妃は19歳。
猫猫は、里樹妃が蜂蜜もダメだと分かると、玉葉妃にサインを送る。
すると ──
あらら、愛藍ごめんなさい。
もう少し漬けた方がいいみたい。違うものを出すわね。
by 玉葉妃『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
生姜湯は飲めるかしら?
相手のプライドを傷付けないよう配慮あるお言葉。
猫猫も凄いですが、玉葉妃も大したモノですね!
原作によると、猫猫はお茶会は好きではありません。
猫猫としては、お茶会というものがあまり好きではない。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
話すのは流行の服や化粧といったもの。他愛ない会話の中に探り合いを入れる、まさに後宮の縮図がそこに広がっている。
会話の中身は流行りの服や化粧品。
確かに、薬と毒(あとは酒)さえあれば良いという猫猫にはつまらないでしょうね(笑)。
興味がないせいでしょうか・・・。
猫猫は、チャキチャキ仕事する玉葉妃を見て、昨夜は随分遅かったのに眠くないのか不思議に思っています。
なぜ、玉葉妃が遅くまで起きていたのかですって?
ご想像の通りだと思いますが、ぜひ原作でご確認ください(笑)。
調査は既に始まっていた!?
玉葉妃と里樹妃の茶会はどうだった?
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
タイミング良く猫猫の前に現れる壬氏。
急に里樹様を呼んでお茶会なんて変だと思ったら・・・こいつの差し金か・・・。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
原作によると、同じ階級の妃同士で茶会をするのは珍しいようです。
上級妃ともなれば尚更。
そこへ、壬氏が現れたので ──
今日の茶会の組み合わせは、なんだか変だと思ったら、こやつが絡んでいたらしい。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
裏で糸を引いていたのは壬氏だったのです。
嫌な予感がして猫猫は早々にその場を離れようとしたのです。
面倒なことになる前に、猫猫は退室しようとするが、いうまでもなく止められる。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
話は終わってないんだが?
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
さて、壬氏はなぜ玉葉妃と里樹妃のお茶会をセットしたのでしょうか?
柘榴宮に手伝いに行くよう指示した目的と同じですね。
柘榴宮への手伝いに関して、壬氏は目的を言ってません。
が、話の流れから ──
自殺した下女が園遊会の毒殺騒ぎを起こした張本人かどうかを探れ。
柘榴宮侍女頭・風明がヤケドしているが、毒混入に絡んでいないのか探れ。
といったところでしょう。
里樹妃とのお茶会も同じ目的(毒混入事件の解明)ですね。
なぜ里樹妃が狙われたのかを探らせているのです。
そう考えると ──
玉葉妃と里樹妃の茶会はどうだった?
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
このセリフは、別の意味に聞こえてきますね(笑)。
だけど、お茶会の内容はたわいもない話。
というか、大して描写すらされていません(苦笑)。
分かったのは、「やはり侍女に苛められている」「青魚だけでなく蜂蜜も苦手」と言うことくらい・・・。
これが、狙われる理由になるのでしょうか・・・。
と、ここまで書くと懸命な皆様ならお分かりですね(笑)。
今話終盤 ──
猫猫は、奇妙な偶然に気付きます。
里樹妃の蜂蜜嫌い。
柘榴宮侍女頭・風明の故郷が養蜂を営んでいる。
「養蜂」と「蜂蜜嫌い」。
この共通点は偶然でしょうか。
猫猫は、何かに気付いたようですね。
玉葉妃と里樹妃のお茶会は意味があったのです。
まんまと壬氏の思惑通りに猫猫は動かされていたのです。
淑妃・阿多妃
淑妃、阿多妃。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
華やかさや豊満さはないが、中性的な凜々しさがあって美しい。
豊満で華やかな玉葉妃や梨花妃とは違い、中性的な美しさを持つ阿多妃。
猫猫は思わず男装させています(笑)。
官服を着れば若い文官とでも間違えそうだ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
妃の着る大袖とスカートより、胡服の方が似合うだろうな。
「胡服」
中国北方民族の胡人の着る服。
筒袖、左衽(さじん)の上衣にズボンの二部式で、騎馬に適する。
(「コトバンク」より)
胡服とは馬に乗るときに適した服装。
要は、阿多妃は華やかな妃の服装よりも男性的な格好の方が似合う、と猫猫は感じたのです。
案の定、阿多妃は下女達の羨望の眼差しを集めているようです。
── わあ~~ (下女達)
おおっ憧れのまなざし。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
ん?
女官が、頬を赤らめ黄色い声を上げる・・・。
この構図、どこかで見たパターンですね・・・。
誰かに似ているような・・・。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
猫猫も、阿多妃を見て、誰かに似ていると感じたようです。
一体誰に似ているのでしょうか・・・。
侍女頭・風明
── すごい!もうこんなに? しかも丁寧で助かるわ。応接室の方も手伝ってもらえる?
人当たりがよくて、他人をよく見て褒める。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
侍女頭として人を扱う術を心得ているようだ。
手にヤケドを負っている、里樹妃毒殺未遂事件の最有力容疑者、侍女頭・風明。
だけど、何かを企んでいるようには見えず、それどころか侍女頭として優秀。
褒め上手で、人を動かすのに長けているようです。
猫猫はしっかり働かされたようです(笑)。
原作では ──
ふくよかな侍女頭がうれしそうに褒めてくれるので、まったくさぼることはできなかった。風明は、人をうまく扱うすべを心得ているようだ。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
こんな感想を言うという事は・・・。
猫猫サボるつもりだったのかな?
えっそうなの!?
まあ、どちらかと言うと ──
久々の肉体労働は体にこたえる。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
ホワイト企業・翡翠宮の侍女になってからあまり働いていないので、長時間の肉体労働はキツかったということのようです(笑)。
その上、風明は自分でも手を動かしています。
原作では ──
特に侍女頭の風明には感嘆する。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
侍女としての枠にとらわれず、埃を見つけたら自ら雑巾を持って掃除するのである。
到底、上級妃に仕える侍女頭とは思えない。働き者の紅娘でさえ、他の侍女に任せるというのに。
自分の上司である翡翠宮の侍女頭・紅娘よりも働き者だと、猫猫は評しています。
これは相当高い評価ですね。
まあ、侍女頭という立場で自分でやるのが良いかどうかは評価が分かれるところですが・・・。
寝る前に、猫猫が侍女頭・風明から与えられたのは ──
その日は翡翠宮には戻らず、柘榴宮の大部屋で二人の下女とともに雑魚寝した。寒いからと与えられた獣の毛皮はとても温かかった。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
「獣の毛皮」。
とても温かかったようです。
このやり取りからも猫猫が風明に抱いている人柄がにじみ出ていますね。
猫猫の隣で寝ていた下女は寒そうだったけどね
ねっ!
毛皮があっても部屋自体が寒そうっ!
蜂蜜は贅沢品
蜂蜜?
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
── 風明様のご実家が養蜂場をなさっているの。
どおりで高級品の蜂蜜がこんなにあるわけですね。
(作品内の)この時代、蜂蜜は高級品。
だからといって、そんなに必要なの!?
と思いましたが、沢山ある理由は原作を読んで理解。
蜂蜜は贅沢品である。一種類あればいいところを、いくつも揃えてあるのはそういうことか。中身を確かめてみると、琥珀色、赤茶色、褐色と色が違う。採る花の種類が違うと、味も違う。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
実家が養蜂場を営んでいるだけあって、高級品の蜂蜜が一種類だけでなく、いくつもの種類が用意されていたのです。
それこそトリカブトの蜜もあったりして!
いや、トリカブトは蜜も毒なような…
ミステリー作品で有名なトリカブト。
毒は根から取ります。
ただ、トリカブトも植物ですから花を咲かせ蜜があります。
根ほど毒性は強くありませんが、蜜にも毒があるようです。
今話のミニアニメでも説明されていました。
命令かプライドか・・・
いい子にはご褒美をあげないとね。
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
「及第点」とそこそこの評価をしておきながら、「良い子」だからと褒美を渡す(笑)。
完全に、思いつきで考えたイタズラですね。
原作では、こう描写されています ──
「まあ、及第点だな」
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
壬氏はふと長卓に置いてある小瓶に目をやった。次に、猫猫のほうを向き、甘露のような笑みを浮かべる。
笑みの一枚皮の下に蠢くなにかを感じる。
猫猫は瞬時に全身が総毛立った。
「及第点」と言った後 ──
蜂蜜を見つけ、面白いことを思いついたかのように微笑んでいるのです。
もう、好きな子をイジメる小学生男子のノリですね(苦笑)。
壬氏は高官、猫猫は下女。
現代だったら、完全にパワハラ&セクハラ事案です(爆)。
原作では、猫猫はこの時 ──
先日、猫猫が壬氏の気分を害した罰だろうか。残念なことに、猫猫にはなぜ壬氏が怒っていたのか、いまだ理解できない。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
前話、壬氏を怒らせてしまった件。(9話 )
その罰だと考えていたのです(笑)。
猫猫は壬氏を怒らせてしまったことは認識していたのです。
ただ、反省している様子はなさそうですが・・・。
そこへ現れた救世主は、主人・玉葉妃。
そうです、ここは翡翠宮だったのです。
蜂蜜 其の弐
柘榴宮での手伝いを終えた猫猫。蜂蜜繋がりで何かに気付いた猫猫は、里樹妃の元へと向かう。
徳妃・里樹妃
それで?
by 里樹妃『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
翡翠宮の侍女が何の用かしら?
確かめたいことがあると言い、里樹妃がいる金剛宮へ行く猫猫。
猫猫は、これで四夫人全員の宮に訪れたことになります。
あっ、ホントだ!
コンプリート!!
壬氏が来ると思っていたのに、来たのは見知らぬ侍女。
ただでさえ不機嫌になるところ。
ところが、よく見ると園遊会で魚アレルギーを教えてくれた毒味役だと分かり、少し安心する里樹妃。
だから、蜂蜜のことも素直に教えてくれたのでしょう。
── 蜂蜜はお嫌いですか?
- 中略 -
覚えていないの、赤子の頃のことだから。
一時は命も危うかったと聞いたわ。以来、乳母たちにも食べるなと言われていて。
by 里樹妃『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
蜂蜜に限らず、食中毒を起こすと、それ以降同じ食べ物を体が受け付けなくなることがあります。
ましてや蜂蜜となると・・・。
蜂蜜は、乳幼児に与えてはいけません。
現代では、1歳になってから与えるように言われています。
里樹妃が蜂蜜を食べたのが1歳未満か、単に品質に問題があり食中毒を起こしたのかは分かりません。
原作では赤子と言っても年齢までの記載はなし、アニメの過去映像も幾つか分かりません
ただ、赤子の頃に蜂蜜を食べて危険な目にあったことが判明したのです。
そして──
それともう一つだけ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
柘榴宮の侍女頭、風明様と面識はありますか?
回答は描かれませんでしたが、里樹妃の表情が物語っていますね・・・。
ここで「なんで分かるの?」「顔に出ていますから」のやり取りが効いてくる!
あっ!そういうことか!!
里樹妃は、隠すことができません。
感情が全て表情に出てしまうのです。
つまり、里樹妃は柘榴宮侍女頭・風明との面識あり。
それも、随分深刻な表情に見えたのは気のせいでしょうか・・・。
この質問にどんな意味があるのでしょうか?
里樹妃は、風明との関係を聞かれなぜ驚いたのか?
宮廷の書庫
── 高順様、後宮の昔の出来事を知る方法はありますか?
宮廷の書庫を探しましょう。
by 高順『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
「宮廷の書庫」。
つまり、後宮の外ですね。
猫猫は後宮から出られないので、高順が代わりに取りに行きます。
高順が手に入れた記録を、猫猫は自分の部屋で読むのです。
原作では次のように描写されています。
部屋で読んでいること以外に、興味深いことが書かれていたので紹介しましょう。
猫猫は、自室の寝台で胡坐をかいて書の頁をめくっていた。狭い床には、すり鉢や薬研が転がり、壁には干した薬草がかかっている。道具は、高順に頼んだり、医局から失敬したものだ。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
「十六年前か」
猫猫の部屋で時折描かれている、薬を作る道具。
どうやって手に入れたのだと思ったら・・・高順に頼んだり(これはOK!)、医局から持ってきていたのです(こっちはアウト!)(笑)。
医局から道具を持ち出して問題にならないのでしょうか・・・。
使ってないんだろうね・・・
あーね。
ヤブだからね(苦笑)
今度は一体何が分かったのか・・・。
賢い娘だ、齢17とは思えない。
知識の深さと冷静さ。
理性的に物事を考え処理する能力。一部変わったところはあるが、目を見張るものがある。
by 高順『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
昔の出来事を知りたいのは、何かに気付き調べたいと言うこと。
だから「今度は一体何が分かったのか」と想像したのです。
それでも、猫猫に質問しないのが高順の良いところ。
「推測でものを話すな」。
猫猫のスタイルを、高順は理解しているのです。
現帝の初めての御子
17年前、今の帝がまだ東宮だった頃 ──
阿多妃との間に男児を一人もうけている。既に死亡しているが。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
17年前、後に帝となる今の現帝と阿多妃に子供が。
それも男児。
東宮時代の子はその一人だけ。
妃も阿多妃だけだった。今の帝と阿多妃は乳姉弟とあるので、阿多妃に愛着があるのは分かるが・・・。
あの好色おやじが阿多妃一人だけとは意外だ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
何がどう意外なのでしょう?
帝の呼び方が変わるので、理解するのが難しいですよね(苦笑)。
現帝の東宮時代は妃は阿多妃ただ一人で、子供も17年前に一人だけ。
「東宮」とは帝が位に就く前のこと。
前帝が崩御し東宮から帝になったのは5年前。
帝は現在34歳なので、帝になったのは29歳の時。
つまり、帝の東宮時代は0~29歳まで。
玉葉妃を寝不足にさせるほどの持続力を持ち。
彼女が妊娠すると梨花妃の所へ通う。(4話 )
そんな好色男が29歳まで妃を一人しか取っていなかったという事に、猫猫は意外だと感じたのです。
阿多妃と子を成したのは17歳。
少なくとも17~29歳、12年間妾は阿多妃一人だけだったのです。
20代と言えば、男盛り真っ只中。
猫猫でなくても、意外だと思いますよね(笑)。
阿多妃とは特別な何かがあったのではないかと思ってしまいます。(いい意味で、ですよ(笑))
現帝の東宮時代、妃はなぜ一人しかいなかったのか?
後宮との因果
16年前、乳幼児死亡。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
取り上げたのは・・・。
猫猫が目にした書物に、オヤジ・羅門の名が・・・。
羅門は後宮の医官だったのです。
何となくそんな気がしていた・・・。
後宮に数多く生えている薬草は、私が昔からよく使っていたものばかりだ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
誰かが移植したものだろう。
猫猫は、後宮におやじとの共通点を感じていたのです。
原作では ──
猫猫は家の周りに薬草を植えて育てる人物を一人知っている。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
おやじ・羅門は、花街の家と同じように、後宮でも近くで薬草を育てていたのです。
老婆のような足を引きずる男。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第10話
花街の薬師にしておくには、もったいないほどの医術を持つ、片足の膝の骨を抜かれた元宦官。
羅門が足を引きずっていたのはケガではなく、罰!?
優しい雰囲気なのは、宦官特有の中性化。
医療技術が高いのも納得。
羅門は、後宮の医官だったのです。
猫猫が里帰りしたとき、羅門が言っていた(7話 ) ──
後宮とは、因果だねえ。
by 羅門『薬屋のひとりごと』TVアニメ第7話
「後宮との因果」は猫猫ではなく、オヤジの方だったのです。
おわりに (『薬屋のひとりごと』10話とは)
園遊会毒殺未遂事件の真相にいよいよ近づきつつある!?
言ってみれば敵陣に単身乗り込む猫猫。
危ない目に遭わないかヒヤヒヤしましたが、迫り来る魔の手は壬氏の方でした(笑)。
それにしても、前話の嫌な出来事をズルズル引きずらないのは嬉しいですね。
前話ラスト、壬氏を困らせた、こじらせ女子・猫猫。(9話 )
嫌な感じで別れたのに、そんな感情は微塵も残さずいつも通り会話する二人(笑)。
ただ、全く引きずらないのもストーリー物としては違和感が残ります。
でも原作の心情描写を見ると、意識しています。
先日、不機嫌にさせてしまったばかりだ。無礼を積み重ね過ぎると、いつ宦官の気が変わって縛り首にされるか知れない。
by 『薬屋のひとりごと』原作1巻
死ぬなら毒云々と言って壬氏を不機嫌にさせた事を猫猫は認識しているのです。
だから対応に気を付けてはいます。
悪いと思っているのではなさそうですが(笑)。
このように、原作を読むと、キャラクターの行動や真意が分かるのが『薬屋のひとりごと』原作を読む楽しさ。
語りたいことがありすぎて、レビューが長文になってしまうのが玉に瑕ですが(苦笑)。
今話なんて、冒頭の小蘭のセリフ部分だけで5,000文字以上になってしまいました・・・。
以上、TVアニメ『薬屋のひとりごと』第10話の感想&考察レビューでした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
11話のレビューも書いています。
良かったらご覧ください。
ではでは。
疑問点 まとめ(Q&A一覧)
この章では、疑問点をまとめていきます。
- 今話で生まれ解決した疑問は、本文で解説して本章でまとめ
- 今話で解決しなかった疑問を、疑問XX-XX(話数-通し番号)として記録
⇒ 本章「疑問点まとめ(Q&A一覧)」でまとめ - 答えは、推測ではなくできるだけ(原作含む)作品内で明らかになった事実を記載
※推測が入る場合は、断りを入れる
⇒ 解決した疑問は、次話で削除
今話で解決した疑問 (クリックすると答えが表示されます)
今話で新たに発生し、解決しなかった疑問
- 疑問 10-01 後宮内の事件に最終判断を下しているのは誰?
- 疑問 10-02 里樹妃は、風明との関係を聞かれなぜ驚いたのか?
- 疑問 10-03 現帝の東宮時代、妃はなぜ一人しかいなかったのか?
残っている疑問
- 疑問 02-01 壬氏は、後宮管理者なのに、なぜ後宮の外まで判断を求められている?
- 疑問 02-02 水差しの弁償、仕送りから引いたのは期間限定?
- 疑問 02-03 結局、秘薬は何の為だったの?
- 疑問 03-01 西都の玉葉妃が、異国の姫とは?
- 疑問 03-02 時折、猫猫が左手を見ているのはなぜか?
- 疑問 05-01 粉を染み込ませた木簡は、誰が何に使っているのか?
- 疑問 05-01 簪(かんざし)を渡す意味は?
- 疑問 06-01 園遊会で、なぜ壬氏は違うカンザシを挿し、襟が乱れていたのか?
- 疑問 06-03 園遊会で狙われたのは徳妃・里樹妃?
- 疑問 06-04 園遊会で毒を仕込んだのは誰?
- 疑問 07-01 壬氏の本当の身分とは?
- 疑問 07-02 腕の筋肉の意味は?
- 疑問 08-01 緑青館の離れにいるのは誰?
- 疑問 09-01 壬氏と亡くなった武人・浩然との関係は?
- 疑問 09-02 堀で見つかった水死体の下女は、他殺か自殺か?
今週の感想ツイート
#薬屋のひとりごと 10話
— 時文@ここアニ(薬屋のひとりごとレビュー中) (@toki23_a) December 13, 2023
人生賭けた椅子取りゲーム
結果(男児)出さねばお払い箱
大掃除は飛ぶ鳥跡を濁さずか🤔
よく働き気持ちの良い侍女達
本当にここに暗殺企てた者が!?
面倒事はご免だが観察癖は止められない
養蜂と蜂蜜嫌い…蜂蜜絡みは偶然か🤔
ああ、後宮との因果は猫猫ではなく…
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