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こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『薬屋のひとりごと』第13話「外廷勤務」を鑑賞しました。
本レビューではアニメ感想だけではなく、原作・コミカライズ情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。
今回アニメ化されたのは──
- 原作
-
2巻 序話・1話「外廷勤務」
- コミック
-
4巻 14話「外廷勤務」
今話から、原作2巻に突入です。
今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)
今話で解決しなかった疑問
最下部「疑問点まとめ (Q&A一覧)」に記載
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレなし
『薬屋のひとりごと』は、小説投稿サイト「小説家になろう」連載。
ライトノベルと、月刊誌2誌で別の漫画家によるコミカライズ2作品があります。
私は、ライトノベル、コミカライズ共に未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成します。
よって、次話以降のネタバレはなしなので、ご安心ください。
アニメ鑑賞
+
コミカライズ、ライトノベルを読み
知り得た情報を加味して「感想・解説・考察」
本レビューでは、ライトノベル、コミカライズの情報は、「原作情報」として区別できるよう表記します。
- 「ヒーロー文庫」のライトノベルを ── 原作
- 「月刊サンデーGX」連載のコミカライズを ── コミック
緑系の色を目印にしてね!
コミカライズは、別の漫画家による2作品が刊行されています。
- 「月刊ビッグガンガン」連載の「薬屋のひとりごと」
- 「月刊サンデーGX」連載の「薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜」
両方読みましたが、本サイトでは、アニメの補完となると情報の多い➋を選択しました。
「コミック」として紹介する情報は基本➋です。
が、今後も両方読んでいくので、➊にしかない情報があれば、その時は注釈を付けて紹介します。
同じ内容なのに、2つも読むんだ・・・
その方が、理解が深まるんだよ
全24話 各話リスト
※話数:リンクは各話レビューへ
※サブタイトル:ネタバレを避けるため次話以降はマスク
はじめに
壬氏に身請けされる形で再び宮廷で働くことになった猫猫は、オヤジや緑青館の姐ちゃん達に温かく祝福され花街を出ていく。
ところが、猫猫が案内されたのは慣れ親しんだ後宮ではなく、外廷の壬氏の家だった。
猫に小判か、馬子にも衣装か!?
壬氏様がガードするほど、見違えた猫猫。
猫猫キレイ!
これ完全に嫁入りだよね
壬氏様の家に住むことになったし、これ完全に嫁いでいるでしょ!
というのは置いといて(苦笑)。
約1年働いた馴染みの後宮に戻り、壬氏様との仲も公認となり猫猫無双になると思いきや・・・。
後宮でもなく薬屋でもない、外廷での仕事は官女!?
毒と薬(と酒)以外には興味なし。
頭は良いが決して優等生ではない猫猫。
私室は良いが、一歩外へ出れば嫉妬とプライドが渦巻く敵だらけ・・・。
ここに猫猫の居場所は見つかるのか~~!
ラストに気になるものも映し出され、早速何かが始まる予感!?
アニメ『薬屋のひとりごと』は全24話。
13話は折り返し地点。
原作も今話から2巻に入り、2クール後半、新章スタートです!
では、今話を振り返っていきましょう!
感想&考察レビュー 第13話「外廷勤務」
序章
後宮を解雇されたものの、壬氏に身請けされる形でまた宮廷に戻ることになった猫猫。緑青館を出るその時まで梅梅たち三姫に可愛がられながらも、今度は自らの意思で宮廷へと赴く。
帝の勅命?
本気ですか?
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
壬氏の前で不敵な笑みを浮かべるのはこの国で一番尊き人、帝。
帝は、壬氏に何と言ったのでしょうか?
さあて、どうする?
by 現帝『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
朕の花園を手入れする庭師であろう、おまえは。
「朕の花園」とは「後宮」のこと。
「庭師」は、庭園を造ったり手入れをする人。
花園を統括している壬氏を、庭師に例えたのです。
つまり、帝は後宮に関する何かを壬氏に指示したのです。
帝は何を考え、そして壬氏に何をさせようとしているのでしょうか?
昔は気に入らなかったが、今はもう割り切っている。
甘い眼差し、甘い声。
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
他人より秀でたものを最大限利用してやる。
壬氏は鍛錬を怠っていないので、文武両道の完璧な人間(設定)だと思っていました(笑)。
壬氏様曰く、知も武も「凡人に毛が生えた程度」。
謙虚なのか実際にそうなのか・・・。
ここまで見る限り、壬氏は全ての面で優秀に見えます。
ああ、壬氏本人も「凡人に毛が生えた程度」と言っているのだから ──
「凡人ではない」と認識しているのでしょう(笑)。
ただ、知も武も目指すレベルには到達しない。
あるいは誰かに比べると劣っている。
それを「凡人に毛が生えた程度」と自己評価しているのではないでしょうか。
原作では ──
そう、どんなに努力しようとも優にはなれど秀にはなれぬ、所詮は凡人に毛が生えた程度のもの。なのに、外見だけは誰よりも秀でたものが付いてきた。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
天才でも秀才でもないが、優秀という感じでしょうか。
でないと後宮の責任者なんて任せられないですよね(笑)。
唯一他人より秀でたもの、自信があるものを壬氏は最大限利用していたのです。
それが「天女の笑み」。
壬氏は、軽い奴でも女たらしでもありません。
他人が自分をどう見てるか分かっているからこそ、思い通りにことを運べるよう外見を最大限利用しているのです。
ちょっと引っかかるのは ──
分かっている。
しょせん、帝の手の上で足掻く子どもに過ぎない。── 御心のままに ──
後宮管理でも何だってやってやる。
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
それが、自分の道を選ぶ唯一の方法だ。
何としてでも結果を出さなくてはならない。
でないと壬氏自身の居場所がなくなってしまう・・・と感じるのは深読みし過ぎでしょうか。
原作では、次のように記載されています。
壬氏は、無茶な帝の願いを聞き届けなくてはならなかった。それが、壬氏の仕事であり、同時に帝との賭けでもあった。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
賭けに勝たなくてはならなかった。それが、壬氏が自分の道を選ぶ唯一の方法だ。ほかにも方法はあるかもしれない。だが凡人である壬氏にはその方法が思い浮かばない。
ゆえに今の道を選んでいる。
え!?何!?どういうこと??
気になるでしょ?
とっても意味深なんだよな…
『薬屋のひとりごと』は全24話の2クール。
前半クールは12話かけて原作1巻をアニメ化してくれました。
同じペースだとすると、後半クールを使って原作2巻がアニメ化されるはず。
今話は、後半クールの始まりであると同時に、原作2巻の序章でもあります。
だとすると、今話冒頭の帝との会話は、壬氏が12話かけて成し遂げる勅命!?
本気ですか?
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
「本気ですか?」と問い返すのは、よほどの難題か、荒唐無稽か?
大改革か、国に影響を及ぼしてしまうのか?
さてさて、壬氏は帝に何を頼まれたのでしょうか?
その頼みに、猫猫は役に立つ・・・に決まっていますよね(笑)。
では、猫猫がどのように絡んでいくのでしょうか?
後半クール、スタートです!
壬氏は、帝に何を頼まれたのか?
宮廷勤めは憧れの職業
あんた、宮廷勤めなんて折角いい仕事もらえたんだから、それに見合う人間になろうと思わないわけ?
そこんとこ感謝して生きていかないと、せっかくの上客だって逃げちゃうんだから。
by 梅梅『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
梅梅姐ちゃん、よく言ってくれました!
そうです、猫猫はマイペース過ぎです(苦笑)。
周囲に感謝しなさ過ぎです(笑)。
前話、猫猫が売り飛ばされずに済んだのは ──
後宮を出るとき壬氏が金を弾んでくれたから。(12話 )
今回だって、壬氏が身請けしてくれたから戻れるのです。
(巻き込まれてしまったとは言え)一度解雇されたのに、再び雇ってもらえるなんてとても有り難いこと。
次解雇されたら、その次はないかもしれません。
だから梅梅は厳しく言っているのです。
大体、前回、言葉足らずで壬氏に本心が伝わらず解雇されてしまったのに、反省していませんね(苦笑)。
どうも猫猫はその辺の温度感が低い・・・。
分かってはいるんだろうけど表に出さないんですよね。あと正直過ぎる(苦笑)
それ!
頭にぶつけられた木簡。
これには梅梅姐ちゃんの努力が刻まれています。
猫猫は少しばつが悪そうに木簡を拾う。木簡は何度も書いては削ったあとがあり黒ずんでいて、その上に秀麗な文字で歌が書かれていた。梅梅は妓女としては、もう引退を考える年齢だが、今なお人気が衰えないのはその知性があるからだ。歌を作り、碁や将棋を打ち、客を楽しませる。色ではなく芸を売る妓女だ。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
歌とは俳句や詩といった詩歌のことでしょう。
何度も書いては削った跡がある木簡は、幾つもの歌を作ってきた証しなのです。
梅梅は、外見だけでなく内面も磨く、努力の人なのでしょう。
その上、次の就職先は、誰もが憧れる宮廷勤め!
こうして人生経験豊富な姐ちゃん達に、世渡り術を教え込まれるのでした。
でも、ちゃんとオチがあるのも三姫の良い所!?
梅梅:ついでに上客も連れてきてくれると嬉しいわ。
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
女華:金持ちのいい旦那を見つけてくるんだよ。
白鈴:活きがいい人でお願い
温かくて優しいのは確かですが、最後は商売に繋げてしまう姐ちゃんたち(苦笑)。
原作では──
先ほどまでの優しい笑みとは違い、少々腹黒さが交じっている。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
くくくっ、と笑う梅梅小姐は、どこかやり手婆に似ているな、と猫猫は思う。妓女はしたたかでなくては生きていけないからそんなものだろう。
こうして、優れた妓女はやり手婆のようになっていく?
ええっ、そうなの!?
どうやら、三姫の中で一番年上の梅梅は、次期やり手婆ポジションのようですね(笑)。
この後の猫猫が着飾っているシーンを見ると、身請けというより嫁入り(笑)。
だけど、先ほど ──
金持ちのいい旦那を見つけてくるんだよ。
by 女華『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
「金持ちのいい旦那」を見つけてこい、と言っています。
壬氏に嫁入りするような気合いの入れようでしたが、違うようです。
身請けは身請け。
やり手婆が小躍りした金子は、猫猫の借金の身代わり。
結果、単に、妓女から一般人になったという感じでしょう。
確かに、Bパートの周囲の対応を見ても、決して嫁扱いはしていませんね。
あくまで、緑青館を辞めて宮廷に就職したに過ぎないのです。
契約内容
オヤジを残して、また住み込みで働くのは気が引けるが・・・。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
そうじゃないですか!
猫猫が後宮へ戻れば皆ハッピーだと思っていましたが、オヤジがいました。
オヤジは足も悪いし、人がいいから金にはいつも苦労している。
そんなオヤジを一人残していっていいのでしょうか?
そうだよ、可哀想だよ・・・
家もあばら屋で冬は寒そう。
猫猫を身請けした金子の一部でもオヤジにあげれば良いのに・・・。
あっ、確かに!
原作でも ──
物好きな宦官は、冗談めいて言った猫猫の言葉を鵜呑みにしてくれた。借金の肩代わりとしては、十分お釣りがくる金子をやり手婆の前に広げて見せ、手土産には貴重な薬草という気の配りようである。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
猫猫の借金以上の金子が支払われた、と記載されています・・・。
いや、きっとやり手婆達が、オヤジも見守ってくれるのでしょう・・・多分(苦笑)。
それに ──
以前よりも随分規則も緩く、行方不明という状態ではない。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
これまでとは違って、帰りたいときに帰れるようです。
でも、何をもって以前より規制が緩いと分かったのでしょうか?
後宮に女官として一度入れば、出ることは許されません。
だから、里帰りしたとき李白に後見人になってもらったのです。(7話 )
それが、帰りたいときに帰れる!?
壬氏様のお墨付きだからでしょうか?
原作によると ──
おやじを置いたまま、また住み込みで働くことになるのは少々気が引けるが、契約書を見る限り、以前よりもずいぶん規則がゆるくなっていた。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
猫猫が戻るにあたり、契約書を交わしていたのです。
その契約書の内容を見る限り、規制が緩くなっていると分かったのです。
ただ、その契約書を見て ──
オヤジも好きにしなさいと言ってくれたけど・・・。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
あれはどういうことだろうか?
オヤジは、神妙な顔をしていたのです。
原作では、はっきりと ──
前のようにどこにいるかもわからない行方不明の状態というわけではないので、おやじは「好きにしなさい」と柔和な笑みを浮かべていた。だが、契約書を見た際、一瞬表情を曇らせて猫猫を見たのはどういうことだろうか。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
契約書を見て表情を曇らせていたのです。
オヤジは、契約書の何に気付き、心配したのでしょうか?
そして、なぜ何も言わないのでしょうか?
契約書を見た時、羅門(オヤジ)が表情を曇らせたのはなぜ?
原作にも、これ以上何も記載されていません。
が、今話を最後まで見て思い当たるのは ──
── てっきり後宮へ戻るものだと思っていたのですが・・・。
一度辞めさせた手前、そう簡単に戻ることはできません。
by 高順『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
今度は外廷で働くことになります。
契約書を見て、オヤジは猫猫が勤めるのは後宮ではないと分かっていたのかもしれませんね。
反対に、後宮ではなく外廷勤務だから、(後宮に比べて)規制が緩いのです。
元・後宮医官の羅門
猫猫や、多分それは持ってはいけないよ。
by 羅門『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
医官でもないのにそんなものを持っていけば、毒殺でも企んでいるのかと疑われるからね。
さすが、元・後宮医官!
後宮、いや宮中のことはよく分かっています!
あれ?
オヤジが後宮の元医官だと、猫猫が知っているのを前提に話しているように見えるのは気のせいでしょうか?
猫猫が、オヤジが元・後宮医官だと知ったのは、後宮の昔の記録を読んだから。(10話 )
猫猫は、その事をオヤジに話したのでしょうか?
それとも、事件について猫猫は何も話せないのでしょうか。
守秘義務?
というか何も知らない体にしないといけない。
ならば、オヤジにも何も話せない気がします・・・。
事件のことを話さずに、(誰かから聞いたとか言って)オヤジに聞くこと位はできる気もしますが・・・。
というか、オヤジに後宮時代のことを聞いてほしいですね♪
一体どんな話が飛び出してくるか(笑)。
まあ、口の固いオヤジですから、なかなか話してくれないのでしょう(笑)。
それに、ここで違う会話シーンを入れると間延びしてしまいます。
追い追い出てくるのでしょう!(期待も込めて(笑))
あの人は一体…
羅門:早く準備して寝なさい。明日は初日だろ。
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
猫猫:分かったよ。
このセリフの後、猫猫はオヤジを意味ありげに見ていました。
アニメ鑑賞時、意味が分からなかったのですが、原作を読んで分かりました。
隙間風が入るあばら家は、竈に火をつけてもまだまだ寒く、猫猫とおやじは服を何枚も重ねて着ている。おやじは膝をしきりにさすっているところを見ると、古傷が痛むのだろう。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
アニメをよく見ると ──
確かにオヤジは膝をさすっています。
猫猫は、そんなオヤジを見ていたのです。
寒さは古傷にひびきます。
猫猫は、心配したのではないでしょうか。
足の悪いオヤジを一人置いて大丈夫だろうか。
自分の選択は正しいのだろうか・・・と。
それが、寝床を寄せる行為に繋がり、母親云々というセリフに繋がっていくのです。
原作では ──
姐ちゃん達にもらったものの中に、上等な衣服があります。
それを ──
猫猫は、貰った上等の衣をおやじと自分の布団の間に掛けると、ゆっくり目を瞑った。背中を丸めて胎児のように横になる。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
寒くないよう、オヤジと猫猫の二人に掛ける。
上等な衣を一緒に使う為に、寝床を寄せた。
衣を、寝床をくっつけた言い訳にしているのです。
猫猫らしいですね。
母親はいない。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
でも優しいオヤジと、うるさい婆、賑やかな姐ちゃん達が沢山いる。
「母親はいない」。
ならば父親はいるのか?と捉えがちですが、そういう意味ではないでしょう。
恐らく、猫猫に家族は誰もいない、ということを意味しているのではないでしょうか。
家族は誰もいないが ──
父親に相当する、オヤジ。
祖母に相当する、やり手婆。
弟妹に相当する、緑青館の姐ちゃん達。
という意味ではないでしょうか。
オヤジが実父でない根拠は ──
猫猫は17歳。(10話 )
オヤジはその頃、後宮勤め、つまり男性機能を失った宦官です。
男性機能を失う前に授かった子どもだとギリギリ言えなくもないですが・・・。
何となくですが、もっと以前から後宮医官だった感じですね。
それよりも気になるのは、離れで伏せていた女性。(8話 )
この女性こそ、猫猫の家族のような気がしますが、原作にはこのような女性は(里帰り時も)描かれておらず、アニメオリジナルです。
それでも「母親はいない」と言い切っているのだから、二人の間にはきっと何かあるのでしょう。
身請け
お待たせしました、壬氏様。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
猫猫キレイ!
まるで嫁入りするような気合いの入れよう(苦笑)
もう!そんなこと言わないの!
猫に小判か、馬子にも衣装か?
磨けば光る原石なのか、化粧の腕前でしょうか(笑)
── キレイだな。
by 野次馬『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
── あんな子、緑青館にいたか?
外にいた野次馬が猫猫を見て興味津々。
ずっと緑青館を出入りしていた薬師だとは誰も気付いていない様子。
ならば、猫猫。
確かに十分客を取れたのかも(笑)。
さすが緑青館の店主・やり手婆。
彼女の見る目は正しかったのです(笑)。
目立ったのは猫猫が…
猫猫がバッチリ化粧をして着飾るシーンは原作(やコミック)にはありません。
色と動きが付く、アニメならではの映えるシーン!
アニメ制作スタッフグッジョブです!
シーン自体が原作にないなら、二人の会話も当然アニメオリジナルです。
猫猫:壬氏様のせいですよ。いやに注目されました。
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
壬氏:それはお前が ──
さて、一体、壬氏は何と言おうとしたのでしょうか?
お分かりですよね(笑)。
猫猫がキレイだったから、皆注目したのです。
気付いていないのは、本人だけ(苦笑)。
となると ──
「おまえがキレイだから注目されたのだろう」
あるいは ──
「こいつ(自分の容姿のこと)気付いてないのか!?」
的な感じでしょうか。
壬氏様。
四夫人に対しては、照れることなく ──
玉葉妃は、本当に紅がお似合いになる。
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第5話
華やかでありながらどこか神秘的なのは、翡翠の瞳を持つ玉葉妃だからでしょうね。
スラスラと褒め言葉が出てくるのに・・・。
本命が相手だと言えないようです(苦笑)。
宮中の門番も見とれています。
薬屋、ここではいつものソバカス顔に戻しておけ。
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
なるほど!
確かに、緑青館であれだけ梅梅姐ちゃんに他の女に負けないよう化粧しろと道具を渡されたのに、外廷で働き始めたら全く化粧をしていません。
ここで壬氏の指示を挟むことで、自然と猫猫が化粧をしない理由ができたのです。
見事なアニメオリジナルです!
24.1.16 追記
全てアニメオリジナルだと書きましたが、アニメで言うと次話に相当する部分で猫猫が振り返っていました。
別にそばかす化粧を今更するつもりはなかったのだが、主人に言われれば従うしかない。壬氏はなぜか、猫猫にいまだそばかす顔でいろ、というのである。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
雇用契約が決まり、壬氏の元に行く際、張り切った小姐たちに全身を磨き上げられ、とっておきの衣装を着せられ、髪を結い上げられ、化粧をふんだんに 施された。到底、新入り下女には見えなかったことだろう。
- 攻略 -
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
大変失礼しました。
私は原作未読。
アニメ鑑賞後、該当部分しか読んでないので分かりませんでした。
原作にあるとは言え、この10行程度の内容を、緑青館から外廷までのシーンに膨らませているのが素晴らしいです。
外廷勤務
新しい職場は慣れ親しんだ後宮ではなく、外廷にある壬氏の家だった。猫猫はこれまでとは違う待遇に戸惑うが、壬氏に官女になるための試験を受けるように言われる。
内廷ではなく外廷
── てっきり後宮に戻るものだと思っていたのですが・・・。
一度辞めさせた手前、そう簡単に戻ることはできません。
by 高順『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
今度は外廷で働くことになります。
猫猫が働くのは、後宮ではなく外廷!?
後宮じゃないの!?
って、外廷って何??
そうだよね。外廷がよく分からないよね(苦笑)
原作によると ──
今後の職場は、後宮ではなく外廷だそうだ。簡単に言えば、役所がそろった官たちの職場だ。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
後宮は皇族の住まう場所に位置する内廷にあたる。
後宮は内廷。
役所があるのが外廷。
外廷と内廷を合わせて宮廷ですね。
これまでの情報をまとめると──
- 宮廷
-
内廷+外廷
- 内廷
-
皇族の住まい、後宮
- 外廷
-
役所
こんな感じでしょうか。
ふーん。
猫猫が、今までいたのは内廷だったんだ。
雇用の制限
── てっきり後宮に戻るものだと思っていたのですが・・・。
一度辞めさせた手前、そう簡単に戻ることはできません。
by 高順『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
今度は外廷で働くことになります。
猫猫は再び宮廷勤めとなりましたが、戻ったのは後宮ではなく外廷。
高順曰く、後宮を一度辞めさせた人を簡単には戻せない、とのこと。
そりゃあ、そうです。
猫猫が解雇されたのは、里樹妃暗殺を企てた風明の関係者だから。(12話 )
風明が処刑されても、関係者が続いて暗殺を企てるかもしれません。
あるいは、風明の仇を討とうとする者が現れるかもしれません。
だから、80人もの関係者を解雇したのです。
リスク排除で解雇(もしくは処罰)したのに、すぐに再雇用できては元も子もありません。
それを後宮の管理官である壬氏様が破るわけにはいかないのです。
たとえ、猫猫が風明の関係者ではないのが事実だとしても。
となると、猫猫が後宮へ戻るには、風明とは無関係である事を証明するか、年月が必要ということでしょうか。
ちなみに、原作によると ──
後宮を出て半月後、 麗しき貴人が花街に現れたのは記憶に新しい。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
前話ラストのシーンは、猫猫が後宮を出てから半月後とのこと。
その何日後に宮廷勤めに戻ってきたのかは言及がありません。
でも「記憶に新しい」と言っているので──
猫猫は1ヶ月もしないうちに宮廷へ戻ってきたのではないでしょうか。
解雇された人が1ヶ月もしないうちに戻ってきては、ちょっと注目されてしまいますね・・・。
では、しばらく猫猫は後宮には戻れないのでしょうか?
え~~嫌だ~~
玉葉様、小蘭、侍女達も見たい!
やぶ医者もいるしね(笑)。やっぱり早く戻って欲しい!
実は、2クール後半も絶対上級妃は出てくると思っていたから、私は年齢を表にしてまとめていました。(10話 )
称号 | 宮名 | 名 | 年齢 |
貴妃 | 翡翠宮 | 玉葉妃 | 19歳 |
賢妃 | 水晶宮 | 梨花妃 | 23歳 |
淑妃 | 柘榴宮 | 阿多妃 | 35歳 |
徳妃 | 金剛宮 | 里樹妃 | 14歳 |
そんな四夫人が見られないなんて!
と思っていたのですが、今話から新しくなったOPに描かれていて安心しました(笑)。
いつもなら、OPでネタバレしないで!となりますが、今回はホッとした気持ちの方が強いですね。
あとは、いつ再会できるかですが・・・。
あれ・・・次話!?
侍女・水蓮
侍女の水蓮よ。
by 水蓮『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
あなたが小猫ね。
侍女の水蓮。
5話冒頭 、汗をかいた壬氏の背中を手ぬぐいで拭いていたのが水蓮ですね。
こうして、普段から壬氏と高順の会話を聞いていたのです。
だから、水蓮は、猫猫のことを「小猫」と呼んだのでしょう。
小猫?
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
「小猫」と聞いて、猫猫が高順を見たのはなぜでしょうか?
猫猫のことを「小猫」と呼ぶのは高順だけです。
だから、高順が教えた(あるいは聞いた)に違いないと、猫猫は睨んだのです(笑)。
高順が猫猫を「小猫」と呼ぶのは ──
幽霊騒動を調査する際、「様」呼びは止めてくれと言ったからです。
高順:猫猫様。
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第3話
猫猫:敬称はいりません。高順様のほうが位はずっと上です。
高順:では、小猫?
猫猫:シャオって・・・いきなり”ちゃん”付けですか。
「小」とは「ちゃん」という意味。
「小猫」とは、「マオちゃん」という感じでしょうか。
確かに、「様」から、いきなり砕けた呼び方になったのです(笑)。
かわいい呼び方~~
ちなみに──
緑青館の三姫を猫猫は「姐ちゃん」と呼んでいます。
原作での表記は「小姐」となっているので、正しい読み方は「シャオネエ」でしょう。
聞いて理解しやすい「姐ちゃん」にしたのでしょう。
壬氏私室への入室制限
執務室のある棟と、私室のある棟で別れているわ。
by 水蓮『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
ここから先は、坊ちゃんのお部屋だけど・・・。
── 坊ちゃん?
あなたなら大丈夫そうね。
「坊ちゃん」と呼ぶのは、水蓮は壬氏が幼い頃から侍女をしているからでしょうか
執務室は訪問客も含め、制限は難しいにしても。
壬氏の寝室など私室がある棟は、入れる人を限定しているようです。
門番がいないので、入ろうと思えば誰でも入れそうですが…
制限している理由は、この後を見れば明らか。
さすがに見たこともない下着がタンスに入っていたら、誰だって嫌よね。
by 水蓮『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
しかも、糸ではなく髪の毛で縫われていたの。
無駄な色気を・・・。
この部屋に高順様と水蓮様しか入らない理由がよく分かる。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
女なら色気に当てられのぼせたあがり、男なら押し倒しているところだろう。
ミニアニメによると ──
壬氏様のフェロモンは、朝が一番強いようです(笑)。
普通の人は、壬氏様の魅力に抗えず良からぬ事をしてしまうというのです(笑)。
では、なぜ猫猫は許可されたのでしょうか?
それはもちろん ── 猫猫が壬氏を意識していないからですね。
まるで嫁いできたかのような身請けの初日も、浮かれることなく平常心。
壬氏様を間近で見ても私室を前にしても、喜ぶどころか興味すらなさそう(苦笑)。
だから、初老の侍女・水蓮も ──
執務室のある棟と、私室のある棟で別れているわ。
by 水蓮『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
ここから先は、坊ちゃんのお部屋だけど・・・。
── 坊ちゃん?
あなたなら大丈夫そうね。
太鼓判を押したのです。
住み込みの下女
にしても、住み込みの下女の部屋にしては立派過ぎる。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
木綿を使った衣とは、随分待遇がいいなあ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
原作によると ──
猫猫は、麻ではなく木綿を使った衣を着ていた。後宮の下働き時代は、麻を着せられていたことを考えるとずいぶん待遇がいい。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
後宮の侍女時代は麻でできた衣。
ここでは木綿でできた衣が用意されていたのです。
さすが、壬氏直属の侍女?
それとも、猫猫は特別待遇!?
でも、部屋の広さは同じ位でした。
翡翠宮で使っていた部屋と同じ位か。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
これに、かまどと近くに井戸があれば。
翡翠宮と同じ位、というのは部屋の広さのこと。
あとは、かまどと井戸があれば、薬の調合ができると考えたのです。
それで、壬氏の質問に対して ──
とりあえず、かまどはどうにかするとして・・・。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
では、井戸が近くにある厩でも
井戸が近くにある厩がいいと言ったのです。
「厩」とは、馬小屋のこと。
猫猫は、なぜ馬小屋なんて所望したのでしょうか?
原作によると ──
そこなら、誰にも邪魔されずに煮炊きができると思ったが、高順が首を振りながら両手でばつ印を作っていた。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
さらにコミックでは ──
では井戸に近い厩でも!
by 猫猫『薬屋のひとりごと』コミック4巻
そこなら匂いも気にせず煮炊きが ──
馬小屋なら、匂いを気にすることなく薬の調合ができるのです!
部屋の立派さよりも、薬ファーストな猫猫(笑)。
もちろん、壬氏は馬小屋に猫猫を住まわせるわけはありませんでした・・・。
原作によると、猫猫は ──
住み込みの下女に与えられる部屋にしては立派な造りだが、やはり狭いものは狭い。後宮で与えられていた部屋と変わらないくらいの大きさだ。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
部屋は狭いと感じています。
ただ、翡翠宮では ──
それでも、翡翠宮では許可を取れば炊事場を使わせてもらえたし、材料も豊富だったためすぐ調合できたので今の部屋ほどかさばっていなかった。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
炊事場を使わせてもらっていたので、かまどの心配も広さの問題もなかったのです。
外廷では薬草の調達もままならなかったので、見つけた薬草をストックしておかなくてならず部屋がもっと広い方が良いと考えたのです。
そうまでして、薬を備えておく。
猫猫は、一体何に備えているのでしょうか(苦笑)。
官女試験
官女試験を受けてもらうぞ。
by 壬氏『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
壬氏が、猫猫を自宅に住まわせたのは、外廷で官女として働かせるつもりだったのです。
外廷の官女は書記官のようなものだ。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
資格を有し、家柄と教養があり、後宮の寄せ集めの女官達とはわけが違う。
それだけのプライドがある
官女とは書記官のようなもの。
書記官とは、日本で言うと、明治時代、役所で長官の文書作成等の補助をする高等官。現在では、裁判所書記官が残っています。
後宮の侍女は試験などなく、妃が認めれば侍女になれます。
(いるかどうかは分かりませんが・・・)極端な話、文字の読み書きができなくても、後宮の侍女にはなれます。
ところが、官女は官女試験に合格しなければなれないのです。
官女は、資格を得た者しかなれず、職業として位も高い。
自ずと、彼女たちのプライドも高くなっていくのでしょう。
あなた、何様のつもりかしら?
── エサが良いと育ちもいいんだなー。
聞いてるの?
by 官女『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
どうして、あなたみたい子が壬氏様直属なのよ?
そんな彼女らからしてみれば、ぽっと出の新人、それも猫猫のような(外見の)女が壬氏様直属になったのが許せなかったのでしょう(苦笑)。
冬虫夏草
小猫、静かにね。
by 水蓮『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
勉強の合間の息抜きに、冬虫夏草を眺める猫猫。
荷物厳選してたのに、これはちゃんと持って来たのね(苦笑)
私も思った・・・
前話、壬氏様から頂いた冬虫夏草を猫猫は大事にしているのです。
やはり、猫猫は壬氏様のことを・・・。
って違いますね(笑)。
誰からもらったのかは関係なく(苦笑)。
虫から生えている草(正確にはキノコ)を見ると、猫猫はニヤけてしまうのです(爆)。
原作は、もっと丁寧に描写されています。
猫猫は行李の上に大事に置いた桐箱を眺める。絹紐で封されたそれは、虫が種となり生えてくる草だ。壬氏が花街に来た際、金子とともに持ってきた代物で冬虫夏草と言う。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
猫猫はこれを見るなり二つ返事で書類に署名したのだが、今思えばちと軽率だったかもしれない。しかし、このなんとも言えない不気味な草への欲求には勝てるわけがない。
猫猫は蓋を開き、中の冬虫夏草を見ると、思わず顔がほころんだ。にやにやと不気味に顔が痙攣してしまう。
猫猫は、冬虫夏草を見ると痙攣する程ニヤけてしまっていたのです。
これほど気に入っているなら、送った壬氏様もさぞかし満足でしょう(笑)。
あの女官達に見せてやれば、さぞ悔しがるでしょうに!
ちなみに、原作では、侍女・水蓮には注意されていません。
何があったのかと言うと ──
先日、そのまま声を上げてしまい、二つ隣の部屋の住人から扉を蹴られて抗議を受けた。真夜中に奇声を発するな、眠れないとのことである。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
二つ隣の部屋から抗議があったのです。
ってことは、猫猫の部屋は壬氏の私室がある棟ではなく、他にも誰かいるのかもしれないですね。
なぜ受かると思った?
壬氏:なぜ落ちる?
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
猫猫:なぜ受かると思う?
猫猫が、官女試験を落ちたのを不思議がる壬氏。
原作では、壬氏だけでなく高順も不思議がっています。
「なぜ落ちる?」
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
(なぜ受かると思う?)
壬氏も高順も驚いていた。猫猫は簡単に合格するものだと思っていたらしい。
猫猫は遊郭育ちのため字が書けるし、詩歌や二胡も最低限の教育は受けている。試験といっても科挙ほど難しくないので、多少勉強すれば受かるものと思っていたようだ。
「科挙」とは、実際に昔中国であった官僚登用の試験。
日本で言うところの国家公務員試験に相当しますが、科挙はとてつもなく難しく合格率が半端なく低かったそうです。
その科挙に比べれば難しくないので、頭の良い猫猫なら勉強すれば受かると思っていたようです。
猫猫は、確かに地頭は良く、薬や毒の知識は豊富です。
ですが、(恐らく)学校で学んだのではなく独学。
受験勉強の類は経験も興味もないのです。
興味がないものの物覚えは、人並み以下なんだよな・・・。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
興味がないものは、勉強する気もおきない。
原作では ──
本当のところ、猫猫は勉強が好きじゃない。興味がないものの物覚えは人並み以下だ。薬学またはそれに関わりのある知識ならともかく、歴史など習ってなにになろうか。法律などいつ変わるかわからない代物だ、覚えても意味がない。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
残念ながら猫猫はそちらの方面に努力する才能がまったくなかったわけだ。落ちて当たり前だ。
全く、勉強する気が起きなかったのです。
ただ、それでも猫猫は、一応努力したようです ──
それでも事前に与えられた書物を読もうと開いてみた。気が付けば朝になっていた。その繰り返しだった。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
だから仕方ない、と猫猫はうんうん 頷き仕事を続ける。
書物を読み始めると睡魔に襲われたようです・・・。
アニメで描かれた猫猫の目の下のクマは、努力?の証しでしょうか(笑)。
落ちたのであれば、再チャレンジするのかと思いきや・・・。
『薬屋のひとりごと』を、他の作品と同じレベルで考えてはいけません!
欠点を克服する作品ではなく、長所を伸ばす作品なのです。(←違う)
猫猫は、壬氏の部屋付き下女となった。
by ナレーション『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
どうやら、官女試験に再度挑戦するのは諦め、下女として働くようです。
って、外廷にいるのに官女を目指さない。
我が道を行くことが許されるのが『薬屋のひとりごと』なのです!
コミックでは面白い捉え方をしています。
まあ壬氏様、私は助かりますよ。
官女どころか下女も壬氏様のとこでは長続きしないのですから。私は壬氏様にお仕えして長いのだけど、他に人手がいないから困っていたの。
by 水蓮『薬屋のひとりごと』コミック4巻
侍女・水蓮が、猫猫は官女ではなく下女としてここにいてくれた方が助かるとフォローしているのです。
何せ、先に述べたように、壬氏様直属になると下女どころか官女も良からぬ行動に走るようなので(苦笑)。
官女・翠苓
ここから先は、あなたの立ち入る場所ではないはずです。
by 翠苓『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
ふとのぞき込んだ道にある薬草に釣られてしまい ──
高順から釘を刺されていた、軍部がある東へ近づいてしまった猫猫。
侍女・水蓮と二人しかいないので、忙しいはずの猫猫が散策しているのは──
(今日はなにをしようかな)
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
壬氏の執務室に来客がいるとき、猫猫は暇だ。そういうときは、仕事のあるふりをして外廷内を散策することが多い。
執務室に来客があると、掃除ができません。
そうなると、猫猫は時間ができるのです。
白檀の香りと、独特の苦みを帯びた匂い。
by 猫猫『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
「白檀の香り」とはどんな匂いかと言うと ──
「お線香」の匂いと聞くとピンとくるでしょうか。
その「白檀の香り」に「独特の苦み」が加わった匂い。
これが何を意味するのでしょうか?
白檀 ⇒ 線香 ⇒ 死?
誰かが亡くなった直後か、それとも翠苓が死に関わる仕事をしているのでしょうか?
「白檀の香り」は香水としても使われます。
官女・翠苓は、意図して付けているのでしょうか、それともどこかに行って香りが付いたのでしょうか・・・。
そもそも、猫猫は「白檀の香り」の何に引っかかったのでしょうか?
翠苓が歩いてきたのは、東の軍部の方向。
そこには、怪しい男の姿が・・・。
この女官・翠苓は何かありますよ!
えっ、なんで分かるの?
絡んできた女官の中で唯一名前があるからね
またそんな理由…
それにしても、この女官。
誰かに似ているような・・・。
官女・翠苓は、なぜ白檀の香りがする?
おわりに (『薬屋のひとりごと』13話とは)
13話から、アニメは後半クール開始。
原作は、今話のエピソードから2巻へ突入です。
前半クールは原作1巻を丁寧にアニメ化。
後半クールも原作2巻を12話かけてじっくり映像化していただけるのでしょう!(期待!)
実際、前半クールを振り返ると、原作やコミックにそれだけのボリュームはありません。
シーンを丁寧に描いたり、アニメオリジナルを挿入して尺を補完しています。
今話で言うと──
原作には、猫猫が化粧をして馬車に乗り込み花街を出て行くシーンも、馬車での壬氏とのやりとりもありません。
つまり ──
猫猫:壬氏様のせいですよ。いやに注目されました。
by 『薬屋のひとりごと』TVアニメ第13話
壬氏:それはお前が ──
というセリフは、アニメオリジナルです。
アニメオリジナルだったから何も言えなかったのか!?
そんなメタ的な…
アニメオリジナルが上手いので、後半クールも楽しみです!
24.1.16 追記
アニメオリジナルと書きましたが・・・。
アニメ次話鑑賞後、原作を読むと、そこで猫猫が振り返っていました(苦笑)。
別にそばかす化粧を今更するつもりはなかったのだが、主人に言われれば従うしかない。壬氏はなぜか、猫猫にいまだそばかす顔でいろ、というのである。
by 『薬屋のひとりごと』原作2巻
アニメ完全オリジナルではないですね。
大変失礼しました。
とは言え、あのようなシーンに膨らませているのはアニメ制作陣。
グッジョブです!
後半クールが開始する今話で印象的だったのは ──
W主人公と言ってもいい、猫猫と壬氏。
この二人が、完璧ではないと明示したこと。
容姿だけの壬氏。(実際は総じて優秀)
医学知識と観察眼と推理力は人並み外れ、それ以外はポンコツな猫猫。
その脇を固める堅実な者達。
それぞれ秀でた特徴を持つ特化型のコンビ。
その二人が合わさると、どんな力を発揮するのか。
楽しみな後半クールのスタートです!
以上、TVアニメ『薬屋のひとりごと』第13話の感想&考察レビューでした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
14話のレビューも書いています。
良かったらご覧ください。
ではでは。
疑問点 まとめ(Q&A一覧)
この章では、疑問点をまとめていきます。
- 今話で生まれ解決した疑問は、本文で解説して本章でまとめ
- 今話で解決しなかった疑問を、疑問XX-XX(話数-通し番号)として記録
⇒ 本章「疑問点まとめ(Q&A一覧)」でまとめ - 答えは、推測ではなくできるだけ(原作含む)作品内で明らかになった事実を記載
※推測が入る場合は、断りを入れる
⇒ 解決した疑問は、次話で削除
今話で解決した疑問 (クリックすると答えが表示されます)
今話で新たに発生し、解決しなかった疑問
- 疑問 13-01 壬氏は、帝に何を頼まれたのか?
- 疑問 13-02 契約書を見た時、羅門(オヤジ)が表情を曇らせたのはなぜ?
- 疑問 13-03 官女・翠苓は、なぜ白檀の香りがする?
残っている疑問
- 疑問 02-01 壬氏は、後宮管理者なのに、なぜ後宮の外まで判断を求められている?
- 疑問 02-02 水差しの弁償、仕送りから引いたのは期間限定?
- 疑問 02-03 結局、秘薬は何の為だったの?
- 疑問 03-01 西都の玉葉妃が、異国の姫とは?
- 疑問 03-02 時折、猫猫が左手を見ているのはなぜか?
- 疑問 05-01 粉を染み込ませた木簡は、誰が何に使っているのか?
- 疑問 05-01 簪(かんざし)を渡す意味は?
- 疑問 06-01 園遊会で、なぜ壬氏は違うカンザシを挿し、襟が乱れていたのか?
- 疑問 07-01 壬氏の本当の身分とは?
- 疑問 07-02 腕の筋肉の意味は?
- 疑問 08-01 緑青館の離れにいるのは誰?
- 疑問 09-01 壬氏と亡くなった武人・浩然との関係は?
- 疑問 10-01 後宮内の事件に最終判断を下しているのは誰?
- 疑問 10-03 現帝の東宮時代、妃はなぜ一人しかいなかったのか?
- 疑問 11-01 阿多妃を南の離宮に住ませるのは、帝の愛着か、それとも・・・
- 疑問 11-02 阿多妃の子は生きているのか?
- 疑問 12-01 やり手婆は、なぜ猫猫を妓女にしたい?
今週の感想ツイート
#薬屋のひとりごと 13話
— 時文@ここアニ(薬屋のひとりごとレビュー中) (@toki23_a) January 10, 2024
猫に小判か馬子にも衣装か
壬氏が心配する程見違える🤣
馴染みの後宮に戻り"無双"と思いきや、外廷勤務で仕事は官女!?毒と薬(と酒)以外に興味なし、頭は良いが優等生ではない猫猫。毒味も医局もないようだが居場所は見つかるのか~~な2クール後半開始!
何かが始まる予感😆
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アニメ『薬屋のひとりごと』第14話のレビューはこちら!