アニメ【王様ランキング】18話感想&考察 優しさだけで人は守れないのか ボッジと母に重なる願い

王様ランキング 18話

こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『王様ランキング』第18話「神々との争い」を鑑賞しました。

本レビューではアニメ感想だけではなく、原作コミック情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。

皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。

今話の原作

原作コミック 9巻

今回アニメ化されたのは──

  • 9巻111話中盤~113話
  • 9巻115話~10巻120話中盤

今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)

本レビューの方針

本レビューは、次話以降のネタバレはありません。

アニメ感想

原作コミックを読んで分かった情報を加味して「解説・考察」

私は原作コミック未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成しています。

よって・・・次話以降のネタバレはなしなのでご安心ください

全23話 各話リスト

前半クール (1~12話)
王様ランキング 各話リスト(前半クール)
話数サブタイトル 原作
第1話裸の王子1巻
第2話王子とカゲ
第3話新しい国王
2巻
第4話初めての旅
第5話からみあう陰謀
3・4巻
第6話冥府の王
第7話王子の弟子入り
第8話夢のいけにえ
第9話王妃と盾5巻
第10話王子の剣4巻
第11話兄と弟4・5・6巻

※ 話数:リンクは各話レビューへ

王様ランキング 各話リスト(後半クール)
話数サブタイトル 原作
第12話戦いの足音6巻
第13話王国の乱れ
7巻
第14話王子の帰還
第15話冥府騎士団
8巻
第16話王の威厳
第17話不死の呪い9巻
第18話神々との争い
10巻
第19話最後の砦
第20話不死身 対 無敵
11巻
第21話王の剣
12巻
注1
第22話魔神との約束
第23話王様と太陽

※ 話数:リンクは各話レビューへ
注1:22話は一部11巻の内容

目次

今回のあらすじ

TVアニメ「王様ランキング」WEB予告 第十八話 「神々との争い」
アニプレックス YouTube チャンネル
今話あらすじ

ベビンボッス王に、魔法の鏡の正体、真意を問いかける。
ボッス王が語り始めたのは、ミランジョとの出会い──
それは悲しい過去だった。

── 人の幸せの上に、自分の幸せを築きなさい ──

母の願いは高尚なれど、その優しさが仇となり、悪しき心の餌食とされる・・・

ミランジョ親子に同情するも、ボッス王国を滅ぼす理由には、まだ・・繋がらず。

もう少しピースが──
いや、もう一波乱、必要か・・・。

一方、ボッジ側──
最強と無敵の戦いも、次第に均衡崩れ出す。
さすがのボッジも疲れ知らずの不死には敵わない。
唯一の泣き所、雷も克服し、完全無欠となったオウケンに新たな犠牲者続出す。

幼き頃は心優しい、ミランジョが動くのか?
元は優しい青年の、オウケンに心が戻るのか?

あるいは、ボッジが新たな力に目覚めるのか?
それとも、デスパー師匠の知恵で乗り切るのか?

と思っていたら、カゲ君でしたか!
相変わらず、虚を突く展開が上手し!

では、今話を振り返っていきましょう。

感想&考察レビュー 第18話「神々との争い」

ミランジョは大切な人

あらすじ

冥府の罪人たちに自ら捕らえられたボッス王。牢屋へとやってきたベビンは、ボッス王に魔法の鏡の正体と、真意を問いかける。

ベビン宣戦布告!?

私はダイダ様を取り戻したい

by ベビン『王様ランキング』TVアニメ第18話

ようやくベビンパートが動き出しました(笑)。

最近、出番がないので忘れてしまいそうですが。
四天王の中で一番の功労者は、現時点でベビンです

ミツマタの動物の勘があったものの、いち早くボッス王国の危機を察知し、カゲをボッジに付けるなどして備える。

ベビンがいなければ、ボッス王国の主要人物達はとっくに命を落としていたかも

そのベビンの目的は──ダイダを取り戻すこと

それを私に言うか

by ボッス王『王様ランキング』TVアニメ第18話

ボッス王は、思わず笑ってしまう。

ボッス王は、ダイダの体を使って復活した
ダイダを取り戻すとは、ボッス王を追い出す、つまりボッス王をこの世から消し去ること

ベビンは、そのことを、ボッス王に宣言したのです。
ある意味、宣戦布告ですね。

怒らずに、笑って答えるボッス王も器が大きい(笑)

本当に、登場人物の信念と度量が深い。反乱の最中ではなく、一致団結した状態で見たかったと思うほど。

それとも、ベビンごとき(ボッス王から見たら)小物が騒いだところで、痛くもかゆくもないから余裕なのか?

(原作情報) 原作では、3コマ使って二人の目線が描かれています。

原作では、ボッス王のセリフの後、ベビンの本気度を確かめるようなボッス王の目が描かれます

ベビンは、ボッス王から頑として目を逸らしません

例え相手がボッス王でも、ダイダを取り戻すためなら何でもするという意思表示。
以前仕えていた主であり、自分を評価してくれた恩人であっても、容赦しないと決意しているのです。

ボッス王は、ベビンが本気だと分かったから、ミランジョのことを語り始めたのかもしれないですね

優しさだけではダメ?

私はたくさんの人の心の闇を見てきたぞ。
そして、その奥底を見抜こうと努力してきた・・・。

私の傍にいてくれたものは皆、心の優しい者達ばかりだった
お前は特にな

by ボッス王『王様ランキング』TVアニメ第18話

ミランジョの願いが少しずつ見えかけてきましたが、ボッス王の真意はまだまだ見えません

ただ、ボッス王がミランジョを大切にしているのは今話ではっきりしました──

鏡の名はミランジョ
私が誰よりも大切に思う人だ

by ボッス王『王様ランキング』TVアニメ第18話

今回のセリフだけではなく、これまでの行動も指し示しています。
ボッス王は、ミランジョの意思、意見を何よりも尊重しています。

だからと言って、ミランジョ以外の人はどうでもいい?
ミランジョが排除と言えば、簡単に従ってしまう!?

そうは思えません。
というか思いたくない(笑)。

王妃ヒリング暗殺を邪魔したり、ボッジが生きていたことを喜んでいますしね。

では、なぜミランジョがやることを見逃しているのか
皆の努力でなんとか命を繋いでいるが、優しき人達が危険にさらされている・・・

ボッス王が語るミランジョの過去は壮絶で目を背けたくなります。
が、語る前に話した──

私の傍にいてくれたものは皆、心の優しい者達ばかりだった。
お前は特にな。

by ボッス王『王様ランキング』TVアニメ第18話

このセリフと、ボッス王が語った、過去に出会った優しき人の顛末──

考察というより憶測

根拠のない、完全な憶測ですが・・・

ボッス王は「優しさ」だけではいずれ滅びる、と伝えたいのかもしれないですね

ならば生前にそう伝えれば良いとも思うのですが、ボッス王があまりに強すぎ、他国の脅威を恐れる必要性など感じなかった。

ボッス王亡き後、優しいだけの国では滅びてしまう。
誰であっても圧倒する強さを得るか、敵わない時は非情さが必要。

でないと、国はもちろん大切な人を守ることはできない、と。

そのようなメッセージがあるとすると、ボッジ達に課せられた困難が試練のように見えてくるのは偶然でしょうか?

OP「裸の勇者」

鏡の名はミランジョ
私が誰よりも大切に思う人だ

by ボッス王『王様ランキング』TVアニメ第18話

ここで、オープニングテーマ。
1話からずっと本作を見続け第2クールに入った本作。
今話に限らず、OPを聞くと否が応でもテンションが上がります。

ミランジョの過去を知ると、更に身に染みます。

Vaundy『裸の勇者』。
アニメOPは1番のみですが、下記のyoutubeでは、フルコーラスで聞けます。
さらに『王様ランキング』の映像付き。

今話近くの映像もあったのでネタバレになると思い控えてましたが、今話まで見た皆さんなら、ほぼほぼ問題なし。

安心して、ガン見して!?聞いてください(笑)。

裸の勇者 / Vaundy:MUSIC VIDEO
Vaundy

王妃ヒリングの自信

あらすじ

王妃ヒリング達が、不思議なネズミに導かれついて行った先には、毒に冒されたアピスがいた。

最後の力をアピスに

これで終わり
ポーションも力も使い果たしちゃったわ

彼女は、あなたが救いなさい。

by 王妃ヒリング『王様ランキング』TVアニメ第18話

王妃ヒリングは、残された最後の力を使ってアピスを助ける。

余談

王妃ヒリングは治癒能力を使えますが、毒は治癒だけでは完治しません。
アピスを助けられるのか、心配していたのですが・・・。

なるほど!
王妃ヒリングは「毒消し」もできるのです

アニメではカットされていますが、ヒリングは元僧侶です。
治癒が使えるのも、魔法の鏡に禍々しさを感じた(13話 )のも僧侶たる所以だと思われます。

アピスは元仲間ではありますが、今回の首謀者ミランジョ側に付いた敵側の人間。

敵側の人間を助けるのは、目の前の人を助けたい一心か?
いいえ、どうやら、王妃ヒリングには自信があるようです。

ボッジに期待

お前の表情は、自信にあふれているな
理由はなんだ?

by 戦士アン『王様ランキング』TVアニメ第18話

ここ、アニメは少し分かりにくいですね(苦笑)。
原作を読むとよく分かりました。

ヒリング:自分でも分からないわ。もうみんな、わけがわからない!
アン:でもなんか、お前の表情は自信があふれているな。理由はなんだ?

※太字部分はアニメではカット

by 『王様ランキング』コミック10巻

王妃ヒリングが「訳が分からない」と言っている割には、彼女の顔が自信に溢れていたのです

それで戦士アンは思わず笑ってしまい、理由を聞いたのです。

あの子が・・・ボッジがきっとみんなを救ってくれるから

by 王妃ヒリング『王様ランキング』TVアニメ第18話

王妃ヒリングの自信は、ボッジに希望を感じていたから。
王妃ヒリング自身も驚いています──

あの時の希望を、あの子から感じるなんて・・・

by 王妃ヒリング『王様ランキング』TVアニメ第18話

ヒリングとボッス王の過去映像。
ヒリングは、ボッス王にどんな希望を持ったのでしょうか?

それはまた・・・別の話ですかね。

余談

それにしても、アピスを助けた王妃ヒリング。
私には、瀕死のボッスを助けたミランジョ母と重なりました

ミランジョ母は、夫を殺されたにもかかわらず、ボッスの命を助けます。

描写はありませんが、私はボッスはミランジョ母を愛していたのだと思ってます。

ボッスは、なんだかんだ言いながら優しい人が好きなのか、好きになる人が優しいのか?

一見、似ても似つかぬミランジョ母と王妃ヒリング。
根底にある優しさは同じなのかもしれないですね。

(原作情報) 原作では「やっと、あの子を信じてあげられる」と王妃ヒリングの心情描写が続きます。これまでは信じたくても心配する気持ちの方が強かったのが伺えます。ぜひ、原作をご覧ください。

ボッジの活躍に歓喜

ボッジ様は、デスハー王率いる冥府騎士団から我らを・・・いえ、この国を救ってくださいました!

by ホクロ『王様ランキング』TVアニメ第18話

ボッジヲタクのホクロと、王妃ヒリングが、ボッジの活躍を喜び合う

ついさっきまで裏切り者認定されていたのに(笑)。
ボッジの話となると、そんなことなどすっかり忘れて、ボッジの活躍話で盛り上がる。

ホクロは元々ですが、王妃ヒリングも完全にボッジLOVE・・・いえ親バカですね(笑)。
こういうシーンが微笑ましくもっと見ていたいのですが、今はそれどころではない展開なのです(涙)。

王妃ヒリングが足手まとい!?

ドルーシ、あなたもお行き。
私はもう足手まといだから

by 王妃ヒリング『王様ランキング』TVアニメ第18話

王妃ヒリングは第2クールだけでも、多くの命を救ってきました。
その王妃ヒリングが足手まとい!?

この後の、ボッジ側の惨状を見ると、あの場に一番必要なのは王妃ヒリングなのでは!?

という希望を裏切る展開(涙)。

なぜヒリングは自身を足手まといと言ったのでしょうか?

これで終わり
ポーションも力も使い果たしちゃったわ

by 王妃ヒリング『王様ランキング』TVアニメ第18話

ポーションは全て使い果たし、アピスの治療で残った力を使い果たしてしまったのです

なので、もう治癒はできない。
戦闘力はないので、戦場へ行っても足手まといになるだけだというわけですね。

うーーん、残念!

まあ、王妃ヒリングがいれば、どんな症状で治してしまうので、緊迫感が減ってしまうので使いどころが難しいですよね(苦笑)。でも、そうなると隊長やデスパー師匠は・・・気になる~~

原) カゲが心配!?

前話、地下深く、冥府の門の入口で──

あの子(カゲ)は、生き残りか。
利用され、裏切られ、一族を滅ぼされた。
悪名だけ残してな。

だが聞いたところでは純粋な者達だったようだ。

イヤな予感がするぞ・・・

by ドーマス『王様ランキング』TVアニメ第17話

ドーマスは、カゲのことを気にしていました。(17話 )

今回、王妃ヒリングと再会したシーンでも、アニメではカットされていますが、ドーマスはカゲを気にしています──

ドーマス:ただボッジ様のお友達が心配です
ホクロ:ドーマス様
ドーマス:すみません、急ぎますゆえ。ホクロ。

※太字部分はアニメではカット

by 『王様ランキング』コミック10巻

補足

ホクロの「ドーマス様」というセリフは、「不吉なことを言わないでください」という咎める意味での呼びかけです。

さてさて、ドーマスは心配しているのは、今話ラストのカゲの変身?のことでしょうか?

それとも「純粋ゆえに」ボッジのこととなると自分の事を省みないことを言っているのでしょうか・・・

ミランジョとの出会い

王様ランキング 18話
TVアニメ『王様ランキング』WEB予告 第十八話 「神々との争い」より引用
あらすじ

ボッスが語り始めたのは、ミランジョとの出会い。そしてホウマ国が友好を結んだギャクザ国との間に起きた悲しい過去だった。

子は分かるが・・・母?師?

ミランジョは、私の子であり、母であり、そして師のような存在だ

by ボッス王『王様ランキング』TVアニメ第19話

ボッス王にとって、ミランジョは、子供、母、師匠のような存在!?

幼い頃からミランジョを見ているので、自分の子のように見ているのは理解できます。
しかし、子とは真逆の、母であり、師は、よく分かりません。
まだ語られてない部分があるのでしょう・・・。

いいえそれどころか、今回語られた後の話が重要なのでしょう

とても嫌な予感、嫌なモノを見せられる気がするのは私だけでしょうか・・・

その理由は──

今回、ボッス王に語られた内容を聞いて、ミランジョ親子に同情します。
ですが、今回の過去エピソードは、ボッス王国を滅ぼす理由には繋がりません

ミランジョ母が殺されたのは、ギャクザ国。
恨むなら、恩を仇で返したギャクザ国の人々。

百歩譲って・・・いや、一万歩くらい譲って、ギャクザ国も神々には敵わないのだから仕方なかったのだとしても、悪いのは神々との戦争。

ミランジョ母が殺された過去は、ボッス王国の人々はなんら関係ありません

まさか、ボッス王国は、ギャクザ国の子孫だとでも言うのか?
それとも、神々に贔屓でもされたとでも言うのか?
まさか、神々の末裔とでも言うのか?

そんな気配はありません。

きっと、まだミランジョには、いやボッスとミランジョにはまだ大きな何かがあるのです

それが、ミランジョがボッス王国を滅ぼすことに繋がり。
また、ボッスが、ミランジョを母とし、師とする理由にもなっているのでしょう。

神々の存在

その時代、神々が次々と国を支配し奴隷にしていってな

by ボッス王『王様ランキング』TVアニメ第18話

冥府の王サトゥンを見て、もしやと思ってましたが・・・。

どうやら『王様ランキング』の世界では、人間にとって神々は悪のようですね
いや、神々自身は悪業をしている意識はなく、人間を家畜のように思っているだけなのかもしれません。

余談

神々と対峙しているシーン、デスハー兄弟らの父らしき神(冥府の王サトゥン)もいますね

だとすると、冥府の王サトゥンは、この時代に冥府を支配し人間を奴隷に。
不老不死の研究のために人間を使って実験をしていたということですかね。(17話 )

ボッスはミランジョの父親の仇!?

ミランジョの父は、素晴らしい魔法の使い手だった
お互い死力を尽くして戦い、私は彼を殺してしまった

by ボッス王『王様ランキング』TVアニメ第18話

なんと、ミランジョとの出会いは、父親殺しから!?
ボッスは、ミランジョの親の仇だったのです。

そんなボッスを、どうしてミランジョは敬うのか?

原作では、ミランジョ父を死なせてしまった理由も話してます──

ミランジョの父親は私が殺してしまった。
魔法の使い手だった。
未熟な私は加減できなかった

※太字部分はアニメではカット

by ボッス王『王様ランキング』コミック9巻

ボッス王は、ミランジョ父に勝つために本気で戦うしかなく、当時は未熟だったので上手く加減ができなかったのです

ボッス王は、ミランジョ父を殺す意思はなかったのです。

考察

上記セリフと、ミランジョ母のボッスの扱い
その後、ボッスはホウマ国へ留まり、他のホウマ国民と一緒に戦ったことから推測すると──

ボッスは、ミランジョ父を殺した罪に問われてないように見えます

ならば、考えられるのは──
ボッスとミランジョ父との戦いは、正々堂々とした決闘のようなものだったのではないでしょうか

今で言う、試合中に相手を死なせてしまった事故のようなもの・・・。

だから、仇うんぬんにはならなかった。

それでも、罪の意識を感じたボッスは、ホウマ国へ留まりミランジョの成長を見守った。

そして、ホウマ国のために血を流した。

ということなのでしょう。

ただ、この流れだとボッスの愛は、まずミランジョにいくと思うのですが・・・

対オウケン

あらすじ

不死のオウケン相手になんとか踏ん張っていたボッジも、疲れを知らないオウケンに押されていく・・・。

オウケンは武器を持つ者優先?

ボッジ:いええっ!(逃げて!)
カゲ:バカヤロウ!お前を置いて逃げれるかよっ!

by 『王様ランキング』TVアニメ第18話

不死な上に、疲れもしないオウケン相手に、疲労困憊のボッジ。
たまらず、カゲが割り込もうとするが、とてもじゃないけどオウケンに敵うはずもなく。

ボッジは、カゲに「逃げろ」と叫ぶ!

ボッジを守りたい一心で、オウケンに向かうカゲ──。

らえっ!(カゲっ!)

by ボッジ『王様ランキング』TVアニメ第18話

アニメのレベルが高いので、あまりケチを付けたくはないのですが・・・。
ここは、原作の描写を全然表現できてません(苦笑)。

オウケンは、無敵の割には、ちゃんとした行動原理があるようで。
自分に向かってくる敵を攻撃対象の第一優先にしています。

そして、その中でも優先順位を付けています。

このシーンの場合、最初はボッジ。
そこへカゲがナイフを持って向かってきたので、カゲも対象となったのです。

ボッジが疲れ切っているので、ボッジよりもカゲの方が危険?と判断したのかも。

つまり、カゲがナイフを持って、オウケンへ向かっていったから、オウケンの攻撃対象が、ボッジからカゲに変わったのです。

ボッジは、カゲの戦闘スキルではオウケンに刃が立たないのは分かってます。

だから、「逃げろ」と言った。
カゲは逃げるどころか、オウケンへ向かっていった。

そこで、ボッジはカゲに本気で怒ったのです

カゲは、ボッジの気迫に押されてナイフを投げ捨てたのです

カゲがナイフを手放し、その結果、オウケンは視線をボッジに戻し、カゲを攻撃対象から外したのです

(原作情報) このシーン、原作はとても迫力あるので、ぜひ原作をご覧ください!

原) 地面の震動で見つけた!?

大丈夫ですかボッジ君、カゲ君!

by デスパー師匠『王様ランキング』TVアニメ第18話

間一髪で、オウケンとボッジの間に投げ込まれたのは、隊長の槍。
やっと、冥府騎士団隊長と、そしてデスパー師匠が到着したのです!

なぜ、二人が現れる前に、槍が投げ込まれ、雷魔法が使われたのでしょう?

アニメではカットされていますが、原作では探しているシーンが描かれています。

(原作情報) しゃがみ込み、地面に手を当て、耳を澄ます隊長。隊長がボッジがいる場所を特定したのです。

隊長:デスパー様っ
デスパー:見つけましたかっ

※アニメでは全文カット

by 『王様ランキング』コミック9巻

隊長の能力なのか、それとも、単に神経が研ぎ澄まされているのか。
冥府騎士団隊長が、遠くからボッジがいる場所を特定したのです。

アニメは、見えない所から槍を投げたように見えますが、そんなことはなく(笑)。
#ま、アニメ的演出ですね(苦笑)

オウケンとボッジが直線距離で見える遠く離れた場所から、雷魔法をデスハー王に依頼し槍を投げたのです

タイミングからして、デスパー師匠がデスハー王に雷を依頼したが、オウケンの攻撃がボッジを捉えそうになったので、槍を投げ込んだ

その結果、槍が避雷針となり、雷はオウケンを捕らえられなかったのです

オウケンを気絶させても、その前にボッジが殺されてしまっては元も子もない。
致し方ないですね。

でも、これが、オウケンに雷対策のヒントを与えてしまったのです・・・

ホント上手い流れだなぁ・・・(笑)

シラサンペ防御

シラサンペ!
相手に気づかれぬよう、急所に打つことで隙を作る技。
デスパー様に聞きましたよ。

by 冥府騎士団 隊長『王様ランキング』TVアニメ第18話

前話で、オウケンにシラサンペを使われ、身動きできなかった隊長とデスパー師匠。
シラサンペの仕組みを聞いたからと言って、小さな礫を防ぐなんて隊長も流石です!

が、ここもアニメは原作と少し違います。

原作のオウケンは頭を使って戦っています

夜空に雷雲が現れ、雷が来ることを予期します。
同じタイミングで、デスパー師匠が口を隠し何かやっている・・・

雷魔法とデスパー師匠との関係に、オウケンは気付きます。

アニメは、ここでオウケンが逃げ出しますが・・・
原作では、オウケンは、デスパー師匠を止めるためにシラサンペで狙います

デスパー師匠を狙うシラサンペを、隊長は止めたのです。
仕方なく、まずは隊長をシラサンペで止めようとするオウケン。
それを、ことごとく止める隊長。

このままでは雷魔法が放たれてしまう。
オウケンは、前回避雷針となった隊長の槍へ向かいます

だが、それも間に合わず、あのような形で雷を受けたのです。

オウケンは、ここへ来て、かなり頭を使った戦いをしてきているのです

雷を克服・・・

隊長:右半身だけで雷を流した?
デスパー:頭と心臓を避けたのかっ雷を克服したか・・・

by 『王様ランキング』TVアニメ第18話

オウケンは頭脳派なのか、本能で危険を察知しているのか・・・

隊長の槍が避雷針になるのを見て、雷の特長を学び。
雷に打たれても頭と心臓を避ければ気を失うことはないと判断し、剣を持った右手を高々と上げ、敢えて右腕を通し最短距離で地面に電気を逃がす・・・

気絶さえ、させられなければいい。
ケガを気にしなくていい、不死のオウケンならではの雷対策だったのです

無念・・・。

デスパー師匠の男気

こっちです、オウケン!
このデスパーが相手です

by デスパー師匠『王様ランキング』TVアニメ第18話

隊長が倒され、それを見たボッジが・・・
疲弊した体を起こしオウケンに立ち向かおうとしているのを見て、デスパー師匠は叫びます。

明らかにボッジを助けるために、デスパー師匠はオウケンに立ち向かったのです

原作では、もう少しデスパー師匠のセリフが続きます。

あなた達は急いで逃げなさい!
心配はいりません、隊長もみんな私が助けます!

そんなことよりも、あなた達は足手まといなんですよ。

ボッジ君、大丈夫
決して振り返らず突っ走りなさい、それも勇気!

※アニメでは全文カット

by デスパー師匠『王様ランキング』TVアニメ第18話

デスパー師匠は弟子を守るために、身を挺したのです。
まさか、師匠は自分の身を犠牲にしてオウケンを抑えようとしたのか?

いいえ、自分の身を犠牲にして、オウケンを仕留めようとしたのです

自分ごと雷を受ける

では、具体的にデスパー師匠はどのように不死身のオウケンに対処しようとしたのでしょうか?

デスパー師匠の策は、この一言に尽きますね──

さあ、一緒に雷くらいますか

by デスパー師匠『王様ランキング』TVアニメ第18話

オウケンは、右手を高々と挙げ右半身を伝わらせ、雷を頭と心臓から退けた。
ならば右手を挙げさせないようにして、頭から雷に打たせれば良い

そこで、デスパー師匠の並外れた分析力と直感力で、オウケンの初手を読み、右手を押さえたのです。

(原作情報) 右手を押さえた直後、すぐにデスパーは兄デスハーに念話しています。

が、弟オウケンの声を聞き、気を取られてしまったのです・・・。

アニメではカットされてますが、デスパーは弟の声に気を取られ、右手(オウケンの左手)を振りほどかれてしまいます

その左手で掌底をくらい、左腕が緩み、オウケンの右手を自由にしてしまったのです・・・

オウケンから感じ取る

兄さん、兄さん。
まだボクは助けなくていいよ

助けなきゃいけない人は、他にいるじゃないか

by オウケン『王様ランキング』TVアニメ第18話

デスパー師匠が聞いた、弟の声。
これはなんだったのでしょう?

考察

デスパー師匠は、人に見えないモノが見えます。
ボッジがデスパーに弟子入りしたとき、ボッジも覗かれましたね。(7話 )

手を出してください。

私はね、普通の人が見えないモノが見えるんですよ
感じると言うのかな

by デスパー師匠『王様ランキング』TVアニメ第7話

デスパー師匠は、この力で意図せずしてオウケンから弟の意識を感じ取ってしまったのではないでしょうか

つまり、デスパー師匠は、弟子を救うため身を挺した大一番の賭に出たのに、自分の力に足をすくわれてしまったのです。

逆に言うと、デスパー師匠が見たのは、幻でも何でもなく、オウケンの体から得た弟オウケンの意思とも言えるのです

でも、それはオウケンの体に元々備わっていた人格の残り香のようなものであって、自我を失ったオウケンをコントロールできるほど強くはない。

オウケンに感じた、弟の僅かな自我。
これが、心優しき弟オウケンの復活の伏線となるのでしょうか。

それとも弟が伝えたように、オウケンが助かるのは、まだ先なのでしょうか・・・。

オウケンがボッジの弱点を突く

ア゛ッア゛ッ

by オウケン『王様ランキング』TVアニメ第18話

カゲに向かったオウケンの頭にしがみつく、ボッジ。
これは、オウケンの罠です

ボッジがオウケンにしがみ付いた瞬間、オウケンは笑っています

オウケンは、ボッジの攻撃は効かないから怖くはありません。
が、自分の攻撃がボッジに全く当たらないので、戦い方を変えたのです。

カゲを狙えば、ボッジはオウケンを止めようとする・・・

(原作情報) 原作では3度しがみ付いています。
1度目は、オウケンは「ようやく捕まえた」と言わんばかりに腕を掴み、地面に叩き付けます。ここではボッジは見事な体捌きで逃れます。ここはアニメでも見たかった!!

しがみ付かれ、何度叩き付けても立ち上がってくるボッジ。
3度後ろに抱きついたボッジに、剣を振るえば避けられるから、ボッジ目掛けて自分事、剣で貫くオウケン。

これまた不死身だからこそ、できる芸当・・・

こればかりは、いくら目が良いボッジも、見えない剣は避けられない・・・

オウケンはカゲを利用したのです。
カゲを狙えば、必ずボッジは逃げずに立ち向かってくる。

カゲをかばったボッジに付け入る隙を与えてしまったのです。

カゲは、ボッジを助けるのに必死でした──

オレにできることはなんだ・・・オレに!

by カゲ『王様ランキング』TVアニメ第18話

なのに助けるどころか、カゲはボッジの足を引っ張ってしまったのです

その上、ボッジがオウケンに殺されようとしている。
カゲの感情は極限状態になり、自分でも意識せず、あのような形になってしまった・・・のではないでしょうか。

影の一族を少し知っているドーマスが言う、嫌な予感、心配。

カゲのこの姿は、カゲにとって吉と出るのか凶と出るのか・・・
次週が、めちゃくちゃ楽しみです!

おわりに (『王様ランキング』18話とは)

原作コミック 9巻

とうとう神々との争いまで出てきた『王様ランキング』の世界。

本作の最終目的は神々の殲滅か?
ボッス王とミランジョは大事を成すため、犠牲に目を瞑っているのか?
そして「王様ランキング」が神に接近する近道か?

でも冥府の王サトゥンは「滅びゆく神々」と紹介されていました。

一体、神々はどうなっているのか?
そして人間との関係は?

ここへ来てもまだ、世界観を広げる『王様ランキング』。

これはもうハッキリ言って、全23話(原作12巻)で終わりませんね。
というか終わって欲しくない!(笑)

原作12巻で区切りが良いとは聞いているので、1部完と言った所で、ボッジ達の話はまだまだ続くのでしょう!

◇◇◇◇◇

さて、話を今話に戻して──

ギャクザ国の描写が胸クソ悪く。
簡単に騙されてしまうホウマ国も幾ら何でも人が良すぎるというか・・・
#戦士はどうしたのか?ボッスはどこへ行ったのか??

二国とも、記号的な単純化が気になりますが・・・。

寓話らしく分かりやすくするために極論で描いているのでしょう。

本作の特徴は、過去は単純明快、現在は様々な考えが入り交じっている。
そのような形式にしているように思えます。

ある意味、現実でも似たような単純化がありますしね。
#事実はもっと複雑ですが

◇◇◇◇◇

早いもので、前話で原作コミック9巻突入と言ってたのに、今話はもう10巻まで!
#正確に言うと、9巻1話分飛ばしています

10巻も38ページ進み、10巻の20%進みました。

終盤に入ってテンポ良く進んでいきますね。

盛り上がるのは嬉しいですが、終わるのは寂しいような(笑)。
でも、先が気になるから早く見たい(笑)。

残り5話!
心して見ていきましょう!

以上、TVアニメ『王様ランキング』第18話の感想&考察レビューでした。
超長文にもかかわらず、最後まで読んで頂きありがとうございます。

19話のレビューも書いています。
良かったらご覧ください。

ではでは。

王様ランキング 18話
TVアニメ『王様ランキング』WEB予告 第十八話 「神々との争い」より引用
きょうのひとこと

ミランジョ母
尊い存在なのに名前がないのは・・・(涙)
まさか伏線!?(笑)

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