こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『約束のネバーランド』第1話鑑賞しました。
『約束のネバーランド』のアニメが、とうとう始まりました!
私のTVアニメの見方は、(先が気になるので)放送終了後に一気見です。
が、『約束のネバーランド』は原作既読なので、先は気にならず。
とにかく早く見たいと再生♪
見てしまったら、レビューを書かずにはいられない(苦笑)
初めての各話レビューに挑戦することに。
原作既読と言っても連載時なので、もう2年半前。
ほどよく忘れているので、ちょうど良い(笑)
アニメを見て楽しみ。
その後、原作を読みじっくりと理解する。
そんな楽しみ方をしています。
各話レビューでは、先を知っているので、考察めいたレビューはしません。
#解を知ってますから(笑)
以下の観点でレビューします。
- アニメだけでは気付きにくい点を「解説」
- 必要に応じて、原作コミックの情報を加味して「補足」
- “原作既読者”目線の「感想」
さあ、一緒に楽しみましょう。
※今話の「ネタバレあり」、次話以降の「ネタバレはなし」
アニプレックス
今回のあらすじ
孤児院「グレイス=フィールド(以降、GF)ハウス」。
ここには、親のいない子ども達38人が、ママ(イザベラ)と一緒に生活をしていた。
慎ましくも、幸せに過ごす子ども達。
里親が見つかっても、施設を離れることを寂しがるほど・・・
ある夜、最年長の少女エマ(主人公)とノーマンは、近づくことさえ禁止されていた門の先へ進んでしまう。
そこで見たモノは・・・
最近のトレンドでしょうか。
アニメにせよ、マンガにせよ、1話から飛ばしてくれます。
主人公のエマとノーマンの2人は、あるモノを目撃をしてしまう。
GFハウスそのものが、今まで生きてきた世界が、信じてきた全てがひっくり返る真実・・・
アニメの展開は、ほんの少し早い気がします。
1クールで第1部(原作で言うと5巻中盤)の最後まで描こうとしているので仕方ないのでしょう。
それでも、1話、出だしとして”掴み”はバッチリ。
OPよし、作画良し、演出良し、声優良し。
変にGFハウスをお花畑のような平和ボケにせず、少し違和感がある位の演出が絶妙で、何かあるのでは?と構える位の緊張感が堪らない。
サスペンス物はこうでなくては!
では、順を追って振り返っていきましょう。
解説&感想レビュー
GFハウス 平和な朝
カレンダーが指し示す、今日は2045年10月12日。
コニーの里親が決まり、施設を出る日。
カレンダーの表記は英語表記。
舞台は2045年の英語圏なのでしょうか。
もっと言うと私たちの住んでいる世界の2045年なのでしょうか?
どちらかと言うと、中世ヨーロッパっぽい雰囲気ですよね。
ちなみにサブタイトルの数字は、各話開始時の日付を表しているようです。
例:1話「121045」=2045年10月12日
「日/月/年」の書き方は、英語圏でもイギリス式。
#アメリカ式は「月/日/年」
エマは最年長。
朝から元気で、精神年齢は低く見られがちだが、すすんで子供達の面倒を見る、家族思いな子。
1話ラストで無残な姿になってしまコニーもここで登場。
リトルバーニー(ウサギのヌイグルミ)をここでも持っています。
エマも、リトルバーニーの名前をしっかり覚えているのが描かれてます。
コニーにとってリトルバーニーはとても大切な存在だと言うことを示してます。
平和な朝、穏やかな朝食。
そして、不気味に映し出される、首に刻まれたナンバー・・・
首に刻まれたナンバー。
GFハウス テスト
食事が終わると、日課のテストが始まる。
机に埋め込まれた大型画面に映された問題をもくもくと解く子供達──
結果は即座にママから返される。
画面が唐突に切り替わりテストが始まる。
表情から皆、相当真剣に取り組んでいる。
異様なくらいに・・・
◇◇◇◇◇
近未来の設備と言えなくもないが、意外と各部品が大きく、一昔前にも見えますね・・・
ヘッドホンから流れるセリフをよく聞くと「age “11” type “1” 各問10秒位内に答えなさい」と言われてます。
このことから、テストは各年齢毎に用意されていることが分かります。
ここで、ノーマン、レイ、エマがフルスコア(満点)を取ったことが紹介されます。
「また」と言われていたので、何度も取っている様子。
でも、孤児院にしては厳格なテスト。
一体なんのためのテストなのか・・・
原作では、テストは「将来のために」と説明されていますが、その割りには授業の様子は描かれてません。
知識を問うのではなく、知能指数を測るIQテストなのかもしれないですね。
森 鬼ごっこ
テストの結果はノーマン、レイ、エマの3人が満点。
負けず嫌いのドンは、ノーマンに鬼ごっこで勝負を持ち掛ける。
が、鬼ごっこでもノーマンが圧倒的な強さを見せる。
ノーマンが優秀なのはテストの点数だけではなかった。
鬼ごっこなど、相手の手を読み判断する”戦略”に強いことが示されます。
対するエマは、身体能力の高さが秀でている。
単純な運動能力だけで比べると、ノーマンやレイより上。
それでも、戦略を使うノーマンに、エマは鬼ごっこで敵わない。
しかし、そのノーマンにして「ママ(イザベラ)に比べたら、まだまだ」と言わしめる。
ママの実力やいかに。
◇◇◇◇◇
初見は、「鬼ごっこ」なんて、子供じみた展開だと思ってました。
#実際、子供設定なんですけどね(笑)
が、ここでは「鬼ごっこ」でも、戦略があれば、身体能力の差をカバーできると示しています。
そして、”鬼”から逃げる競技だと言うのも、洒落が効いてます。
ノーマンとエマは、柵の前で立ちすくむ。
ママから柵には「絶対に近寄ってはダメ」と言われていた──
ここは、いつかは出ていかなくてはならない孤児院。
皆思いを口にする。
鬼ごっこの終幕は、森の奥の柵。
ここでは、一気に情報と共に”謎”が出てきました。
「森の奥の柵」にはどうして近寄ってはいけないのか?
GFハウスは孤児院。
12歳までには施設を出ることに。
最年長のエマ、ノーマン、レイたちは11歳。
残り1年以内に出る・・・ということか。
そして、なぜか、施設を出て行った子ども達からは一切手紙が来ないという・・・
子ども達は、図書室の本で「外」のことを知り、思い思いに話していたのです。
GFハウス-門
里親の元へ行く時間となり、コニーはママに連れられ施設を出て行く。
コニーが大切にしていたヌイグルミ・リトルバーニーを見つけたエマは、ノーマンと共に、近づくことを禁止されていた門へ向かう──
ママ、それなんのお歌?
by コニー『約束のネバーランド』TVアニメ1話
ママの歌も、このセリフも原作にはありません。
何を意味するのでしょう・・・
それだけ大切なリトルバーニーを、なぜ忘れていったのか気になりますし、実際エマも原作では疑問に思ってます。
が、コニーはちょっと「フワッ」としたところがあるので、あり得るそうです(笑)。
ママが留守の間は、防犯のため、GFハウスの扉は全て鍵を掛けているようです。
#実際は、子供達が外へ出ないようにするためですね
原作では、ノーマンが鍵のかかったドアを開け、出ていくシーンが描かれてます。
エマとノーマンは、鍵のかかった扉を開け、近づくのを禁止されていた門へ行った。
2つの規則を破ったので、門に着いてからもこっそり行動していたのでしょう。
門
門へ辿り着いたエマとノーマン。
二人は、変わり果てたコニーの姿と、衝撃の事実を知る・・・
- 子ども達は、食用として育てられていた
- 施設は食用人間を育てる為の「農園」
- GFハウスの子ども達は、金持ち向けの高級品
- テストの点数(スコア)で食肉が格付けされている
- 中でもフルスコアの3人は、高級品の中でも最高級・・・
さあ、一気に話が急転しました。
人ではない”なにか”の登場。
ノーマンはその姿を見て思わず「オニ・・・」と言う。
エマとノーマンは、コニーの無残な姿を見つけ、近づく声に咄嗟に身を隠す。
恐らく、コニーを殺害した犯人か、殺人鬼が来たと考えたのでしょう。
ところが、姿を見せたのは異形の鬼・・・
原作では、エマはコニーと一緒にいたママを心配します。
#エマは優しく、この状況でも自分より他人の心配。
#その上、ママを全く疑ってないことがよく分かります。
しかし、ママは鬼と普通に会話していた。
それどころか恐ろしい会話を、いつもの優しいママとは違う顔と声で・・・
エマとノーマンに、次々と突き付けられる信じられない真実。
その喪失感、不信感、そして混乱ぶりは、逃げ切ってからのエマとノーマンの姿を見れば分かります。
生まれてこの方、信じて疑わずに生きてきた、人や世界が瓦解したのです・・・
生まれてからずっと、施設の外へ出ることもなく育てられていたのは食べられるため。
毎日行われるテストは食肉のランク付けのため。
ここでは、新たな疑問が。
なぜ、テストの点が良いとランクが上がるのでしょうか?
鬼の手に「試験結果 順位表」がありました。
これが、「食肉の格付け表」だと言うのです・・・
番号は首筋に書かれた識別番号。
分かりやすいように番号に名前を追記しました。
age | ave.1 | ave.2 | 10/10 | 10/11 | 10/12 | ||
22194 | ノーマン | 11 | 300 | 300 | 300 | 300 | 300 |
81194 | レイ | 11 | 300 | 292 | 300 | 300 | 300 |
63194 | エマ | 11 | 300 | 265 | 300 | 300 | 300 |
65194 | ギルダ | 10 | 205 | 231 | 210 | 200 | 208 |
「ave」は「Average(平均値)」ですね。
「ave.1」「ave.2」の違いは期間の違いでしょう。
短期と長期という感じでしょうか。
ノーマンは、どちらも満点。
完全フルスコア。
続く、レイとエマ。
直近はフルスコアですが、長期間で見ると、満点以外の時もあったようです。
それでも、3人は断トツですね。
フルスコアの3人が、「最高級」と言われてます。
そして、出荷の準備をしろと・・・
おわりに (『約束のネバーランド』1話とは)
TVアニメ『約束のネバーランド』第1話。
のどかな孤児院だと思っていたら、実は、人間を食料として育成している農園だったという衝撃の真実。
原作既読で展開は知っていたものの、コニーの”あの”シーンはショッキングでした。
色と音楽がついた分、いやそれ以上にインパクトありました。
こんなにハッキリと描き、じっくりと写して問題ないのでしょうか??
アニメ化の本気度を感じました。
鬼も、リアル。
目の動き、指の動き、一目見て”肉食”だと分かる口・・・
人間を骨ごと食べてしまいそうな、圧倒的な存在感。
とても、子ども達だけでは敵わない。
一体全体、外の世界はどうなっているのか・・・
農園のイメージは現実世界で例えると・・・
牛や豚、にわとりを食用として育てている養牛場、養豚場、養鶏場といった感じでしょうか。
健やかに育てるため、ストレスを与えないよう食用であることは知らせず育てているのが想像つきます。
11歳のエマとノーマンが見たのは、想像だにしなかった事の連続。
よくぞ声を出さず、冷静に逃げたものです。
#よくある少年ジャンプ系ヒーローだと飛びかかってましたね(笑)
ご都合主義ではありません。
ここにいる子ども達は、頭脳明晰。
特にフルスコアの3人は、情報と経験が少ないだけで、大人顔負けの頭を持っているのです。
つまり、怖じ気づいて堪えていた”だけ”でなく、冷静に判断し、隠れたり逃げたりしたのです。
それでいて、鬼達の会話はしっかりと聞いて理解していたのです。
とはいえ、ヌイグルミを忘れていったのはミスですが・・・
いや、匂いに気付かれたのでワザと置いてきたとも言える・・・
ここから徐々に明らかになる、施設の秘密、世界の秘密。
エマたちは乗り越えることができるのか。
「抗え。この世界の運命に。」
2話も楽しみです!