こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『サマータイムレンダ』第10話「闇の中へ」を鑑賞しました。
本レビューではアニメ感想だけではなく、原作コミック情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。
今回アニメ化されたのは、原作コミック5巻「メメント」の中盤からほぼラストまで。
- ハイネの顔は、慎平以外に見えてない!? ※
- タイムリープしてる事を、慎平は窓に伝えてない!?
- 原) 慎平達は、なぜ旧病棟へ行こうと思ったのか?
- 突然出てきた刑事は何者?
- 原) ネイルガンはどうやって手に入れた?
- ヒルコ様は現実にも存在する!?
- 原) ネイルガンの射程距離、なぜそこまで近づかないといけない!?
- 慎平の俯瞰はクセではなかった!?
- ネイルガンを打ち込まれ、なぜ窓は平気だった?
- 原) 慎平が夜通し起きていた本当の理由
- 原) ウシオは髪で攻撃できるが長さは変えられない!? (記録#009)
- 原) 人間を消去するには殺してから!? (記録#009)
※矢印は該当箇所へのリンク
今話で解決しなかった疑問
最下部「疑問点まとめ (Q&A一覧)」に記載
ここでは、以下の観点でレビューします。
アニメ各話「感想」
+
原作コミックを読んで分かった新情報を加味して「解説・考察」
私は原作コミック未読です。
アニメ鑑賞後、”アニメ化済み時点まで“の部分を読み、レビューを作成しています。
よって・・・
次話以降のネタバレは「なし」なのでご安心ください。
前半クール (1~12話)
話数 | サブタイトル | 周目 | 原作 |
第1話 | さよなら夏の日 | 1 | 1巻 |
第2話 | 影 | 2 | |
3 | |||
第3話 |
漂着 | ||
第4話 |
未視感(ジャメヴ) | 2巻 | |
第5話 |
渦 | ||
4 | |||
第6話 |
軌道共鳴 | 3巻 | |
第7話 |
仇敵 | ||
第8話 |
メメント | 4巻 | |
第9話 |
流れよ我が涙 | ||
5巻 |
|||
第10話 本レビュー |
闇の中へ | ||
第11話 |
食餌の時間 | 6巻 | |
第12話 |
血の夜 |
※リンクは各話レビューへ
※「周目」は、ネタバレ避けるため次話以降マスク
後半クール (13~25話)
目次
はじめに
ウシオの記憶を見せてもらい、海難事故の真相を知った慎平と窓。
しおりは救えなかったが翌日の夏祭りまでに皆を救うため、3人はタカノス山の旧病棟探索に向かう。
今話も新たな魅力を見せてくれました!
影にしか解けない仕掛けは垂涎もの。
廃病院調査に、地下壕探索は、まるで冒険もの。
そして、何が出てくるか分からない緊迫感は、ホラーアクションゲームのよう!
ヒルコ様の像は身籠もりしてるし、地下にいた影は赤ん坊。
旧病棟は、影の実験場か、それとも女王蜂の巣のようなものか?
一気にホラー感が増しました(汗)。
多彩な顔を持つ『サマータイムレンダ』。
慎平がタイムリープできるだけに、いつ死ぬか分からない緊張感も堪りませんね!
では、今話を振り返っていきましょう。
感想&考察レビュー 第10話「闇の中へ」
【4周目】7月23日 夕方 - プライベートビーチ
潮の死の真相を知った慎平。潮が残した動画から、影に関する手がかりが旧病棟にあると考える。
誰も見えてない!?

『サマータイムレンダ』公式HP「STORY#10」より引用
つかまれた後、しおりちゃんの顔が違って見えた・・・。
── えっ!?見えたのはオレだけか・・・。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
尺がないせいでしょう・・・。
セリフとセリフのあいだに間がないのと、慎平が、ウシオや窓の表情を確認する仕草がないので分かりにくいですが──
前話終盤、しおりの顔がハイネの顔に変化したが、確認できたのは慎平だけ。
ウシオと窓の反応から、声は聞こえていたし、慎平の手を掴んだところまでは見えていた様子。
ハイネの顔だけが、二人には見えてなかったのです。
なぜ、慎平だけ見えたのでしょうか?
あるいは、なぜ慎平にだけハイネは顔を見せたのでしょうか?
しおりの顔がハイネに変化したが、なぜ慎平にしか見えなかった?
ようやく信じた?
さっきまで晴天だったのに雨が降り出す──
雨が降ることを当てた慎平に驚く窓。
さすが慎平、時間まで俯瞰しよった・・・。
by 菱形 窓『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
このセリフ、まるで窓は、慎平が時間遡行しているのを知らない様ですよね。
アニメではカットされていますが、慎平は窓にタイムリープのことも話してます。(8話)
だから今話中盤──
オレが最悪死んでも、またループするだけや!
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
タイムリープのことを、堂々と窓に話しているのです。
では、窓は、なぜ感心したのか。
推測
窓が、タイムリープのことを聞いたのはほんの数十分前。
慎平が嘘を付くような奴ではないことは分かっていても、タイムリープなんてSFを簡単に信じられるわけがない。
窓は、半信半疑だったのではないでしょうか。
でも、急な雨を当てたので、本当に時間を繰り返しているのだと、信じるしかなかった。
だから──
さすが慎平、時間まで俯瞰しよった・・・。
by 菱形 窓『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
慎平が物事を俯瞰するのが得意なことを知っている窓は、時間まで俯瞰したと軽口混じりに言ったのです。
原) 窓の提案
これから旧病棟へ行くぞ!
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
冷静に考えると、いきなり出てきた感ある旧病棟。
確かに潮が残した映像に旧病棟はありました。
だけど、映像の中で旧病棟に何かあったと示されたわけではありません。
アニメではカットされてますが、原作では慎平の次の調査対象が菱形医院であることが仄めかされてきました──
原作補足

『サマータイムレンダ』公式HP「STORY#08」より引用
原作では、前日(22日)の夜、慎平とウシオは前周(3周目)の情報交換をしています──
私、見たんよ。
本物の慎平が来る前、あの境内でトキちゃんと影がしゃべってるのを・・・。- 後略 -
※アニメでは全文カット
by ウシオ『サマータイムレンダ』コミック4巻
ウシオが見かけた朱鷺子と影の会話が──
ごめんなさい・・・
こんな・・・こと・・・こんなことのために、手ぇ、汚してきたわけちゃう・・・by 菱形 朱鷺子『サマータイムレンダ』TVアニメ第5話
という場面に繋がっていくのです。
原作補足
原作では、慎平は、朱鷺子のことを含めた推測を全て窓に話します。
その上で、問います──
おまえんちと影が関係してんのは確実やと思う・・・何か思い当たることないか?
※アニメでは全文カット
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』コミック4巻
窓も実は思い当たる節があり──
親父が・・・何かを隠してる。
オレも調べたい事があってな。
今日あたり旧病棟へ忍び込んじゃろ思てたとこや!※アニメでは全文カット
by 菱形 窓『サマータイムレンダ』コミック4巻
父親が何か隠しているとすれば「旧病棟」と睨んでいたのです。
それならば、慎平も一緒に行きたいと、旧病棟調査に乗っかったのです。
補足
だから、旧病棟到着前──
旧病棟を探ろうとしてたんは、なんでなんや?
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
と、慎平は窓に問うたのです。
その直後、ウシオが指紋認証でスマホのロックを解除し、動画メッセージを見ることになったのです。
動画メッセージには、旧病棟の映像も。
そしてそこには影が・・・。

『サマータイムレンダ』公式HP「STORY#09」より引用
ますます旧病棟には何かある、と疑惑が確信に変わっていく自然な流れ。
だから、慎平はすぐにでも旧病棟へ向かいたかったのです。
推測
3周目は、澪と窓に協力を得ました。
4周目は、澪には声をかけず、窓にだけ打ち明けました。
3周目と違い、4周目は影を倒す決意をし、危なくなるかもしれない。
だから、澪には声を掛けなかったのでしょう。
では、なぜ窓には全てを話したのでしょうか?
窓は巻き込んでも良いと考えていたのでしょうか?
ここからは推測、いや完全な私の想像になります。
残り24時間と少し
慎平:これから旧病棟へ行くぞ!
窓:こんな雨ん中か?あそこは山の奥やぞ。もうじき日ィ暮れるしよォ。
慎平:それがどうした!潮は行った。時間がないんや!イヤなら来んでもええ!場所はウシオが知ってる。by 『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
「時間がない」と、語気を強める慎平。
前話、潮の死を目の当たりにして、ウシオと共に影を倒すと誓った慎平──

『サマータイムレンダ』公式HP「STORY#09」より引用
影による虐殺が起きるのは夏祭りの御海送り後──7月24日21時。
今は23日の夕暮れ時──デッドラインまで、1日と少ししかないのです。
余談
逆に言うと──
時間がないのに行かなくてはならないということは、それだけ旧病棟、つまり菱形医院と影との関係に、慎平は確信を持っているということ。
窓は、自分の家が疑われ動揺してもおかしくないのに、この対応──
アホが!
行くに決まっちゃあるやろ!by 菱形 窓『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
いい奴ですね、窓は!
彼は慎平とキャラも性格も違います。
でも私は、窓も十分、状況を正しく理解する(俯瞰する)能力を持っていると思いますよ。
【4周目】7月23日 夕方 - 観光案内所(雨宿り)
澪は朱鷺子と一緒に雨宿りしていた。
澪は祭りに行く気はなかった
朱鷺子:明日は、お祭りやから晴れてもらわな困るなぁ。澪は、行かん?
澪:どやろ・・・今は、それどころちゃうっていうか・・・。by 『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
一昨日に姉・潮を亡くし、昨日は葬儀。
その上、事故ではなく、潮は誰かに殺されたと疑っている。(1話)
本当のところ、そんな状況では、祭りに行っている場合ではないでしょう。
実際、澪も「それどころちゃう」と言ってます。
祭りに行く気分でもないし、そんな気になれないでしょう。
そのほうが、納得できるし共感します。

『サマータイムレンダ』公式HP「STORY#03」より引用
でも、3周目の澪は祭りに行ってます。
なぜ、その気がないのに、行くことにしたのでしょうか?
今回の、雨宿りのシーンの原作部分に、澪の本心が隠れていました。
朱鷺子:そうよな、ごめん・・・。
澪:あ・・・(あかん、朱鷺子がせっかく明るい話題にしてくれたのに)いやホラ!私、浴衣持ってへんしさ!※太字部分は心情描写、アニメではカット
by 菱形 窓『サマータイムレンダ』コミック5巻
朱鷺子はきっと、潮が亡くなってから澪を励まし続けていたのでしょう。
(少しまだ早い気もしますが)いつまでも悲しんでいても仕方ない。
元気付けてくれている朱鷺子のためにも、早く元気になれなければならない。
だから、遠回しに「祭りに行こう」と誘ってくれた朱鷺子の誘いを、真っ向拒否できなかったのではないでしょうか。
だから、浴衣がないなどと言い訳を言った。
でも、浴衣は朱鷺子が貸すと言う。
その上、朱鷺子は(何が起きるか知っているので)明日は一緒にいて欲しいと、強く求める。
澪は、朱鷺子の優しさと気遣いを感じたからこそ無下にはできず、特に夏祭りについては朱鷺子の熱意を感じたので断り切れなかったのではないでしょうか。
朱鷺子は知っている?

『サマータイムレンダ』公式HP「STORY#10」より引用
お願い澪!
明日は私と一緒におって!by 菱形 朱鷺子『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
思い詰めた表情で、朱鷺子は澪に、明日は一緒にいて欲しいと言い出す・・・。
明日24日は夏祭り。
明らかに、朱鷺子は夏祭りで何か起きることを知っていますね。
#影が何をするかは知らないまでも
推測
一緒にいて欲しいと言うのは、澪を守りたいからでしょう。
逆に言うと、朱鷺子は、影から澪を守る手段を知っている、あるいは自信があるということ。
ただ、3周目では朱鷺子も影に始末されました。
朱鷺子は、計算違いをしていたのか、はたまた影にいいように利用されただけなのかもしれないですね・・・。
夏祭りで影が何をするか、朱鷺子はどこまで知っていた?
和歌山北署の刑事
あ~ゴメンゴメン。
和歌山北署の三浦です。コバマートの小早川さんて知ってる?
by 三浦 正 巡査部長『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
日都ヶ島には駐在所は一つ、警察官は凸村しかいないのでは!?
はい、その通りです。
でも、3周目の7月23日昼(3話)、凸村が言ってました──
まぁ、まだ詳しい事は言えませんけど、午後イチの便で本土から刑事が来ますわ。
by 凸村 哲『サマータイムレンダ』TVアニメ第3話
三浦巡査部長は、本土の刑事ですね。
この日の午後一の船で、島へやってきたのです。
小早川一家失踪事件を調べるために。
1、2周目は、凸村は影に入れ替わり、(恐らく)呼び出されず。
3周目は、島に来ていたが、澪は慎平と一緒に行動して別の場所で雨宿りしていたので出会わず。
4周目で、初めて三浦刑事が主要人物と出会ったから描かれたのです。
ただ、なんでしょう・・・。
不穏な空気を感じるのは私だけでしょうか(苦笑)。
推測というより、ただの空想
小早川家失踪事件。
失踪時の状況を探ろうと、近所に聞き込みをすると──
小早川家から物をぶつけたような大きな音がして、外で男女が争う声がした。
今、思い返すと、一人はしおりちゃんの声だったような・・・。
失踪当日を調べると、こんな証言が出てくるのではないでしょうか(苦笑)。
ひづるさん達、容疑者になってませんか!?
慎平、別の意味でピンチ!?
【4周目】7月23日 夜 - タカノス山
慎平、ウシオ、窓の3人は準備をしてタカノス山へ再集合。旧病棟を目指す。
原) あの時もネイルガン使う予定だった!?
「これから旧病棟へ行く」「時間がない」と言っておきながら、各自、一度家へ戻って準備を整えたようです・・・。
いや、準備は大事ですね!(笑)
原作によると、慎平はこのとき「釘打ち機」を準備しました。
根津さんが置いてってくれた「釘打ち機」を持って来たが、影ミオの時はリュックごとぶん投げて終わりという体たらく。
あれから少しは練習したものの十分とは言えない・・・。
実戦で上手く扱いきれるか?※アニメでは全文カット
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』コミック5巻
行動を別にし連絡も一切絶たれました(8話)が、根津は「釘打ち機」を慎平に残していってくれたのです。
それに、影ミオ襲撃の時、慎平は釘打ち機を使うつもりだった!?
リュックに「釘打ち機」をしまっており、影ミオ退治に使うつもりだったと言うのです。
ところが、影ミオが家の中に侵入してくる予想外の展開で、リュックから出すこともできず、リュックごと投げつけるしかできなかったのです(苦笑)。
そのことを反省して練習したのです。
原) 窓は野球部
その格好、ツッコんだ方がいいのか?
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
まるで野球をするかのような格好をしてきた窓。
もちろん、窓は大真面目(笑)。
原作によると、窓は去年まで野球部でキャッチャーをやっていました。
窓の自慢げな心情描写が描かれてます──
おお・・・なんちゅう素晴らしい装備や!
窓は確か去年まで野球部でキャッチャーやってたからな!そして金属バット!
シンプルなのが一番強い!防護力攻撃力、共に申し分なしやでェ──とか何とか俯瞰してやがるな慎平!?
※アニメでは全文カット
by 菱形 窓『サマータイムレンダ』コミック5巻
アニメのあの”間“の時間、窓はこんな事を考えていたのです(笑)。
前話から暗い展開が続き、今話もこの後は不気味なホラー展開。
それでも、窓のボケや、ウシオの天然、慎平のマイペース、3人で明るい雰囲気に仕立ててるのがいいですね!
木の葉を隠すなら森の中
窓が、旧病棟を調べたかったのは父親に疑惑を持っているから。
疑いを持つと気になったのは、小学4年の時、父親が廃墟にいたこと──
窓が調べたい事とは、何だったのか? なぜはぐらかした?
窓が調べたかったのは廃病棟
窓が小学4年生のとき(8年前)、父親が一人で廃病棟にいたのが気になっていた。
が、(3周目)窓が一人で調査しても何も見つからなかったと思われる。
父親は、こんな山奥の廃墟に、それも一人で何をしに来ていたのか?
木の葉を隠すなら森の中に。
森がなければ森を作ればいい。by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
「木の葉を隠すなら森の中」とは、物を隠すには、同じ物が沢山ある中に隠すのが最適という意味。
その森がなければ、森を作ればいい──
何を隠したいのかは不明ですが、ここで森に該当するのは「廃墟」、あるいは廃墟になる前の「病院」か。
そして、見つかったのは、影しか開けられない隠し扉と、地下へと続く穴・・・。
一体これが何を意味するのでしょうか。(後述)
影の気配を察知!?
記憶を取り戻したウシオは、影の気配を察知できるようになった。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
影の気配を察知できる!?
おお!それは便利ですね!
でも、逆も然りで、ウシオの気配は影に察知されていたということですね(苦笑)。
・・・ん?
ああ!そういうことか!
以前、引っかかっていた事が解決しました。
3周目の夏祭り。
あれだけの人混みの中、影ミオは、慎平とウシオが近づいているのに気付きました。(4話)
影は影の気配を察知できる──
あの時、影ミオは、影であるウシオの気配を感じ取っていたのです。
だからあれだけ人が大勢いても、影ミオの後ろ側を走って近づいてくるウシオに、視界に入る前から気付いたのです。
余談
そういえば、その次の話数でも影が近づいてくる前に影だと認識していた人がいたような・・・。

『サマータイムレンダ』公式HP「STORY#05」より引用
誰だか思い出せませんが(棒)。
そのうち、思い出すでしょう(笑)。
人混みの中、影ミオは、なぜ後ろ側から近づいてくるウシオに気付いたのか?
影は、影の気配を察知できる
【4周目】7月23日 夜 - 旧病棟
慎平達は立ち入り禁止の旧病棟を探索する。隠し扉を見つけるも鍵がかかっていた・・・。
女性のエビス様
ある部屋に鎮座する不気味な像──
魚を抱えている神さまということで、エビス様を思い起こす二人。
でも、目の前の像は女性的・・・。
女性のエビス様なんて、聞いたことないな・・・。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
慎平はネットで調べたエビス様のページを下へとスクロールしていく──
原作補足
いきなりヒルコ様が出てきますが、原作ではもう一コマ説明が──
『えびす』という神は複数あり、イザナミ、イザナギの子である蛭子命(ひるこのみこと)、あるいは大国主命の子、事代主神(ことしろぬしかみ)と同一視されることもある。
※アニメでは全文カット
by 『サマータイムレンダ』コミック5巻
ヒルコ様は女性のエビス様だったのです──
「ヒルコ神」
現実のエビス様の項目にも必ずと言っていいほど「蛭子(ひるこ)」は記載されています。
ただし、女性とまでは言い切ってません。
また、作品内で描かれているような姿形をしているかも明確にされていません。
影は燃費が悪い?
はーー頑張ったらお腹空いてきた・・・。
by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
呑気なウシオに、窓も呆れる(笑)。
私はどちらかと言うと、こんな場所で食事できるのに呆れます(苦笑)。
慎平が、プライベートビーチから一度家へ戻ったのは、おにぎりを作る為でもあった!?
慎平は準備が良いというより、夏祭りまで時間がないので夜通しで調査するつもりだったのでしょうね・・・。
このシーン、原作ではもう少し描かれています。
楽しいシーンなので、ぜひ原作を読んで欲しいです!
やっぱ、結局は米やな!
お腹おっき~~。by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
「お腹おっき」とは「お腹いっぱい」という意味です。念のため(笑)
おにぎりを食べて妊娠したかと思うほどお腹を膨らませるウシオ・・・マンガか!!(笑)
それとも、ヒルコ像のお腹に何かあると気付かせるためのコメディか!?
おまえ一人で食い過ぎやろ・・・。
by 菱形 窓『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
このセリフ、原作ではもう少しあります──
おまえ一人で食い過ぎやろ・・・こんなよう食うやつやったか?
※太字部分はアニメではカット
by 菱形 窓『サマータイムレンダ』コミック5巻
窓の記憶によると、生前の潮はここまで食べるほどではなかったという。
もしかすると、影の燃費は悪いのかもしれないですね(笑)。
超便利な影の力!

『サマータイムレンダ』公式HP「STORY#10」より引用
待って!
影のスキャンはモノの内側まで見通す、人間の骨格や内臓を。だから、コピーできる!
by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
影のスキャンは外見だけでなく、内側まで見通します。
だから人型に再現された影は、人間と同じ動きができ、食事もできて涙も流す。
記憶や人格までコピーできるのだから、考えてみればそりゃそうか(笑)。
もっと驚いたのは──
コピーして確かめる!
by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
コピーしたモノを、髪の毛で再現してみせる。
なんて便利な!!
隠し扉
影の力を借りやな開かへん扉。
そんなモンがウチに・・・!親父・・・。
by 菱形 窓『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
扉とは分からないよう塗り固められた壁に、鍵穴がある内側に行くには僅かな隙間を通らなければならない。
鍵は、ヒルコ像のお腹にある鍵をスキャンして再現しなくてはならない。
まさしく影がいないと解けない仕掛け!
と同時に、影であれば、扉を開けなくても(隙間を通って)出入りできる。
だから──
閉ざされた入口。
恐らく何十年も誰も入ってない。いや・・・影だけの通り道!?
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
廃墟から地下壕への道は「影だけの通り道」なのです!
よく考えたな~~(笑)。
お見事です!
補足
3周目で、窓が一人で旧病棟を調査しても、劇薬やヒルコ像は見つけられても、隠し扉までは見つけられなかったでしょう。
だから──
慎平:そういや、昨日言うてた調べたい事って何やったんや?何かわかったんか?
窓:ああ、あれな。別に大したこと違たわ。忘れてくれ。
by 菱形 窓『サマータイムレンダ』TVアニメ第3話
あの時、窓は「大したことなかった」と言うしかなかったのです。(3話)
これだけのものを作ろうとしたら相当大がかり。
影にちょっと協力しているどころか、菱形医院と影との繋がりは相当根深いと想像できます。
窓は親父と言ってますが・・・。
旧病棟が建てられたのは明治、廃墟となったのは60年前。
廃墟になる前からあったのなら、父親ではなく祖父の時代?
いや、代々菱形家が継いできた(隠してきた)可能性もありますね。
父・青銅が旧病棟に隠していたのは、この隠し扉か。
では、この隠し扉は誰から何を隠すための扉なのでしょうか?
いや、そもそも何のための隠し扉なのでしょうか?
なぜ旧病棟に地下壕へと続く隠し扉があるのか?何に使われている(いた)のか?
【4周目】7月23日 夜 - 地下壕
隠し扉を開けた3人は、地下壕へと降りていく。
地下壕
戦時中に掘られた地下壕が、いくつもあるって聞いてるが・・・。
by 菱形 窓『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
「地下壕」
地下壕とは、戦時中、空爆などから避難するために作られた、主にトンネル状の施設。防空壕とも言う。
ここで言う戦時中とは第二次世界大戦のことでしょう。
ならば1945年頃まで使われていた。
その後、影の為に使ったのでしょうか?
でも、廃墟となった旧病院は明治時代に建てられ、戦前からあります。
辻褄が合わないですね・・・
そういや、根津は「影の病」は戦前よくあったと言ってました。(1話)
それに、ハイネは和服姿でしたね・・・。

『サマータイムレンダ』公式HP「STORY#05」より引用
第二次世界大戦よりも、影の登場の方が、昔のような気がしますね・・・。
人が入った痕跡

『サマータイムレンダ』公式HP「STORY#10」より引用
人型の黒い染み・・・。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
影が人間を消すとできる、人型の黒い染み。
ウシオ曰く「めっちゃ古い」と言っているが、落ちていた薬莢は、比較的新しく見えます・・・。
どの程度古いのでしょうか?
旧病棟から地下壕へと続く隠し扉は、長い間開いた形跡はなかった。
だから慎平は、この地下壕は影専用の通り道だと判断しました。
そこに、古いとは言え、人間が入った形跡があったのです。
一体、誰を消した痕跡なのでしょうか?
いつ消され、その影は、今どうしているのでしょうか・・・。
地下壕の人型の黒い染みは、誰を消した跡か?
野良影の食事
いる!1匹だけや!
食事中か!?by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
見た目は赤ん坊のような影──野良影。
野良影は、ネズミを捕まえ光を当てていた──
南雲先生曰く、影の食事は人間の情報。(5話)

『サマータイムレンダ』公式HP「STORY#05」より引用
ここからは姉の仮説ですが──
影は人間を光によってスキャンし、その情報を取り込む。
なぜそうするかといえば、それがヤツらの「食事」に当たる行為ではないか。影は人間の情報を食べて生きている。
by 南方 ひづる(竜之介)『サマータイムレンダ』TVアニメ第5話
地下壕には人間はいません。
野良影が食べていたのは、ネズミ。
影は人間だけでなく、生き物の情報が食事になっているのです。
原) ネイルガンの射程距離
いいぞ、的は大きい方がいい。
あと、5、6歩前へ!by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
「釘打ち機」の射程距離が短いだろう事は想像してました。
でも怖いので、慎平そんなに近づかなくても!!と心の中で叫んでました(苦笑)。
原作を読んで理解。
原作では、慎平は、根津の言葉を思い出してます──
十分な長さのバレルがないさけ釘の弾道はバラけて集弾性能はすこぶる悪い。
キチッと当てるには射程は1~2メールほどやろな。こいつは飛び道具やけど近距離武器と心得よ。
十分引きつけてから撃て!※アニメでは全文カット
by 根津 銀次郎『サマータイムレンダ』コミック5巻
なんと「釘打ち機」の射程は1~2メートル!?
短い!!
元々「釘打ち機」は、対象物に押し当ててガスの力で釘を打ちつける機械。
離れた対象物を狙える構造にはなっていない。
「近距離限定の飛び道具」なのです。
それと、てっきり私は──
慎平は、立体の真下に映る影を狙っているのだと思っていました。
違いました(苦笑)。
地下壕なので明かりはありません。
#全体が見えるのは、視聴者に分かりやすく演出されているだけですね
つまり、真っ暗闇の中、光源は慎平達が持っている小型懐中電灯のみです。
野良影が赤ん坊のように横たわっているので、慎平は腰をかがめ、小型懐中電灯を水平にかざす。
光によって、できる影は真正面の壁。
だから──
壁まで5メートルってとこか・・・遠すぎる!
近づきたい・・・あと5、6歩前へ・・・。※太字部分はアニメではカット
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』コミック5巻
つまり、立体の影ではなく、影が映っている奥の壁との距離1~2メートルまで近づかなくてはならなかったのです。
そして──
近づけば近づくほど、影も大きくなっていくはずだ!
※アニメでは全文カット
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』コミック5巻
影は全然こちらに気付いてないので、光源に照らされるまま影を壁に写しています。
対象物(影の立体)に光源が近ければ近いほど、その後ろに写る影は大きくなります。
だから慎平は、影に近づこうとしているのです。
目も聞こえず、音にも反応しない影。
慎平はイケると踏み、近づいていくが・・・。
匂いで気付かれる!?
そうです、この影に目や耳は確かにありません。
が、鼻と口はあるのです!
疑問
ところで、この後の影の動き、おかしいと思いませんか?
攻撃を仕掛けたのは慎平。
慎平の釘打ち機を避けるために影本体を引っ込め、丸まってこっちへ向かってきました。
なぜ、前衛にいる慎平を無視して、後ろの窓へ向かったのでしょうか?
この影には視覚と聴覚はありません。
だから、釘打ち機に気付かなかったのは、なんとなく分かります。
嗅覚はある様子。
触覚もありそうですね。
だから、窓のバットを伝っていったのです。
では、そもそも慎平ではなく窓に向かっていったのはなぜ?
単に逃げようとして、窓の正面に出ただけか?
それとも、何かの匂いに反応したのでしょうか・・・。
あ!
窓が付けている汗が染みついたキャッチャー防具か(爆)。
俯瞰はクセではなく乗り越える術
力を抜いて集中しろ。
あの時から、いつもやってるイメージだろ。お父さんとお母さんが死んだ時から──こうすれば、何でもないことのように思える。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
窓に襲いかかった影を仕留めるため、冷静になろうとする慎平。
得意の俯瞰力を発揮する場面。
テンポが良く盛り上がるシーンなので見落としがちですが、慎平というキャラを知るにあたり重要な事が述べられています。
慎平が両親を亡くしたのは10年前、7歳の頃。
両親を亡くし、一人、小舟家へ引き取られ寂しさと悲しみを味わっていました。
その時に、俯瞰する術を覚えたのです。
辛い事も悲しい事も、俯瞰することで和らげられる。
俯瞰は、慎平のクセでも得意技でもなかったのです。
辛い出来事を乗り越えるための知恵の産物だったのです。
余談
1話からずっと引っかかっていた慎平に対する違和感が解消されました。
家族同然で幼馴染みの潮が亡くなったのに、あまりに冷静だった慎平。(1話)
正直、冷たい奴だと思った時もありました(苦笑)。
もしくは、慎平はこの島か潮達に対して、何か思うところがあるのではないかと疑った時もありました(苦笑)。
でも、貝のネックレスを見て悲しむ場面もあり、決して慎平は冷たい奴ではないと思い直すも、ずっとこの相反する感情が引っかかっていました。
が、このシーンで理解できました。
慎平は、むしろ感情豊かで優しい少年。
だからこそ、両親を亡くした幼少の頃、頭と感情を切り離す”俯瞰”をしなくては耐えられなかった。
悲しい事や辛い事があったとき、自分がその感情に押しつぶされるのが分かっているからこそ、俯瞰して自分の精神状態を保っていたのです。
潮が亡くなったと聞いても、葬儀の場でも、落ち着いていたのはそのためでしょう。
慎平は、決して不感症でも無感情でもなかったのです。
防具ごと撃ち抜く!

『サマータイムレンダ』公式HP「STORY#10」より引用
ゴメン。
おまえごと撃ってしもた。by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
そうです。
慎平は影の動きを止める為、窓のキャッチャー防具に映る影目掛けてネイルガンを撃ったのです。
どってことないわ!
結果オーライや!by 菱形 窓『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
キャッチャー防具はそこそこの厚みがあります。
どうやら、窓の体までは釘は達しなかった模様。
釘はそれなりの長さがあったので、正に結果オーライですね。
キャッチャー防具に打ち付けられた影。
これで影は防具から動くことはできません。
が、ウシオにぶった切ってもらうには、窓は、影から離れないといけない。
だから、窓は防具を外し、ウシオの方へ放り投げたのです。
それにしても・・・。
影は本体を3箇所打ち付けられれば動けなくなる。
窓は影とは初対峙なのに、よく理解していましたね。
きっと、描かれてないところで作戦の説明を受けていたのでしょう(笑)。
原) 夜通し練習していた本当の理由・・・
私はわかっとったよ、絶対当てるって。
昨日、一睡もせんと練習してたんやもん!by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
これが──
根津さんが置いてってくれた「釘打ち機」を持って来たが、影ミオの時はリュックごとぶん投げて終わりという体たらく。
あれから少しは練習したものの十分とは言えない・・・。
実戦で上手く扱いきれるか?※アニメでは全文カット
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』コミック5巻
先程も紹介した練習のこと。
影シオリの時も影ミオの時も「釘打ち機」を使えなかったので、慎平は昨夜、夜通し練習していたのです。
だけど、原作を読んで分かったのが・・・。
慎平は、練習をする為だけの理由で、夜通し起きていたのではありませんでした──
ウシオが裸にオレの服を着て、オレのベッドで眠っている。
その状況を俯瞰しすぎて、結局一睡もできなかった・・・。※アニメでは全文カット
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』コミック4巻
ウシオはスク水を着ていることに疑問を持つと水着が消えてしまいました。
その後、慎平の服を借りて着ていました。
当然、慎平の部屋には男物しかなく、女性用の下着なんてなし。
ウシオは、裸ワイシャツだったのです(爆)。
それが気になって、慎平は眠れなかったのです(苦笑)。
高校生ですね~~
#注:慎平は料理の専門学校生です、念のため
それと、もう一つ慎平には気になっていたことがあり、尚更眠れなかったのです。
ぜひ原作をご覧下さい(苦笑)。
余談
アニメで描かれた慎平が夜中に「釘打ち機」の練習をしている回想シーン。
これはアニメオリジナルが入ってます。
原作では、なんと慎平は、部屋の中で釘打ち機の練習をしています(苦笑)。
その場合、ウシオはベッドの中から慎平を見ていたということですね。
てか、寝ている側で釘打ち機撃つ音がしたら眠れないか(汗)。
アニメ制作陣も、部屋でネイルガンを撃つのは変だと思ったのでしょう。
アニメでは、外での練習に改変。
結果、変なことになりましたね・・・。
外で練習するのは問題ありません。
むしろ自然です。
ところが、ウシオの姿が翌日窓に会ったとき着ていた変装姿で覗いてます。
夜中であれば、ウシオは”裸ワイシャツ”です!
現にアニメでもウシオが朝起きた時、裸ワイシャツでした。
これでは、慎平を覗きに行くときだけ着替えて、また戻ってワイシャツに着替え直したことになります。
澪やアランに見つかった場合に備えた変装と言えなくもないですが・・・。
それなら、サングラスと帽子も被ってないと、顔が丸出しでしたね(苦笑)。
よってこの時のウシオの服装は単なる間違いだと思われます。
決してウシオの影でも別人でもなく、ましてや何かの伏線でもありません(笑)。
ps
念のために言っておきますが、決してウシオの裸ワイシャツに拘っているのではないですからね!
いや、裸ワイシャツは男のロマンですが。(←なんのこっちゃ)
本体に受けた傷は回復できず
影ミオにやられた腕の傷。
力が戻って潮のデータから腕をプリントしたけど、見た目だけってこと!?
本体に受けたダメージは回復してないんや!by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
そういえば、いつの間にか戻っていた、ウシオの右腕。
このセリフから想像するに──
記憶を思い出し影の力を取り戻したウシオが、腕のデータから再プリント
余談
影の立体を出現させることをプリントと言うウシオ。
「プリント」とは言い得て妙ですね。
現実世界のコピー機の仕組みと同じのようです。
コピー機は、対象物をスキャンしてデータを取り込み、プリントします。
これが、コピー機の簡単な原理。
一度データをコピー機内に取り込むので、何部コピーしようと、取り込みは一度で良いのです。
『サマータイムレンダ』の影のコピーも同じような仕組みだと考えればイメージしやすいですね。
スキャンした潮のデータはウシオの中に残っており、何度でもプリント可能。
#同時に複数体出すのは不可能?
だけど、それは無傷の立体を作り出しただけで、影ミオにやられた本体の傷が治ったわけではない。
本体の傷が、時折こうして痛みと共に立体の方へも反映されてしまうのです。
嫌な予感がしますね・・・。
武器もコピーできるが・・・
ウシオが言うには、「機械」をコピーしても本物が存在する以上、パチモンなんやと。
作動させるには、オリジナルを消す必要がある。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
「パチモン」とは「偽物」のことです
影のコピー能力を使えば、強力な武器を増やせるのかと思ったら、そうはいかない。
単純な構造のモノならともかく、電気やガスのような他のエネルギーで動くモノは本物を消さないとコピーは動作せず、ただのハリボテ。
慎平の「釘打ち機」はガスの力で釘を打ち出します
影は機械もコピーできるが、実質、同時に一つしか存在できない、ということですね。
推測
影のコピー品は、同時に一つしか存在できない。
この考えは人間をコピーしたときと似ていますね・・・。
「影の病」は一度しか感染しない。
ところが前話、ウシオがいるにも関わらず、野良影は潮をコピーしました。(9話)
でも、似ているのは姿形だけで、行動は異形。
明らかに偽物と分かってしまう。
これも、複雑な物のコピーは同時に一つしか存在しない法則に則ってますね。
なんだか、この世界。
ゲーム世界のような目に見えない力が働いているようですね(笑)。
実はこれはコピー品や。
コピー品のメリットはかなり大きくて、釘を撃ち尽くしても、ガスや充電がなくなっても、ウシオが元のデータをプリントすれば満タンに戻る。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
コピーで武器を増やすことはできなくても、オリジナルを消してコピー品を動作させればメリットが!
弾切れもガス切れも心配しなくても良いのです!
これは確かに大きい!
銃は強力ですが、弾切れが悩み所。
コピー品はその心配をしなくて良いのです。
でも、ウシオが死ぬと、コピー品はどうなるのでしょうか?
5話、南雲先生が影ミオを倒した後、包丁を手に取ると消えてしまいました。
コピーを作り出した影が消えてしまうと、コピー品も消えてしまうのが自然な解釈か。
ならば尚のこと、ウシオを慎平より先に死なせるわけにはいかないですね。
影シンペイの不思議な行動のわけ
機械のコピーの仕組みが分かったところで、ある疑問が解けました。
#今話は、このパターンが多い(笑)
3周目終盤、境内への階段の踊り場。(4話)
影シンペイは、影ミオに指示──
携帯取ってくれ、左のケツポケットや。
by 影シンペイ『サマータイムレンダ』TVアニメ第4話
慎平のスマホを受け取り──受け取ったスマホを消しました。
慎平に連絡を取らせないためかと思いましたが、わざわざ時間を割いて描いているのは何か意味があるのかも、と引っかかっていました。
影シンペイが持っているコピー品を動作させるために、本物を消去したのです。
影でも、スマホは大事ということですね!(笑)
余談
銃のコピー品が弾切れしないのなら、スマホのコピー品は充電いらず!?
それは便利かも!
あれ?
弾切れしない理屈は、プリントデータで元の状態に戻るからですが、スマホの場合は、元に戻すと充電状態は戻るが、スマホのデータも元に戻ってしまう!?
データを全てクラウド上に預けておけば問題なしか?
でも元に戻す度に同期が必要でパケット代が・・・。
楽しいですね、こういうの考えるの(笑)。
影シンペイは、なぜ慎平のスマホを奪い、わざわざ消したのか?
コピー品を作動させるため
影は機械をコピーしても、オリジナルが存在している限り動作しないので、オリジナルを消す必要がある。
逆に言うと、オリジナルさえ無事であれば、コピー品は使えない。
だから、潮はスマホに動画メッセージを残し、凸村にスマホを預けたのかもしれないですね。
銃声!?
銃声!?
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
突如、地下壕に響き渡る銃声。
旧病棟から地下壕への入口は隠し扉で塞がれ、長い間開いた様子はなかった。
この地下壕は、影専用の通り道だったはず。
でも、銃をぶっ放すとしたら・・・人間ですね。
この島で銃をぶっ放す人なんて、私には二人・・・いや一組しか思い浮かびません(笑)。
きっと、この洞窟は別のどこかに入口があり、そこから入ってきたのでしょう。
例え大量の影に囲まれても、きっと助けに来てくれる・・・はず?
でも、まずは目の前の危機を乗り越えなくては!
この窮地を乗り越えられるのか!?
それとも、ここで4周目が終わってしまうのか!?
次話も楽しみです!
「記録#009」情報 (完走後追記)
原作コミック5巻の表紙カバー下「記録#009」には、ウシオ自身が”なんとなく”分かっている影のことについて記録されています。
そこには、本編では明かされない情報が記載されています。
今話までではなく今後も明かされないので、5巻ラストまでアニメ化されたこのタイミングで紹介しておきます。
ウシオは髪の毛を武器にできるが、長さは変えられない
9「髪」
束にまとめて刃物みたいに敵を切り裂く!(長さは変えられへん) 髪の毛1本1本を手足みたいに動かせる※アニメでは全文カット
by 記録#009『サマータイムレンダ』コミック5巻
髪の毛を操れるのは想定通り。
でも、1本単位で動かせるとは思いませんでした!
もっと、驚いたのは最後の1行!
長さは変えられない!?
身長以上離れた敵を切り裂いた気もしましたが、きっと目の錯覚か、アニメ(漫画)的な誇張表現ですね!(笑)
スキャンしないと消去できない
10「消去」(バチュッとするやつ)
スキャンしてデータを抜き取ったあとでないと消せやん
※アニメでは全文カット
by 記録#009『サマータイムレンダ』コミック5巻
影は、一瞬で人間をバチュッと消去できます。(2話)
ならば、なぜこの方法で最初から攻撃してこないのか不思議でした。
なんと、スキャンしてデータを抜き取ったあとでないと消せなかったのです。
さらに──
人間の場合、生きてると消せやんから、殺す必要があるみたい
※アニメでは全文カット
by 記録#009『サマータイムレンダ』コミック5巻
その上、生きている状態では消せないのです。
だから、人間を攻撃する時は、消去は使えなかったのです。
納得!
疑問
ただ、そうすると分からないのが──

『サマータイムレンダ』公式HP「STORY#05」より引用
3周目ラスト、ハイネは大きな影を出し、触れると一瞬で人間を飲み込みました。(5話)
あれは、また消去とは違うのでしょうか?
影のオカアサンであるハイネ特有の技でしょうか。
いずれにせよ、記録#009により、疑問が解消しました。
影は人を一瞬で消し去れるなら、なぜそれで殺さない?
人間は殺した後でないと、消去できない (原作記録#009より)
おわりに (『サマータイムレンダ』10話とは)
展開も然る事ながら、今回は旧病棟に地下壕、舞台装置が魅力たっぷり。
新しいステージに突入する、まるでゲームのような攻略感が堪らないですね!
それに、影の力を完全に使いこなし始めたウシオがいることで、影の秘密も明かされていく。
これまで、ちょっとした違和感が──
もしかすると勘違い、思い過ごしかもしれないレベルの違和感が──
「あれは、そういうことだったのか!」と気付く醍醐味!
小さな違和感も意味があったのだと驚かせてくれるのが『サマータイムレンダ』!
ならばこうした記事を書いている身としては、事細かに拾い上げていかなくて!
妙な使命感に狩られ、今話は、いつもより少しだけ長文になってしまいました。
ごめんなさい(笑)。
普段より、3,000~4,000文字多い程度です(爆)
さて、話題を変えて(笑)。
今話で原作コミック5巻ラストまで進みました。
7話までは0.3~0.5巻/話ペースだったのですが、8、9話は0.7巻/話のハイペース。
今話は0.5巻分進み、少し落ち着きました。
今話は、多少原作カットはあるものの、それほどカットされた感じでもありません。
アニメ1話で0.5巻分進むのは、丁度良いぐらいかも。
#もちろん、余すことなくアニメ化してくれるのが理想ですが・・・
話数 | サブタイトル | 原作 |
第1話 | さよなら夏の日 | 1巻 |
第2話 | 影 | |
第3話 | 漂着 | |
第4話 | 未視感(ジャメヴ) | 2巻 |
第5話 | 渦 | |
第6話 | 軌道共鳴 | 3巻 |
第7話 | 仇敵 | |
第8話 | メメント | 4巻 |
第9話 | 流れよ我が涙 | |
5巻 | ||
第10話 | 闇の中へ |
次話から原作は6巻に入ります。
原作は13巻で完結。
アニメは全25話。(公式HPにて公表済み)
となると、原作は残り8冊、アニメは残り15話。
0.5巻/話のペースでいくと、アニメは1話分、足りません(涙)。
8話、9話のような形で、どこかで0.5巻分をショートカットするのでしょう。
あるいは、アクションシーンで、原作消化が自然な形で早くなると良いのですが・・・。
なんにせよ、アニメ化されている部分はとてもクオリティが高く文句の付けようがない!
3人の掛け合いは楽しく、旧病棟やヒルコ像、地下壕は、恐怖感たっぷり。
今話中盤、ウシオの頭の中のイメージが描かれたのはアニオリで分かりやすかったです。
アニメは連続2クールで、一気に最後まで描いてくれるとのことなので、これ以上注文するのは贅沢というもの!
これからも楽しみに観ていきましょう!
以上、TVアニメ『サマータイムレンダ』第10話の感想&考察レビューでした。
超長文にもかかわらず、最後まで読んで頂きありがとうございます。
11話のレビューも書いてます。
良かったらご覧ください。
ではでは。
視力検査表が「ヒルコ」と読めるのは気のせい?
疑問点 まとめ(Q&A一覧)
この章では、疑問点をまとめていきます。
「疑問点まとめ(Q&A一覧)」運用ルール
- 今話で発生し、今話で解決した疑問は、本文に記載して完結
- 残った疑問点を、疑問XX-XX(話数-通し番号)として記録
本章「疑問点まとめ(Q&A一覧)」でまとめ - 答えは、できるだけ推測ではなく(原作含む)作品内で明らかになった事実を記載
- 解消した疑問は、次話で削除
- 周単位で整理 (区切りは周開始時点)
今週の感想ツイート
#サマータイムレンダ 10話
いやいやいや
怖いよヤバいよ不気味だよ😭ヒルコ像は身籠もり現れた影は赤ん坊
旧病棟は影の実験場か、女王蜂の巣か影にしか解けない仕掛けは垂涎もの
廃病院に地下探索はまるで冒険ものでもやはりホラー💦
時間遡行モノだけに
いつ死ぬか分からない緊張感が最高😆— 時文@ここアニ (@toki23_a) June 17, 2022
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