こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『サマータイムレンダ』第15話「ライツ カメラ アクション」を鑑賞しました。
本レビューではアニメ感想だけではなく、原作コミック情報も加え、個人的な解釈による解説・考察をしています。
皆さんの理解の助けになり、作品をより楽しんで頂ければ幸いです。
今話の原作
今回アニメ化されたのは、原作コミック8巻「ライツ カメラ アクション」の中盤。
今話の主なトピック (クリックすると該当項目へ)
今話で解決しなかった疑問
最下部「疑問点まとめ (Q&A一覧)」に記載
本レビューの方針
本レビューは、次話以降のネタバレはありません。
アニメ感想
+
原作コミックを読んで分かった情報を加味して「解説・考察」
私は原作コミック未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成しています。
よって・・・次話以降のネタバレはなしなのでご安心ください。
全25話 各話リスト
話数 | サブタイトル | 周目 | 原作 |
第13話 | トモダチ | 5 | 7巻 |
第14話 | to be/not to be | 6 | |
8巻 | |||
第15話 | ライツ カメラ アクション | 7 | |
第16話 | オリジナル | ||
9巻 | |||
第17話 | 決断 | ||
第18話 | 対面 | ||
10巻 | |||
第19話 | メイドインブラック | ||
第20話 | All is (not) lost. | 11巻 | |
第21話 | 網代慎平の一番長い日 | ||
12巻 | |||
第22話 | 帰還 | ||
第23話 | 常夜 | ||
13巻 | |||
第24話 | Summertime re-rendering | ||
第25話 | ただいま |
※ 話数:リンクは各話レビューへ
※ 周目:ネタバレ避けるため次話以降はマスク
はじめに
根津が襲われ狙撃されてしまった慎平は、再びループ。
7度目の7月22日を迎える。
慎平はループの限界が迫っていると感じるも、ハイネが攻めてくるのも分かっており、ここで決めると決意する。
段取り八分の仕事二分。
ループ能力の限界が近づき、絶対死ねない戦いに緊張走るも・・・。
慎平は、ここで決めると自らをエサに誘い込む。
逆手に取ったのは、影の傲慢さと好戦的な性質。
その上、影側の方が断然有利ならば、罠を張っても、こちらの誘いに乗ってくる。
仕掛けた罠は幾十も。
ラストは影の能力使ったアイデア溢れる斬新な攻撃の応酬!
影相手の戦いで、人間側が影の力を存分に使いこなす、この皮肉!
弱いからこそ皆で団結。
誰も死なせたくないから頭を使う。
人間舐めんなよ!
では、今話を振り返っていきましょう。
── ライト、カメラ、アクション! ──
感想&考察レビュー 第15話「ライツ カメラ アクション」
【7周目】7月22日 18時20分 自宅
慎平は影に狙撃され、7周目のループに突入する。
慎平の死因
前話ラスト。
慎平が皆と一致団結したその時、突如6周目が終わってしまいました・・・。
慎平っ!
by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
良かった!
ウシオも無事にループしていました(ホッ)。
慎平の意識が途切れたのは、ウシオの目の前──
ウシオがいれば、ウシオの記憶で慎平の死の瞬間を再現し、対策を取ることができます。
逆に、ウシオがいない所で殺されていたらと思うと・・・ゾッとしますね。
澪と一緒に慎平の元へ駆け込んできたウシオ。澪はいつのまに影のウシオを認知したのでしょう(苦笑)。
てっきり他の皆と同様、体育館で疑似ループしたのかと思ってましたが、このシーンを見る限り、体育館へ向かう前に澪はウシオを姉として認知していた可能性が高いですね。
窓の外から狙撃・・・ライフル!
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
慎平の死因は、ライフルによる狙撃。
頭を撃ち抜かれたので、一瞬で意識を断たれ何が起きたか分からなかったのです。
さらに、ウシオの”影の気配を察知する能力”によると──
慎平を撃ち抜いた弾は、影やない。
本物のライフルの弾!by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
ライフルの弾はコピーではなく本物。
ならば、考えられるのは、根津のライフル。
影がライフルを奪った手段は不明でも、根津のライフルが使われたのは明白。
本物のライフルで遠距離から狙撃されれば、ウシオの影察知能力で探知できないのです。
根津さんと距離を置いたのが間違ってた!
ウシオが気配を探知できる範囲外になってしもてた・・・オレのミスや!by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
「オレのミス」ということは、根津を離れた場所に待機するよう決めたのは慎平?
今話終盤──
慎平のが「上」や!
by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
ウシオがハイネに啖呵を切っているのをみると、作戦は全て慎平が立案している、あるいは決めているっぽいですね。
スゲえぞ慎平!
【7周目】7月22日 19時20分 日都ヶ島小中学校
慎平は、前周同様、日都ヶ島小中学校へ皆を集める。
ループはあと1回!? というわけではない!
ここが「限界」として、オレは死ぬ度に、ここに戻ります。
限界より前には戻れないので、限界=始点です。前回の死亡は7時55分頃。
今回の始点は6時40分。そこから時間が進んで、オレが一定の速さで前へ歩いてるイメージです。
現在7時20分。
限界も「前」に進んでます。
今はオレの歩みより遅いから、追いつかれることはないですが、その速度は死ぬ度に速くなってます。by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
なるほど。
慎平がループを繰り返す度に、ループの始点は遅くなっていました。
その理屈が、朧げながら判明──
- 時間の経過とともに、始点(限界)も前へ進んでいる
- 始点(限界)が進む速度は、ループする度に速くなる
始点が遅くなっていった理由は──
確定させなければならない「時間の限界(=始点)」も先へ進み、かつ、その速度はループする度に速くなっていたのです。
だから、ループする度に始点が遅くなっていった。
ただ、始点(限界)の速度は、今は慎平より遅いので追いつかれることはありません。
それが追いつかれる状況は ── 慎平よりも始点の進む速度が速い場合です。
つまり、現時間よりも速い速度で始点が進む場合です。
そうなると慎平は二度とループできません。
なぜなら、慎平は時間を早送りできないのですから。
と考えていくと・・・。
慎平のセリフと辻褄が合わない点が出てきます──
このまま同じ時間に殺されたら、オレは多分・・・あと1回しかループできやん。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
そしてまた、前回と同じ時間、もしくはもっと早くに殺されてしまえば、9周目はないと思う。
オレが足踏みしてる間に、限界の方が「先」へ行くんや。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
どちらのセリフも、慎平は「同じ時間(もしくはそれ以前)に殺されたら」ループはあと1回しかできないと言ってます。
逆に言うと──「同じ時間」でなければ ── もっと先へ進めば余裕ができると読み取れます。
先ほど述べた「ループの始点について (解釈①)」の解釈だと──
- 慎平 > 始点 (始点の速度は、慎平よりも遅い)
-
慎平はいつループしようと、始点に追いつかれることはありません。
- 慎平 < 始点 (始点の速度は、慎平よりも速い)
-
(慎平は時間の経過速度を上げることはできないので)絶対に始点に追いつけません。
つまり、いつループしようが、どれだけ長く生きようが、慎平は始点を追い抜くことはできません。(ループできない)
にもかからず、前回(殺された時間)よりも生き延びれば、まだループできると言っているのです。
ループするタイミングによって、始点の速度が変わる!?
この相反する事象を矛盾なくクリアするには──
始点の速度は「等速度運動」ではなく、マイナスの加速度を持つ「等加速度運動」ではないでしょうか。
物理の授業みたいになってきましたね(汗)。
平たく言うと──
始点の速度は、最初は速いが次第に速度が落ちていくのではないでしょうか。(解釈②)
時間 (等速度運動)
時間は1時間経てば1時間進む、それは明日でも1年後でも同じです。
これを同じ速度で進む「等速度運動」と言います。
始点(限界) (等加速度運動)
最初の速度が一番速く、次第に速度は落ちていく。
たとえて言うなら──
石やボールを投げたときを想像してみてください。
ボールを投げると、最初は速くても(空気抵抗で)次第に速度が落ちていきます。
このような運動を「等加速度運動」(この場合、マイナスの加速度)と言います。
つまり、慎平が言っているのは──
ループを何度も繰り返しているので、始点の速度は上がっている。
始点の初速度は既に時間の速度よりも速く、ループ開始直後に死ぬと限界の方が先へ進んでしまっている。
ループ直後は、しばらく生き続けないと限界の時間を追い抜けない・・・。
改めて、慎平のセリフを読んでみましょう──
そしてまた、前回と同じ時間、もしくはもっと早くに殺されてしまえば、9周目はないと思う。
オレが足踏みしてる間に、限界の方が「先」へ行くんや。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
辻褄が合ってきたと思いませんか?
「足踏み」とは、ループ開始直後の同じ時間を何度も過ごすこと。
今回の場合、22日の同じ時間帯(1~2時間)を何度も繰り返していると、始点に先を越されてしまうと言っているのです。
それでも、解釈②だけでは──
このまま同じ時間に殺されたら、オレは多分・・・あと1回しかループできやん。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
このセリフの説明が付きません。
先に記したルール以外に、もう一つ要素が必要です。
が、今はそこまで理解する必要はないですし、私も根拠が薄弱なので、また別の機会に(苦笑)。
別の機会があるのかどうか分かりませんが(笑)。
理屈はともかく、慎平は(ハイネ同様)高次元の視点で時間(の限界)が見えているので、感覚的に分かったのです。
同時にハイネも高次元の存在なので──
うむ、観測可能な時間の限界が死ぬ度に狭まってきとるんじゃ。
by 影シオリ(ハイネ)『サマータイムレンダ』TVアニメ第14話
慎平のループに限界が迫ってきているのが分かっていたのでしょう。(14話)
いずれにせよ──
慎平の解釈が正しければ、慎平は前回と同じ時間(もしくはもっと早く)に殺されてはならないことが分かりました。
ループ能力を使い続けるには、この時間帯を生き延びなければならない。
逆に言うと──この時間帯を生き延びれば、決してループの残りは1回ではないのです。
あくまで、余裕が作れるだけであって、無限にループできないのには変わりません。
ループする度に限界の速度が速まるのなら、いずれ時間の速度よりも速くなり限界に追いつけなくなります。
ただ、たとえ、どれだけ限界の速度が速くなっても──
影との戦いが終わり、平穏な世界になれば問題のないこと。
なぜなら、ループする必要がないからです。
人間は一度死んだら終わり・・・の状態に戻るだけです。
前周、狙撃されたのは19時55分頃。
現在、時刻は、19時20分。
19時55分までの約30分以内に殺されてしまうと、さらに危険な可能性が。
前回殺された時間を乗り越えなくてはならない。
反対に、ハイネ達も慎平の限界のことを知っているなら──
この時間内に慎平を殺し、決着を付けたいと考えているはず。
他の誰でもない、慎平を殺すのが目的。
だからこそ、慎平が有効なエサになるのです!
イベントホライズン
その崖は観測限界。
“イベントホライズン”だ。落ちればキミの死は確定し、後の世界はハイネが見たものが事実として定着するだろう。
by 南方 ひづる『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
「イベントホライズン」、作家らしい単語が出てきました(笑)。
「イベントホライズン」
日本語では「事象の地平線」「事象の地平面」。
アインシュタインの相対性理論に基づき、光や電磁波で観測できない領域の境界線のこと。
イベントホライズンとは、それ以上は観測できない領域のこと。
ブラックホールをイメージするのが一番分かりやすいですかね。
ブラックホールは、ものすごい重力で、光をも吸い込みます。
人間は、光(や光の反射)を見て物体を視認します。
光ですら脱出できないブラックホールを、人間が肉眼で観測することはできません。
ゆえに、ブラックホールは人間が観測できない領域。
ブラックホールの境界線が、観測限界(イベントホライズン)。
ひづるは、慎平が見た「限界」を、人間が観測できないイベントホライズンに例え、そこへ落ちてしまっては、脱出はもちろん見つけることもできないと表現したのです。
根津が見つかったのは、記憶を読んだから
4周目のあの作戦が、ハイネにバレてたんだと思います。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
4周目のあの作戦とは、小舟家で影ミオを待ち伏せした作戦のこと。(8話)
ウシオが初めてループしてきてドタバタだった時です(笑)
おそらく私がスキャンされたんだ。
4周目の最後のシーンで私は致命傷を負っていた。
あそこに至るまでに交戦し記憶を読まれたのだろう。by 南方 ひづる『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
とても細かい表現ですね(笑)。
ここまでの話をしっかり見て記憶してないと、意味が分からないかも(苦笑)。
まず、なぜ前回の作戦を知っていると根津の位置が分かるのかは、前話レビューで解説しているので、そちらをご覧下さい。(前14話)
次に、なぜひづるは「おそらく私」と言ったのか──
アニメではカットされてますが、原作ではもう少し丁寧に説明されています。
慎平:あれを知ってるのは、オレとウシオ、南雲先生、根津さんの4人だけ。
ひづる:おそらく私だ。キミたちはスキャンされていないし、根津には免疫がある。※太字部分はアニメではカット
by 『サマータイムレンダ』コミック8巻
4周目の影ミオ駆除作戦を見ていたのは4人──慎平、ウシオ、ひづる、根津。
この4人の中の誰かが記憶を読まれたと仮定。
ひづるはウシオ視点のループを疑似体験しており、慎平とウシオが影にスキャンされていない事を知っています。
根津は「影の病」に免疫があるので、スキャンされても記憶は読み取れない。
よって、記憶を読まれたとするなら、消去法でひづるしか可能性がない。
その上、4周目、ウシオの記憶で最後に見たひづるは重傷を負っていた。
ひづる(竜之介)を重傷に追い込むのは相当な相手。
おそらく、相手はシデ&ハイネ。
ならばその時、記憶を読まれたのだろうとの結論に至ったのです。
南雲先生、お見事!
コピー品には距離制限あり
コピー品は、プリントした影から離れすぎると自然に消えるから。
だいたい半径50mほどの中でしかコピー品は存在できやん。by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
影のコピー機能には、距離制限もあることが判明。
生み出した影から50m以内でないと、消えてしまうのです。
ライフルのように遠くから攻撃する武器は、コピーしても遠距離からは使えないのです。
ちなみに、根津は前回の作戦で、600m離れた場所から影ミオを狙撃しました。詳しくはこちら(8話)をどうぞ。
◇◇◇◇◇
このルールを聞いて腑に落ちたことが!
4周目終盤、慎平は釘打ち機を復活させました(12話)──
ウシオ、今や!
プリントしろ!by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第12話
それまでに使っていた釘打ち機は、朱鷺子に言われて投げ捨てました。
でも、消したわけではありません。
機械はコピーできても、動作するのは一つのはず。(10話)
捨てた釘打ち機は、消したわけでもなく単に捨てただけ。
一つしか使えないはずなのに、この時はなぜ釘打ち機がもう一丁使えたのか、引っかかっていました。
慎平が投げ捨てた場所から50m以上移動したので最初の釘打ち機は消え、新たにプリントして使うことができたのです。
スッキリ!
瞬殺でも収穫あり!
前回は、敵が上手やったけど、収穫もありました。
この刻印で、ハイネはオレの居場所もわかってるってことです。ハイネはオレの死を見るために、絶対ここに来る!
今夜ここで、決着をつけます。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
前周ラスト、慎平は気付かないうちに殺され、敵の情報は何も得られなかった。
そう思ってました・・・。
が、前周が終わったのは19時55分頃。(慎平談)
これまでの周では、影ミオは7月22日の20時頃に、洋食コフネに現れました。
ハイネ自身がループし、ひづるの記憶を読み取っていても、この時間の慎平の居場所は自宅。
記憶からは、慎平が学校にいる事は推測できません。
にもかかわらず、20時前に(根津に対処し)慎平を狙撃したという事は、探さなくても慎平の居場所を知っていた証拠。
慎平の腕に付けられた刻印は、居場所も把握できるのです。
その上、ループの限界を知るハイネは、もう一度慎平をループさせれば詰むことも知っています。
ならば、必ず、ここへやってくる。
だから、しっかり罠を準備できたのです。
慎平は、ただでは転ばないですね!
【7周目】7月22日 19時40分 ── アクション ──
慎平達が待つ小中学校へ、シデが大勢の影を引き連れてやってきた・・・。
なぜ皆いることを知っている!?
ハイネは、慎平の居場所を刻印で把握していますが、慎平が誰と一緒にいるか等の情報を得ているわけではありません。
では、なぜこんなセリフを言ったのでしょう?
みんな姿が見えやんけど、さてはどっかに隠れてるな?
by ハイネ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
ハイネは、慎平が仲間を集めていることを知っている!?
いつの間に見られた??
今回も狙撃した場所を探して、そこから体育館の中を覗いたのでしょうか?
いいえ、そうは思いません。
前回、慎平が狙撃されたのは、19時55分頃。(慎平の証言より)
今回、学校へ現れたのは、19時40分過ぎ。
つまり、山を捜索したりはせず、直接校舎へ来たと思われます。
いや、前周の記憶が持ち越せるので、根津の居場所は分かっています。
真っ直ぐその場所を調べて、いないのを確認してから校舎へ来たのでしょう。
では、どうやって、仲間がいると知ったのか?
前周、慎平を狙撃した際、(恐らく)シデがライフルのスコープで覗いて、体育館に集まっている人達を見た──
その情報がハイネに伝わったのでしょう。
ただ、不思議なのは──
ミオめ、何をモタモタしとる?
朱鷺子か!!by ハイネ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
朱鷺子を見かけた時、ハイネは少し驚いてました。
ということは、仲間がいるのは分かっていたが彼女の存在は把握できてなかったという事ですね。
シデがスコープで覗いたが、ハイネに誰がいるか報告する前に、ループしてしまったのでしょう。
敵も総力戦!?
ずいぶん大勢でお出ましやな、シデ。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
これまでの周回で、7月22日の20時に小舟家へ訪れたのは影ミオただ1人。
今回は、なんと島中の影を総動員!?
前話ラスト、根津を殺したときに見えたのは、影ミオ、ハイネ、シデの3人。
実は、アニメではカットされたのですが、この時、シデはこんなことを言ってました──
ゲームのおかしいのはですね。
最初に戦うのが弱い敵ばっかりって所です。ミオちゃんはどう思う?
最初からラスボスが現れて、レベル1のプレイヤーを捻り潰せばよくないですか?
※アニメでは全文カット
by シデ『サマータイムレンダ』コミック7巻
シデが自分の事をラスボスというのは、信じて良いのか分かりませんが(笑)。
最初から、ラスボスであるシデが戦闘に参加。
それどころか、島にいる影を全員連れてきたのでは!?という数。
全力で慎平を殺しに来たのです。
手強い!
見たことのない影が大勢。
ここまで出てきた影以外にも、既にこれだけの影がいたのです。
1周目、澪が言っていました──
最近な・・・知ってる人でも知らん人みたいに見えるときあるわ・・・。
by 小舟 澪『サマータイムレンダ』TVアニメ第1話
知っている人でも知らない人に見える。(1話)
澪は、影に入れ替わっていた人に、なんとなく違和感を感じていたのではないでしょうか。
逆に、これだけの戦力を備えたので負けるわけがないと、シデ&ハイネ側に油断ができたのか・・・。
みんな姿が見えやんけど、さてはどっかに隠れてるな?
罠か?by ハイネ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
いや・・・この後のシデの戦い方を見ていると、数を揃えたから自信があるというより──
他の影は、シデ自身をより強固にするためのパーツ?
ハイネは、シデの強さに全幅の信頼を置いている感じですね。
何せ、倒す方法がないのですから・・・。
なので、正面から堂々と乗り込んできたのでしょう。
学校の運動場で迎え撃ったのは、根津の狙撃場所として最適だから。
そして、照明をつけたのは、影をハッキリ写すためですね。
スコープを狙う
ちょっと失礼します。
by シデ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
校舎から狙撃する根津に対処するため、ハイネを肩から降ろし、ハイネに弾が当たらないようマンホールの蓋で防御しながら、小石を拾うシデ・・・。
なんと、シデは指で小石をはじいて、根津を狙撃!?
それも、スコープを狙って撃った!?
威力にも驚きましたが、正確性に驚きました。
スコープを覗いていた根津は間一髪避けましたが、スコープがやられて狙撃ができなくなってしまったのです。
実際は遠距離狙撃ができないだけで、学校内での狙撃なら影響はなかったようですが(笑)。
シデが小石を使ったのはこのシーンだけです。
なぜ銃を使わなかったのでしょうか?
一つ理由が考えられるとすれば──
コピー品は、プリントした影から離れすぎると自然に消えるから。
だいたい半径50mほどの中でしかコピー品は存在できやん。by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
50m以上離れていたので、コピー品(拳銃、ショットガン)で撃っても、弾が消えてしまう。
もしくは、この距離を打てる銃(ライフル等)はない、ということでしょう。
だからと言って、小石をはじいて狙撃する方が常識外れですが(苦笑)。
ライツ カメラ アクション!
慎平とウシオは、わしらが追う。
ミオは、あの猟師にトドメを刺せ。by ハイネ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
ハイネは、このようにして影に指示を出していたのです。
もっとシンプルな指示しかできないのかと想像していましたが、かなり具体的なことまで伝えることができるのです。
ここまでくると、もうテレパシーですね。
ウシオ初登場時、影シンペイはウシオが刃向かうのを不思議がっていました(4話)──
なんで言うこときかんの?
お前まさか、声が聞こえてへんのか?by 影シンペイ『サマータイムレンダ』TVアニメ第4話
ハイネのテレパシーは、単に言葉を伝えるだけでなく、強制力があるのかもしれないですね。
ハイネの指示と同時に始まった、影VS人間の総力戦!
今話のサブタイトルは「ライツ カメラ アクション」。
HIPHOPによく出てくるそうですが、元々は映画業界で使われている言葉。
「ライツ カメラ アクション」
映画の撮影開始時に使われている、決まり文句のようなもの。
照明(ライト)準備OK?、カメラ準備OK?、撮影スタート(アクション)!という意味。
まさに映画撮影のアクションシーンが始まるかのように、戦いの火蓋が切って落とされたのです!
騎士登場!?
来よったぞ!
出番や、おまえら!by 根津 銀次郎『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
戦力的には一番不安な窓と澪。
窓はともかく、澪まで前面に出てくるのは予想外!
窓は以前の周で戦ったことがあり疑似ループしているとは言え、実際に影に面するのは初めて。
澪に至っては、過去に影と戦ったことは一度もありません。
だけど、この落ち着きよう。
#いや、窓は相変わらずか(笑)
ウシオ視点とは言え、疑似ループで影との戦いを体験しているからかもしれないですね。
だとしても、澪を前線に出すのはリスクが高いような・・・。
いいえ!
そうです、澪には強力な朱鷺子がいるのです──
ローゼンクランツ、ギルデンスターン。
暴れなさい。
爆弾みたいに、静かにね。by 菱形 朱鷺子『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
来ました、影使い朱鷺子~~!
ハイネを裏切ったので、野良影を使えるのか不安でしたが、影を従い出てきました!
出てきた瞬間、テンションMAX!!
と言いたいのですが、OPでネタバレされていたので、想定内(苦笑)。
それより驚いたのは、二人(影)に名前が付けられていたこと(爆)。
ローゼンクランツ、ギルデンスターンとは、シェイクスピアの悲劇『ハムレット』の登場人物の名前。
ハムレットから引用なんて、実に朱鷺子らしいですね。
ちなみに、第14話のサブタイトルの元ネタと思われる「To be, or not to be」も、『ハムレット』が出典ですね。
「爆弾みたいに静かにね」は、そのままでは意味が通りません(笑)。
爆弾は破壊力があると同時に音も大きい。
静かにできるわけがない野良影に、暴れなさいと指示。
少しイヤミを込めた反語的な使い方ではないでしょうか。
それにしても、朱鷺子さん活き活きとしていますね!
なにせ、澪に対して汚名返上しないといけないですからね!(苦笑)
先が見えるハイネ、先を読む根津
そうか・・・こいつ、見えてるのか!
2秒先にいる僕の動きが!by 南方 ひづる(竜之介)『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
先ほど、ハイネはテレパシーのような力で影に具体的な指示を出すと書きました。
ここでも──
左によけよ。
by ハイネ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
影アサコに指示を出しました。
同様に、シデにもテレパシーで2秒先の情報を教えているのでしょう。
4周目終盤ヒルコ洞、シデもまるで2秒先が見えているような対応をしていました。(11話)
が、先が見えているのはハイネ。
ハイネがシデに状況を教えていたのです。
ハイネ&シデのコンビも2秒先を見ていることは、4周目のヒルコ洞での戦いでひづる(竜之介)も知っているはず・・・。
なのに、ひづる(竜之介)は覚えてない?
なぜ!?
それは──
この時、ウシオが近くにいなかったので、疑似ループをしてもハイネとのやりとりは見えません。
だから、ハイネがひづる(竜之介)の時間のズレを観測できることを知らなかったのです。
反対に、ハイネは自身がループしているので、既にひづる(竜之介)の先読み能力をシデにも共有していたのでしょう。
未来予知ができるひづる(竜之介)と、まともにやりあっても埒が明かない。
慎平を狙えば、未来予知ができるひづる(竜之介)なら庇うだろう。
庇わなければ、慎平を殺せる。
ハイネにとってはどっちに転んでもOK。
チーム慎平にとって、慎平かひづるのどちらかが死ぬ危機!
しかし──
ぐっ!
スコープなしで!
あのご老体、いい腕してますね!by シデ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
根津が邪魔をしたのは分かりました。
が、正直、アニメ鑑賞時、根津が何を撃ったのか、なぜシデが撃った弾が外れたのかよく分かりませんでした。
原作には、ハッキリと描かれています。
根津は、シデが持つショットガンを撃ち抜いたのです!
私のショットガンが・・・。
※アニメでは全文カット
by シデ『サマータイムレンダ』コミック8巻
なぜだか分かりませんが、影で作り出した武器は、影の本体でなくてもプリントされた武器を破壊すると使えなくなります。
これで、シデのショットガンを使用不能にしたのです。
根津さんグッジョブ!
根津に邪魔されたシデ&ハイネ。
ひづる(竜之介)の2秒先は見えても、自分に起こる未来は見えないのです(苦笑)。
そして、先が見えなくても、経験と勘で先を読む根津!
この勝負、根津の勝利です!
切れた繋がり
止まれ!
おまえの主はもう朱鷺子ではない。
朱鷺子を殺せ。by ハイネ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
朱鷺子の裏切りを見て、野良影に新たな指示をするハイネ。
ハイネは全ての影のお母さん。
この力があるので、例え朱鷺子が仲間になってくれても、野良影は使えないと思ってました・・・。
朱鷺子も不安顔・・・。
野良影が使えるのもここまでか、と思った矢先──
ギルこと野良影ギルデンスターンは、最初の指示通り、影ミオの上半身を吹き飛ばす!
あの野良!
わしとの繋がりが切れとる!by ハイネ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
野良影とハイネの繋がりが切られているので、ハイネの声は聞こえない!?
声が聞こえなければ、ハイネの指示には従わない!?
こんなことができるのは、ウシオのみ。
朱鷺子が不安顔だったのは、本当に上手くいくか心配だったからですね!
演出が憎い!
なかなか、楽しませてくれるやないですか。
by シデ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
シデじゃないですが、本当に楽しませてくれますね~~。
シデはこのセリフの後、他の影を取り込み巨大化。
この時、ウシオはゾクッとしています。
#アニメでも、確かに表現されてます。細かい!
ウシオは、シデの変形にヤバいものを感じ取っていたのです。
戦いながら仕掛ける
追ってくると思てたよ。
おまえらは、罠やって分かってても追って来る。
そうやって、余裕ぶっこきながらな。それで上から俯瞰してるつもり!?
慎平のが「上」や!
by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
ハイネ&シデの頭上には、ウシオの髪の毛。
髪の毛に、ガソリンをプリントする。
一体全体、いつの間に、空中に髪の毛を仕込んだのか!?
いや、仕込んでいたのではありません。
なんと、ウシオは、シデの攻撃をバク転で避けながら髪の毛をばら撒いています!
髪の毛を最初から仕込んでいたのではないのです。
臨機応変に対応するために、その場で適切な場所にセットしていたのです。
慎平の作戦勝ちではありますが、実行できたのはウシオの身体能力があったからですね!
銃や釘打ち機は複数コピーできないのに、なぜガソリンは大量にコピーできたのか?
機械で動くような複雑なものは、一個しか動かせません。
が、単純なものであれば、いくつでもコピー可能です。
さっきの鍵とか、形だけならパチモンでもかまへんのやけど。
電気とかガスとか、他にエネルギー使て動かすには、本物を消さなあかんみたいやな。by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第10話
形だけで良ければ幾つでもコピー可能なのです。
ガソリンはこれに相当するわけですね。
ちなみに、この時アニメではカットされてますが、こんなことも言ってます。
小さい物なら髪の毛にプリントできるけど、ベッドは体ごと変身せなあかん。
本棚くらいデカいとプリントは不可能やった。
※アニメでは全文カット
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』コミック5巻
小さい物なら問題ないが、大きい物は工夫が必要。
だから、ウシオ自身の等身大ダミーを作るには、髪の毛の束が必要だったのです。
シデは何と言っている?
炎に包まれても、ハイネを守る為に、ウシオを攻撃し続けるシデ。
損傷を受けたのか、シデのセリフは壊れたレコードのよう。(←表現が古いっ(笑))
余計な繰り返しは削除し、文字に起こしました。
少し補足も付けました。
ウシオちゃん、私を火で殺すことなどできませんが、キミは(火で)死ぬ。
私思ったんですけどね。
キミやハイネは情報を次の周に引き継げるでしょ?それは、つまり体の「キズ」や「死」をも、持ち越してまうってことやないですか?
慎平くんが死ぬまでは数分かかりますよ。
(わざと)急所を外しましたからね。ウシオちゃんが慎平くんより先に死ぬとどうなるか、すごく興味が湧いてきますよ!
※何度も言っている文字は省略
※()内は、私の推測by シデ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
今回の作戦(の実行)と言い、ハイネを消そうとする力と言い、ウシオは危険。
シデは、慎平と同等か、それ以上にウシオが危険だと判断したのです。
ウシオより先に慎平を殺してしまっては、ウシオも一緒にループする。
慎平より先にウシオを殺してループしてもウシオを復活できないようにすれば、慎平側の戦力は大幅ダウン。
それを狙いつつ、この期に及んで、そもそも慎平より先にウシオを殺すとどうなるのか興味津々なのです。
そんな下らないことを言っていたので──
悪りけど、私は興味ないわ。
死ぬつもりら、ないから!by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
髪の毛で作ったダミーと入れ替わり、ウシオ自身はネックレスに変身!
ウシオさん、もうプリキュア超えているのでは!?
#プリキュアファンの方、ごめんなさい
炎はウシオがコントロール
素早いですね。
入れ替わったのに気付きませんでしたよ。私が掴んでたのは、毛の束にプリントしたダミー。
※何度も言っている文字は省略
by シデ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
ウシオは、貝のペンダントに変身して、髪の毛の束で作ったダミーと入れ替わっていた。
入れ替わったのは、シデでも気付かない程の早業なので、我々に見えないのは当たり前(笑)。
でも、あの炎の中、ペンダントは燃えなかったのでしょうか?
ウシオが姿を見せた後も、まだ炎は燃え上がっていましたが燃えなかったのでしょうか?
ダミーはしっかり燃えてましたよね・・・。
ヒントは、その後のひづるの報告セリフ──
ガソリンとマッチのコピーで起こした炎は、いわばデータであり何を燃やすかはウシオが任意に設定し、建物も我々も無害だった。
by 南方 ひづる『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
影を襲った炎は、ウシオがプリントしたガソリンとマッチで起こした火。
その炎はウシオのコントロール下にあり、何を燃やすか燃やさないか、自由に設定できたというのです。
だから、ウシオ自身が変身していたペンダント、姿を現したウシオは燃えないようにしたのは勿論、体育館や近くにいた慎平や凸村にも火傷させないようにしていたのです。
コピー能力の使い方が巧い!
実際、ガソリンへの引火は、燃えると言うより爆発です。
あれだけ大量のガソリンをぶちまけ火を付けるのは、実際のやり方としてはあまりに危険。
ウシオのコピー能力でコントロールしていたから可能な方法なのです。
#良い子は真似しないように!(笑)
一矢報いるハイネ!
ハイネが体育館の空気をスキャンして消去。
真空になった建物内に外気が一気に流れ込み、その隙に逃げられる。by 南方 ひづる『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
火は酸素がなくては燃えません。
酸素の供給を絶てば、火は消えます。
小学校の理科の実験等でアルコールランプを使ったことはないでしょうか?
アルコールランプを消すとき、蓋をしませんでしたか?
あれは、燃えている軸の周囲の空気を外気と遮断。
蓋の中にある酸素がなくなれば消えてしまう(燃えなくなる)。
酸素の供給を絶って、消しているのです。
この方法を「窒息消火」と言います。
そこでハイネは、空気をスキャン&消去(バチッというやつ)。
体育館の中にある空気を全て消し、酸素の供給を止めるどころか真空状態にして無理矢理火を消し止めたのです!
なんという力業!
なんという大胆な影の力の使い方!
敵ながら天晴れです!
シデは復活、ハイネは・・・
ハイネ:シデ、平気か?
シデ:はい、捏ねれば戻りますから。by 『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
シデは、ねりまぜれば戻る!?
この会話から、シデは本体には致命傷は負ってない様子。
あの炎でも決定打にはならないのか!?
いや、体を貫いても倒せないのか・・・。
シデの「こねれば戻る」とは?
シデは、体を貫かれたのになぜ平気?
一方、ハイネは深刻?
慎平に拳銃で撃たれた箇所が、ちょうど喉の部分のあたるのでまともには話せず。
ハイネが、シデに語りかけているのは念話のようです。
でも、影シオリは本体のごく一部。
影シオリ側は、いくら傷つけられても死なないはず。
ただ、ウシオが消去し始めた時、ヒルコ洞にある細長い影にキズが入る描写がありました。
これは本体にもキズを負わせたという意味でしょうか?
あと、ちょっとで・・・消せたのに・・・。
by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
ウシオも、もう少しでハイネを消せたと言っています。
その感触があったのでしょう。
ただでさえ弱っているハイネの、死期を早めたのか?
ハイネ:パパとママは?
シデ:慎平くんは致命傷です。あと数分で彼は死に最後のループが始まるはずです。by 『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
影アサコと影タツオの身を心配するハイネ。
シデのこの反応から、二人は死んでしまったのでしょう。
慎平に銃弾を浴びせ、手応えを持つシデ。
あと数分でループが始まるから、ハイネはループ先で復活するはず。
時間が戻れば、両親も生きているとハイネに希望を持たせたのか、はたまたハイネの最期を感じ取ったので単に励ましたのか・・・。
だが、慎平は手製の防弾チョッキで致命傷を免れました。
少なくとも、シデの目論見通りすぐに死ぬことはありません。
腹が減った・・・。
by ハイネ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
ハイネのセリフと同時に、地面に落ちた一枚の葉っぱ。
普通の作品なら、このままハイネが退場するバターンもあるのですけどね・・・。
◇◇◇◇◇
ハイネの影アサコと影タツオを気にする様子と、ウシオが消そうとした時に言っていたセリフ──
やめて!
消さんとって・・・。ワシはこの体に決めたんじゃ。
この子と、この家族で帰る。
みんなず~っと一緒なんじゃ。by ハイネ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
ハイネが小早川しおりにこだわっていたのは、ハイネのオリジナルと同世代で両親も健在だからか。
つまり、自分の姿をしおりに投影しているのでしょうか。
どうやら、ハイネは家族として過ごすことに憧れているようですね・・・。
【7周目】7月22日 20時50分 ── カット ──
ハイネ消去には至らなかったが、慎平だけでなく全員無事に生き残った。
影に有効な炎
炎は影に有効だった。
シデと同化した通常の影は即死。
シデに対しても動きを鈍らせる効果があった。by 南方 ひづる『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
炎は影に有効。
シデ以外の影は、即死させることができる。
シデには致命傷にはならないが、それでも動きを鈍らせる効果が。
ウシオがいれば、ガソリンとマッチはコピーし放題。
これが、今後影を攻撃していくときの有効手段となるのでしょう。
「通常の影は即死」と言っているので、やはり影アサコと影タツオは死んだのでしょう。
シデの中にいるのは・・・
人の手!?
あいつ、中に誰かいる!by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
ウシオのハッキングでシデの体内に誰かが入っているということが偶発的に判明。
by 南方 ひづる『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
シデの中に人がいる!?
これは一体どういう意味でしょうか?
私は単純に考えました(笑)。
当たっているとネタバレになってしまうので隠しておきます。気にならない方だけご覧下さい。
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まず、朱鷺子のように人が影を操っているのか、それとも、影の中に影がいるのか・・・。
私は、影の中に影がいる──
シデの中に影の肉体部分が入っているのではないかと、考えました。
根拠は、人間ではない証拠がいくつか示されているからです。
一番大きいのはウシオが体を貫いても──
はい、捏ねれば戻りますから。
by シデ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
体を貫かれても致命傷にはならず、捏ねれば戻るなんて人間ではないし、影だと言っているに等しいですね。
二つ目の理由は、真空の中でも動けたこと。
体育館の空気がハイネに除去され真空に。
慎平は動けなくなったにもかかわらず、シデはハイネと共に逃げました。
と言いますか、シデの中には影がいると考えた方が色々辻褄が合いますね。
シデの中に影。
影が影をまとっている、と言った方がイメージしやすいでしょうか。
マトリョーシカ?
もう少しカッコ良く言うと──
ロボットの中にいる、操縦士てきな感じ?
いや、体にまとうアーマードスーツ、パワードスーツのようなイメージの方が近いでしょうか。
アーマードスーツの中に、影(と肉体)がいると考えると、中身の影の本体(地面に写る影)はどうなると思いますか?
当然、閉じられた空間の中に影が写り、外には影は写りません。
ならば影縫いが効かない理由も分かります。(13話)
3本の「影縫い」が効かんやと!?
by 根津 銀次郎『サマータイムレンダ』TVアニメ第13話
そりゃそうですよね。
地面に見えているのは、本体の影ではなく外側にまとっている影の影(シャドウ)なのですから、影の本体でもなんでもないのです。
そんな都合良く影をまとえるのか?ですって?
それこそシデは今話、やったじゃないですか。
他の影を取り込んで一体化するという力を使ってますよね。
TVアニメ『サマータイムレンダ』ノンクレジット2ndオープニング映像より引用
生きた影ではなく、死んだ影をまとっているのかも。
ハイネから中身のない影を分けてもらうなんてことも考えられそうですね。
四本腕の影の時は、そんな(データのない)影をまとっている。
だから、ウシオにスキャンされても──
空っぽやった・・・。
あいつの体、データがない。
どうやって動いてるんや・・・。でも、何やろ、あいつハイネと同じニオイがした・・・。
by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第13話
外にまとった影の抜け殻をスキャンしたので中身は空っぽ。
ハイネと同じニオイがするなら、ハイネから分けてもらった影なのでは?と思った次第です。
影をまとっているなら、幾ら攻撃しても鎧が傷つくだけで不死身なのも分かります。
シデは影を自分のパーツのように使いこなす、影使いなのかもしれないですね。
でも、まだまだシデには謎が残ってます。
ハイネが言っていたシデは欲と二人連れとは?
シデの人間側の正体は?
そもそも、シデはハイネを完全復活させて何を企んでいるのでしょうか?
四本腕の影の中身は空っぽ?どうやって動いている?
シデの中に人が入っているとは、どういう意味か?
全員生存!
ひづる:だが今夜の収穫は大きい。
ウシオ:うん!みんな生きてる!これ以上のことってないよ!by 『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
影は最初からシデ&ハイネが参戦し、全力で襲いかかってきました。
総力戦VS総力戦の結果、影はほぼ壊滅。
それに比べ、人間側は全員生存!
ハイネを完全に消せなかったのは残念なものの、状況からして完全勝利と言っても良いのではないでしょうか?
いや、状況から言って、これ以上の成果はありません!
なにより、全員が生きているのですから!
◇◇◇◇◇
実は、皆が生存することはポイントでした。
今回、気を付けなくてはならなかったのは慎平の死。
このまま同じ時間に殺されたら、オレは多分・・・あと1回しかループできやん。
by 網代 慎平『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
慎平が、同じ時間帯に殺されてしまっては、慎平たちの強力な武器であるループの限界が来ていたのです。
だから、慎平の命を少しでも長い時間守らなくてはならないのが今回の作戦の最優先事項。
でも、慎平を殺さなくても慎平を殺せる──実は影にはもう一つ手段があったのを皆さんお気づきでしょうか?
気付くとなんてことはない方法です(笑)。
今後戦法として出てくるとネタバレになってしまうので一応隠しておきます。
続きを読む (クリックして下さい)
慎平の仲間、もしくは知り合いを殺すことですね。
慎平を直接殺さなくても、慎平の仲間を殺す、あるいはどうしようもない損傷を負わせれば・・・。
慎平の性格です。
ループが残り1回になろうとも、迷わず自ら命を落とすでしょう。
慎平側にとって総力戦は、諸刃の剣。
全戦力をぶつけたようであって、そのじつ誰かが殺されれば結局ループしなくてはならない作戦だったのです。
だから、慎平は戦わせたくない澪にも、守る為に声をかけたのです。
となると、影が取れる戦法はもっとあったはず・・・。
実を言うと、私は、ここでアランが出てくるのだと思ってました(苦笑)。
前話、慎平が家に電話してもアランは不在でした。
#アランが携帯を持ってないことの方が不思議ですが(苦笑)
アランの影は、昼間にひづるが倒したので、アランは影に対する免疫はできてます。
だから、影を作られる危険はありません。
でも、人質なら・・・。
いや、人質どころか慎平の目の前でアランをあっさり殺してしまうかも、と考えてました。
そうすれば、慎平はループせざるを得ないですからね。
ある意味、今回は、ハイネが正々堂々と戦ってくれたので全員生存が叶ったのです。
いずれにしても、全員生存は大きい!
そして何より、慎平は魔の時間帯を生き延びたのです!
これで、「ループはあと1回」という呪縛は解かれたのです!
作戦通り!?
やって!お姉ちゃん。
私の影を仲間に!by 小舟 澪『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
なんと、影ミオを3本の「影縫い」で捕獲していた澪達。
偶然かと思いきや──
予定通りに?
by ウシオ『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
「予定通りに」ということは、最初から影ミオを確保するつもりだった。
正確に言うと、皆の命が優先だが、可能なら影ミオを捕獲しようととしていたのでしょう。
影は、ハイネとの繋がりを切れば安全になる──
もう一回、確認するぞウシオ。
ハイネとの繋がり、そのリンクを切ったら、ホンマのホンマに安全なんやな。by 菱形 窓『サマータイムレンダ』TVアニメ第15話
私は窓のこのセリフを聞いて、てっきり窓と朱鷺子の母親を味方にすることがまず頭に浮かびました(笑)。
まさか、影ミオを味方にするとは!
慎平にとっては、自分は何度も殺され、澪も殺した張本人。
夏祭りの日には境内へ行く踊り場で何人もの島民を殺しました。
澪が許しても慎平が許さない!
でも、考えてみれば、7周目では、影ミオはまだ誰も殺してない!?
それに4周目、慎平の部屋での襲撃時、影ミオは慎平の耳元で何か囁いているんですよね。(8話)
何が慎平に心境変化をもたらしたのか?
それとも、単に影ミオを利用したいだけか?
確かに、影ミオが味方になれば大きな戦力。
いや、それよりも、貴重な情報を得られるかも!
でも、忘れてはいけません。
影はオリジナルがいる限り、いつか寿命が来るのです。
影ミオは、澪がいる限り生き続けられないのです。
影ミオは、人間の形を崩して裸状態。
上着をかけたのは窓ですね。
影ミオに掛けられているシャツは、この時、窓が着ていたシャツですね。
影に対しても、優しい窓。
まさか、影ミオを仲間にして、窓が影ミオと付き合うサイドストーリーが始まるのでしょうか!?
いや、それなら、朱鷺子も同様。
影使いとして、影ミオを従えるのでしょうか!?
従えて、しなやかな影ミオを動きをずっと眺めていたりするのでしょうか。
ああ、それはちょっと見てみたいかも(爆)。
それにしても、学校校舎内に銃痕残し窓は割れ、体育館の窓も全損で、凸村は銃を消去してしまいました。
挙げ句の果てに、このタイミングを誰かに見られたら・・・。
裸の少女を、何人かの男女が取り囲んでいる。
凸村の警察官としての生命は大丈夫なのでしょうか?
おわりに (『サマータイムレンダ』15話とは)
今話は、アクション作画が高クオリティなだけでなくEDも飛ばしての大盤振る舞い!
前話は作画にかなり怪しい部分がありましたが、今話のためにリソースを集中させたと想像すると納得!(笑)
いや、本当に制作スタッフの方々お疲れ様でした~~。
ありがとうございます!
最初は、慎平がお姫様抱っこされるというシュールな絵面から始まりました(笑)。
続いて、サンダル履きの少女VS全裸少女の戦い!
スク水少女のバク転から、火の手が上がったと思ったら、今度はひづるによる根津のお姫様抱っこ!(爆)
作品内では誰も突っ込みませんが、こうして書いて並べると、なかなかのカオス状態(笑)。
いや冗談です。
こんなシュールな絵でも真剣味が損なわれないほど、シビれる緊張感にアクションシーン。
まさに、サブタイトル「ライツ カメラ アクション」に相応しいアクションの連続でした!
チーム各人の適材適所な配置がピタリとハマり。
心底気持ちよかったのが、ウシオの力やコピー能力を使った罠の数々。
相手の性格を逆手に取った、慎平の作戦勝ち!
サブタイトル「ライツ カメラ アクション」は、慎平のシナリオ通り役者が動いたということも意味しているのかもしれないですね!
以上、TVアニメ『サマータイムレンダ』第15話の感想&考察レビューでした。
超長文にもかかわらず、最後まで読んで頂きありがとうございます。
16話のレビューも書いています。
良かったらご覧ください。
ではでは。
お嬢様方・・・
戦うなら、せめてサンダルは止めましょう(笑)
疑問点 まとめ(Q&A一覧)
この章では、疑問点をまとめていきます。
- 今話で発生し、今話で解決した疑問は、本文に記載して完結
- 残った疑問点を、疑問XX-XX(話数-通し番号)として記録
⇒ 本章「疑問点まとめ(Q&A一覧)」でまとめ - 答えは、推測ではなくできるだけ(原作含む)作品内で明らかになった事実を記載
※推測が入る場合は、断りを入れる - 解消した疑問は答えを記載し、次話で削除
- 周単位で整理 (区切りは周開始時点)
※すみません!テーマ移行でアイコンやリンクが無効になってしまいました。 復旧作業は本文を優先し、QA一覧は後日修正&整理します。
解決した疑問
- 疑問 01-04 澪の言う、知っている人でも知らない人に見えるとは?
答え 島の人は、このとき既に何人か影に入れ替わっていた - 疑問 04-05 影に指示をする「声」とは?
答え 影のオカアサン・ハイネのテレパシーのような力 - 疑問 09-03 影シオリが言う「その子(しおり)に決めた」とは、どういう意味?
答え 影シオリ(ハイネ)は、オリジナルと同じ家族構成に憧れている (推測) - 疑問 11-03 四本腕の影は、竜之介の未来予知にどう対処しているのか?
答え シデは、ハイネから2秒先の未来を教えてもらっていた
2秒先が見えているのはシデではなくハイネ。
ハイネがテレパシーを使ってシデに伝えていた。 - 疑問 12-04 機械は複数有効にできないのに、4周目終盤、なぜネイルガンをプリントできた?
答え コピー品は、生み出した影から50m以上離れると自然に消滅する
慎平はコピーしたネイルガンを捨て、その後50m以上移動したので捨てたネイルガンは自然消滅。
だから、新たなネイルガンをプリントすることができた。 - 疑問 14-07 慎平は気付かない内に死んでいた。どうやって殺された?
答え 遠距離からライフルで狙撃された
ライフルで頭を撃ち抜かれたので、慎平は一瞬で意識を断たれ死んだことに気付かなかった。
新たな疑問
- 疑問 15-01 シデの「こねれば戻る」とは?
- 疑問 15-02 シデは、体を貫かれたのになぜ平気?
- 疑問 15-03 シデの中に人が入っているとは、どういう意味か?
残っている疑問
1周目 (1~2話)
- 疑問 01-01 潮は慎平に何を渡したのか?
3周目 (2~5話)
- 疑問 04-06 影ミオは、境内への階段でなぜ大量殺人をしたのか?
- 疑問 05-04 影は、母親ハイネを回復させて、何をしようとしている?
4周目 (5話~)
- 疑問 08-01 慎平だけでなく、なぜウシオもタイムリープしたのか?
- 疑問 09-01 ウシオは、菱形医院の旧病棟へ来たことがある?
- 疑問 09-02 ウシオの保存領域は、なぜ少ないのか?
- 疑問 09-04 ハイネは、どうやってウシオの記憶再生に介入してきたのか?
- 疑問 10-01 しおりの顔がハイネに変化したが、なぜ慎平にしか見えなかった?
- 疑問 10-04 地下壕の人型の黒い染みは、誰を消した跡か?
- 疑問 11-01 洞窟に海底を再現しているのは、何のため?
- 疑問 11-02 本土から来た三浦刑事を、始末したのは誰?
- 疑問 11-04 竜之介が奪ったハイネの右目が、なぜ慎平の右目になっているのか?
- 疑問 12-01 ハイネ以前のヒルコ様は、人ではなく、何だった?
- 疑問 12-02 ハイネは、なぜすぐに小早川しおりに乗りかえないのか?
- 疑問 12-03 ハイネが死ねば、影は全て消える?
- 疑問 12-06 菱形医院長・青銅は、ハイネの最後の食餌が意味することを知っていながら、なぜ影に協力しているのか?
5周目 (13話~14話)
- 疑問 13-01 四本腕の影には、なぜ影縫いが効かない?
- 疑問 13-02 四本腕の影の中身は空っぽ?どうやって動いている?
- 疑問 13-03 四本腕の影は、ハイネと同じニオイ?
- 疑問 14-01 なぜハイネは、シデを様付けで呼ぶのか?
- 疑問 14-02 シデの「欲と二人連れ」とは、どういう意味か?
- 疑問 14-03 14年前、ハイネは普通の女の子だったのに、なぜ変わった?
- 疑問 14-04 ハイネは、なぜ竜之介を消去(バチュッとするやつ)しなかったのか?
- 疑問 14-05 ハイネの右目はどこへ行った?
- 疑問 14-06 なぜ影リュウノスケは、ハイネに刃向かえる(人間の味方)?
今週の感想ツイート
#サマータイムレンダ 15話
— 時文@ここアニ(ブログテーマ移行中) (@toki23_a) July 23, 2022
段取り八分仕事二分
絶対死ねない戦いに緊張走るも…
ここで決めると自ら餌に罠を張る😆
断然有利な状況だからこそ
こちらの誘いに乗ってくる
逆手に取ったのは傲慢さと好戦性❗️
影相手に
人側が影の力を自在に使いこなす この皮肉
アイデア溢れる斬新な戦い方が最高👍
関連記事
アニメ『サマータイムレンダ』第16話のレビューはこちら!