アニメ【バビロン】12話(最終回)「終」感想 原作とは違う結末、正崎は生きている!?

バビロン 12話

こんばんは。時文(@toki23_a)です。
TVアニメ『バビロン』第12話「」を鑑賞しました。

G7サミット開幕。

アメリカ合衆国大統領アレックスは、G7首脳で「善悪の基準」を決めようと提案する。

もう少しで結論が出そうな時、齋がテレビを通じて呼びかけてきた。
自殺を迷っている少女と話して欲しいと・・・

いよいよ最終回!
どう締めてくれるのか。

では、TVアニメ『バビロン』12話の感想レビューをどうぞ。

今話の原作

小説 『バビロン3 -終-』

本レビューの方針

本レビューは、次話以降のネタバレはありません。

アニメ鑑賞後の感想

原作小説を読み
知り得た情報を加味して「解説・考察」

私は原作小説未読です。
アニメ鑑賞後、アニメ化済み時点までの部分を読み、レビューを作成しています。

よって・・・次話以降のネタバレはなしなのでご安心ください

作品レビュー 一覧

バビロン (全12話)各話リスト
話数サブタイトル原作巻数ページ数原作R
第1章 「一滴の毒」
第1話疑惑1巻136P1巻①
第2話標的93P1巻②
第3話革命83P1巻③
第2章 「選ばれた死」
第4話追跡2巻128P2巻①
第5話告白49P2巻②
第6話作戦72P2巻③
第7話最悪53P2巻④
第3章 「曲がる世界」
第8話希望3巻56P3巻①
第9話連鎖67P3巻②
第10話決意79P3巻③
第11話開幕93P3巻④
第12話50P3巻⑤

話数:リンクは各話レビューへ
原作R:リンクは各原作レビューへ

※:8話前半は先の部分が元ネタ。そのページ数(7P)を含む

バビロン 感想レビュー(全話総括)
話数レビュー
全体【ネタバレあり】感想レビュー
目次

今回のあらすじ

今話あらすじ

舞台はアメリカ合衆国
「自殺法」導入の是非で世の中が揺れている真っ只中、アメリカでG7サミットが開幕中。

そこへ新域の齋域長からアメリカ合衆国大統領アレックスへ呼びかけがあった。

自殺を思い悩んでいる少女カナエと、対話して欲しいと要請する。

まさか、この少女は曲世なのか?

今回は最終回。
いや~~終わってしまいました。

原作とは結末が違いますが、一応最後までアニメ化。
原作はまだ続くようなので、多くの謎が残ってしまったのは致し方なしか・・・

構成としては、ここでアメリカ編、大統領アレックス編が終了。

ラストはハッピーエンドではありませんでした。
「最悪の結末」を苦渋の選択で、なんとか避けた、と言う感じでしたね。

では、順を追って見ていきましょう。

感想レビュー 第12話「終」

アバンタイトル

自殺サミット 齋がアレックスに要請

あらすじ

新域域長 齋開化はアメリカ合衆国大統領アレックスに要請する。

  • 自殺すべきか悩んでいる少女と話をして欲しい
  • アメリカ合衆国の自殺についての方針を答えて欲しい

現実世界でも、アメリカ合衆国は「正義」の国

アメリカが「正義」だ「正しい」と言う類いのことを言いたいわけではありません。
アメリカは「正義」「正しくあれ」ということに重きを置く国だという事です

齋の作戦は、その信念を突いてきました。

G7参加国に自殺法導入の都市を仕込み、G7サミットと同じ日程に自殺サミットなるものをぶつけ、メディアの注目を集める周到さ。
その記者会見で、もっともらしい理由(自殺法肯定派の意見は疑念を持たれている)を付け、自殺を思い悩む少女との対話を要請する。

無視は許されないぞ。

自殺しようという少女との対話を忌避したとなれば、事実はどうあれ、合衆国が殺したと言う名目を与えることになる

by 首席補佐官 エドムンド『バビロン』TVアニメ12話

少女を説得できず自殺させてしまったら、アメリカの威信は失墜。
成功したとしても・・・目的は別にありました(後述)。

実に上手い!

そして気になるのは、この少女は曲世なのか?

FBI捜査官ハーディが熱い!

あらすじ

例え少女が曲世だったとしても、直接話さなければ問題ないと言う。

ただ、通訳が危険にさらされる・・・
正崎と共に行動をしてきたFBI捜査官ハーディが、通訳を名乗り出る。

曲世はフローレス市長と話していたのだから英語は話せる。
通訳を間に入れることは齋も想定済みだろうから、すんなり通訳を介して安心している時点でなんか安直な気もするが・・・

そんなツッコミはさておき、ハーディが自ら通訳を申し出るのが熱い!

ハーディは、医療施設で母親を看取った少女を気丈だと泣いたり、川に身を投げようとした時必死で止めたり、その要因となったフローレス市長に食ってかかったりと熱い男なのです。

Aパート

テロリストと変わらない

バビロン 11話
TVアニメ『バビロン』公式HP「STORY第11話」より引用
あらすじ

アメリカ合衆国大統領アレックスが少女と対話するという。
G7各国首脳も見守るしかできない。

アレックスは少女との対話から逃げることはできず、向こうの作戦勝ちだ・・・

命を取り引きに使っている。
テロリストと何が違うというの?

絶対許されない蛮行よ!

by イギリス首相 フローラ・ロウ『バビロン』TVアニメ12話

まったく仰る通り。

正規の申請や手順を吹っ飛ばして、命をちらつかせて、アメリカ合衆国大統領との対話を要請するとは。

ただ、「自殺法」是非があちこちで議論され、アメリカ大統領の意見も聞きたいだろう世論の高まり中、”対話するだけ”という行為自体は簡単なことを要求し、断りにくいよう仕立てている。

本当に小狡い手段だが、逃げる術もない・・・

一方の視聴者は、曲世の声を聞けば自殺してしまうという事実を知っているのでドキドキしてしまう。
上手いですね。

少女との対話

バビロン 12話
TVアニメ『バビロン』公式HP「STORY第12話」より引用
あらすじ

アレックスと少女の対話が始まった。

少女は、一人で子供を産み育てていたが、突然失ってしまった。
直後は泣きわめいて落ち込んだが、一通り悲しんだら、無気力になってしまった・・・

どうしたら良いかアレックスに問う。

バビロン 12話
TVアニメ『バビロン』公式HP「STORY第12話」より引用
あらすじ

アレックスは、「善い」こととは何か、もう少しで答えが出るから待っていて欲しいという。

もしその結果、自殺が「善」となれば、自分も自殺するから、と・・・

なるほど、確かにアレックスは大馬鹿ものですね(笑)。

ただ、それは自殺を「善」だと思ってないから言い切っているのでは?

トロッコ問題も臓器クジも同じ事を話してるんだ。

どちらも人を生かそうとしている。

生きること、生かすこと、つまりより根底に「生きる」があるならば、「自殺法」を忌避する感情は正しいことになる。

by アメリカ合衆国大統領アレキサンダー・W・ウッド『バビロン』TVアニメ11話

アレックスは「善」とは何か一言で説明はできないが、前話時点で「生きる」を阻害することは「悪」だと分かってます。

だから「自分も自殺する」なんてバカげた事を言ったのではないでしょうか。

ただ、この一言が、後でやっかいな「足かせ」になるのです・・・

「善」とは「続く」こと

バビロン 12話
TVアニメ『バビロン』公式HP「STORY第12話」より引用
あらすじ

少女は、生きて待つことを選択し、自殺を取りやめた。
G7会場、テレビの視聴者、ゲームEO内のプレイヤー達は歓喜する。

少女が一時的にでも自殺をすることを止めた。
そのことに、皆歓喜し、アレックス自身も安堵する。

アレックスは、その安寧の気持ちの理由を探る──

続く・・・

そうか、そうなんだ。

生物が生きること、物が存在し続けること、何でもいいんだ、ただ続けば、それで「いい」なんだ。

「よい」とは「続く」ことなんだ。
僕らは続くことに「よい」という名前をつけていたんだ。

by アメリカ合衆国大統領アレキサンダー・W・ウッド『バビロン』TVアニメ12話

アレックスはついに「善悪の基準」を見つける。

少女にも伝えなくてはと、急ぎイヤホンを耳に装着する──

大統領。

よくできました。

by 曲世愛『バビロン』TVアニメ12話

曲世愛 出没!

バビロン 12話
TVアニメ『バビロン』公式HP「STORY第12話」より引用
あらすじ

正崎が通訳室へ駆けつけると、通訳は全員自殺していた・・・

各国通訳、全員死亡!

曲世です!

大統領をつかまえるんだ!すぐに!!

by FBI捜査官 正崎善『バビロン』TVアニメ12話

自殺を思い悩んでいた少女は曲世ではなかった。

曲世は日本ではなく、アメリカにいた。
それもG7サミット会場の通訳スタッフとして会場内に入り込んでいたのだ!

どこかの国の通訳として、もしかするとG7サミットでの「善悪」議論も聞いていたのかもしれない。

そうだ。
曲世はこれまでもいつも最前線にいた。

7話での公開討論の場でも、子供の母親として現場にいた。

今回のターゲットはアメリカ合衆国大統領。
ならば会場にいるのが一番効率的。

少女との対話を断っても、別のオプションがあったのか?

FBI捜査官ハーディは?

それと「全員死亡」と言っているが、少女の通訳を買って出た正崎の相棒のFBI捜査官ハーディはどうなったのか?

「全員死亡」ということは、やはり・・・
そう思ってよく見ると、正崎が「各国通訳、全員死亡」と言っている時に映っているのが、恐らくハーディですね・・・

せっかく、少女に思いが届いたと喜んでいたのに・・・
ことごとく登場人物に非情な作品です・・・

「悪」は・・・とても美味しそう

あらすじ

アメリカ合衆国大統領アレックスは曲世の影響を受けていた。

僕は誘われた。

アダムとイブはサタンの化身であるヘビにそそのかされ、善悪の知識の実を食べた。

そして、人間は悪を知ってしまった。

誰に何を言われたって、「実」なんて食べなければいいんだ。
それが一番善いことなんだから。

けれど、僕は食べるんだ。
なぜ?
だって、その実は・・・

とても美味しそうなんだから・・・

by アメリカ合衆国大統領アレキサンダー・W・ウッド『バビロン』TVアニメ12話

なんと、アメリカ合衆国大統領でも、曲世の能力に簡単に落ちてしまうのか・・・

その実を食べることは悪いことと分かっていても食べてしまう──

つまり、曲世の特殊能力で、何が何でも自殺をしたい気分に。
アレックスは「自殺」を悪いことだと分かっているが、それが気持ちいい?満足感を得られる?と考えている。
それを「とても美味しそうなんだから」と表現。

第1章では、曲世の影響下の人の証言はなし
第2章では、九字院が術中にはまった時の思考を説明する
第3章では、「悪いこと」「いけないこと」と分かっていても止められないことが判明

九字院が言っていたようにやはり「人間が相手できるものではない」のだ・・・

Bパート

屋上 ライブ中継

あらすじ

屋上のアレックスと正崎がヘリコプターからのカメラでライブ中継される。

なんとも手際の良い、中継ですね。

サミット会場だから、ヘリコプターの撮影が元々あったのか?
それとも、アメリカ合衆国大統領の自殺をライブ中継させるために、齋側が仕込んでいたのか・・・

あと、この屋上の高さなら、真下にクッションを置くなどの措置を取れば良かったのでは?
新庁舎に比べればずっと低いですよね。

正崎も正崎で、何度も曲世に出し抜かれているのに、学習してないですね(苦笑)。

無線機がNGなら、携帯で話す。
曲世の能力は誰も信じてくれないので、録音、録画をしておく。

今回の場合だと、曲世の存在が分かった瞬間、ICレコーダの録音ボタンを押してから捜索すれば良いだけだと思うのですが・・・

毎度毎度、後手に回っていて、悔やまれます・・・

意味のある自殺に仕立て上げられた

あらすじ

アメリカ合衆国大統領アレックスが、このまま自殺してしまうと、少女に、全世界に自殺が「善」だと発信してしまう・・・

少女との対話の目的はこれだったのです。

アレックスは少女と対話し、自殺を思いとどまらせた。
ただ自殺については「悪い」ことなのか「善い」ことなのか考え中なのでもう少し待っていて欲しいと少女に(=全世界へ)、話していた。

さらに最悪なことに、アレックスは、自殺が「善」であれば自分も自殺するとまで言ってのけたのだ。

これほど「自殺法」推進の齋サイドにとって良い条件はない。
アレックスの馬鹿な発言をG7側は呆気に取られ高笑いしていたが、齋サイドは「してやったり」と思ったに違いない。

アレックスは、曲世の能力で自殺させるとメリットになる状況を、自ら作ってしまったのです

究極の選択

あらすじ

アレックスが、このまま自殺してしまうと、少女に、全世界に間違ったメッセージを発信してしまう。

正崎に「正しい」ことをして欲しいと願う・・・

それが正崎にとっては「正しくない」ことだとしても・・・

10話のレビューで私はアレックスと正崎の会話が噛み合ってないと書きました。

が、このシーンの伏線だったのですね。

大統領アレックスが正崎に命令。
銃は「正しいことのために使って欲しい」という。
そしてもう一つの命令「君は必ず家族の元へ帰るんだ」・・・

この二つだけを捉えると、流れ的に自然な命令。
決して矛盾したものではありません。

犯罪を犯さず、家族の元へ帰るようにという指示。

が、ここでは、正崎はどちらかしか選べないのです。

「正しい」ことを成すのか、家族の元へ帰るのか・・・

究極の選択、リアルトロッコ問題。

正崎は当然、影響力の大きい方を消す。
この状況下で、大統領の自殺など許してはならないのだ・・・

正崎はこれまで何人も曲世の力によって自殺してきた人を見てきた。
屈強な捜査員も、寅尾管理官も、あの九字院ですら、その影響下では逆らえなかった。

大統領もまもなく自殺してしまうのだろう。
時間はない、他の誰かに確認してもらうわけにも、体のどこかを撃っても、飛び降りる余力を残してしまっては、自殺されてしまう・・・

もう一刻の猶予も許されない。
今ここにいる正崎がやるしかないのだ。

これまでずっと曲世の犯行を近くで見てきた正崎だからこそ、やるしかなかったのです。
これまでの事件が全てこの瞬間の伏線だと思えるほど・・・

曲世愛の作戦は失敗?

あらすじ

正崎がアレックスを射殺した後、その場に曲世愛が現れた。

正崎さん。

悪いんだー

by 曲世愛『バビロン』TVアニメ12話

アレックスの自殺を止めたことにより、齋・曲世の作戦は失敗
そのはずなのに、曲世は少しも悔しがってない

むしろ、正崎が悪いことをして喜んでいるかのようだ・・・
ますます曲世の目的がよく分からない・・・

まさか、正崎に悪人の気持ちを知ってもらうために、アメリカ大統領を射殺せざるを得ない状況を作ったわけではあるまい。

正崎個人にそこまでするほどの意味があるとは思えないし、恨みがあるわけでもない。

となると、齋の指示で動いていながらも、曲世は齋の目的にそれほどこだわってないということか?
それにしては短期間で、6ヵ国の都市に自殺法導入を決めさせた同じ人物と思えない。

ただ単に曲世の感情が欠けていると考える方が自然か。
作戦が失敗しても、気にしないのだ。
また次の作戦を実行すれば良い、という位の気持ちなのかも。

正崎が術中にはまった?

あらすじ

正崎と曲世が対峙する。
正崎は曲世に銃を突き付ける。

一方の正崎も、曲世に対峙すると変わってしまった。

あれほど憎んでいた曲世を目の前にしているのに妙に落ち着き払っている。

大切な仲間を死に追いやり、アメリカにまで来てFBI捜査官になったのは銃を手に入れるため。
アレックスから、正しいこと(曲世を殺すな)と言われていたにしろ、そのアレックスを射殺する状況に追い込んだのは、これまた曲世。

曲世の声を聞き、振り返った正崎の顔は今にも銃をぶっ放しそうだった。

が、次のカットになると、汗も引き、落ち着いた表情に・・・

この間に曲世の術中に落ちてしまったのか・・・

場面は暗転し、銃声だけが聞こえる・・・

Cパート

曲世が子供の前に現れる

あらすじ

のどかな田園風景。

バスから降り立ったのは曲世愛。
帽子を拾ったのは、正崎の息子・明日馬。

このシーンが意味することは──

正崎は死んだのか?

曲世と対峙した正崎から、怒りが消えていた。
術中に落ちたと取ることもできますが、術中に落ちていたらもっと我慢できないような表情になるのではないか?

よって、私は、正崎は曲世の術中に落ちていないと解釈してます

では、あの銃声は?
正崎が自殺した銃声ではない?

曲世を撃ったと言いたいですが、(生きているので)そうでもない。

あの銃声は、正崎では(もちろん曲世でも)なく、第三者のものではないでしょうか。

正崎は、第三者に狙撃されたのでは?
アメリカ合衆国大統領射殺犯人として。

遠方からの狙撃か、銃声が近くで聞こえたので、屋上まで誰かが駆けつけたか。
それによく聞くと、正崎がアレックスを撃った銃声と、暗転してからの銃声は音が違うのです。
少し鈍く、低い音なのです。

国務長官テイラーは、正崎がアレックスを撃った状況を理解している気がします。
アレックスは、自殺ではなく、射殺されたように見せなくてはならないのです。
だから、テイラーの指示により、正崎は射殺。
もしくは身動きが取れないよう狙撃。

正崎の奥さん・人美は、世話をするために渡米。
その間、息子の明日馬を預けた田舎に、曲世が訪ねてきたのではないか。

正崎の最後の選択・・・

正崎が曲世に向けた銃口はしっかりしていた。
が、引き金を引く指は躊躇していた・・・

この理由を考察してみます。

正崎はアメリカくんだりまで来たのは曲世を射殺するため。
#射殺する理由は、法では止められず、近づくとコントロールされるから

あれだけ大切に思っていた仲間を殺され、アメリカ大統領まで自殺させようとした「超」危険人物。
射殺するしか、この女を止める方法はないのだ。

だけど、躊躇しているのは、本当の殺人犯になってしまうからか・・・

アレックスを撃ったのは、殺人ではありません。
「自殺ほう助」です。
#証明するのは難しいかもしれませんが・・・

罪は罪として問われるでしょう。
でも、事情が事情だけにうまくいけば、情状酌量の余地はあるでしょう。
むしろ難しいのは外向けへどのように説明をするか。

ただ、可能性はなくはないのです。

が、ここで曲世を殺してしまったら、それこそ殺人罪。
だから正崎は躊躇してしまったのではないでしょうか?

#躊躇させるために、曲世は銃や武器の類いは持ってないのです。
#無防備な人を撃つことができるのか?と問うているのです。

つまりこのシーンは問うているのです。

今の法律で捕らえることはできないが、完全に「悪人」。
その人間を、法を犯して撃つ。

果たして、それは「正義」か?

正崎は、たとえ相手がアメリカ合衆国大統領でも、それが「正義」とあれば撃った。
でも、撃った一番の理由は、アレック本人が望んでいたから

正崎視点で言うと、「正義」であり「自殺ほう助」。
もちろん、「自殺ほう助」は犯罪ですが、達成する「正義」を補って余りあるのです。

正崎は「正義」の人なのです。

曲世の射殺は、「正義」かもしれないが「殺人」。
射殺すると、これで決着が着き、終わりかもしれない。

でも、それが本当に「正義」なのか?
その迷いが、引き金を躊躇していた描写ではないでしょうか。

最後の最後まで、「正義とはなにか」を問うている作品だと感じました。

ま、大した根拠があるわけではないので、半分以上が私の推測です。
色んな解釈できる作品でしたね。

おわりに (アニメ『バビロン』12話とは)

小説 『バビロン3 -終-』

凄い着地をしてくれましたね(笑)。

正崎目線で言うと、バッドエンド。
アメリカ合衆国目線で見ても最悪は免れたがバッドエンドか。

ただ、齋側のアメリカ合衆国大統領を自殺させて一気に自殺法を広めようとしていたのは失敗。
今回も大きな犠牲を払ったが、すんでの所で計画を阻止できたのです。

ただ、その真実を知っている人がどれだけいるのか分からないのが不安で、正崎目線で見ると同情をしてしまう・・・

それに、齋も曲世も健在ですからね。

悪が栄えると見るべきなのか、まだ話の途中と見るべきなのか・・・

続編は難しそうな終わらせ方ですが、原作は完結とは言っておらず、続きが予定されているとのこと。

原作の最新3刊のレビューも書いています。
良かったらそちらもご覧下さい。

以上、TVアニメ『バビロン』12話のレビューでした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。

最新情報はTwitterにて。
ではでは。

きょうのひとこと

そっか、主人公は正崎じゃない、「正義」だ!

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